「筆と媚薬とクリ出しパンツ」後編(女教師の罰)
「それじゃせっかくだから、コナミちゃんの罰の邪魔をしたって事で、浅間先生にも罰を受けてもらおーか」
と薮内という男子生徒が言うと
「さんせー!」
生徒達が一斉に騒ぎ出した。私は事の成り行きに驚いて
「ちょっと待って、何を言い出すの!席につきなさい!そんな事、出来るわけないでしょう!」
手を広げて言ったが、騒ぎで私の声は届かないようだった。
「おーい、学級委員長。罰決めようぜ、罰」
「待ちなさい!勝手な事言わないで」
「勝手な事じゃないでしょ。先生だって、澄ましてるけど、本当はコナミちゃんがイクの見て、スカートの中、びちょびちょにさせてるくせに。説得力ないっての」
「げ、下品な事、言わないで!」
「下品な事?どうかな。僕らは言うだけだけど、先生の方は、実際にびちょびちょにさせてるんでしょう?だとしたら、先生の方が下品じゃない?」
「な・・んて事を・・・」
絶句してしまう。
その時、学級委員長の篠田という生徒が立ち上がった。
「みんな、ちょっと待ってくれ。どうも先生は、びちょびちょにさせてなんかいない、て言いたいようだぜ」
騒ぎを鎮め、篠田君は私の身体を舐め回すように見詰めた。
「どうなんですか?先生。そういう事ですか?」
「あ、当たり前でしょ」
「うんうん。わかりました。それじゃ、こうしましょう。先生の言う事が本当かどうか、スカートを捲って見せてください。先生の言う事が本当なら、先生の言う通りにして僕らもこの後は大人しくしてましょう」
「おい、篠田ぁ。勝手な事、言うなよなあ」
「委員長、横暴!」
「まあ待てよ。その代わり、びちょびちょだったら、罰を受けてもらいます。それでどうですか?」
「そりゃいいや。パンティ濡らしてるって事は、先生、羨ましいって事だから、罰受けるのもオッケーだよな」
と誰かが浮かれた声で言う。癇に障る物言いだ。仕事じゃなきゃ、襟首持って「浮かれてんじゃねえ!」と怒鳴ってやりたい。
私は吐き捨てるように言った。
「は、話にならないわ」
全く、話にならない。私が街の他の女性と同じように、そんな理不尽な申し出を易々と受けると思ったら、大間違いだ。だが
「そうですか。僕としては最大限譲歩したつもりだったんですけどね。それも嫌だというのなら、やはり生徒会に言うしかありませんね」
そう言われると、私は口を噤(つぐ)むしかなかった。生徒会に言われるのだけは避けねばならない。まだ未確認だが、私の直感では、この男子校の生徒会執行部は、葉塚市当局と繋がっている可能性がある。場合によっては、拷問か、調教と呼んでもよいような洗脳によって、正体を喋らされ、完全にここの住民と同じようにされてしまうかも知れないのだ。
任務遂行の為、いずれはそういう方法を選択しなくてはならない時がくるかも知れない。しかし、その場合にだって、まず自分の身の安全を確保してからの事になる。本当に捕まるのは論外だ。何の準備も出来ていない今は、まだそうなってしまってはまずい。それは、あまりにも危険過ぎた。
私の正体―――見田玲子というのが、私の本当の名前だった。所属は文部省ではなくて、警察庁警備局公安第三課、いわゆる公安警察と呼ばれる所が私の属する所だ。
公安第三課は、主に囮捜査とか潜入捜査とか盗聴とか、そういう「危険だったり違法だったりするが効率はいい超法規的捜査方法」を専門とする部署である。そういうわけだから、警察庁のパンフレットの組織図には載っていない。探しても無駄だ。
今回は、北島という同部署の先輩捜査官と接触するために、国語教師・浅間史季として葉塚市の男子校に潜入した。同部署とはいえ、北島とは面識はない。ただ顔と人となりを資料で確認しただけだ。
彼は葉塚市で何が行われているのかを突き止める為、倉田という名前でこの市の男子校に教師として潜入しているはずだった。
葉塚市に、明確な組織的犯意があったというわけではない。ただ、葉塚市を出入りした者には、例外なく記憶の操作をされた痕跡が認められた。本当かどうか未確認だが、葉塚市に行った女性の中には、身に覚えもないのに妊娠していたという例すらあるという。葉塚市警察暑の態度にも謎が多く、あるいは市全体で大規模なテロの計画が進行中、という可能性もあるとの事だ。まあ個人的には、それはないだろうと思うが。
しかし数週間で北島からの連絡は途絶えた。
私は、その北島の後を追って、国語教師・浅間史季として同じ男子校に潜入してきたのだ。しかし赴任してから2週間余り。潜入捜査官・北島―――倉田教諭の行方は杳(よう)として知れなかった。
倉田教諭の大学時代の後輩、という役柄を浅間教諭のキャラクターに付け足して、あっちこっちの人間を捕まえ、聞き回った所、ちょうど私が赴任してくるちょっと前に、しばらく休む、という届けを提出して、それっきり誰も姿を見なくなったらしい。ちょっとノイローゼ気味だっだという者もいたが、それ以上の詳しい状況はわからなかった。彼のアパートにも行ってみたが、確かに、置き捨てられた部屋の散らかりようには、単に独身男性の不潔さだけではない、あきらかなノイローゼの兆候が見られた。
確かに、この街には何かある。手掛かりを探しながら、私は何度も街の中で、バスの中で、あるいはテレビのローカル放送局の番組の中で、女性が衆人環視の中で辱められる、異様な光景を目の当たりにした。誰も咎めない。警察もそれで動く気配はない。しかも女性の方も、男達に言いがかりのようないやらしい要求を突きつけられて、羞恥に身を揉みながらもその要求に諾々と従ってしまっている。
驚いた事に、この市には「裸通日」という日すらあった。私自身は「裸通日」には理由をつけて学校も休んで、外には出ないようにしているが、窓から覗くとなるほど、行き交う人がみんな丸裸で、なんとも淫靡な光景を展開している。ヌーディスト村と違うのは、女性がみんな恥ずかしそうにしてるのに対し、男達のそれらの女性達を見る目が皆一様に、淫らな欲望にぎらついている事だった。海外の一般的なヌーディスト村においては、それは許されない事だ。あの分では、バスなんかに乗ったら、確実に痴漢されてしまうに違いない。いや、バスどころか、いたる所で悪戯され、容易にレイプにまで至ってしまうだろう。
実は本庁の調査で、それがある特殊なウィルスのせいである事はわかっていた。街の人間全員に、どのようにやってか、そのウィルスがバラまかれ、街全体の女性が、そういういやらしい要求に対する抵抗を奪われているのだ。ただ、その目的は以前としてわからない。それに、それは、ウィルスみたいなモノらしいが、厳密にはウィルスとは違う、何か別の、はっきりとした正体もわからないものらしい、という事だった。
しかし、本庁ではそのウィルスみたいなものに対するワクチンを開発する事に成功した。正体がわからないのになんでワクチンが出来るのだろうと思うが、科学の現場なんて、案外そういうモンなのかも知れない。出来た出来たと言って未公開未認可のワクチンを、捜査員の身体にバカスカ打たせる捜査の現場も、どうかとは思うが。
私は一週間に一回、そのワクチンを自分で注射しているおかげで、恥ずかしい要求に従わされたりする事もなかった。要求されても、ガンとして跳ね除ける事が出来たのだ。
しかしこの日、罰を受ける為という事で、佐瀬コナミという、女子校の生徒が参加した授業では、何だか勝手が違っていた。男子達の言い分に、いちいち言いくるめられ、佐瀬さんの身体を甚振ろうとする男子達の行為を、止める事も出来なかった。そればかりか、私自身まで、そのいやらしい罰に掛けられようとしているのだ。
さっきから、どうしてこんな事になってしまったのか、ずっと考えているのだが、わからなかった。ともかく、今このピンチを切り抜けるには、肉を切らせて骨を断つ法しかない。恥ずかしいけど、スカートを捲って見せて、濡れていない事を男子達に示すのだ。
だが、それは今の私にとって、大きな賭けでもあった。実際、身体の方は―――恥ずかしい事に―――濡らしてしまっていたからだ。
目の前で、こんないやらしい光景を見せつけられ続けては、心は拒絶しても、身体が勝手に興奮してしまう。本当言うと、乳首だって、勃っていた。ブラジャーのおかげで目立たないが、コリコリにしこった二つの粒が、おっぱいの中に埋まって、さっきからずっとうずうずしてるのだ。どうしようもない、身体の反応だった。でも、とりあえず今の問題は、恥ずかしいおツユがパンツに滲み出してないか、という事だ。
佐瀬さんは、教卓の椅子に跨(またが)るように座らされ、両側から二人の男子生徒にその脚を固定されていた。脚が閉じられないように、両側に立った男子が、その太股を脚に挟んでいるのだ。
その男子達―――尾崎君と今村君―――はただ、佐瀬さんを押さえつけるだけじゃなくて、両側からそれぞれに、佐瀬さんの身体と心を嬲っていた。佐瀬さんのアソコを弄っている、ちょっと色男風の男子が尾崎君で、ズボンのチャックから男根を突き出し、佐瀬さんに舐めさせている、固太り体型の調子の良さそうな男子が今村君だ。
更にその後ろから佐瀬さんの腋の下に腕と頭をくぐらせ、ブラウス越しにオッパイを揉んだり舐めたりしているのが、河北君。佐瀬さんは男子三人掛かりのいやらしい甚振りを受けて、それをみんなに見られているのだった。
しかも、いっぱいに開かされた股間は、薄い生地のブルマーで、クリトリスの部分に丸い穴が開けられている。それで、剥き出され、突き出されたクリトリスに、授業中の間ずっと、筆で媚薬を塗り続けなくてはいけない。それが、佐瀬さんに与えられた罰なのだ。今は、その筆を持つ手を、アソコ当番だとかいう尾崎君に掴まれ、まるで強制的にその罰を受けさせられているみたいにして、クリトリスに媚薬を塗らされているが、本当は感じ過ぎてしまって、自分ではもう、ちゃんと塗る事が出来ないらしかった。
高校生なのに、みんなに見られて、そんなにいっぱい感じてしまうなんて・・・
そう思うと、胸の内に震えが生じてくる。生唾が喉奥に溜まってきて、思わず飲み込んでしまいそうになる。
でも、結局は他人の事。感情移入さえしなければ、身体が昂ぶるのは抑えられるはずだ。
と、そう思って、私はなるだけ佐瀬さんの方を見ないように、自分に言い聞かせていた。だが、自己暗示も、やはり完全ではない。目の端に見える痴態、耳に入ってくる喘ぎ声は、私の無意識に浸透して、知らず知らずの内に私の身体を昂ぶらせていた。
あんなに身体を痙攣させて、などと思えば、もうそれだけで、ズキンと胸が高鳴り、身体の奥にトロリ溶け出すものが生じてしまう。
でも、パンツなんて、そんなに簡単に染み出すモノじゃない。股の大事な所なんか、特に股布が重なっているんだから、外から見えるほど染み出すなんて、よっぽどじゃない限り、あり得ないのだ。おまけに、パンティストッキングも穿いてるし。
「わ、わかったわ」
私は決心してからも相当躊躇して、ようやくそう言った。
「よし!」
男子の一人が大きな声でガッツポーズを作る。後ろの席の方が、ガタガタガタッと鳴って、男子が興奮した様子も露(あらわ)に、一斉に立ち上がった。
「じゅ、授業中に、勝手に、た、立ち上がらない!」
私はにわかに恐くなって、言葉を詰まらせながら注意した。
欲望に目をギラつかせた男子高校生が一斉に立ち上がると、これほど恐ろしいモノかと思った。何人かはすでに股間を握ってて、苦しいほど勃起しているのだろうという事が、外から見ていてもわかるほどだ。しかし、いかに高校生とはいえ、人前でそんな処を触るのは、知恵ある種族のする事ではない。
(サルどもめ!)
