「羞恥都市・初詣」1
「んっ……と。これでいいのかな?」
美琴は去年の暮れにとある着物メーカーから贈られた振袖を身にまとうと、大きな姿見の前でクルリと回ってみせる。
そもそも女性であっても一人で着物を着る機会なんてそんなにないし、葉塚市にいる限り、着たとしても男性に目を付けられて辱められた末に脱がされてしまう可能性が高い。また男性側としても、脱がせにくく着せられない着物の女性に手を出すことを敬遠する傾向がある。そのため、年末年始の野外性交の急増に反比例するかのように、元日であっても晴れ着を着る女性の割合は市外よりも低くなっている。
そこで、葉塚市内の着物メーカーがマジックテープなどを多用し、簡単に脱ぎ着できる着物を開発した。今年の初詣シーズンには間に合わなかったものの、来年以降の販売を目指し、その試作品のモデルとして選ばれたのが、葉塚学園の女教師をしている美琴だった。
教師と言う聖職にありながら、昨年の彼女が辱められる日数は300日以上。緩やかに波打つロングヘアーに、スーパーモデルさながらの高身長に抜群のスタイル。人当たりのよい優しげな美貌は知性を醸し出すフチなしメガネで彩られているものの、ひとたび教壇に立てば、豊満な乳房と無防備な行為で男子生徒たちを無自覚に魅了してしまう天性の色気を生まれ持った美人教師なのだ。
それ故に授業中であっても股間の乾く暇もないほどに生徒や同僚の教師よる陵辱に会い続け、日常生活においても隙が多すぎるせいで見知らぬ男に犯されることも数知れない生活を送るハメになってしまっていた。
もともとは90センチGカップだったバストも、揉まれ過ぎたせいで96センチのHカップに急成長してしまっている。
現在のスリーサイズはB96W58H88。その情報は本人には無断で、一日単位で記録されたバストの成長記録や自室内での着替えなどを盗撮した動画と共にシェイムネット(葉塚市内のローカルネット)にアップされており、パソコンに疎い本人以外の葉塚市内の老若男女に葉塚市屈指の巨乳美女として知れ渡っているのだった。
その知名度があって着物のモニターに選ばれたのだが……そんな選考理由を知らぬ本人は、姿見の前で何度も身体の前後を入れ替えては、鏡面に移る自分の姿を見て満面の笑みを浮かべていた。
「へぇ〜、本当にちゃんとした着物になってるんだ。うわあ、うわあああぁ……♪」
教職に付く以前、葉塚大学に通っていた頃の美琴は、辱められることを恐れ、男性の目に留まらないように物凄く地味な格好をしていた。豊満なバストを締め付けて徹底的に美貌とスタイルを隠して生活し、市内の美女を徹底的に監視する葉塚市秘密情報局の目からさえも逃れていた。そのため、当然成人式などの着物を着る機会は当然全て避けてきており、ましてや華やかな晴れ着に袖を通したのは今日が生まれてこの方初めての経験である。
「本当にいいのかな、こんなに高そうな着物貰っちゃって。後で返せなんていわれないよね?」
帯の下にタオルを詰めて寸胴を作るのが着物の正しい着付けなのだが、そんなことも知らずに解説書に首っ丈になって着た着物は、正月に似つかわしい華やかな雰囲気を醸し出しながらも、美琴の乳房はヒップの豊かさを十分に強調していた。そこだけは伝統にのっとりブラもショーツもつけていないものの、重力に引かれて垂れると言う現象とはまったく無縁のまま理想的な曲線を描く乳房は帯に乗るほど突き出ており、後姿には丸々としたヒップラインがはっきりと浮かび上がっている。
もしこの着物姿のままで初詣に出かければ、おそらく誰の目も美琴に釘付けになることは間違いないだろう。……ただ、そのことが美琴の胸に重く暗い気持ちをまとわり付かせていた。
(この着物……男の人に汚されたくないなぁ……)
初めて着た振袖を男性の手で剥ぎ取られて白濁まみれにされる事には、普段以上に抵抗がある。犯されることに慣れる事などありえないけれど、特にこの着物姿ではそういう悲惨な目には遭いたくない。しかしながら、着物を贈ってくれたメーカーからは「必ず着物姿で初詣に参ってください」と着物に要望書が添えられており、それに応えずに着物を返却させられることになったらと思う気持ちと、出かけて辱められたくないと言う気持ちと美琴の心の中でせめぎあっていた。
「………やっぱり、返すのはイヤだな」
二つの気持ちの均衡を崩したのは、少し前の美琴がずっと押し殺していた“自分を着飾ってみたい”という女性ならば当然の感情だった―――
−*−
(や、やっぱりおうちでコタツに入ってミカン食べてればよかったよう!)
