]V.隙間


「まったく…たくやちゃんはどこに行ったんだ?」 「あんなこと」があった後だから心配にもなるだろう? あゆみや真琴さんには「いいな、この事はタカ坊には関係ない、黙ってろ」と言われたけど、犯人を逃がしちまったのは 俺だし、旅館内で「あんなこと」があったのも、ある意味、旅館の主人の俺の責任と言えなくもない。 だから、仕事に慣れていない彼女の様子を見るついでに様子を見よう、と思って探してるんだけど、これがなかなか 見つからない。 一階と離れはほとんど回ったけど何処にもいない。 調理場に行ったら、真琴さんの手伝いをさせられた。 庭を掃除していたあゆみに聞いたら、顔を真っ赤にして黙ってしまった。 視界に入った瞬間、梅さんからは逃げ出したが、捕まって、干してあった布団の取りこみの仕事を押し付けられた。 「ここまで探していないんなら、二階の客間かな?」 確か二階には、砥部さん家族とさっきの美人の松永啓子さんが泊まってるけど…可能性はあるな。 今日来たお客さん、啓子さんだっけ、たくやちゃんとあんな濃厚なキスしてたもんな〜 「あ、ヤバ」 思い出しただけで、股間が膨らんでくる。 「落ちつけ〜、落ちつけ〜………ふぅ…なんで思い出しただけで、こんなガキみたいに反応しなくちゃならないんだ?」 あゆみと結婚して二人一緒の部屋になったんだけど、この一ヶ月ちょっと、ぜんぜんエッチなことをしていない。 以前はたとえ日々の仕事がきつくても、同じ布団に入ってしまえばこっちのもの、ほぼ毎晩のようにヤってたけど、 妊娠が分かってからはあゆみのやつ全然ヤらせてくれない…… 最初は無理にでもしようとしたけど、涙流して「隆ちゃん…」て言われて嫌がられればもうどうしようもない。 しかもエッチ無しでもあゆみが隣で寝てるから、寝息を聞くだけでどんどん興奮するし、自家発電も出来ないし…… まさに生殺し! 言っとくけど、あゆみに不満なんて無いんだぞ!あいつは俺にはもったいないぐらいのいい嫁さんなんだぞ! あんなにかわいくて、性格も良くて、アッチの相性も最高! そう。あの夜、庭の木の下でお互いの気持ちに気付いてから………待てよ。よく考えれば、あゆみの奴、初体験が 野外SEXだったのか?う〜ん、可哀想な事したかも…… てな訳で俺達は愛し合っているんだけど、愛と下半身は別物。その辺がうぶなあゆみには分かってもらえない。 しかも嫁さん持ちだと女性のお客さんのお誘いも少なくなって、ぜんぜん相手にしてもらえない。以前はあれだけ 薔薇色な日々だったのに…… 町で風俗店に行くことも考えたが、町民全部が顔見知り、と言うような小さな町で風俗店に入れば、あっという間に 噂が広がって、あゆみや真琴さんにも知られてしまう。そうなると………確実に死ぬな…… と言うわけで、この一ヶ月で出したのはトイレで三回のみ。しかもここ半月程は夏目さん達がいるので、全然機会が なかった。金払いもいいし旅館としては有難いけど、個人的にはとっとと出ていってほしい…… そんな時にたくやちゃんが新しい従業員としてやって来た。これからあゆみが仕事から外れるからどうしようかと 考えていた矢先、あの夏美さんからの紹介。なんかヤバイ気がしたけど、働き手が増えるのはちょうどよかったし…… これが決定的だった 誰だ、もともと男だから、きっとごつい奴だなんて言ったのは(真琴さんです)! あゆみ並のナイスボディーなのに無造作にラフな男の格好をしてるのを見たときは、あっという間に充血してしまった。 シャツを押し上げるふくよかな胸!ぴちぴちのズボンに包まれたお尻と太股!アイドル級にかわいい顔! 止めとばかりにメイド服姿を見せられ、頭のどこかで、何かが切れた。 あれのどこが男だよメチャクチャかわいいじゃないかもうどうしろってんだよ!!! 突き出されるバスト!!引き締まったウエスト!!なぜかよく見える白い下着に包まれたヒップ!!恥ずかしそうに 赤く染まった頬!!仕事に不慣れでモジモジした態度!! 昨日から目の中に焼き付いて離れない。もう限界だ。何とかあゆみにばれない様にヤらせてもらおう(気弱)。 そんなときに「あんなこと」が起きた。 