私は舌打ちを打つような気持ちで、胸の内に呟いていた。
「先生のパンティが濡れてなかったら、大人しく座りますよ」
と委員長の篠田君が言う。
「僕らみんなが判事です。じゃないと、誰が判定するか、決めるのにまた揉めてしまうでしょ」
「私は、アナタ達が揉めるのは一向に構わないわよ」
「それは、授業出来なくてもいい、て事ですか?それって、授業放棄じゃないんです?」
嫌なガキだ。人の揚げ足ばかりとる。
「い、いいわ。でも、本当に、その・・・何にもなってなかったら」
「勿論です。その代わり、ちゃんとスカート捲って、僕ら全員にわかるように見せて下さいよ」
私はもう、恥ずかしくなって、声が震えそうになっているのが自分でわかったから、返事をせずに黙って、スカートの裾に手をやった。そのまま一気に持ち上げようとしながら、生徒達の方をチラリと見てしまう。
もの凄い視線の圧力が襲ってきた。視姦、という言葉の意味が、この時初めてわかった気がした。スカートの裾に、妄念の塊のようなモノが次々と潜り込んできて、太股の皮膚を這い上ろうしてるみたい。心臓が爆発しそうだ。手が震えて、持ち上げる事が出来ない。
「あれ?どうしたんですか。早くしないと、先生の負けって事で、罰を受ける事になっちゃいますよ」
勝手にルールを増やされてしまっている。でも、その事に抗議する余裕は、私にはなかった。
「い、今、捲るから・・・」
震える声で言い訳をしてしまう。言葉と一緒に口から漏れ出る息が、熱かった。手に力を込める。だけど・・・
「やれやれ、仕方がないなあ」
と篠田君が席を立って、前に出てきた。恐怖が、私の身体に触ってくる。
「い、や。な、何するの」
「手伝ってあげるんじゃないですか。一人じゃ出来ないんでしょ?自分からスカートを捲ってパンティをみんなに見せるなんて、恥ずかしい事」
篠田君は私の肩を抱くようにして、もう片方の手で、スカートの裾を掴んでいた私の手に、その手を重ねてきた。男の、分厚い手が、私の手を犯す。その気色の悪さ。
「だ、だめ」
「ダメじゃないでしょ。ほーら、ご開帳ぉ〜」
ゆっくりとスカートが捲り上げられた。一気に、でもなく、私の羞恥を煽るような、一番いやらしいスピードで。思わず顔を背け、目を閉じてしまう。でも、生徒達の深く静かにどよめく声に、スカートの下が徐々に露(あらわ)にされていく様が、私の中ではっきりと感じられた。
でも、これで・・・
「ど、どう?」
心細い太股を震わせ、ぴったり閉じながら、私は恥ずかしさを忍んで誰にともなく聞いた。
「負けです。浅間先生」
にやけた声が返ってきた。目を閉じていたが、一番前の席の、一番私の股間に近い席にいる寺田という生徒の声だという事はわかった。
耳に、篠田君の熱い気配が近付く。
「自分の目で確かめて見たら?」
ぞくぞくッ
囁く息に、耳の敏感な神経を嬲られ、不覚にも感じてしまっていた。思考が途切れる。言われるがまま、私は目を開け、その部分を見た。
濡れてる・・・
ストッキングの上からではパンツの様子まではわからないが、そのストッキングの股間の部分には、船底型の染みがくっきりと浮かび上がっていた。
敗北感に打ちのめされ、絶望に突き落とされる。だがそれは、賭けに負けたという敗北ではない。罰を受けねばならないという絶望でもなかった。それは、自分の身体が、理性を裏切って淫らに反応してしまっていたという、屈辱を含んだ敗北感であり、そんな淫らな反応を、生徒達に見られてしまったという、恥辱に塗(まみ)れた絶望であった。
俄かには信じがたいほど、それが自分の身体だとは思えないほど、それは淫らな光景だった。
「すごい濡れ方ですねえ、先生。女生徒が三人掛かりで嬲られるのは、そんなに興奮しましたか?それとも、自分がそんな風に身体中を弄(いじ)ってもらえると思ったら、急に濡れちゃったのかな」
篠田君の手が、スカートを抑える私の手を離れて、お腹の上をにじるようにして、股間に近付いてきた。ストッキング越しに、濡れた部分をなぞる。
触られている感覚は薄いが、みんなの見ている目の前でそんな事をされているという恥ずかしさは、物凄かった。そんな事されていながら、あまりの恥ずかしさに、私は手も足も出せくなっている。
「ゆ、許して・・・」
涙目になって許しを乞う言葉を口にしてしまう。思わず出た言葉だが、自分で言った言葉に、自分自身プライドを傷つけられるのを感じて、私は衝撃を受けた。
男に、男なんかに、こんな事を言う私じゃないのにっ・・・!
「おいこら、委員長。職権濫用じゃないのかあ?」
「いや、これは職権濫用じゃなくて、役得という奴だ」
「そんな事はどうでもいいから、早く罰、しようぜ。罰。」
生徒達が口々に勝手な事を言い出す。一体どんな恥ずかしい事をされるのか、私は恐くなって身体がガクガク震えるのを、抑える事が出来なかった。
「そうだな。誰か提案ある奴いるかあ」
「ほーい」
窓側に座ってた高野君が手を上げる。私が、佐瀬さんのいやらしい罰を羨ましがっている、と言い出した生徒だ。
「ともかく、ここでどんな罰にするか改めて決めるってのも時間かかる話だしさ、コナミちゃんが罰を受けてんの見て濡らしてんだったら、同じ罰でいいんじゃないの?」
「つまんねーっつーの」
別の生徒が勝手に発言する。
後ろの席の薮内君が手を上げた。
「俺は同じ罰でいいと思うけどな。けど、浅間先生は大人なんだから、もうちょっと大人っぽくアレンジしようぜ」
「アレンジって?」
「まずその汚いパンティを膝までずらしてもらって・・・」
「い、いやああっんむぐ・・・!」
私はたまらず悲鳴を上げていた。その口を、私の肩を抱いていた篠田君の手が塞ぐ。
「篠田!手を離せ!」
「ぐああああ!!」
私の歯が、肉に包まれた繊細な指の骨をゴリッと噛んだ。篠田君は堪らず私を突き飛ばし、悲鳴を上げてよろけながら黒板の方に退く。捲り上げられていたスカートはその時、篠田君が手を放した事で再び、私の股間を隠した。
私はハッとして、自分のした事に立ち竦んだ。生徒達が一斉に非難の声を鳴らし出す。
「あーあ、血が滲んでんじゃん。いくら何でも、そこまで強く噛むか、ふつー」
「こりゃやっぱ、生徒会でしょ」
生徒会、と聞いて、不安がドッと強まる。そこに篠田君が、私に噛まれた所を
「てててっ。」
と舐めながら、もう片方の手を広げて
「まあ、まあ、まあ、まあ。咄嗟の事とはいえ、あの状況で先生の口に手を持っていった僕も軽はずみだったんだ。きっと、急にパンツを脱がすなんて言われたから、びっくりしたんだよ。ね、センセ」
私はすっかり萎縮してしまってた。
「ご、ごめんなさい・・・」
許してもらう事しか、頭に浮かばない。
「でも、いちいち騒がれちゃ隣の教室に迷惑だから、猿轡はしとこうね」
とポケットからハンカチを出す。私は、他人のハンカチを口に噛まされる不潔さに、微かにウッとなって顔をしかめた。だが、それをも拒絶したら、本当に生徒会に言われてしまう。
「待って待って、それだったらいいものがあるよ」
と、口を挟んできたのは、窓際の高野君だ。学生鞄を、少し慌て気味に探って、何かを取り出した。机の上に並べられたそれらを見ると、それは、手錠と、あと、何かよくわからないが、穴の空いたプラスチックのボールに、ベルトをつけたものだった。
何に使う物かは正しくは知らないが、手錠とセットで出てきた所が、ひどく淫靡だ。どちらにしろ、女の子を拘束する道具なのだろう。
いや、私にはわかっていた。話の流れから言って、あれが、猿轡なのだ。
「うわあ。準備万端じゃねえか。やる気マンマンだなあ」
「だって、ほら。いつどこでこーゆー展開になるかわかんないだろ?いつもいつもこーゆーおいしい事件に行き当たるってわけでもないし。後で悔やまないように準備は常にしとかないと」
「て事は何?お前、いっつも持ち歩いてんの。それ」
高野君がその猿轡と手錠を持って私に近付いてくる。反射的に後退りする私を、篠田君が後ろから肩を持って捕らえた。
「や、いや。やめて。お、お願い・・・」
被りを振って抵抗する。でも、それ以上の抵抗は出来ない。篠田君の手を噛んでしまった事に対する妙な罪悪感があったし、生徒会に言われる、という恐怖もあった。
そして私は、ついにその猿轡を噛まされてしまった。口にボールを嵌め込まれ、ベルトが後頭部に回されて、頬の形が変わるほど、きつく締められる。腕も、後ろ手に手錠をされてしまった。
「うううっ・・!」
なんで手錠までするのか。しかしもう、私はそれに対して言葉で抗議する事は出来ないのだ。でも、高野君は、それだけで席に帰ろうとはしなかった。
「えーっと、それで何だっけ。まずパンティを摺り下げるんだよな」
「んむぐううーーぅっ!」
ほとんど無造作な所作で、後ろからスカートの中に手を入れると、パンティストッキングのゴムに手を掛け、一気に膝まで摺り下げてしまった。
信じられないのと恥ずかしいのとで、私はもう、反射的にしゃがみ込もうとしていた。でも篠田君が、物凄く強い力で私の肩を掴んでるので、痛くてそれも出来ない。
身体を揺すって篠田君を振り解こうとしても、暴れれば暴れるほど、逃がすまいと強く掴んでくるので、その分よけいに肩を痛めつけられるだけなのだ。私はすぐに諦めるしかなくなった。
高野君は大人しくなった私のスカートの中に再び手を入れて、パンツも降ろしてしまった。
股間からパンツを下ろされた膝までの素肌が、外気に晒される。恥ずかしい。もう、顔なんか、上げられない。授業中なのに、裸のお尻にスカートの生地が直接触って、揺れてる。ひどく心もとない感じがした。
「くぉらー高野ぉー。当番でもないのに、なーに何気に先生のパンツ脱がしてんだー」
「え・・・と、いや、その」
高野君はパッと手を離して、バツ悪そうに言葉を濁した。私は目を瞑っているので、その様子は私には見えなかったけど、高野君がホールド・アップみたいにして両手を顔の横に上げている図が、私の頭の上に浮かんだ。
「当番なんか決まってるわけねぇんだから、別にいいじゃんじゃねーの」と薮内君が高野君を弁護するみたいに言った。
「どうせ、篠田だけじゃ手が足りなくなるだろうし」
「足りなくなるのは手だけか?」
誰かが言ったその一言に、一瞬、教室中がシンとなった。その中に、佐瀬さんのいやらしい鼻声と、チュパチュパ男根をしゃぶり続ける淫らな音だけが響く。
「おやじ〜」
と下嶋君が突っ込みを入れて、教室は和やかな笑い声に包まれた。不意に日常が戻ってきた感じがする。だがその日常の中に、私は下半身を丸裸にされて立たされているのだ。これが夢の中の出来事ではない事を、現実である事を、あらためて実感させられる。
それにその会話は、彼らの私の身体に対する欲望が、手慰みのようなものではなくて、本格的な集団レイプにまで発展しようとしているものだという事を言わずもがなの内に示していた。新たな恐怖に、ぞくぞくと身体が震える。鳥肌が立ち、腰の奥が、ずうん、と重くなっていく。
「じゃ、俺も」下嶋君が立ち上がった。
「それで、次はどうしたらいいんだ?」
「脚を広げさせて、パンティと脚の間に椅子を置く、てのはどうよ」
と、藪内君の声。
「パンティと脚の間に椅子を・・・って、どうするわけ?よくわかんねえけど」
「ちっ、しょうがねぇな。とりあえず脚、広げさせとけよ」
ガタリッと椅子を動かす音がして、私はビクリと顔を上げた。薮内君が椅子を持ってこっちに近付いてくる。
高野君と下嶋君が、私の膝に手を掛ける。私は改めて恐慌を起こし、身体を捻った。