そうしたらそうしたで、“姫始め”と言う名目でやってくる見知らぬ男たちに抱かれる可能性が高いのだが、周囲から集まる視線を一身に浴びる美琴にはそんなことを考えていられる余裕がまったくなかった。
簡単に結い上げた髪には簪を挿し、普段はしない化粧を軽くして街に出ると、美琴の想像していた以上に注目されてしまっていた。
正月であっても晴れ着の女性が少なく、しかも美琴ほどの着物美女ともなるとまずめったにお目にかかれない。美琴から醸し出される艶のある色気に当てられていやらしい視線を向けてくる男がいないわけではないが、正月にはあまりに絵になる着物姿の美女にしばし見惚れる人がほとんどだった。
(私には似合わないのかな……昔よりは美人になったと思うんだけど……)
だが当の本人はと言うと、自分のことになると過小評価もはなはだしい。人に見られるほどに場違いなのだと勘違いし、着物を着てはしゃいでいた自分を思い返しては顔を赤らめて身体を縮め、人目を避けるように道の隅っこを歩いてしまう。
(早く初詣を済ませて家に帰りたい……あうう、こんなところをクラスのみんなに見られたら、新学期からどうやって顔を合わせたらいいか分からないよォ……!)
けれどUターンして家に帰ると言う選択肢は頭の中からすっぱり抜け落ちているらしい。頭の中ではグルグルグルグル勘違いをめぐらせては一人で勝手に困惑を深め、美琴は神社への道をただただ歩き進む事しか出来ずにいたのだが、顔を恥じらいに染め、隠れられているわけでもないのに隠れているかのような美琴の態度は余計に注目を集める結果にしかならなかった。
「あ…あうぅ〜……」
自宅まで最寄の葉塚神社まで、歩いて三十分と少し。晴れ着姿で痴漢に合うのはイヤだったけれど、こんなにも恥ずかしい思いをするのならバスに乗ればよかったと今さらながらに後悔して泣き出しそうになっていると、周りにいる人たちからのひそひそと囁きあう声が美琴の耳に届いてくる。
(やっぱり着物の下ってノーパンなのかな?)
(全然下着のライン見えないもんな。それに胸もノーブラだろ?)
(大胆だよね〜、下着もつけずに外を出歩くなんてさ、犯してくれって言ってるようなもんだぜ)
(可愛い顔してるけど実は露出狂なんじゃないの? あの顔見ろよ、見られてるだけでイきそうじゃん)
ただ綺麗な着物を着たかった……それだけのはずなのに、気がつけばまるで変態のような扱いだ。
でも、意識しだした途端に、晴れ着の下には何も身につけていないことが急速に恥ずかしくなってくる。大切な部分を守ろうと擦り合わせるように歩を進めていた脚の付け根からはいつしか痺れるような疼きと共にクチュ…クチュ…と濡れ始めた膣壁の擦れあう音が響いてきている。さすがに着物の上からでは判別しづらいものの、柔らかい白襦袢の裏で擦られ続けた乳首は充血して硬く尖ってしまっており、歩いて乳房がほんの少し弾むだけで、突端を乳肉の奥に押し返そうとする着物による圧力と視姦されて熱く煮えたぎり始めている興奮でそれを押し返そうとする乳房とのせめぎあいに、美琴は言葉を失い、唇を晴れ着の袖で覆いながら喉を大きく震わせてしまう。
(まるで…裸で外を歩いてるみたい……もお…足が…足が動か…な……ィ!)