戸の開け放たれた布団部屋…薄暗い部屋の中で映える白い裸体…弱々しげに閉じられた瞳…部屋に漂う汗と精液と 愛液の匂い…無残に引き裂かれたメイド服…吐き出しになった胸と股間…開かれた太股…身体のあちこちに 飛び散った液体…… そしてそのとき俺の心にあったのは、たくやちゃんを先に陵辱されたことによる、激しい嫉妬。そして、彼女の 淫らな姿への興奮。 あの瞬間、あゆみが隣にこなければ、俺も彼女に襲いかかっていたかもしれない。 俺は男を追いかけた。 でもそれは、パンツの中に欲望を吐き出してしまった事がばれるのが嫌で、あゆみの目の前でたくやちゃんを 犯してしまうことが嫌で、その場から逃げ出してしまっただけなんだ…… 「!ヤバイ!」 あの時の事をちょっと考えただけであっという間に勃起してしまう。結構自慢のモノが誰が見ても分かるくらい ズボンの前を膨らませている。 「自分のこと、もうちょっと大人だと思ってたんだけどなぁ」 これでも結構経験豊富だと自負してたんだけど……これじゃあ童貞のガキみたいじゃないか…… 想像だけでこんなに大きくなるなんて、我が息子の事ながら情けない。それに今日は事故とは言え、一度出して いるのにちょっと気を抜くとすぐに勃起してしまう。 ちょっと半月ほど何にもしてないからって、こんなにも自制が利かなくなるものなんだろうか……もうちょっと 家族計画を考えるべきだったなぁ……… 「こんなところを誰かに見られたら…」 その時は急いで逃げよう。 まぁ、それもこれも二階に上がってから。キッキッとテンポよく僅かに軋む階段を上がる。 とっとっとっとっとっとっ……… ギクッ!だ、誰かいるのか! 物音に反応して反射的に股間を押さえる。 誰かが二階の廊下を走っていく小さい音が聞こえた。 どうやら俺がいる方と逆の方に行ってくれたようだけど、心臓が止まるかと思った。 階段からゆっくりと二階廊下を覗きこむ…… 「何だ?誰もいないじゃないか」 廊下の向こうにも階段があるから、多分そちらから降りたんだろう。 さて、結局ここにもたくやちゃんはいないようだな。一体何処に…… 「あぁぁ……も…ぃぃ……ああ……ぁぁ〜〜〜……」 ……何だ今の声? 声は俺がいる場所のすぐ近くの部屋から聞こえる。確かこの部屋は啓子さんの部屋だな。 「はっ!ひょっとして着替えの途中素っ裸の状態で急に腹痛に襲われ悶えるように苦しんでいるのではっっ!!」 頭の中で爆発的に妄想が広がる……(妄想中)……やば、鼻血が出そう…やっぱりちょっと溜まりすぎだな、これ。 とにかくお客様になにかあっては大変だ――という大義名分も得たことだし――ちょうど入り口の扉も開いてる ことだし…… 覗こうっ! まずは状況確認。何かあったらカッコよく助けるも良し、何も無ければ覗きが見つかる前に逃げ出すも良し。 上手くいけば、お宝が拝めるかも…… 俺は周りに誰もいないことを確認すると、入り口に近づきそっと中にからだを滑り込ませる。 おお、こちらも少し開いてるじゃないか。 入り口と部屋をさえぎる襖も、少しだけ開いている。まさに、覗いてくださいと言わんばかりだ。 俺はその場にしゃがみこみ、期待しつつ襖の隙間から部屋の中を覗いた…… ん?…あれは…お?…ひょっとして……おお?…おおおおおぉぉぉっっっっ!!! 俺は目を見開いて隙間にへばり付く!股間ではズボンを突き破らんばかりに息子が一気に膨張する!! なんと隙間からは啓子さんともう一人の女性が全裸で布団の上にいるのが見えるじゃないか! しかもなんと!互いの足を絡めあい腰をクイクイと動かしているのまで見える!! つまり、これは、レズシーン!!! 「ひゃぁぁ!だめ!太いぃ!壊れるぅぅぅ!!はああ〜〜〜!!」 「あぅん!もっとがんばりなさい!ん!んあぁ!」 「あぁ~~!!イい!そこイいぃ〜ん!」 うおぉぉぉ!本物のレズシーンなんて始めて見た!あんなに声上げちゃって…… 興奮と感動のあまり声も出ない。いや、出しちゃ駄目なんだけど…… 急いでチャックを開けてペ○スを自由にする。亀頭がビクビク震えている。 「う!動いてるぅ!!お腹の中掻き回してるぅぅ!!!」 下になってる子の腰が、突かれるたびに跳ね上がっている。ここからは顔が見えないけど、凄くグラマーだ。 仰向けになってるのに、胸が山のように上を向いていて、腰を突き上げられるたびに、プルンプルン揺れている。 