「んぐう、ぅく、くうう。うふ〜、ふんん〜!」
膝を開かせまい、と、脚に力を入れる。でも、力なんか全然入らなくて、男子生徒に二人掛りで両側に引っ張られると、簡単に脚を開かされてしまった。パンツとパンティストッキングが、膝の上で限界まで伸びきって、ゴムが太股に食い込んでくる。
「うわあ、浅間先生の脚だあ」
高野君が感激した声で、私の脚を撫でながら言うと
「うわあ、高野、変態だあ」
と下嶋君が同じように脚を撫でながら、高野君の声を真似してふざける。また、ドッとみんなが笑い出した。
両方から生徒の手に脚を撫でられる気持ちの悪さも相俟って、私はひどく悲しくなった。どうしてこんな、下品なガキどもなんかに、私は脚を撫でさせているのだろう。
薮内君は私の後ろに回りこんで
「ちょっと、委員長。肩、しっかり持ったまま、ちょっと退けて。・・・そうそう。あのね、こうしたら、て言ったの」
椅子の脚が2本、私の太股の間から出てきた。そして後ろの脚は通さずに、そのまま床に着地させる。伸びたパンツとパンティストッキングが、椅子の下をくぐった状態になり、私は椅子を跨ぐ恰好に固定されたのだった。これで、脚を閉じる事は、本当に出来なくなった。パンツとか、脱いでしまえば逃げられるかも知れないが、今のこの不安定な恰好と、肩と脚を捕まえられた状況では、とても不可能だ。
「こ、これはエッチかも」
高野君か、それとも篠田君か、ごく至近距離で男子がゴクリと唾を飲む音がして、私はスカートの中の素肌が、危機感いっぱいに敏感になるのを感じた。
「で、つ、次はどうすんの」
「それで、いよいよ筆と媚薬だよ。お前ら」
薮内君は、私の後ろから顔を出し、私のスカートの裾を凝視するようにしていた最前列の男子に、唐突に声を掛けた。
「今日、女子が罰で来るからって、どうせ筆とか、用意してんだろ。出せよ」
男子達は、一瞬顔を見合わせたが、ニヤニヤしただらしない表情を浮かべて、机の中をゴソゴソしだした。持ってきているのだ。私は呆れた。一体、女子が恥ずかしい罰を受けるからって、そんなにまでして調子に乗って、みんなで辱めようとしなくたってよさそうなものではないか。ウィルスのせいか何か知らないが、それにしたって、良識というものがあるだろう。みんなを止める、という事までは出来なくても、誰か一人でも、こんないやらしい苛めに組しないで、せめて黙って静観するというくらいの、まともな頭を持った奴はいないのか。
薮内君が、コトリ、と牛乳瓶くらいのガラス瓶を、その男子達の机の上に置いた。何のラベルも貼ってない密閉容器で、透明な粘液が、半分くらい入ってた。これが媚薬だ、というわけだろう。佐瀬さんが持ってきた瓶と比べると、それのお徳用サイズの、更に5倍はありそうな量だが。
これで、今から佐瀬さんと同じように、媚薬を私のクリトリスに塗りつけよう、というわけか。しかも、最前列の五人が筆を出してる。五人掛かりで筆で嬲られるのだ。考えるだけで、身体が狂いそうになる。
しかしそれでも、篠田君は不満そうな声で
「これが大人っぽくアレンジした罰か?」
と薮内君に問い掛けた。
「いや、これからが大人っぽいアレンジなんだな」
一体、これ以上何をしようというのか、と思った刹那、薮内君は私のスーツを肩から脱がした。手錠しているので、完全に脱がす事は出来ないが、白いシャツの胸が、興奮で上下しているのが、みんなの目に晒された。スーツが腕に絡んだままだから、よけいに胸が強調されてるみたいで、恥ずかしい。こんな何でもない恰好でも、とりまく状況によっては、こんなにもいやらしい恰好になってしまうのだ、と、私はこの時、身を持って思い知らされた。
薮内君の手に鋏が握られている。その鋏の切っ先が、私のシャツの胸の辺りを、ジョキジョキと丸く切り取る。
「んふうう〜!んふふうぐぅぅ〜!くぬぬ」
おっぱいが、乳首が見られちゃう・・・!
乳首は絶対に見られちゃダメなのだ。この上、乳首が勃ってる事まで知られてしまうなんて、恥ずかしすぎるっっ
「ほら、暴れたら危ないよ。ちょっと委員長。もっとしっかり押さえといてよ」
「はいよ」
「んぐぅ!」
肩を握り締める篠田君の手に、更に力が込められた。ミシッと、身体の中で骨の軋む音がしたような気がした。腕が使い物にならなくなるんじゃないかと思うくらいの、堪らない激痛だ。私は身体を揺する気力を奪われた。
シャツの膨らみの頂点辺りを丸く切り取られ、更にその中のブラジャーの、胸の真中の紐も切られた。そうして、ブラジャーの残骸を脇に押しやられると、いとも簡単に、乳首が男子達の目に晒される事になった。
「うおお!先生、勃ってる。乳首、勃起してるぅ〜!」
「あ、浅間先生、やっぱり、見られて興奮してるんだ・・・」
は、恥ずかしい
とうとう、バレてしまった。ああ・・・
服を着たまま、大切な所だけ曝け出させられているので、丸裸に剥かれるより、更に恥ずかしい。無数の淫らな視線が、乳輪の粘膜に絡み付いてくるのが、物理的な感触を持って感じられるようだ。
「さあ、準備は出来た。後はその筆で、ここと」
と薮内君の指が、私のピンク色の乳首を弾いた。
「うふんんっ」
「ここと」
「ふふぃぃっ」
弾かれる度に、身体がびくんっ、とくねってしまう。そんな私に構わず、薮内君の手がスカートの裾を持って持ち上げた。
「ここに、その媚薬を塗るんだ」
「ひふううっ!んぐぐっ!うくっ、うくぅ」
欲望にギラつく生徒達の目に、私の恥ずかしい部分がついに晒された。熱く充血したアソコがはしたなく濡れそぼってしまってるのとか、クリトリスが乳首に負けないくらい尖り勃ってしまってるのとか、全部見られてるのだ。
しかも、そのクリトリスを、薮内君の指に摘まれ、クリッと包皮を剥かれて
「ふくううっ!んんふッ、んんふぅッ!ふひんん!」
電極を差し込まれて電流でも流し込まれたような快感に、私は白目を剥いて反応した。ボールを噛まされて、閉じる事も出来ない唇の端から、涎が垂れる。
でも薮内君は、そんな私の反応に執着する事なく、スッとそこから手を引いてしまった。まるで、自分にはそんな気は全然なくて、私が勝手にいやらしく反応しているんだといわんばかりだ。散々辱められた上で、こんな風に突き放されると、なんだかひどく切なくて堪らない。
男子達が持つ、五本の筆の先が、粘液の雫を垂らして、乳首と、クリトリスに触れてきた。
ムン、と鼻をつく刺激臭は、男の子の汗の臭いに近い。汗の臭いそのものでもないし、不快さもなかったが、なるほど、フェロモンのような成分を含んでいるのかも知れないと感じさせて、媚薬とはこういうものかと思った。
薮内君に剥き出しにされたクリトリスの包皮は、指を離されても閉じていなかった。その敏感な表面に、冷たい薬液がジンッと染み込む。
「んくっ」
乳首に一本、もう片方の乳首に一本、そしてクリトリスには三本の筆が当てられた。繊細な毛先が、ヌルヌルした薬液を、私の大切な部分にまぶす。びっしょり浸された薬液は、大きな滴になって、皮膚の上をトロ〜リと垂れ落ちた。
「ん、ふっ・・・ふひぃ・・・んくぅ」
力が抜けていくのが、淫らな鼻声になって漏れ出てしまう。
濡れた筆先は、ヌルン、ヌルンとした感触で、すでに尖りたっていた神経には、どうにもたまらない刺激となった。それに、その甚振り方もそれぞれに違う。
右の乳首を虐めている弓島君は、じっくりと薬液を染み込ませようというかのような丹念な動きで、筆先がどんな風に動いているか、目を閉じていてもわかるほどの執拗な責め方だった。対して、左の乳首を責める藤谷君のは、それに対抗するように、忙しなくもどかしい動きで責めてくる。先端でチロチロとくすぐるみたいにして、それで粘膜の表面をあっちこっち舐め回すのだ。
重い軽いの違いはあるが、どちらも疼かせるだけ疼かせて、それでいて気持ちいいというにはもう一つ手の届き切れないような、切ない刺激だった。乳房のスロープが、じわり、じわり、と微弱な電流に波立ち、ともすれば声を放って身悶えしそうになる。クリトリスが三巴の筆責めで激しい快感を送り込んでくるから、その切なさがよけいに狂おしかった。
クリトリスを嬲っているのは、寺田君、岩崎君、足尾君の三人だ。乳首の責めと違って、何の遠慮会釈もない甚振り方をしてきて、物凄い。剥き上げられた神経の塊に、快感の集中砲火を浴びているみたいだ。一方で撫で回され、他方からはくすぐられ、その上更にもう一本の筆先が、根元の包皮との境目をほじるように刺激してくる。腰が勝手に引けてしまうのだが、そうすると今度は、後ろの篠田君にお尻をぐりぐりと押しつける事になった。
「んうっ・・・ぅふぅ、んうぅ・・んくン」
篠田君の熱い強張りが、ズボン越しに私のお尻にめりこんで、威圧するようだ。脚ががクガクするけど、それが恐怖のためなのか、それとも快感のためなのか、私にもよくわからなかった。
幾条もの滴がダラダラ流れ、乳房の敏感な表面を、そのネットリした軌跡が這うと、そこからも怪しいざわめきが生じた。クリトリスに塗られた媚薬の量となると、筆先で三本分だから、垂れ落ちる滴の量も、乳首にされたのよりずっと夥しい。粘液の軌跡は、私のアソコを蜘蛛の巣のように覆いながら、濡れそぼつ羞恥の中心に流れ込んできた。
媚薬に浸された部分が、媚薬の掛かっていない部分との間に、感覚の明確な境界線を引いてチリチリと燻り出す。
これが、媚薬の効果なのだろうか。その内に三つの突起もカァーッと熱くなってきた。
冷たい薬液を何度も何度も重ね塗りされて、その度に一時的には冷やされるのだが、すぐにまたプクゥッと腫れ上がるみたいに熱くなる。特に乳首は、クリトリスみたいに三本の筆で絶えず薬液を塗り付けられるわけじゃないから、熱い所が熱いまま、なかなか冷やされない。そして気がつくと、胸の頂きに篭もっていたその熱は、じんわりとした痒みに移っていた。
痛みなら
痛みだったのなら、我慢できると思う。だが痒みはほんの僅かでも我慢なんか出来ないものだ。手錠で拘束されいなければ、思いっ切り掻き毟っていただろう。
私の中で、胸の先端を掻き毟るシミュレーションが、何度もリプレイされた。かりそめの快感が、疼く乳首に羨望の念となって篭もっていく。いっその事、身体を揺すって男の子達の筆に自分から乳首を擦り付けようかとすら思ってしまうが、これ以上彼らの思惑通り、はしたない姿を晒すのはひどく悔しい事だった。
人目がなければ、手が自由だったならと思うと、身動きすら出来ない我が身が恨めしく感じられる。
だが、媚薬によって燃えたたせられていたのは、実はそこだけではなかった。
股間の中心に流れ込んできた薬液の効果で、胎内にも活発な脈動が起こっていたのだ。熱を持ち、入口の襞が火に炙られるスルメイカのように蠢いているのが、自分でもわかった。直接塗り込められていない分、乳首ほど激しく燃え立つ事はなかったが、乳首と違って全く触れられないから、辛さが癒される事もなく、その部分の熱はすぐに鈍い痒みとなって、更に激しく私の身体を内側から追い立て出し始める。
身悶えしそうなほどの切なさに焦がれる胸とアソコに挟まれて、クリトリスだけがじっとしていられないほどの喜悦を生じ続けていた。この小さな器官から、全身に波及する大きな波が断続的に起こり、そのうねりが私を白い世界に攫(さら)っていこうとする。
「うくぅ!・・ふんん!・・ぅふっ、ふふう!」
いやぁ!こんな奴らの見てる目の前でイクなんてっ!いやいやいやぁっっ!
