「トラック便」


私、水無月ありさって言います。今日は憂鬱なんです。何故かって?それはこれから行く所に問題があるんです。 私は運送会社で働いてるんですけど、会社のお得意先で何回行っても好きになれない街なんです。そこの街に いる間のことは毎回覚えてないし・・・。あ〜あ、憂鬱。 「こら、ありさ君。早く商品の搬入に行かんか!!」 「は〜い、所長。いってきま〜〜〜〜す。」 あぁもう。所長にも怒られちゃった。それじゃしょうがない、行きますか。 トラックを飛ばすこと3時間。葉塚市正門ゲート前 何でこの町はこんなもんがあるんだろう?まあとりあえず泊まり仕事にはしたくないからさっさと片づけますか!! 「ラビット運輸で〜す。食料品運んできました〜。」 「ラビット運輸さんね。少々お待ちを・・・」 「は〜い」 全くいつ来てても毎回待たせるのよね!!何をしてるんだか、全く!! 「お待たせ致しました。中にお入り下さい。」 門番の男がやっとゲートを開いた。ここの門番はロボットみたいな奴らばっかりだからいつも同じ事しか聞いてこない。 まあ行くとしますか。 「運転手さん。待って下さい。」 あれは町の人?あちゃ〜〜、裸だよ。この町じゃ普通だもんな。こっちとしては頭がおかしいとしか思えないけど。 何のようなんだろう? 「何か?」 私はあまりこの町の人たちには素っ気なく答えるようにしている。相手は気にしてないみたいだけど・・・。 「運転手さん、今日裸通日だから、服着てちゃ駄目ですよ。」 ええっ!!!よりによって裸通日にぶつかっちゃたの!!この日だけは避けてこようと思ってたのに・・・ 「どこ着替える所ありませんか?」 私は一応愛想笑いを浮かべながら聞いた。まぁ、ろくな答えは返ってこないだろうけど・・・。 「この辺には・・・。そうだトラックの荷台で着替えられては?」 「あっ、そうか。」 おお、ここの住人にしてはまともな答えが返ってきたな。そうか、トラックの荷台か。考えもしなかったな。 「ありがとう」 私はその人に礼を言ってトラックの荷台の中で服を脱ぎだした。ほんとは脱ぎたくなんか無いけど、前回それで帰って 恥ずかしい思いしちゃったからなぁ。私は服を脱ぎ終えると、急いで運転席に戻った。ほんと裸になるのって恥ずかしい!! あっ他の運輸便だ!あの運転手の女性も恥ずかしそう。でもそうよね。こんな事この街だけだもんね。 あっ、いっけな〜〜い。早くすませないと泊まりになっちゃうよ!! 急がなきゃ 20分後・ラビット運輸葉塚市支店前 「お待ちしてました。水無月さんですね?本社から連絡頂いてます。」 「はい、お待たせしました。それじゃあ早速荷物の方を・・・」 全く、ここの出迎えも全員裸。いやになっちゃうわよ!!そりゃ私も裸だけど・・・ 「それでは一応決まりですので、チェックの方を」 あっ、チェックがあった!!忘れてた〜〜!!あんな恥ずかしいこと何で今まで忘れてたんだろう?? 「あっはい」 仕方ないなぁ。私は自分の淫核をめくって機械に当てた。 「あんっ!!」 やだぁ、変な声でちゃった。恥ずかしいよ〜〜。機械は無機質に調べてるし〜〜 「非勃起時チェック終了・・コレヨリ勃起時ノチェック」 あっいや〜〜。吸わないで。痛いけど気持ちいい!!あっ濡れて来ちゃうよ〜〜 「あっ、いやっ、そんなっ、いいっ、いいよ〜〜〜」 やだ、声まで出ちゃってる。 「あっ、あっ、あっ、いっちゃう〜〜〜!!!」 やだ、いっちゃた・・・。恥ずかしい(\\\><///) 「勃起時チェック終了・・水無月アリサ本人と確認」 「じゃあ、確認も出来ましたから、荷物を倉庫に入れましょうか。」 「はぁはぁ、判り、はぁはぁ、ました。」 私はいったせいで結構つらくなってた。でも早くしないと・・・ 「じゃあ荷台開けますよ。」 「は・い」 私はやっとの思いで返事をして荷物を下ろしていった。 1時間後 「お疲れ様でした。また今度もよろしくお願いしますね。」 「はぁはぁはぁ。」 「お疲れ酷いみたいですね。泊まっていきますか?」 「いっいえ、帰ります。明日朝から用があるので・・・」 この街で泊まり?冗談じゃない!!意地でも帰るんだから!! 「それでは・・・失礼します。 私はこの後ゲートの手前で服を着直してゲートに向かった。 「お帰りですか?」 「はい、ですのでゲート開けて下さいますか?」 私は出来る限り丁寧にお願いした。 「では、退出記録簿にお名前の方をお書き願えますか?」 「はい、では」 −プシュ 私はその差し出されたペンの後ろから噴射された気体の所為で気を失った・・・ 20分後・葉塚市ゲート前 「運転手さん!運転手さん!!」 私は誰かに揺り起こされた。いつの間にか寝ていたみたいだ。 「あっ、すいません。」 「ほら疲れているんだったら早く帰った方がいいですよ。納入も終わったんですから。」 えっ、納入したっけ?でもこの道じゃUターン出来ないからしたんだろうな。私は疑問に思いながらも 「あっ、ありがとうございます。それでは」 と言って街を後にした。いっつもこの街にいる間の事って覚えてないのよねぇ。 どうしてなんだろう?毎回この疑問持ちながら帰っていくのが決まりみたい。でもまあいいか。覚えて無くても 仕事は終わってるんだから 楽なモノよね。 私はそう思いながら街を後にした。


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