Gルートその12
「いつまで掃除してるのよ。もう一時間はたってるわよ」
その声は、あたしが隠れている曲がり角の向こう側から聞こえてきた。
更衣室の入り口には掃除中の看板が置かれている。あれは男たちが、室内に誰もいれないようにするために置
いた物で、あたしが犯されている間、結局誰も入ってこなくて、誰も助けには来てくれなかった。
「おい、早くいけよ」
「で、でも……」
後ろから背中を押されても、あたしはなかなか出ていく踏ん切りがつかないでいた。さっきまでほとんど皮膚
同然にあたしの体を包んでいてくれていた水着も、今では苦しい胸元をさらにキツく締めつけてくる。
「もう…やだ……こんなのいや……」
こんな姿で外に出れば、入り口にいる女の人たちにどんな目で見られるか……想像するだけで、体は固く緊張
し、ブルブルと恐怖にも似た震えに侵されていく……
「そんな事を言ってもいいのかな? 君のここにもう一度あれを入れてもいいんだぞ?」
「んっ……」
いつまでたっても出ていこうとしないあたしの局部に、筋肉男の太い指が伸びる。まだポッカリと穴が開いて
いるような感覚の残る股間の膨らみを撫でられただけで、小さいけれど鋭い痛みが神経に突き刺さる。なんとか
裂けはしなかったものの、肉棒の数倍大きいシャワーノズルに広げられたヴァギナは未だに痛々しいほど充血し
たままで、足を動かすだけでも引き攣ったような痛みを発し、歩く事さえままならないでいた。
けれど、それほどまでに傷ついたアソコをグリグリと弄られ続けられるとさすがに我慢する事ができず、痛み
から逃れるように悩ましげに腰を振り、壁に指を立てて必死に声を喉の奥へと押さえつけた。
「いっ…いきます……いきますから……触らないで……!!」
それでも水着を内側にネジ入れるように指が動き始めると、もともと痛みに弱いあたしはすぐに根をあげてし
まい、震える声で自ら服従の言葉を紡ぎ出す。
「そうそう。最初からそう言えば僕たちも手荒な事はしないんだよ。さぁ、胸を張っていこうか」
「は…はい……」
もう…いくしかないんだ……
あたしの力ではこの状況をどうする事もできず、時間を稼げば、何の確証もないけどどうにかなるかと…そん
な甘い希望さえ許されず、遂にあたしはゆっくりと、女の人たちの待つ更衣室の入り口に足を向ける。
「あ、やっと出てきた。遅いわよ、いったいいつまで――」
「あたし、待ちくたびれちゃった――」
「どうしてくれるのよ。待ち合わせの時間に――」
恥じらいながらも、それでも背筋を伸ばして表に出たあたしを待っていたのは、一斉に浴びせ掛けられた罵詈
雑言だった。けど、それもあたしが歩を進めるたびに尻すぼみに小さくなり、それとは反対に、床を踏みしめる
素足からボディーラインにまで、一斉に視線が突き刺さってくる。それを感じた瞬間、あたしの背筋にゾクリと
冷たいものが走り抜ける。
あたしは水着を身に付けている。けれど、それだけだった。顔や髪には大量に浴びせ掛けられた白濁液がネッ
トリとしたままこびりついているし、太股にも収縮しない割れ目から垂れ流しになった愛液が幾筋も伝い落ちて
いる。
今のあたしの姿を見れば、何をしていたかは一目瞭然だった。しかも後ろから男を三人も引き連れていたら…
…
「や、どもども。すみませんねぇ」
「この女がなかなかイってくれなくてね。くっくっくっ」
ふくよかな胸を突き出しても顔は俯いて歩くあたしの後ろから、海パン姿の男三人が続いて姿をあらわす。全
員が全員とも男性モデルの様に筋骨隆々な上に股間を大きく勃起させ、ピッチリと股間を覆うビキニの水着には
三人のペ○スの形がくっきりと浮き上がっていた。こうやって歩いている時でも、男たちは女子更衣室に入って
いたことを悪びれもせず、あたしの肩に手を回してお尻や胸を触りながら、あたしの痴態と男たちの態度に女性