心がずくずくする胸の中で、悲鳴を上げて抵抗していた。お尻を篠田君の強張りにグリグリ押しつけてしまうのも構わず、三本の筆から逃れようと腰を振る。
だが、そうすると、上半身も一緒に動いて、乳首を責める筆の動きを助ける事にもなってしまうのだった。
嫌なのに、嫌なのに嫌なのに嫌なのに、それがどうしようもなく気持ちよくて、私の身体はどんどん高みにのぼらされていく。
そしてやがて、ああっ、ついに・・・と半ば諦めかけたその時、不意に藪内君が声をかけた。
「みんな、ちょっと筆ストップっ!」
絶頂に達する寸前で筆の動きが止まる。毛先も急所から離され、快楽の刺激が突然に断ち切られたみたいになった。
一体どうしたというのか。
私は俯いていた顔を上げて、藪内君の方を見た。
「先生、何気持ちよくなってんだあ?んん?これ、バツなんだぜ。わかってる?今、イキかけただろ。いや、別にイッてもいいんだけどさ、みんなによってたかって気持ちよくしてもらってて勝手にイクってのは、ちょっと罰らしくないよなあ」
藪内君の言葉に心を抉られるような恥ずかしさを感じて、私は居た堪れなくなった。
後半の言葉は、私に、と言うよりも、みんなに向けられた言葉みたいだ。
「さあ、そこでだ。先生は大人なんだから、自分で動いてもらう事にしようじゃないか。なあ?筆は媚薬に浸して、乳首やクリトリスに当てとくだけにして動かさないんだ。先生が、自分で動いて、自分でそこに塗りつけるようにする」
それから藪内君は、私の後ろの篠田君に向かって
「これが、大人の罰ってもんだ」
「う〜ん、それの何が大人なのか、よくわからんが、とりあえずエッチだからオッケーか?」
「オッケー、オッケー。恥ずかしそうーにしながら腰を振る浅間先生、見てみてぇー」
「えー、面白いかぁー?そんなのー」
生徒達の声は、半々みたいだ。
私だって、そんな事、とても出来ないと思った。今だって恥ずかしい部分を生徒達に見られて、そこを筆でくすぐられて、緩急取り混ぜて責め来る刺激に必死になって耐えてて・・・もうそれだけでも充分辛いのに、その上そんな、自分から動いて、び、媚薬に浸した筆に擦り付けるなんて!
想像しただけで恥ずかしくて、頭がクラクラしてくる。本当に、気が狂うと思った。
でも、そうしなければ、たぶん、もっと恥ずかしい事をされるのだ。その、想像出来ない恐ろしさと、想像するだけで卒倒しそうな程の恥ずかしい行為が、私の中で鬩ぎ合いながらズンズンと成長していく。
みんなが注目して、私の腰が動き出すのを見守っている。たとえ彼らの言う通りにしようと決心した所で、最早自分からは動き出しづらい雰囲気だった。筆の毛先は滴の糸を引きながら、乳首の、またクリトリスのすぐ側で、それこそ毛筋一本ほどの間隔を空けてじっと待っている。クリトリスが三本の動かない筆に囲まれている様は、まるで銃身を突き付けられて脅える人質のようだ。さまざまな妄念が、私のそこに集中していた。そういう気色の悪い期待を感じると、よけいに誰が動いてやるものかと心に思ってしまう。
けれども、私の身体は媚薬の効果で段々と切羽詰まったものになっていた。
クリトリスの熱も、はや今は冷めつつあり、鈍い痒みに移る微妙な感覚に屹立して、ジッとしていられない辛さに耐えている。
それは熱いような、こそばゆいような、もどかしい感覚。その、もどかしくしているのが恥ずかしくて、はぁはぁと呼吸が荒くなってしまっていた。
痒いような、蟻の這うような、堪らない感覚。もっとはっきりした感覚が欲しい、という浅ましい肉の衝動と、そんな浅ましい衝動を知られたくない、という燃えるような羞恥が、鬩ぎ合い、身体中の筋肉をプルプルと緊張させていた。
「さあ、先生。これは罰です。自分から動いて、オッパイの先を筆に擦り付けるんですよ」
篠田君が耳元で囁きながら、私の肩を掴んだ手で、ゆっくりと、私の身体を操り始める。もう、抵抗なんて出来なかった。
この罰を拒絶したら、もっと恥ずかしい目に合わされるのだ・・・うずうずしたものを蔵して屹立する乳首に、私はいつの間にか心の中で言い訳し始めていた。
身体が、右に傾き、左に揺れる。
「んふぅ、んふうぅ」
二本の濡れた筆先が、私の敏感な二つの肉蕾を横殴りに舐める。ヌルリとした気色の良いものが、何度も往復した。更に右に左にばかりじゃなく、筆が乳首の周囲をクルリクルリと回るような動きもさせられる。そしてもちろん、身体全体を動かされているのだから、その動きは、同時にクリトリスを、三本の筆先に嬲らせる動きにもなるのだった。
「ふくくっ・・・んむくぅぅん」
腰が戦慄く。ビクンビクンと何度も神経が跳ねる。自分でもなんていやらしいんだろうと思うのだが、止める事なんて出来なかった。一旦遠ざけられた絶頂に、また再び押し上げられようとしている。クリトリスは三本の筆の毛先で、苛められるようで、可愛がってもらっているようで。
媚薬から立ち上る刺激臭も、かすかに濃密さを増したような気がした。汗の臭いに似ているだけに、三つの突起にそれを塗り込められるのは、何だかまるで、不潔な体液で汚されているみたいな感じがする。
これは罰だという思いだけが、私を支えていた。何の罰なのかは関係ない。自分が望んでしているのではなくて、罰だから、罰だから仕方がないのだ。罰には従わなくてはならない・・・
「うわあ、すごーい。顔はこんなに恥ずかしそうに真っ赤にしてんのに、身体はもう堪んないって感じ、自分から動かしちゃったりして」
と言いながら高野君がスカートの中に手を入れてきて、私の剥き出しのお尻を触る。スカートの前はすっかりはだけられているけど、後ろの方までは捲り上げられていない。腰を押しつけてくる篠田君との狭間で、高野君の手がいやらしく蠢いていた。いや、高野君が手を動かさなくても、私の腰を振る動きがそのまま、撫で回す形になってしまってた。
まるで、痴漢に悦んでいる変態女のようだ。しかも、媚薬のせいで昂ぶってる私の身体は、それだけでゾクゾクと快感を生み出し、私をもの凄く、どうしていいかわからない気持ちにさせた。
「顔だって、眉毛が寄って、もう堪んないって顔だぜ。ひゃあ、色っぺ。こっちが堪んねぇや。なあ。もうこの猿轡、とってもいいんじゃねえの?」
と下嶋君の声。
頭の後ろで止められたバンドが緩められた。
「んむ・・かはぁ」
口から、穴だらけのボールが抜き取られる。何本もの唾液の糸が、唇を汚し、顎から下に垂れ落ちた。
「どうです、浅間先生。恥ずかしいのって、凄く気持ちいいんじゃないですか?」
薮内君が私の顔を覗くようにして言った。
「お、お願い・・・はぁはぁ・・もう、もう許して、んく、ふはっ、あ、ああン。こ、こんなの・・・うふぅ」
「そうですか。でも、先生、すごい腰動いてますよ」
「ぅぅ・・・・。」
指摘されて、私は返す言葉もない。そうなのだ。自分では、このくらいは大丈夫、このくらいだったら、このくらいだったらと、自分から動かしてるんじゃない、篠田君に身体を動かされてるから、勝手に腰も動いてしまってるんだ、というつもりでいたのだが、本当は自分でも気付いていた。腰が、グラインドするような動きで、筆先のクリトリスを嬲り回す快感を貪っているのだ。それは明らかに、上半身の動きとは独立した、淫靡な運動だった。
でも、それを生徒に気付かされるのは、唇を噛むほど恥ずかしく、悔しい事だった。自分の淫らな身体が恨めしい。それなのに、その腰の動きを止める事も出来ない。
毛先に押し付けるようにしているので、その感触はもう、ヌルンというものじゃなくて、ジュルン、ジュルンという感じで、甘く鋭い痺れが、身体中に響くようだった。それが、新たな切なさを喚起して、すぐに次の刺激を催促し出す。
辱められる事を、激しく拒む自分がいる。けれどその一方で、媚薬に濡れた乳首はビンビンと尖り立ち、クリトリスは激しく屹立して、掻痒とも疼きともつかないもどかしい欲求を訴え続けていた。
鼻が慣れてしまったのか、媚薬の刺激臭はもう、感じなかった。筆を持った生徒達は、少しでも筆先の液体が滴りを失いかけると、すぐに瓶の口にその先を突っ込み、またポタポタと雫を垂らして、羞恥の尖りの、その当たるか当たらないかという場所に差し出す。そこにびっちょり擦り付けるのは、あくまで私自身の淫らな腰振りダンスだ。媚薬は常に補充され、乳首から裾野へ、クリトリスから陰唇へと流れる幾筋もの流れを追って、触られてない神経が微弱な電流を流されたみたいにチリチリ痺れる。
股間の中心は、その媚薬にひっきりなしに浸されているような状態で、恥ずかしいけど、餌を欲しがる鯉の口みたいに、ひくひく動いてしまっていた。それどころか、いっその事留めを、という思いが何度も脳裏に閃く。私はその度に自分を励まして、その声を打ち消さねばならなかった。
こんなにアソコがズキズキ疼くのは、媚薬のせいなんだ。
媚薬のせいだ、媚薬のせいなんだ、と思うと、快楽に身を委ねてしまおうとする自分を、ついつい許してしまいそうになる。でも・・・
媚薬なんかに、媚薬なんかに負けてたまるものか。こんなので、女を自由に出来るなんて、思わせてたまるもんか。
激しい怒りが吹き上げてきて、心は快楽に屈する事を強く拒む。拒んだってどうする事も出来ないけど、それが辛うじて唯一私に残されていた、せめてものプライドだったのだ。
それに、せめて心で拒んでいないと、ホントにもう、イッてしまいそうだった。そんなにまで、私は追い詰められていた。
「なあ。気持ちいいんだろう?みんなに見られてさ、ここがもう、堪らなくなってんだろ?」
と薮内君の指が、私の充血した花弁に近付いた。
ああ、触られる。とうとう、そこに・・・
神経が股間に集中して、待ち構えるようにその部分の細胞を花開かせる。自分の身体のそんな淫らな反応を、生徒達に見られるのは堪らなく恥ずかしかったが、心のどこかで、そんな所を触られたらエッチなお汁を漏らしてしまうのも仕方がない、と思っていたのかも知れない。とくんとくん、と蜜の湧き出す感覚を、私は諦めと共に感じていた。
ところが薮内君の指は、私の剥き出しの股間の、数ミリ真下に待ち構えるように差し出されただけで、直に触れようとはしなかったのだった。
い、いや、だめぇ・・・
心の中で叫ぶ。叫んでもどうしようもない。膣の隘路をトロトロと下ってきた粘液は、肉溝をなぞるように垂れて、ツーッと薮内君の指の腹に滴った。
「ほーら、やっぱり。先生、触ってないのに、こんなにお汁滴たらせて」
薮内君は、濡れた指を私の目の前に持ってきて、にちゃにちゃと擦り合わせ、わざと糸が引くようにして私に見せつける。
「うわ。みんなに見られてるのに、スケベな先生だなあ」
