「居酒屋にて」その2
香奈ちゃんの乳首に張り付いているタコ足を摘んでいた箸に力を込めると、彼女は目を閉じたまま切なげに
眉を寄せた。
「ん……ぁ……」
桜色の唇のすき間から小さく甘い声が漏れ、可愛い歯並びが覗く。
タコ足を摘んだ箸をクイクイと動かすたびに間接的に乳首が引っ張られ、香奈ちゃんの眉がひそめられる。
(もう一度……もう一度可愛い声を聞いたらやめよう…)
そう思いながら、私は吸盤に吸い付かれた乳首を凝視しながら箸を蠢かせていた。
「んぁ……やぁ…」
耐えかねた香奈ちゃんが小さく声を漏らす。
「よし…」
わたしも小さな声で快哉を叫ぶと、一気に箸を引いていた。
プチッ、と小さな音を立ててタコ足の吸盤が乳首から引き剥がされていた。
「んっ……」
香奈ちゃんの顔にかすかな安堵の表情が浮かぶ。私も自分で彼女を責め立てていたくせに、なぜだか(助けてやった)
という感情が沸き起こる。自分でも勝手な奴だと思ってしまうのだが……。
反対側でも営業部長が吸盤の抵抗を排除して乳首を開放していた。プルンと音を立てそうな勢いで戒めを解かれた
パールピンクの突起に、再びぬらぬらとタコ足がまとわりついた。
「ん〜、こいつめ、香奈ちゃんの乳首を虐めやがって! 成敗してやる!」
芝居がかった口調で言うと、営業部長はまだ蠢いていたタコ足を口に放り込んだ。
私もそれにつられるように箸に巻きついて抵抗しているのを口に入れて噛み締めてやる。舌の表面にプチプチと吸盤
が吸い付き、異様な感触を伝えてきた。
「うっ!」
股間がキーンと音がしそうなほど突っ張ってしまう。彼女はあの可愛い乳首にこの吸盤の感触を感じていたのだ……
その快感はどれほどのものなのだろう。恥知らずにも自分の乳首にタコ足を貼り付けてみたくなってしまう。
「どうです? うまいでしょ、さあ、どんどんタコ足どもをやっつけて可愛い乳首を開放してやりましょう」
そう言うと、営業部長は再び箸を伸ばしてタコ足を成敗し始めた。
私も負けじと箸を伸ばし、RPGのヒーローになった気分でタコ足とバトルを繰り広げた。わざわざ乳首にタコ足を
巻きつけてから引き剥がしたりしたのはご愛嬌だろう…。
しばらくの間、取り付かれたかのようにタコ足と格闘し、やがて竹筒の中は空っぽになっていた。
タコの分泌した粘液で濡れ光った乳房がたまらなくエロチックだった。透き通るような白い乳房の表面には吸盤が
張り付いた後が赤っぽく残っている。
「おやおや、ドロドロだねぇ、きれいにしてあげようねぇ」
営業部長はふくらみの頂点にかぶせられていた竹筒を取り去ると、おもむろに剥き出しになった乳首に舌を這わせて
いた。ニコチンで不健康な色に染まった舌が、可憐なピンクの突起をくるくると舐め回す。
「あんっ!」
いきなりの直接攻撃に、香奈ちゃんの身体がビクンと跳ね上がった。
「お客さん! 直接口をつけるのは違反ですよ!」
若い男性店員がやってきてとがめるような声を出す。
「おっと失礼、ついつい夢中になってしまったよ、はははっ」
営業部長は悪びれもせずに言った。
(とがめられる前に私もやっておけばよかったな……)彼女の乳首の舌触りを想像しながら、酷く惜しい事をしたよう
な気分で私はビールのグラスをあおった。
「……いやはや、申し訳ない、あなたに先にやってもらえばよかったですな、ははは」
「いえ、かまいませんよ、あ、香奈ちゃん、御免ね」
私が話し掛けると、目を閉じた彼女の表情が少し和らいだ。
「あ、お客さん、女体盛の女性に話し掛けるのはご遠慮くださいませ」
また店員が声をかけてきた。色々と制約があるらしい。
「すみません、この街は初めてなもので…」
そう言って頭を下げると、店員もにっこりと微笑みながら、
「ああ、そうでしたか。それじゃあ、多少のことは大目に見ますよ」
そう言うと少し声をひそめて、
「例えば乳首の上に落ちた刺身を口で取るとか……」
そう言ってにやりと笑って見せた。
「良かったねぇ、お許しが出たよ」
「お客様はご自粛くださいませ」
店員にすかさず言われた営業部長は、ちょっと不満そうな表情を浮かべてビールをあおった。
「ははは、私もそんなにはめを外す気はありませんよ。さて、いただくとしましょうか」 そう言いながら香奈ちゃん
のお腹の上に並べられたマグロの刺身に箸を伸ばす。
さっきのタコ足遊びのインパクトが凄く強かったので、何の抵抗もなく白い肌の上に貼り付けられたマグロの赤身を