絶え間なく人目に晒され続けただけなのに、骨の髄まで淫靡なる快感を刻み込まれた美人教師の肉体は今にも昇りつめんばかりに恥ずかしさで撃ち震えていた。人目を意識するほどに膣口からはとめどなく愛液が搾り出され、皮から頭を覗かせた淫核にヌルヌルと絡みつく。神社が近づき、参拝客が周囲に徐々に増えると、太股を伝い落ちた愛液が白足袋を履いた足首にまで届く一方で、頬を染めて艶を増した着物美女を見ようとする人目はさらに多くなる。
(見、な…いで……今…そんな……やめ…あ……やっ…あ…んゥ――――――ッ!!!)
鼓動が大きく昂ぶる。瞬間、頭の中が真っ白になって膝から力が抜け落ちると、美琴は足をもつれさせながらも、とっさに目の前にあった電信柱にしがみついていた。
(人に見られるだけでこんなに感じるなんて……わ、わたし、そんなにスケベな女じゃ……あ、あうゥ!)
冷たいコンクリートの柱にしがみつき、まるで道ゆく男たちを誘惑するようにヒップラインを後ろへ突き上げる。うっすらと浮かび上がる谷間、そして足の付け根のくぼみに人目が集まっていることにすら気付けずに息を荒げ、電信柱に向けて今にも口付けしそうなほど艶かましい表情を浮かべて喘いでいると、
「美琴先生…ですよね。大丈夫ですか?」
肩に手を置かれて驚き振り返ると、そこには長くて癖のない艶やかな黒髪と、美琴よりも年下でありながら今にもセーターが弾け飛びそうなほどの爆乳を誇る美少女がそこに立っていた。
「わ、渡来(わたらい)さん……」
渡来春香(わたらい・はるか)。葉塚学園に特待生枠で入学し、彼女は美琴が担任を務めるクラスに籍をおく女学生だ。
まだ学生ではあるものの、バストサイズは美琴を超える108センチのIカップと否応なく周囲の注目を浴びる存在として、学園内でも彼女の名前は知れ渡っていた。そして同時に完全陥没型の乳首としても知られてしまっており、特待生と一目で分かる露出の多すぎる制服から乳房を肌蹴させられて弄ばれてしまっている光景を美琴も何度も目にしたことがある。
「あ、ええっと、あ、あけましておめでとう、渡来さん」
「おめでとうございます、先生。それよりも今……」
「大丈夫、ただちょっと帯の締め付けが苦しくて貧血っぽくなっただけだから。心配しないで」
「そう…ですか。それなら…いいんですけど……」
(個人的に渡来さんとこうしてお話しするのは久しぶりかな。彼女……いつも別の誰かが傍にいるから……)
特待生はその名の通り特別待遇であり、学園内で身体の空いている時間に誰かに目を付けられれば、授業中であろうとなかろうとお構い無しにはち切れんばかりのその乳房を思う存分弄ばれてしまう。その頻度で言えば美琴も負けていないけれど、巨乳美人教師と爆乳美少女を同一の場所に集めて行為に及ぶのは、専有と思われないためにか暗黙の了解で行われていない。だから二人がまともに顔を合わせるのはごく平穏なホームルームがなされた時ぐらいで、言葉を交わすこととなると機会はさらに少なくなる。
(担任としては、もっと彼女と話して相談に乗ってあげたいところなんだけど……)
学園内で無理ならば学園外で。こうして正月から出会えたのは初詣におまいりする前とは言え、神様のお導きかもしれない。
春香の服装はと言うと、美琴のように着物を着てはいないけれど、丈の長いコートの下にはメロンかスイカを詰め込んでいるかのような膨らみを包み込むセーターに、こちらは丈の短いミニスカート。ローファーから太股はニーソックスが彩っているのだけれど、
(………太股のところに入れてあるの、あれって何かしら?)