「みんなに見られてるからだろ。いやぁ、とか、ダメェ、とか言って清純ぶって、脱がされると濡らすんだからさ。先生、変態のくせに、わざとらしーっつーの」
揶揄の声に頭の血が滾(たぎ)る。触られてもいないのに、溢してしまった。でも清純ぶってたわけじゃない。本当に嫌なのだ。だが、もう、そうやって決め付けられてしまうと、抗議の言葉すら出てこなかった。ただひたすら、お汁を滴らせ続けるその仄(ほの)かな気色良さが、身悶えするほど悔しい。まるで、私が心の底では本当は悦んでるみたいで、生徒達の決め付けた言葉通りの反応をしてしまってるみたいで、堪らなく情けなかった。
「ねえ、薮内君。僕もさあ、僕ももっとなんか、手伝う事ないかな」
私のお尻を撫でていた高野君が遠慮がちに言うと
「あるぜ。先生が倒れないように、両脇から支えといてくれよ。下嶋も。委員長、当然犯(や)るんだろう?」
「え、犯(や)っちゃうのか?」
「だって大人バージョンなんだから、やっぱり挿入でしょ」
「でも、子供とか出来たらどうすんの」
「大丈夫大丈夫。先生大人なんだから、ちゃんと始末してくれるって」
とんでもない事を言う。
「でもこれ、罰なんだから、みんなに見えるようにしないとな。委員長。ズボン脱いだら、後ろから先生の脚の間に脚突っ込んで、椅子に座って」
「よ、よし」
後ろでベルトを外す、カチャカチャいう音がして、私の中の嫌悪感と恐怖感が再び蘇った。
「いやああ、ダメッ、ダメェ」
でも、今度は大きな声は出さない。発作的な悲鳴ではないのだ。また猿轡をされるのは、もうご免だ。
「おいコラー。犯(や)るのはいいとして、なんで委員長なんだあ?」
「いくら委員長でも、職権濫用にもほどがあるだろーが」
生徒達の抗議の声が、私の拒絶の声に覆い被さり、教室内は騒然となった。
「うるせーな。どうせみんなで順番に犯(や)るんだから、委員長からやったっていいだろーがよ」
薮内君が当たり前のように言う。私は、ここにいる全員に犯されるのだという事を、改めて思い知らされ、頭がチカチカした。
委員長の篠田君が、後ろから私と椅子の背もたれの間に身体を割り込ませてきた。椅子がつっかえて閉じられない私の二本の脚の間から、臑毛の生えた脚がヌッと突き出される。
ぞくりっ
背筋が戦慄(わなな)く。
男の脚だった。それは紛れもなく、女体を凌辱する欲望に溢れた、大人の男の身体の一部であった。靴と靴下を脱いでいないのが、滑稽であると同時に、逆に生々しい。
毛臑のザリザリした感触で私の内股を擦りながら、篠田君は更にもう片方の脚も入れてきて、とうとう椅子に座ってしまう。
とても下の方に目を向ける気になんかなれなかったけど、男のアレが反り返って私のアソコに狙い澄ましているのが、見ないでもわかった。ヌード・ダンサーの淫靡な踊りのように腰をくねらせる私のお尻が、篠田君の間近で揺れてる。スカートに包まれてはいるけど、高野君が相変わらずそこに手を入れているので、身体が揺れるにつれて、裾が持ち上がり、却って卑猥な感じがする。しかも、そこに篠田君までが手を入れてきた。お尻の方じゃないけど、両側面に手を這わしてきて、腰を包むように愛撫する。
「ああ、だ、だめっ、ひ・・・ぃぃン・・んぁ」
こんな所がこんな風に感じるなんて
困惑するほど、その手管は巧みだった。
もう、背筋がビクンビクンするのも、秒単位になってきてて、私がどんなに頑張っても、みんなの前でみっともなくイッてしまうのは、最早避けようがない感じだ。アソコが、まだ入れられていないものを渇望して、蠕動しちゃってる。
「さあ先生、準備はできましたよ。いつでも好きな時に腰を降ろして下さい」
言われた途端に、まるで催眠術のように、脚から力が抜けていく。腰をくねらせる運動も止まった。
もう、力なんか残っていないと思っていたのに、まだ立っているだけの力は残っていたのだ。立っていられなくなって初めて、その事に気付かされる。
でも、もう、そんな事には何の意味もなかった。
イッちゃう・・・アレが入ってきたら、イッちゃうぅ
私の頭は篠田君のモノに犯されるという嫌悪と、生徒たちの目の前であられもなくイッてしまうというその恐怖で一杯だった。
「いや、だめっ、だめぇ!許して・・・お願い、い、入れないで、もう、許してぇ」
膝が折れ、身体が徐々に下がって行くのを感じながら、私はかぶりを振って哀願の言葉を口にした。
「入れないでって、先生が自分から腰を降ろしているんじゃないですか」
「いや、ン、だ、だって・・・ひぁぅ」
蕩けたアソコに、篠田君の強圧的な肉の塊が押しつけられた。かと思うと、腰の落ちていくスピードは全く落ちず、むしろわずかに加速がついたみたいになって、一気に亀頭先端を飲み込んでしまった。
「あく・・・ぅンッ」
アソコを押し広げられる事に、肉の抵抗はほとんどなかったが、とうとう生徒に挿入されてしまったという屈辱感は、相当なものだった。しかもその入っていく所を、皺一つ隠す事も出来ないガニ股で、他の生徒たちに見られているのだ。
気持ち良かった。情けないほど気持ち良くって、思わず締めつけてしまっていた。締めつけた事で狭くなった私のアソコを、更に篠田君のモノが貫き進む。
ずじゅりゅりゅ〜っっ
摩擦されるアソコの内側から、全身に向けて凄まじい喜悦が脳天に駆け上ってくる。
「ふくっ・・・!」
絶頂に突き上げられ、抑えようとも声が漏れ出てしまう。そのいやらしい声で、篠田君がとうとう子宮口まで到達した事を、私はみんなに知らせていた。お尻は篠田君の下腹に密着し、太股の裏は篠田君の裸の膝の上に乗っかっている。つまり、私のアソコは、もはやこれ以上ムリというくらい根元まで、篠田君をモノを咥え込んでいた。そしてその上方のクリトリスは、押し上げられて上を向き、生徒らが構える三本の筆に突付かれるようにされて、フルフルと震えていた。
「うおー、ハマった、ハマった。根元までズッポシだぜ」
「入れただけでイッちゃうしい。見られながら犯されるのが、よっぽどいいのかねー?浅間先生がこんな変態だったとは思わなかったよ」
「どうだ、委員長。浅間先生のオマンコの具合はよぉ」
「うーん、最高!なんか、中でニギニギ動いて、メチャクチャ気持ちいいぜ」
「気持ちいいからって、腰を動かすなよ」
藪内君がそう言うと、篠田君は私の肩の後ろで、不服そうな声をあげた。
「う、動かしちゃいけないのぉ?そんな殺生なぁ・・・」
教室に笑いが起こる。
「当たり前じゃねぇか。これは罰なんだぞ。浅間先生が自分で動いて、心から反省している事を俺たちに示さなくっちゃ、意味がねぇだろ?お前らも、筆を動かすなよ」
藪内君の言葉に、少なからずショックを受けていたのは、篠田君だけじゃなかった。篠田君と同様、私も、無意識の内に、挿入されたらもう、自分で動かなくてもいいような気がしていたのだ。
言うまでもなく、イッたばかり私の身体は敏感になり過ぎて、とてもじゃないが自分から動かすなんて、出来ようもない状態だった。それどころか、無駄な事と思いつつ、心の中で「お願いだから動かさないで」と、何度も祈っているほどだ。
だが、動かない筆を当てられているだけの乳首とクリトリスは、刺激の供給を断たれ、早くも飢餓感を醸して疼いていた。少なくとも篠田君が動いてくれれば、自然、身体も揺さ振られる。切ないその部分を、甘い刺激で摩擦する事が出来る。そしてそれはつまり、篠田君が動き出さない限り、この屹立した三つの突起に、再び喜悦が訪れる事はないという事でもあるのだ。
篠田君のいやらしい塊が、私の中でミクミクと脈動している。その脈動に合わせてビクビクしていた私の身体は、篠田君が欲望に任せて下から突き上げ始めるのを、恐れながら待ち構えていた。
こんなのが動き出したらきっと、きっとまた否も応もなくみんなの目の前で絶頂に追い立てられて、更にとんでもない醜態を晒してしまう事になるだろう。想像するだに恥ずかしく、堪らない気持ちにさせられる。
そう思えば、私の中に、それを望む声と、それを恐れる声の、相反する二つの思いが生じ、鬩ぎ合っていたのだが、「もはや篠田君に犯されてしまうのは、もうどうしようもないのだ」という諦めにあってそれは、恐れつつ期待する気持ちに変化していた。
ところが薮内君は、みんなに動くなという。またみんなも、薮内君の言う通り、筆を動かさないで、ジッと私の動き出すのを待っていた。
私は、どうしたらいいかわからなくなった。ただ、そうしている間も、粘液に濡れた乳首は、痒みに似た疼きに切ない悲鳴を上げ続けていた。クリトリスも、刺激を欲してこれ以上ないほど激しく勃起し、その下方で男根を口いっぱいに頬張った私のアソコは、時折ビクビクと収縮しながら、はしたなく涎を溢し続けている。
それでも、自分から動くのは、篠田君に突き上げられて動かされるよりも、ずっとずっと恥ずかしかった。生徒たちの目の前で自らお腹の中をグリグリ掻き回すような破廉恥なマネはしたくない。しかし、忌避しているはずのその動きが脳裏に浮かぶだけで、私のアソコはビクビクと反応して、またはしたなく篠田君を締めつけてしまう。
篠田君の形を感じると、腰が感電したみたになって、淫らに跳ねた。
「あ、や、だめっ・・・!」
意に反したその動きで、膣奥がグリリと抉られる。心地好い痺れがそこから全身にパァーッと広がった。それはもう、私の意思を破壊するのに、十分な衝撃だった。新たに生まれてきた次の衝動には、もはや抗するいかなる術もなく、身体は勝手に淫らな踊りを再開してしまう。
「あ!あ!あン!はっっ・・・んくぅ!」
「うわっ!マジで自分から腰振りだしたぜ」
「すげえ、本物の変態女教師だ。すげえ迫力」
「ひゅう、ひゅう!憎い憎い、委員長っ。浅間先生からケツ振ってオネダリかよぉ!」
「見ろよあのイヤラシイ顔。ビクンビクンしながら切なそうに身をよじって、うひー!たまんねえーっ」
生徒達が一斉に囃し立て始めた。私は羞恥に涙ぐみながら、お腹を波打たせ、腰の動きで中の篠田君をグネグネ捏ねくる。
嫌だった。悲しかった。好きでもない男のモノを受け入れてしまっている自分の身体か許せなかった。でも
泣くほど気持ち良いのだ。口を閉じてると息が苦しくなるくらい、身体が興奮している。もう、歯止めがきかなかった。
固定された筆が乳首を嬲り、クリトリスを弄ぶ。熱い媚薬が敏感な粘膜をベトベトにし、私のソレを、更に激しく反応させる。ベトベトにされればベトベトにされるほど、もっともっとめちゃくちゃにして欲しくなった。
イッちゃいそうだ・・・また、みんな見てるのに・・・イッちゃう、またイッちゃう、またぁっっ!
びくっ!びくびくびくっ!!