摘み上げて口に運ぶ事ができた。
ほんのりと少女の体温が移った刺身は、不思議なほどの美味だった。ようやく落ち着いて味わえる気分になってきたようだ。
一枚、また一枚、薄切りの魚肉片が剥がされていく下から、透き通るような白い肌が現れてくる。
それは感動的な光景だった。女体盛りというのはもっと下品で低俗なものだと思っていたが、その考えをあらためなければ
ならないだろう。
香奈ちゃんは全身を羞恥の桜色に染め、二重の羞恥に耐えているようだった。裸身に貼り付けられた刺身を誰かに
食べられているという羞恥と、それによって裸身があらわになっていくという羞恥・・・…。
「ふほほっ、今日のへそ盛りはイクラか…さあ、どうぞ」
そう言って、営業部長が勧めてくる。彼の言うとおり、香奈ちゃんのおへその上には輪切りの竹筒の中にこんもりと
盛り上げられたルビー色のイクラの粒が輝いていた。
「はぁ……」
箸を伸ばした私を制し、営業部長は、
「へそ盛りは箸を使わないんですよ。こうやってずらして……」
そう言いながら、香奈ちゃんおおへその上におかれた竹筒を、みぞおちの方向に少しずらしていた。
竹筒がずれ、おへその窪みに一粒だけはまり込んだイクラが残る。
「それを口で吸い出して味わうんですよ。あいにく私はダメ出しされてますので、あなた一人で全部いっちゃってください」
「はい……」
わたしはためらいもなく彼女の腹部に顔を寄せた。さっきまで彼女の身体を覆っていた魚肉の残臭に混じって、ほのかに
甘い少女の肌の香りが感じられる。それが一層生々しいエロスを感じさせ、股間が突っ張ってしまった。
可愛い丸型のおへその窪みにはまり込んだイクラを吸い出そうとすれば、どうしても彼女のおへそにキスする事になって
しまうのだ。
「ちゅぷっ」
信じられないほど滑らかな肌の感触を唇に感じながら、私はイクラを吸い込んでいた。吸った瞬間、香奈ちゃんのおなか
が小さく震える。
「そうそう、その調子でどんどん行きましょう」
営業部長はそう言って再び竹筒をスライドさせた。さっきと同じように、へそに一粒のイクラが残る。
私は再び顔を寄せ、吸い込む。イクラを食べるという名目で行われるおへそへの連続キスだった。
それが何度も繰り返され、とうとう最後の一粒になった。
「最後の一粒は、舌でほじくり出すんですよ」
その言葉を待っていたかのように、私は香奈ちゃんのおへそに吸い付いていた。
「あ・・・…」
細く、かすかに甘い声が彼女の喉の奥から漏れた。私は舌先でへその周囲をそっとなぞるように舐め、ゆっくりと
窪みに潜り込んでいった。
舌先にコロコロしたイクラの感触が当たる。すぐには掘り出さずに舌先を動かしてへその窪みの中でイクラを転が
してやる。
しかし、少し遊び過ぎたらしい、プチッ! という感触とともに、へその窪みの中でイクラが潰れていた。
磯の香りを伴った塩辛い液体がへその窪みにへばりつく。私はへそ穴の中をくるくると舐め回し、ねっとりした
魚卵の中身を全て舐め取ってやった。
「ふぁ……あんっ……」
へそを舌でかき回される異様な感触に、香奈ちゃんは明らかな快感の声を上げて小さくのけぞり、身じろぎする。
体温が上昇し、少女の甘い体臭が強まったように感じられる。
私はイクラの中身を舐め取ったあとも、未練がましくへそ穴の中で舌先をそよがせていた。
「なかなかお見事でしたね、さて、今度はその下ですよ……きれいな赤貝の刺身だなぁ」 営業部長が好色そうな笑み
を浮かべて言う。
香奈ちゃんの秘部を隠すように置かれた海草の上に、赤貝の刺身が乗っていた。
「これは……どうやって食べれば?」
普通に箸を使えばいいのに、もっと淫靡な趣向があることを期待して私は尋ねていた。「お好きなようにどうぞ。
香奈ちゃんもなかなかいい感じに昂ぶってるみたいですから」「あ……ああ、それじゃあ、試してみようかな……」
私は少女の股間に置かれていた刺身入りの貝殻を持ち上げ、さらにその下に敷かれていた海草も取り去っていた。
白い肌と鮮烈なコントラストをなす下腹のかげりがあらわになった。
柔らかそうな恥毛がふんわりと恥丘から秘裂を覆っている。
「うーむ、いつ見ても香奈ちゃんのお毛々はきれいだなぁ、ワカメ酒が楽しみですよ」
営業部長の声を聞きながら、私はそのかげりに見とれていた。
続く
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