青や赤やピンクのテニスラケットのグリップにも似た物が右に二本、左に二本、ニーソックスの太股のところに差し込まれている。そしてそのグリップ状のものの上部からは細いコードが延びており、四本全てが春香のスカートの中へ先端を入り込ませていた。
おかしなところはまだある。セーターの胸元の膨らみ、その先端が異様に盛り上がっているのだ。春香が陥没乳首だと言っても、乳首が完全に勃起すれば小指の先ほどもある恥ずかしい乳首を突き上げるけれど、今の春香の乳房の頂の膨らみはウズラの卵を服の下に忍ばせているかのように丸く大きく盛り上がっている。
(まさか……春香さん、新年早々、誰かに悪戯を……!?)
新年の挨拶を交わしてから上げた視線、その先にある春香の表情は汗が噴き出さんばかりに赤く火照っており、潤みきった瞳からは幾つもの大粒の涙が零れ落ちている。甘い香りがしそうなほどに悩ましい吐息が半開きになった唇から零れ落ち、スカートの下とセーターの胸元から聞こえてくる振動音に合わせて長いまつげを切なげに震わせていた。
「渡来さん……あなた、いつからこんなことをされ続けてるの?」
「な、何のことですか?」
「誤魔化さないで。あなた……男の人に……」
表情を強張らせて誤魔化そうとするけれど、春香の服の下にいくつものローターを仕込まれていることは、美琴にも経験のあるプレイだけに、直感的に理解できてしまう。
(お正月からまさか、こんな目に合わされてるなんて……ついさっき挿入されたばかりと言う訳でもなさそうだし)
美琴に屋外での恥辱行為を受けていることを気付かれて強張る春香の表情から下に視線を向ける。ニーソックスの内側はおマ○コから溢れ落ちた愛液を吸って色が変わっており、長時間イき狂わされ続けていることは見て取れた。しかもヴァギナだけでなく、陥没乳首にまでローターを捻じ込むようなマニアックな責め方をする相手だ。よほど濃厚な辱めを受けたことは想像に難くない。
「あの……初詣に行く途中だから。私、これで失礼します」
「渡来さん、待って!」
視線を強引に逸らし、一礼して美琴の横を通り過ぎようとする春香の手を声を上げながら思わず握り締める。感覚が鋭敏になり過ぎているところに人の手に触れられ、春香がたまらず肩を竦め、身を強張らせる。
そしてその拍子に、
「んゥ………!」
愛液にまみれたローターが二個、ギュッと締め付けられたヴァギナからまるで産卵でもしたかのように続けざまに押し出され、地面の上に転がり落ちた。
―――ヴヴヴウヴヴヴヴヴ……
命令によるものなのか、春香は下着を履いていなかったのだろう……足元でいまだ震え続けるローターを排出した開放感に酔いしれているのか、唇を引き結び、まぶたを硬く閉じ合わせているけれど、
―――コツン……コツン………
「くふ…ゥゥゥ……!!!」
膣内に残っていたローターがヴァギナのアクメの蠢動により、何事かと美琴たちへさらに集中した周囲の目の真ん前で膣外に押し出される。しかも今度は潤滑液の飛沫つき。美琴に掴まれているのとは反対の手でおなかを押さえて身体をくの字に折り曲げ、小刻みな痙攣に合わせて淫唇から地面に向けてプシュップシュッと絶頂汁が噴き放たれてしまう。
「気をしっかり持って、こんな人が大勢いるところでイっちゃダメ!」
「でも……む…無理……せん…センセ、助けて、ああ、イく、アッ…アあああァ―――――――――ッ!!!」
「春香さん!!!」
周囲からの視線を浴びながらもジッと達することを堪えていた春香の忍耐が、美琴と言葉を交わし、気付かれ、少しでもすがろうとした気の緩みと共に一気に崩壊し始める。
(ダメ、こんなところに渡来さんを放っておくわけにはいかない。どうしたら……!?)
周囲に視線を走らせると、一軒だけ空いている店が近くにあった。教え子の身体を横から支えた美琴は、春香の太股から伸びるコードを掴んで手早く四つのローターを回収すると、“甘酒”と書かれた幟(のぼり)を立てているその店に駆け込むようにして入っていった。
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