「おいおい、マジかよ。浅間先生、またイッちゃったみたいだぜ」
「さすが、見られて喜ぶ変態女教師。にしても、喜び過ぎだってぇーの」
「全く、どうしようもねえド淫乱だぜ」
「高野ぉ。お前もズボン脱いで、ちょっとこの机に乗れよ」
藪内君が、最前列の机の一つを私の横まで引っ張ってきて言う。
「えっ、何すんの」
「フェラチオ。先生にチンポ舐めてもらうんだよ。ほら、コナミちゃんも木下の咥え込んでるし。コナミちゃんがしてんのに、浅間先生がしないってわけにはいかないだろう」
藪内君の言葉で、私の脳裏に、佐瀬さんの辱めを受けている姿が浮かんだ。その姿は下嶋君の身体が間にあって、私の方からは見えなかったが、チュブチュブという淫靡な汁音や、苦しげな鼻息で、未だに責め続けられているのはわかっていた。ただ、「フェラチオ当番だ」とか言って佐瀬さんに男根を突き出していたのは、確か今村君だったはず。いつの間に木下君に交代したのだろうか。
今村君は佐瀬さんに精液を飲ませて、その後をペロペロ舐めさせている内にまた勃起していた。それでまた咥えさせていたのだから、今、別の男子のモノを咥えさせられているという事は、少なくとも二回以上は今村君の精液を飲まされているという事か。そしてようやく今村君を満足させたと思ったら、今度は木下君のモノを咥えさせられているという訳だ。おそらく、木下君が満足したら、また別の男子を咥えないといけないのだろう。
今、授業の終わりのチャイムが鳴るまで続くであろうその責め苦が、私にも加えられようとしていた。
「い、いやっ!あ、あン!・・・ふは、はぁ、はんん・・お、おねがい・・・あくうっ!も、もう、これいじょうは・・・あ、い、いいっ・・あひっ、ひぃ・・・つ、つらいの、つらいのぉ」
「だめだめ。何言ってんの。佐瀬さんだって頑張ってんだから」
「いやあ、僕、フェラチオはいいや」
「え、何で?」
「それよりさ、先生がフェラチオしてるトコ見ながら、お尻に入れるのがいいな」
え?
一瞬耳を疑う。それから、ぞっとした。お尻の穴が、怯えたようにヒクンと反応する。
「うーんさすが、常に手錠やらボール・ギャグやら持ち歩いてる男は目の付け所が違うねえ。ケツに突っ込んでから、それをフェラチオさせようってか?」
「じゃあさ、じゃあ、俺がさせてもらうぜ」
反対側に立っていた下嶋君が、自分の前にあった最前列の机を引っ張り出して私の横に置いた。ベルトをカチャカチャ鳴らせて、イソイソとズボンを脱ぐ気配がする。私は下嶋君に口を犯されるのを想像して
「ああ・・・」
と熱い溜息をついた。
「それじゃあ、そうしようか。委員長の後、俺な」
「あ、じゃあ俺その後」
「俺、フェラチオの方がいいや」
それを切っ掛けに生徒達が次々に手を上げて、いや手も上げないで次々と立ち上がり、私の周りに集まりだした。誰も止める者がない。恐怖を掻き立てる光景が展開する。
高校生と言えば、その体格は立派な大人だ。しかも若いから、そこらの大人より性欲旺盛で、おまけに自制心のなさはガキそのもの。まさに発情した獣といっても過言ではないだろう。その高校生が、大挙して立ち上がり、一斉に向かってくるのだ。それに対し、私は男子に貫かれながら身をくねらせ、脚を閉じる事すら出来ない惨めな恰好。殺される、という予感に、全身が強張った。
その私の頭を、下嶋君が両手で抱えて、クルリと自分の方に向かせる。そこに、屹立した男根があった。
机の上に乗った下嶋君は、膝をついて、おぞましいソレを私の唇に押し付けてくる。何とも言えない異臭に、頭がクラクラした。
高校生を未成年というが、それはもう、女を泣かせる事の出きる、一人前の男のものだった。いや、この葉塚市においては日常的に女の子をレイプしているだろう事を考えれば、使い込まれている分、一人前以上とさえ言えそうだ。皮は剥け切っており、亀頭は赤黒く、その頭頂からトロトロと噴き溢れる透明な粘液が、テラテラといやらしく照り輝いていた。太い幹には血管が浮き上がり、怒張のもの凄さを示すようだ。
長くて太い。下から突き上げられながら、恥ずかしくも身体をクネクネさせる事を止める事も出来ないのに、こんなものを目の前に突きつけられて、唇を閉ざしている事なんて、不可能だった。
「あぁ、ふぁあ・・ああん、だ、だめぇ、いや、いやなの。おねがい・・・あくぅ、あ、あむむ、んむぅっ」
私の中の理性がほんの微かに抵抗するのを感じただけで、私は無意識の内に自分から舌を差し出していた。
「くっくっく。先生さぁ、言ってる事とやってる事がバラバラなんだよ」
下嶋君が私の口にその長い肉棒を差し込みながら、私を揶揄するような事を言う。でももう、私の舌は、下嶋君のモノを舐めるのに夢中で、何か言い返す為に口を離すなんて、考える事すらなかった。
「ばか、寺田達が先だろ」
群れ集まる男子達を制している篠田君の声が聞こえる。視界は下嶋君のお腹と根元の毛むくじゃらの陰毛でいっぱいで、他のものは何も見えない。
口に咥えると、その迫力は尚更に凄かった。鋼のような硬さが舌と上顎を圧し、喉奥を塞ぐ。私が呼吸困難になって咽ぶのもお構いなしで、そのくせ自分ではほとんど腰を動かさず、私の頭を押さえ付けて、引き抜いては突き込み、引き抜いては突き込む。私は息苦しさのあまり、下嶋君の動きに合わせて呼吸するしかなかった。
屈伏の甘いざわめきが胸に迫る。私は下嶋君のこの男根に、呼吸すら支配されてしまっているのだ。そんな風に感じる。すると、脳がジィンと痺れた。
悲しみのカタルシス。そして、失う事で得る、開放感。それは、最も大切にしていた物を壊された時の、なんとも例えようもない喪失感に似ていた。
逞しい幹のゴツゴツした起伏が、口腔内の粘膜を蹂躙するにつけ、これと同じモノが今、私のお腹の中を掻き回しているのだと、感じて、堪らない気持ちになる。
「おっ、おぅっ、おふぅーっ、くっ」
私の腰の、ぐねぐねと胎内を捏ね突く動きと合い呼応して、篠田君の熱い息が激しさを増し、耳の中を愛撫するようにくすぐる。膣壁を擦り立てる亀頭も、次第に興奮の度合を上げてきているのがわかった。
篠田君は本気で中に出すつもりだ。そしてその恐るべき瞬間が、もう間近なのだ。
必死になって篠田君から腰を離そうと試みるが、肉の棒で自らを抉り回す方にばかり力が働いて、お尻を上げる方には一向に力が入らない。
「んぐう・・むぐぐ・・うくぅ!」
あっ、ああ、お願い。だめ、やめて、おねがいっ、中に、中に出さないでっ・・・!
いっぱいに頬張らされてる下嶋君ので、訴えを口に出す事も出来なかった。
漲(みなぎ)る。膨張する。張り詰めてブルブル震える。そして―――
「んくぅーーーっ!」
弾け出てきたモノが子宮口を叩くと同時に、私の呻き声が篠田君の呻き声に重なった。
びゅっ、びゅるるっ、どぷ、ぶりゅりゅりゅっ
「う・・・ぅぅ・・・」
男根の、精液を吐き出すドクッ、ドクッ、とした喉を鳴らすような感触に、腰の奥の神経がビクンッ、ビクンッ、と弾けて応える。溢れ返る量の篠田君の精子に満たされ、心が絶望感にボロボロと崩れていく。
太股が震えて、私も篠田君も身動きとれないような感じだった。みっちり篠田君を咥え込んだアソコの隙間から、濃い白濁液が染み出してきて、椅子にドロドロと零れ、床にボタボタ垂れ落ちる。
「うわ、汚ねっ。どーすんだよ、この椅子。座れねーじゃんかよ」
「ばっかやろー。今からこの女、もっともっとドロドロにしてやろうってのに、そんな綺麗好きな事言っててどーすんだよ」
私を取り囲む生徒の内の誰かが抗議するような声を出して、薮内君がそれを一蹴するやり取りが聞こえた。その言葉に、“ああ、そうか。私、もっともっとドロドロにされちゃうんだ―――”と心が力なく呟くのを感じる。
「ほら。委員長もいつまでも余韻を楽しんでんじゃねぇよ」
と薮内君は、腰のベルトをカチャカチャ言わせながら、私の前に回り込んできた。筆を構えていた生徒達が藪内君のために一旦退ける。
下嶋君のを咥えさせられて顔を横向きしていた私は、目だけを前に向けた。そこに何があるかはっきりと予感もしていたのに、なぜ視線をそちらに向けたのか、自分でもわからない。そして私は、その私の予想をはるかに越えたソレに、驚愕の呻き声を上げた。
「んぐっ・・・!」
藪内君のそそり勃ったソレは、下嶋君のモノと同じくらいか、もしかしたらそれ以上に太くて長かったが、それだけじゃなかった。幹の周囲に、不自然な疣(いぼ)がいくつも作られていたのだ。
「何だい、驚いた顔して。真珠入りは初めてか?」
身体中の敏感な皮膚がぞわっと痺れて、アソコが恥ずかしそうにきゅうっと収縮した。
篠田君が「あ、だめ。先生、締め付けたら」と悲鳴を上げて身悶える。
「はっはっは。何だよ、欲しがってんのかい。意地汚ねぇ身体だな」
「うぅっ!んぐ」
藪内君の言葉で教室中に私を嘲笑う声が飛び交い、反射的に否定しようとした私は、口に男の子のモノを咥え込んでいる自分の惨めな姿を改めて思い知らされる事になった。肉棒に突かれる息苦しさに、悄然として喉奥の物を嚥下すれば、それは唾液と、下嶋君のいやらしい分泌物の絡まり合ったものなのだ。
藪内君が両手を私の両脇をに差し込んでくる。その挙動に気付いた下嶋君が
「ちょっ、ちょっと待てよ」と机の上で、慌てて立膝になって、「よいしょ」私が腰を上げさせられるのと一緒になって立ち上がった。
ぬるるぅ〜、ぬぽっ
「んぅぅ・・・」
篠田君のが引き抜かれ、その衝撃でぶるると身体が震える。
横を向いた私の片頬に、急接近した藪内君の息遣いが掛かって、今度は藪内君に犯されるのだと、私は強く感じた。脳裏に焼きついた忌まわしい形状に、その先端を押しつけられた圧迫感に、私のアソコが恐れ戦慄(おのの)いてギュウッと身を堅くする。
もう、もう許して
これ以上されたら、そんなの入れられたら、壊れちゃうぅ
情けない事に、許しを請う事ばかり考えてしまうが、私はその言葉を口にする事さえ出来ない。
しかも、そんな思いとは裏腹に、藪内君がちょっと腰を進めるだけで、私のソコはズブズブとなんの抵抗もなく、いとも簡単にその巨大な亀頭を飲み込み出していた。
「ん・・・ぅん・・・んっ・・」
充溢した入口を羨ましがるように、まだ入れられてない肉道の奥が、カッと熱を帯びてざわめく。浅ましい飢餓と、口惜しい愉悦で、腰がプルプルと震えているのが恥ずかしかった。
「ほら、どうしたよ?腰の動きが止まってるぜ。せっかく罰のせいにしてこんな気持ち良い事できんだからさぁ。ほら。ほぉら。早く動かせよ」
そんな・・・ひ、ひどい・・・
玩弄の言葉がずぶりと胸に突き刺さり、私はよけいに自分から動く事が出来なくなってしまう。それでも、ほらほら言いながら藪内君が腰を浅く送りこんでくると、傘高いエラが入口の襞を巻き込んで、出たり入ったりするのがひくんひくんと気持ち良くて、私は電気を流し込まれたみたいに身体をびくんびくんと跳ねさせていた。それにつれてクリトリスと乳首に触れていた筆先も、もどかしく甚振る動きで小刻みに揺れる。
「ほらほら。ちゃんと自分で動かないと、授業が終わっちゃうよ。全員を満足させない内に授業が終わっちゃったらどうなるか、わかってんの?」
え?
