■後編


授業を受けている間、また体が疼きだしたらどうしようかととても不安だった。
そしてその不安は昼食を終えた5限目の授業で的中する。

(うう・・・また・・・)

体の奥からじわじわと熱いものが込み上げてくる。
授業は今始まったばかり。終わるまであと40分程。

(どうせなら昼休みに来てくれればなんとかできたのに・・・!)

やり場の無い怒りと体の火照りで熱くなる。
間延びした教師の声で地理の授業が進む。内容は全く頭に入らない。
授業の退屈さも相まって時間の進みがやけに遅く感じた。

昨夜はすぐに自慰をして治まった。
電車でも20分くらいでイッてしまい治まった。
今の授業はあと30分以上。気の遠くなるような時間である。
電車の中で刺激に翻弄されるのも地獄だが、じっとしていて何の刺激も無いのもまた地獄だった。
そもそもここで絶頂するわけにも行かないので、結局はどうにもならない。
ひたすらじっとして授業が終わるのを待った。

だが体は容赦なく昂ぶる。
いっその事トイレに行かせて貰おうかと考えたが、高校生にもなって、それを宣言するのはとても恥ずかしい。
やっぱり我慢するしかない。そう思って自分の体をぎゅっと抱きしめると、それだけでとても気持ちよかった。

(くうぅ〜・・・駄目駄目、こんな所で感じるなんて・・・)

体中を弄りまわしたい衝動に駆られるがじっと耐える。
チラリと時計を見ると、残りはあと25分。まだ半分・・・・
とても耐えられそうにない。やはりトイレに行かせて貰おうか? でも・・・・
やっぱり恥ずかしい。辛いけど終わるまで我慢しよう。
私は目を閉じてひたすらに我慢を続けた。
それから何分経ったのか、不意に背中に快感が走った。

「ひゃあああああ!!」

思わず大声を出して立ち上がり、クラス中から注目されてしまう。

「ゴメン。そんなに驚くと思わなかった」

どうやら後の席の男子がシャーペンで突っついたようだ。

「なんかフラフラ動いてるから気が散るんだよ」
「あ・・・うん。ごめんね」

教師が溜息をつき、クラスメイトがクスクス笑う中、ゆっくりと座りなおした。
無意識のうちに刺激を求めて体が動いていたらしい。
我慢我慢・・・授業はあと15分くらい。もう少し。
また注目されるのも嫌なので体を動かさないように意識する。
呼吸も荒くなり顔も火照ってきたので、それを誤魔化すように少し前かがみになった。
しかし、そのせいで胸が机に触れてしまう。

(くぅっっ! あああ・・・・)

なんとか声は出さずにいられたが、もう体制を変えるのも無理なくらい敏感になっていた。

(あ・・・・あっ、あっ、駄目っ・・・)

また無意識に体が動く。机の淵に胸を擦りつける様にくねらせてしまう。

(はぁ、はぁ、はぁ、駄目っ、止まって、止まってよぉ・・・)

どれだけ嘆いても体は勝手に動き、疼きも止まらない。
刺激するたびに感度が高まり、だんだんと気持ちよくなってくる。

(ああっ、いやっ、駄目だってばぁっ・・・!)

まるで自分の体ではないみたいだった。
ぐいぐいと胸を刺激して、またイッてしまいそうになる。

(また人前でイッちゃうの? 今度はクラスメイトの前で?)

今は授業中で教室はとても静かだ。声が出てしまったら誤魔化しきれない。
電車の時は人ごみと騒音に紛れてなんとかなったけど・・・

ふと電車での事を思い出した。さっきも胸の刺激でイッてしまった。
股間の方は物足りなかったが、一度イッて疼きも治まったので結局自慰もしていない。
今も刺激されているのは胸だけで陰部の疼きはほったらかしだ。

そう思うと胸の刺激だけというのがとても不満に感じてくる。

(駄目駄目駄目っ! こんな所でそんな所を刺激するなんて無理! 胸だけで我慢を・・・)

いつの間にか胸を刺激することは正当化している自分が居た。
しかし胸の刺激も、軽く机に擦りつけるだけでは物足りない。

誘惑に負けて手をそっと懐に差し込み、かるく乳首をつねってみる。

(ふわああああっ!!)

あまりの快感に軽くイキそうになった。
しかしすぐに快感は治まり、また疼きだす。

(駄目・・・これ以上は本当に駄目・・・)
(イッちゃう・・・もうイッちゃうから我慢しないと・・・)
(我慢・・・我慢・・・あと時間は・・・)

時計を見ると授業はあと10分程度。

10分なら我慢できる? 10分ってどれくらい? 600秒?
そんなに耐えられる? 駄目。イッちゃう。それだけあったら何もしなくてもイッちゃう。
我慢してももう限界。無理。無駄。私は教室でイッちゃうんだ。

どうせイクならもっと気持ち良くなりたい・・・・・

頭の中で何かが弾けたような気がした。
右手で強く胸を揉むのと同時に、左手をショーツの中に突っ込み割れ目に指を挿し込んでかき回す。

「あああああーーー!! イイッ、キモチイイよぉーー!!」

教室の皆がビックリしてこっちを見た。
でもそんなのどうでもいい。
早く気持ちよくなりたい。もっと気持ちよくなりたい・・・・
胸元を揉みしだいて制服もブラジャーもはだけ、胸がこぼれ出していた。
足を大きく開いて割れ目をかき回し、ビショビショになって透けているショーツも丸見えになっている。
胸を揉みしだき、秘裂をかき回す。快感の渦が体中を駆け巡った。

「あっ!、あっ!、あっ!、イクっ!、イクっっ!!」

もう限界が来るのがわかった。
最後の仕上げにと一番敏感なお豆をクイっと摘んでこね回す。

「ふああああぁぁぁーーーーーー!!!」

学校中に響くような大声を出しながら、私は絶頂した。
それからしばらくの間、何も考えずに快感の余韻を楽しんでいた。

ようやくその余韻も治まり疼きも消えた頃になって、
乱れた格好の私を遠巻きに囲んでざわついているクラスメイトや教師達に気付いた、

(どんな言い訳したってどうにもならないんだろうな・・・)

ぼうっとした頭でそんな事を考えていたら、また体が疼いてくるのを感じた。


<完>