次なる露出ー伊吹頼子ー そのに
伊吹頼子は――妄想たくましいが――処女である。
クラスメイトの男のコ達とはそれなりに仲がいいが、誰とも――今までも――つき合ったコトもない。
――それなのに、どんどんえっちくなってくなぁ。
こうやって妄想だけで――軽くではあるが――イってしまうコトも最近めずらしくもない。
あの『はじめての露出』以来、ストレスが溜まるごとに行ってきたプチ露出とイメージトレーニングのおかげで、身体はどんどんヤらしく、感じやすくなっていく。
さすがにこのままでは『ヘンタイ』さんになってしまうと、男のコとつき合ってみるコトも真剣に考えては見たが、同年代に限らず学校の男子達はいまひとつ頼りない。
自慢じゃないけど――実はジマンですが――同年代に限らず、上級生、下級生そして他校の生徒まで、頼子は告白されている。が――
ここまで『特殊』になってしまった自分の性癖を晒せる自信もなく、結局ダレともつき合えなかった。
(ようは……タイミングなんでしょうけど……ねぇ?)
別にホントに好きな人が現れるまで後生大事に『神聖な身体』でいるつもりはないが――ダレでもイイと思えるほど――自分を安売りするつもりもない。
(ふぅうう……さて、帰りますか)
わざわざ遠回りしてまで後をつけたサラリーマンと方向を違え――すっきりとした心と体を支える足取りは軽く――頼子は歩き出した。
―*―
『こより > こんばんは〜♪ (*月**日<木>*時**分)』
家に帰りつき、てきぱきと夕食とおフロを済ませた後、勉強モードに切り替えた頭でさっさと宿題と予習まで終わらせる。
明日の準備も万端、後は寝るだけ――そうしてようやく軽くしかイけなかった身体を慰める為の前準備として、頼子はPCの前へと座った。
軽やかに――細くたおやかな指先が、まるでピアノを弾くように――キーボードの上で踊る指先が、モニターに『いつもの』アイサツを入力していく――『こより』とは頼子がこのチャットで使う名前だ。
『ヒゲ男爵 > あらら こよりちゃん、お帰りなさい (*月**日<木>*時**分)』
『こより > ただいまデス。今日も疲れました〜 (*月**日<木>*時**分)』
即座に――この時間あたりから頼子がチャットするコトを知っている常連さん達が――返事が返って来る。
ある露出系サイトのチャットルーム。頼子が『はじめての露出』を経験してみようと考えたきっかけでもあるこのサイト。最初は覗くだけだったが、いつしかチャットルームに参加するようになり、今では自分の体験を書き込むまでになっていた。
――ここなら、自分の性癖を簡単に晒せるから好き。
なにせ、参加している人全てが同好の士なのだから。
『マッパGOGO > お久しぶり。最近露出してる? (*月**日<木>*時**分)』
『マッパGOGO > ここ最近、チャットに来なかったってコトは、あまりストレスが溜まってないのかな? (*月**日<木>*時**分)』
皆、頼子がストレスが溜まるとプチ露出を実施するコトまで――自分でカキコんだので当然だが――知られている。
『こより > ってイイますか、たった今日シてきちゃいました〜(汗 (*月**日<木>*時**分)』
『ヒゲ男爵 > あらら、最近は少なかったのに……大変だねぇ? で、気持ちよかった? (*月**日<木>*時**分)』
『こより > 相変わらずデス(/// (*月**日<木>)
『ヒゲ男爵 > 相変わらず……ってコトは、また想像だけでイっちゃえたのかい? (*月**日<木>*時**分)』
常連だけに遠慮がない。オンナのコにそんなコトを聞くなど――
『こより > イけちゃいましたねw もう……ふるふるっシビれました♪ (*月**日<木>*時**分)』
ぞくぞくと身を震わす――肌を晒すコトとは違った――羞恥を感じながら、頼子は素直に絶頂したコトを報告する。
『こより > 夜道で知らないおにーさんの後をついていって、こっそりスカートをめくっちゃいました (*月**日<木>*時**分)』
『ひっくりカエル > こんばんはw って、こよりちゃん、それだけじゃないでしょ? (*月**日<木>*時**分)』
『こより > ううぅ〜もちろん、あらかじめ下着は脱いでです(/// あ、でもちゃんとパンストは履いてますよ? マルダシじゃあないデス (*月**日<木>*時**分)』
『マッパGOGO > おしいっ! そろそろ完全に脱いでシてみたら (*月**日<木>*時**分)』
あいかわらずとんでもないコトを言う――最初は単純にノーパンだけだったのを、それじゃあ物足りないのでスカートを捲くるよう言いだしたのもここの人達だ。
『こより > それはさすがにハズカシイです。 (*月**日<木>*時**分)』