たちがあっけに取られている間に、人垣を強引に割り開いて進んでいた。
「おい、おまえの締め付けが悪かったんだろうが。責任持って謝りな!」
「うっ…ご、ごめん…なさい……」
誰の手か分からないけど、水着の上からお尻を揉まれ、あたしの口から声が漏れそうになる。それを唇を噛ん
で飲みこむと、目に涙を滲ませながらあたしは回りに向かって小さく頭を下げた。
「なによあれ。あの女、更衣室でなにやってたのよ」
「決まってるじゃない。男三人も侍らせてるのよ。SEXでしょ、SEX。ヤりまくってたのよ」
「三人も相手にしてたの!? すっごぉい、可愛い顔して淫乱じゃない」
「うっ…う……」
ヒソヒソと回りで囁かれる耳を塞ぎたくなるような憶測の声に、溢れ出してしまいそうな感情が涙となって、
頬をツッ…と伝い落ちる。
「なに泣いてやがるんだ? おら、もっと色っぽい顔しろよ」
男たちとは違い、あたしが暗い表情をしているのが気に入らないのか、あたしのアソコに酷い事をした張本人
であるマラソン男が横から手を伸ばし、胸の水着の膨らみを指先でツツッ…っとなぞり、乳首の周辺を淫靡に撫
でまわす。あんな事があった後だと、感じるものでも感じるわけがないのに、あたしの反応を十人ほどいる女の
人たちにも見られていると意識すると、いつも以上に体が過敏な反応をしてしまう。歯が食いこむほど唇を噛み
締め、白くなるほど手を握り締めても、体の内から湧きあがる小さな震えは収まるどころか、ますます大きくな
ってしまう。
「やっ…やだ…触らないで……周りに人がいるのに……お願い…やめて……」
「うるせぇんだよ。口答えすんな!!」
「くぅ!!」
胸が乱暴に弄ばれ、大きくくびれて突き出される。散々嬲られた乳首は水着の上からでも分かるほど大きくし
こっていて、あたしの石とは無関係に男の手が動くと勝手にビクッビクッと震えてしまっている……
「失礼ですがお嬢さん、道を開けてもらえませんか? 僕たちはこれからもっと楽しいところにいくんですよ」
そう言いながら筋肉男が腰を突き出すと、巨大なモッコリについつい目を奪われた女性たちは、顔を赤らめて
横へと下がる。
「おら、いつまでもさかってねぇで、早くいけよ」
そして、左右から羨望や嫉妬、蔑みの目で見られながら、あたしは愛液で互いに貼りついた太股を動かし、グ
チュ…グチュ…という音が聞かれないかとオドオドしながら、廊下の先――プール室を目指す。
白くすべすべとした肌の上を水滴がいくつも流れ落ちる。汗であったり、シャワーのお水だったり、涙だった
り、愛液だったり……緊張と凌辱の痕の残る体は全身ずぶ濡れで、もう一度シャワーを浴びたい気分だった。
だけど、この三人はあたしを開放してはくれないだろう……自分たちがレイプしたと言う事実さえ気にかけた
様子もなく、あたしを犯して満足したのならもう開放してくれてもよさそうなのに、その素振りもない……それ
どころか、あたしが恥ずかしがるたびに興奮の度合いが増しているようで、胸や股間を押さえる事も許されず、
腰の横で拳を握っていた手を自分たちの股間へと持っていき、斜め上を向いて反りかえったペ○スを水着の上か
ら後ろ手に扱かせてくる。それを見た女の人の息を飲む声があたしの耳にも届くけど、それをヤメさせようと言
う気配はない。あたしの事をスケベだ変態だと罵っていても、もしそんな事をすれば次は自分があたしのような
目に会うとわかっているからだ。まだ犯し足りないと言う雰囲気を撒き散らす男たちに、周囲を取り巻いていた
水着姿の女性は一人減り、二人減り、そして、いつの間にか全員が更衣室の中へと姿を消してしまっていた……
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