不意打ちのような藪内君の言葉だった。愕然として再び、藪内君の方を目の端で見る。
「あれぇ、何びっくりしてんだぁ?もしかして授業終わったら、そこで解放してもらえるとか思ってたのかよ。へっへっへ、甘いな。まあいいや、どうせこの調子なら、授業終わるまでに四十人近くの生徒を相手にする事なんて、とても間に合わねぇだろう」
そう言うと藪内君は、学生服の内ポケットから携帯電話を取り出した。
「あ、もしもし。校長ですか。ええ、私です・・・」
突然、不自然な光景が目の前で展開され始めた。
生徒が校長を「校長先生」と呼ばずに「校長」と呼び、しかもその校長に、「私です」の一言で通じてしまう。この藪内という生徒が、普通の生徒でない事は、明らかだった。しかし私がその時、驚愕の思いに捕らわれたのは、その事自体によるものではなくて、むしろその事から私の脳裏に生じた、ある途方もない思い付きだった。
そんな、そんな、ばかな・・・
下嶋君に頭をガクガク揺さぶられながら、その思い付きに私は激しく動揺していた。
「先生、舌、もっと舌、動かして」
下嶋君が切なげな声で喘ぐ。私はハッとして舌を動かし、乞われるままに出入りする下嶋君の生殖器への愛撫を再開していた。頭は混乱していたが、いや、混乱しているからこそよけいに、そんないやらしい作業にでも縋(すが)り付かずにはいられなかったのかも知れない。
私の頭を掴む下嶋君の手付きは乱暴だったが、それでもその乱暴さの中にも、欲情に任せて更に暴走してしまうのを必死で抑えているような、微かな気遣いのようなものが仄かに感じられた。しかしそれも、だんだんと限界に近づいてきているようだ。
唾液にまみれてぬめ光る男根の、抜き差しを繰り返すディープスロートのスピードに、心なしか力が入ってきてる気がする。
「うっ、出る。う、う、出る、出る、先生、出るっ!」
口の中で、亀頭が漲り、にわかに肉竿の硬度が増したように感じられた。根元まで突っ込まれ、そのまま私の頭が動かないように、手でしっかりと固定される。一際大きくなった血管の脈動に、私もひどく興奮して、裏筋やその側面や、あらゆる場所に舌を這わして舐めしゃぶった。
ああ、くる・・・っ!
どびゅっ、どぷッ、びゅぷっっ、
若い生命が爆発する。噴出する。喉奥を叩いて迸る。物凄い濃度の物凄い量が、直接胃に流れ込んでいくみたいで、飲み込む必要すらなかった。だが、私はその間、息をする事も出来ず、ただひたすらにそれをゴクゴクと嚥下していた。
下嶋君の精液が身体の中にドロドロと溜まっていく。鼻の奥から、精液特有の生臭い匂いが漂い出てくる。汚い。不快だ。こんな汚いモノを飲まされているのかと思うと、今更ながらに激しい屈辱感に打ちのめされた。そんな不快で屈辱的な汚辱感に苛まれながら、私の耳は、電話で校長と話す藪内君の、途切れがちな声を聞いている。
「全員で・・・ええそうです。その内一人が終わった所ですから・・・いや、二人ですね。だからあと三十六人ですか。ともかく、次の授業は・・・ええ、はい、そういう形でお願いします。・・・いや、こっちの授業は、浅間先生には前に出てもらって引き続き罰を・・・」
不安がひろがった。
うそ・・・本当に?本当に授業時間が終わってもまだ私、解放されないの?クラス中の生徒達全員が終わらないと、許してもらえないの?・・・そんなっ、つ、次の授業も私、犯され続けて・・・次の授業の先生もいるのにっっ!
「ぅくう!気持ちいー!お、おっ、浅間先生が、浅間先生が俺のザーメン飲んでるぅー!」
下嶋君はそんな私の不安なども知らぬげに、腰を震わせながらまだドプドプと私の喉奥に出し続けていた。飲み切れずに口の中に溢れ出した白濁液が、下唇と陰嚢の隙間からダラダラと流れ出て、シャツの襟を汚しているのが分かる。
「・・・そうですね。それじゃ、こういうのはどうですかね?当てられた時にちゃんと答えられた生徒から、優先的に犯れるんです」
「えー!」
私の敏感な場所に筆の毛先を当てていた寺田君達が、抗議の声を上げた。
「ちょっと待ってよ。そんなのねえよ。次、俺って言ったじゃん」
「そ、それって、フェラもか?」
それらの不満に、藪内君は手で制する仕草で答えた。
「・・・ああ、勿論次の授業の先生にも、ええ、ご迷惑かけるわけですから、浅間先生にはその分も償ってもらわないと・・・」
藪内君が携帯電話に向かって喋っている間に、すっかり出し切った様子で微かに柔らかくなり始めていた下嶋君のモノが、ズルズルと引き抜かれた。私は口から精液を垂れ流すのが恥ずかしくて、口を窄めて中身が一緒に掻き出されるのを防ぐ。それでも幾らかは零れ出てしまい、結局私のその行為は、下嶋君の忌まわしい形状を唇の記憶に留めただけで、改めて自ら恥辱を煽る事にしかならなかった。
いがらっぽい不快さに耐えかねて、口中に溜まった唾液をごくりと飲み込めば、粘つく欲望の残滓も一緒になって喉の奥に流れ込む。
「よーし、じゃ次、俺、いくぞ」
とその間にも、下嶋君の机を降りたその後に、寺田君がベルトをカチャカチャいわせて私を凌辱する準備を始めていた。
「なんだよ。おまえ、オマンコがいいっていってただろーが。フェラチオは次オレ!」
弓島君の声。右の方の乳首を筆で苛めてた生徒だ。そこから筆が離れると、今度は別の方から「あ、じゃ俺、それ」と声が掛かる。それが誰の声だったかはっきりとはわからなかったが、そもそも私にはもうそんな事を気にしている余裕もなくなってきていた。
「ん、んぅ・・・や、やめて、動かないで・・うっ、動いたら・・・だめなのぉ」
薮内君が細かく身体を揺する度に、亀頭を飲み込まされた私のソコが小さく細波を起こす。その細波が、今の私には耐え切れない快美で、なんていやらしい格好になってしまうんだろうと思いながらも、身をくねらせずにはいられなかった。でも、あんまり大きな声を出すと、送話機を通して校長にまで私の恥ずかしい声を聞かれてしまう事になる。薮内君は、私のすぐ目の前で携帯電話で話しているのだ。
「え?ああ、それは勿論。あー、ただぁ、手伝ってくれた連中が後五〜六人ほどいましてね、そいつらを先に犯らしてやりたいんですが・・・」
わっと歓声が上がる。
「さっすがあ。この名奉行!」
「粋な計らいってか?」
「おいおいおいっ!マジかよぉ。特等席で先生の身体弄り回しててその上それじゃ、お前等、ちょっとおいしすぎるんじゃねぇーの」
どっちがフェラチオをさせるかで言い合いしてたのもそっちのけで小躍りする寺田君たちに対し、今度は他の生徒達が文句を言い始めた。
「なんだ。文句あるのか?文句があるなら、俺の前にきて言えや」
薮内君が携帯電話の切断ボタンを押しながら、騒ぎ出した生徒達を、睥睨する視線で黙らせる。それはあまりにもこともなげで、何の気負いもない仕草だった。
それから私を見て「へへへ。校長も来るってよ」と下品な嘲笑を浮かべる。
そんな、校長まで・・・
校長のでっぷりと太った姿態と脂切ったいやらしげな相貌を思い浮かべ、新たな嫌悪に襲われた。しかし、予想外というわけでもない。時たま私の方を舐め回すように見つめている校長の目線には、以前から気付いていたし、お尻や胸に触ってこようとするようなあからさまなセクハラ行為も、何度かは受けた事がある。その度に手痛く撃退してやったから、ついに今まで、実際に触られた事はなかったのだが。
その男にとうとう犯されるのかと思うと、激しい失望と無念を感じずにはいられなかった。だがそこに、驚愕はない。
驚愕というなら、むしろそれは別の場所にあった。校長と話している薮内君の話を聞いてて脳裏に閃いた、その思いつき。それは私を、信じられない気持ちでいっぱいにする。しかも同時にまた、それしか考えられないという、矛盾に満ちた確信で私を支配する。
電話を切った薮内君に、私は混乱の呟きを投げかけていた――――「まさか・・・北島さん?」
「うん?」藪内やはり・・・やはり・・・
倉田教諭としてこの葉塚市男子校に潜り込んでいた、公安第三課の潜入捜査官・北島は、行方をくらまして後、何らかの理由と方法によって、姿と形を変え、藪内という高校生になっていたのだ。
「ははは、よくわかったなあ。まあ、俺ももう、隠す必要なんかねえかなぁーと思って油断してたから、それほど不思議でもねえんだけどな。だが、一体どこでわかった?」
薮内君は、いや、高校生の姿をした北島は、ゆるゆると腰を回して亀頭で私のアソコの入り口を掻き回すようにした。
「う・・うン、や、やめ・・・でも、どうして・・・」
「俺の質問に答えるのが先だろーがこらぁ!」
急に居丈高な声を出して、北島が一気に腰を進めてくる。
ずずずりゅりゅりゅッ
「はくぅ!」
キュウキュウと切ない鳴き声を上げていた私のアソコの中が、いくつもの真珠粒のデコボコによる激しい摩擦を受けて、喜悦の悲鳴を上げる。
たちまちイキそうになった。
だが、北島は子宮を突き上げた所でまた、ピタリと動きを止める。私の喘ぐ様子を楽しんでいる風だ。
昇り詰めようとしていた慣性で、軽いエクスタシーに達し、ブルッ、ブルッ、と神経が断続的に震えていた。だが、後もう少し、という寸前の所まで高まっていた私の身体には、全然物足りなくて、却ってよけいに切なさを煽られる。
「なあ、どこでわかった?」
北島が重ねて聞く。
「こ、こんな状態で・・・ん、くっ・・こ、答えられるわけ・・・はぁ、あはぁ、な、ないじゃない」
「へっへっへっ。オマンコ突っ込まれてんのに、いい態度だな。さっすがだぁ。俺から動いてやる義理はねえが、抜きたかったら自分から腰を引いて抜けよ」
ニヤニヤ笑って北島が言った。動けるはずなんてない。私のアソコは、もう私の意思と完全に切り離されて、少しでも切なさを補おうとギュウギュウに握りしめているのだ。これで動いたりなんかしたら、本当にあられもなくイッてしまうだろう。人前で自ら動いてイッてしまうのも恥辱だが、ちょっと腰を引いただけでイッてしまうのなんて、尚更恥ずかしい。それこそ、何を言われるか、わかったものではない。でも、そんな風に言われると、腰を引かないわけにもいかなかった。そうしないと、挿入されているのを自分から望んでそうしているようになってしまう。
私は北島の顔を恨めし気に睨んで、覚悟を決めた。
少しづつ腰を引く。
にちゅ
私と北島の接合部分から、糸を引くような音が聞こえるような気がする。
「ぅ・・・ぅんん・・は、はぅぅ」
腰がざわめく。北島の形がはっきりとわかる。開いた傘が愛液をこそぎとるように抉り、一つ・・・二つ・・・三つ・・・全部で六つの真珠瘤が、私自身すら知らないようなスウィート・ポイントを擦りたてながら、甘美な傷痕をつけていく。
「くっ」
私は少し動いただけで、すぐに動けなくなってしまった。
「あれえ?まだ全然抜けてないぜ。もういいのか?それとも―――ここがいいのか?」
ぐりんっ、と北島が腰をひねった。
「あひっ!だ、だめ・・・動かさないで」