すっげぇ〜〜!あの胸にむしゃぶりつきたい!あゆみ並だぞ、アレ。 「ああ!いいわぁ!!そう!その腰の動きよ!」 「はあぁ!こう、こうですかぁ!!んあぁぁ!!」 二人の腰の動きが激しくなる。股間からもれる、グチュグチョ、という水音が廊下まで聞こえている。 も、もう我慢できない!! さすがにこの場に乱入することは出来ないが、上を向いたペ○スがもう臨界。誰かに見られてもいいからここで オナニーするぞ! いざ、と股間に手を伸ばしかけたその時、 チラっ !見られた!! 啓子さんがチラリとだけど、はっきりと俺のほうを見た!!口には笑みまで浮いていた! 「あ、あ、あ、い、ふ、ん、ん、ん、あ、あ、い、あ、あぁ!!」 「あぁ!相原くん!!あ、あたしも、いいぃぃん!!!」 ……気のせいか? いや…今はもう一人の女性の方を見ているが、さっき確かにこちらを振り返った。 ヤバイ!ばれないうちに逃げるか? 股間のモノはそうは言っていないが、主の俺がこんなところを見つかったらこの宿はもう終わりだ。 そうなれば、この旅館は崩壊、あゆみとは離婚、真琴さんに全殺しにされ、何の技術も無い俺は道端で野垂れ死に するしかない。 ……やっぱり逃げよう。 このまま覗き続けるのと悲惨な末路を比較した結果、やっぱり腰を浮かしかけたが、ある事が気になって、 その動きをぴたりと止めてしまう。 ……待てよ?そう言えば今「あいはらくん」て言わなかったか?確か今現在、うちの旅館にいる人間で、「あいはら」と 言えば…… 「さぁ、相原くん、一緒にイきましょう」 お。どうやら体位を変えるみたいだな。 啓子さんは動きを止めて、下になってる女の子を抱え上げる。 「て…やぁ!こんな格好!恥ずかしい!!」 「この部屋には私しかいないのよ。いいじゃない。ほらぁ」 「ひ!ひああああ!!!ふ…深い!奥まできてるぅ〜〜!!」 お!おおおお!おおおおおおおお〜〜〜〜〜!!!た、たくやちゃん!? 啓子さんに抱えられ、入り口に向かって大きく股を広げられているのは、間違いない、たくやちゃんだ!! 太股が絡まったままなので、二人とも大股開き!!バイブが入ってるのは驚いたが、ここからでも広がってる 二人の性器の形がはっきりと見える!! 「ほらぁ!これが最後の一発よ!!あっ…はぁん!」 たくやちゃんのからだが上下するたびに、ズチュ!ズチュ!と淫らな音を立てて、膣内へと深く張り形が突き込まれる! 俺はと言えば、目を大きく見開いて、見てることしか出来なかった。自慰しようとすると、タイミング良く啓子さんの 視線がちらちらとこちらを見るので、恐くていまいち手を動かすことが出来ないでいる。 おぉ!たくやちゃんの体がビクビク痙攣してるぞ。イっちまうのか? 「あ、いぃ、くぁ、ひ、ん、も、もうだめぇぇぇぇ!!ああああああああ〜〜〜〜!!!」 「やっ、もっ、ん!んんんんんああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」 ぷしゃぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁ!!! ビュルル!!!ビュルビュル!!ビュク!ドクドクドク……… たくやちゃんの股間からおしっこのように、放物線を描いて、液体が飛んでいく……ひょっとして潮吹きか?すげぇ! 同時に丸見えの二人のおマ○コと張り形の隙間から、白い精液が…って、えええぇぇぇ!! 「ひゃ…ふぁ…かはぁ……は、はぁ、はっぁぁ、あぁぁ……」 ピュル…ピュル……ピュ……… 潮を吹き終わったたくやちゃんのからだが前のめりに倒れる。そしてそのままうつ伏せになって、ビクッビクッ、と 痙攣している。 「はぁぁ…んんっ……はぁ…」 啓子さんの方は、二人をつなぐ張り形を股間から、両手を使って何とかして引き抜き――デカイな…あんなのが 入ってたのか?俺のよりも……――たくやちゃんの横に転がすとその手を……こちらに向けて手招きしている!? 「ご主人さん、そんなところで見てないで、入ってきてもいいですよ」 ばれてる、完璧にばれてる…こうなったら仕方ない―――何とか誤魔化すか。 俺は震える身体を押さえつけ、入り口を開けると、覚悟を決めて中に入って行った。


]W.飢餓へ