『マッパGOGO > そろそろイイと思うけどなぁ? (*月**日<木>*時**分)』
『ヒゲ男爵 > んで、今日のオカズはw どんなコトを想像していたの? (*月**日<木>*時**分)』
『こより > ええ……と…今日はぁ (*月**日<木>*時**分)』
見知らぬ男の人に指だけでイかされる――それがあの時の妄想だった。
――でも、それじゃあつまらない。
最近エスカレートする常連さん達の為に、頼子はこうして書き込む時は更に妄想を膨らませて報告する。
かたかたとキーを叩く音を響かせ、頼子の妄想タイムが始まる――
―*―
「おやおや? イっちゃったんだ? 汗を拭いてるだけなのに?」
オトコはびくびくと指を食い締める膣内の感触を楽しみながら――ぞくりとする――視線を頼子に送る。
「はっ……はぁ……はぁああ……」
わずかな街灯の明かりしかない夜道で、導かれるまま絶頂した頼子は、荒い息を整えるコトもできずにぐったりとオトコの腕にしがみ付く。
「イったんだろ! 返事をしなさいっ!!」
「くぅういいいぃ!?」
ブラの上から硬く尖った乳首を痛いホドに抓られ、頼子の口から痛みを告げる声が漏れた。
摘まみやすいサイズにまで成長した胸の先端が、男の人に力強い指先に挟まれて、揺らされるようぐにぐにと形を変える。ぴりぴりとした痛みを感じながらも、じんじんと疼く胸。一度絶頂をむかえて敏感になった身体は、その痛みの奥にある甘い快感に気付く。
「んんぅ!! ぐぅう! っ! はぁあ……はっああああ!!」
ぜいぜいと荒い息づかいに返事ができず、ただこくこくと何度も頷く。
――イきました。気持ちよくてイっちゃいましたぁああ!!
頭の中では礼儀正しく何度も絶頂したコトを認める返事を返し、頼子は必死にオトコの――秘唇に差し込まれた指の方の――腕に抱きついた。
「まったく……最近の学生は返事もロクにできないのか?」
「んんぅううう!!」
指先に弄ばれる硬く柔らかな乳突起が更に力強く潰されて、ますます硬く尖り始める。
いつの間にブラウスのボタンを外されたのか、胸の上にブラを引っ掛けられ直接感じる指の感覚は熱く、その熱に身を捩るたびに拘束から解放された白い膨らみが大きく揺れた。
暗いとはいえ、少女の白く甘い肌はわずかな光を浴びて――濡れた汗で――輝き、紅潮した胸元を通り抜ける風がひんやりと火照った肌をくすぐられる。
「きゃっ!! あああ!?」
力ずくで大きく胸元を開かれ、完全にオトコの前に晒される二つの膨らみ。
(うそぉ……胸……でちゃってるぅ……)
服の下に隠されていた――自分でも見るコトはできなかった――成長著しい胸の片方をオトコの手の平に乗せられて――とてもイやらしく――ふるふると揺れた。
「大きな? ドレくらいあるんだ」
「はぁ……はぁ……はっ……え?」
お湯のつまった風船のような、心地よい弾力と重さのソレを弾ませオトコが尋ねる。
「一度で答えろ! このだらしないおっぱいはどれくらいの大きさなんだっ!!」
ぱちんっ!
静寂な夜空に響く乾いた音と同時に胸の走る痛み。
「あぅううっ! 86ですぅ!! いたいぃ!! おっぱいっ! たたかないでぇくださいっ!!」
何度も響く肉を打つ音に、じんわりと目元に涙を浮かべて頼子は応えた。
「でかいな!? オマエもそう思うだろ!!」
「ぐぅう!! はっ! はぃいい!! おっ……おおきぃいいですっ!!」
「しかもヤらしいなっ! なぁ?」
「はぃいい!! おおきくてっ!! イヤらしいぃい!! ですっ! 私のおっぱいぃい!! はぁあ!?」
最後に大きくばちんっ! と叩かれ、ようやく責苦から解放される頼子。柔らかな膨らみは真っ赤に紅潮して無残に手の跡を残している。
じんじんと疼く痛み。なのに――
(あうぅう……叩かれ……てぇえ……敏感に……なってるぅ? きもちぃい……の?)
そよぐ空気の流れまで感じられるホドに過敏になった膨らみを、
「あぐぅううううっ!! っはあぁああ!!」
オトコの大きな手の平に包まれ――収まりきれずに、指の間から柔肉をはみ出させ――力いっぱい揉まれ、夜空に絶叫を響かせてしまう。
「でかい声をだすなっ! オレが誤解されるだろ!! おまえに乱暴していると思われたらどうするっ!!」
「はっ……ぐぅううっ! はぁあ!!」
事実乱暴に――まるでモノのよう――扱われている。胸を揉みしだかれて、動きを止めていた膣内の指まで――ぐちょぐちょと愛液を撹拌し――動いているのだ。
「オレは、オマエの汗を拭いただけだろ? なぁ? それともオレは乱暴しているのか?」
頼子の視線に非難を感じたのか、ますます荒々しく攻め立てられる身体に、再び官能と炎が灯り始めたその時――
「どうしました?」
都合よく――まるで計ったよう――通りかかった警官の青い制服が目に入った。
そのさんへ