またも絶頂寸前にまで追い込まれる。電流が全身に伝播するのを筋肉の力で防ごうとするかのように、身体中の神経を緊張させて辛うじて耐えた。
「ち、ちがう・・・あぅ・・ぬく、ぬくから、すこし・・・まっ・・まって」
「えっと、薮内君。あの、もういいかな?」
弓島君が遠慮がちに横から口を挟んだ。
「んん?ああ、フェラチオか。悪ぃな、もうちょっと待てや。そうだ。待ってる間に、チンポにその媚薬を塗っとけよ。媚薬付けのチンポを浅間先生に舐めさせてやろうぜ」
笑いながらそう言ってから、北島は再び私の方を見た。
「よお。やっぱり、アレか?篠田が口に手を持っていった時に『手を離せ』って言ったので気付いたのか」
「そう、そうよ・・・んんっ・・さ、さいしょは、だれがいったのかも・・・はぁ、はぅ、わ、わからなかったけど・・・」
喋れる状態じゃなかった。埋め込まれた肉塊の、太い血管が脈動するにつれ、太股が痙攣し、背筋がビクンビクン反応してしまう。なのに私はつっかえつっかえ、必死になって喋っていた。喋らないと何をされるかわからないという恐怖が、私を突き動かしていたのだ。
それに、喋っている間は、股間の奥底から沸きあがってくるこの破廉恥な感覚からも、目を背けていられるような気がしていた。
「・・・あ、あんな、とっさに・・・わた、わたしが、あ、くっ!・・・わたしが、か、かむなんて、きづくなんて・・・はぁ、はぁ、ふ、ふつうじゃ、ないわ・・・そ、それで、あ、あなたが、こうちょうと、はな、はなしているの、きいて・・・は、あ・・か、かくしんしたの」
イキそうになってたのが、喋っている間にようやく少し沈静化してきたような気がしてきた。気力を振り絞って、腰を引くのを再開する。
「んく・・ひぅ・・・は、ああっ・・・!」
奇態な形の圧迫感が、再びズリリと柔らかい内壁に、屈辱的な愉悦の軌跡を引き始める。すりつぶされて悲鳴をあげる肉襞の一枚一枚が、戦車にひかれる子供のようだ。抑えようとも、抑える術とてない快感が、電流となって何度も太股の内側を駆け上ってくる。
そんなにまで激しい快感と戦っている私を横目に、高野君が、この場にそぐわぬのんびりした口調で北島に話し掛けた。
「ねえねえ、何の話?」
「んあ?なに、大した話じゃねえよ。伊締大好(いじめだいすけ)博士の事さ」
突然飛び出した聞き覚えのある名前に、私の脳の片隅が小さく反応した。しかし誰の事だったか、咄嗟には思い出せない。私がその名を思い出す暇もない内に、それから北島は、更に恐るべき宣告を口にした。
「そんな事より、高野よお。尻の穴ほぐしてやった方がいいんじゃねえのか?これから何本もチンポ突っ込むのに、最初っから傷つけたりなんかしたら、シャレにならねぇぞ」
「あ、あ、そうだね」
「弓島も、悪かったな。もういいぜ」
弓島君が嬉々として机の上に飛び乗る。
「ゃ、やあっ!だめ、そ、そんなトコ・・ひっ!」
恐慌を起こして逃げ場もなく身悶えする私のお尻に、高野君の指が無造作に襲いかかってきた。反射的にお尻を引く。
ぬむむっ
「おぐっっ」
お尻を引く動作が自動的に、わずかに腰を突き出す動作となり、せっかく懸命になって抜きつつあった北島のモノを、またも自ら押し込む結果となってしまった。根元までではなかったが、それでもその絶望と衝撃は、私に相当のダメージを与えるものだ。絶頂の予感が、喉元までせり上がってきている。
そこへ、激しくいきり勃った男根を突き付けられた。弓島君の手が私の頭を掴み、私はまた強引に顔を横に向けさせられる。この街の男は皆、こんなにも逞しいモノを持っているのだろうか。弓島君のソレもまた下嶋君のソレに匹敵する凶悪な迫力に満ちていた。しかも今度はソレに、あの粘液が満遍なく塗り込められている。全体が、ヌメヌメとおぞましく照り輝いているのだ。
私は反射的に嫌悪と恐怖に襲われ、首に力入れて抵抗していた。しかし、男の力には敵わない。それに力を入れようにも、思うように力が入らなかった。弓島君にしてみたら、ほとんど「おためごかし」みたいな抵抗だったろう。唇に捻じ込まれる、と感じた時ですら、私は歯が当たらないようにしていた。
唇を抉じ開けられ、分厚い肉の凶器が侵入してくる。始めて味わう媚薬のしょっぱい味。まるで、汗だ。舌に感じる肉幹の硬さと、脳髄に響く血管の脈動に、情けないほど神経が痺れ、昂ぶった。
私の頭を両手で挟んで固定し、腰を蠢かして、肉棒で口腔内をゆっくりと引っ掻き回すようにする。弓島君のやり方は下嶋君の責め方とはまるで違っていた。それも、ただ引っ掻き回すだけじゃなくて、私の舌をソレで絡め取るように甚振るのだ。そうして甚振られる程に、私の舌は逃げ場もなく、ドンドン敏感になっていった。内頬に強圧的な禍々しさに満ちた亀頭を擦り付けられるのにも、怪しい戦慄きがひっきりなしに走る。
私がそれでもなお、イッてしまう恥辱を免れ得たのは、皮肉な事に、高野君の指に肛門を弄くられるその、激しい嫌悪のためだった。
そこは、私と篠田君の恥ずかしい汁が滴ってて、ヌルヌルしていた。見られるのだけでも辛い場所を、二本の指によって巧みに割り裂かれ、露呈され、その二本の指の間にあったもう一本の指が肛門の粘膜を、“輪!”に沿ってマッサージする。
「んぅ!んむ・・・んぬりゅぁ、あ゛う゛ぇ、んも・・んぐうぅっ!」
(いや、やめて、そんなトコ、さわらないでぇ!)
不快感は何とも言えない恥ずかしさと繋がっていた。そんな異常な場所に欲望を抱くような変態に触られる事に、とてつもない汚辱を感じる。だが、前を北島の恐るべき男根に塞がれていては、もうこれ以上、引くも逃げるもままならなかった。
「さあて。それじゃ、そろそろ教えてやろうかな」と北島は、苦しんでいる私の首筋や耳の穴を舐めながら、囁くように言った。
「今オマエのオッパイやオマンコに塗ってるこれな、実はただの媚薬じゃあねえんだ。その、伊締(いじめ)博士が作ったナノマシン・デバイスでな、この街のやつらに蔓延している洗脳ウィルスと結びついて、科研(科学警察研究所)で開発した抗体ワクチンみたいなのが効かないようにするんだそうな。効きが悪いんで、すっかり時間がかかっちまったが・・・おい、俺の言ってる事がわかるか?」
そ、そんな、そ・・・う、くぅ!・・・わ、わたしも、か、かんせんしてしまった、て、い、いうの・・は、あぅう
お尻の穴の、気色が悪くてこそばいような変な感触に耐えながら、懸命になって北島の言った事を考える。思考が溶けかかっていた。わずかでも気が緩むと、その狭間から思考が零れ落ちていきそうになる。私の顔は弓島君のモノを含ませられて横を向いていたが、目だけは横目で北島の方に向いていた。それで、私が北島の言っている事を聞いているのがわかるだろう。北島のモノの歪な胴回りを締めつけて、汁を含んだ襞が切なく蠢いていた。
しかし、そのせいだろうか、高野君の指の気持ちの悪い刺激が、ただ単に不快なだけじゃなくて、不快感がそのまま被虐的な興奮に繋がって行くような、怪しい感覚を生み出し始めている。
それにつれ、高野君もそんな私の反応の変化に気付いたのか、指の先っぽを、めこん、めこん、と窄まりの中にめり込ませるようにし出していた。痛みはない。それどころか、そのままツルッと根元まで何の抵抗もなく飲み込んでしまいそうで、その事がかえって恐ろしくなってくる。
「なんだ。まだもう一つ感染しきってないな。まあ、もう時間の問題だろうがな。完全に感染してしまったら、ここにいる奴らみたいに、もう俺がいくら真相を話してやっても、俺の言っていることがわからなくなるぜ。俺が伊締(いじめ)博士の事を喋ってると思ったら、途端にスウッと興味を失うみたいになるらしいんだ。博士は注意のフォーカスが合わなくなるっていってたかな。まあ、おんなじ事だ。これも、例の洗脳ウィルスの働きでな、これのおかげで、少なくともこの街の奴ら自身には、自分らが洗脳ウィルスに感染している事は絶対わからねえって仕組みさ。おかげで俺も、博士の存在に気付くまでずいぶんてこずったよ。何しろ市長や闇の実力者とかみたいな町工場の社長や、地元のヤクザすらマジで知らねえんだからよ」
北島は得意げに長々と喋っていた。たぶん、それだけの困難を乗り越えてなお真相に迫ったという自分の手柄話を、ずっと誰かに喋りたくて仕方がなかったのだろう。彼の言う事が正しければ、ここでは誰に喋ってもちゃんと聞いてもらえないだろうから。
しかし私も、だんだんそれ所ではなくなってきていた。
「んぐ、むくぅ・・ふむむぅ」
はぁあ、だめえ、ほ、ほじらないでぇ・・あつっ、うそ、んくぅン!あ、あ、あ、・・・
高野君の指は、既に第二間接辺りまで入り込んできていた。しかも、人差し指と中指が交互に犯しているみたいで、それが複雑なピストンの動きを生んでいる。
もどかしいというのだろうか、しかしそれでいて、どんな風にしたらそのもどかしさから開放されるかもわからないみたいな、何とも奇妙で恥ずかしい感覚だった。恥ずかしいのは、そんな処に指を入れられてもどかしく感じてしまっている自分のお尻の淫らさだ。いっその事、思いっきり広げられたら、とさえ思ってしまう。
私はそこがそんな風に感じるのが信じられなくて、涙が溢れてきた。すっかり淫らな身体に作り変えられてしまって、もう元に戻れなくなってしまったように感じたのだ。けれども、身体は更なる刺激を欲して勝手にくねり、浅ましく身悶えた。
そ、そんなふうに・・あぅ、はぅん、あ、はひぃ、もう、もう、ゆ、ゆるして、そこ、そこぉ・・ぅぅ、うふぅうぅ
腰が微動する。細かな震えが、密着した北島のモノとの狭間に小さな摩擦を引き起こす。
ぬるっ
ぴくぴくぴくっ
アソコの中の神経がみんな立ち上がってて、わずかな刺激にも過敏に反応し、電流が肉筒の形に迷走し出すようだった。それでまた、よけいに動いてしまう。
このままでは、何もしなくてもイッてしまいそうだ。焦る。犯されてイクより恥ずかしい末路が、もう目の前まで迫っているのだ。しかも、なお悪い事に、高野君にお尻の穴をくじられてるのにイッちゃったら、お尻の穴で気持ち良くなってしまったみたいに思われてしまう。変態だと思われてしまうのに、私はもう、それを否定する事も出来なくなる。
私は必死で抵抗した。イッてしまいそうになる事に。腰が動いてしまう事に。だが、ああ・・・お、お尻を犯す指の二連砲弾が、徐々に徐々に深くまで侵入してくると、両方とも完全には外に出なくなってきてて。引いてる方の指も少しづつ少しづつめり込み、いつの間にか二本の指に、肛門が拡張されるみたいになっていた。そ、その指のピストンに合わせて腰が、腰も一緒に動いてしまって
ず・・ずりゅ・・じゅずず・・・
「んん゛!んぅうう゛う゛う゛・・・っ!」
あ、ひっ、はぁ!やめ、やぁあ、あんン!ぅ、うぅ、ダメなのダメなの、はくぅ
引けば引き、押し込まれれば腰を突き出してしまう。おし、お尻の指の激しい責めに比して、私の腰のそのストロークはごく小さなものだったので、それに伴って出入りする、き、北島のモノの動きも、とてもピストン運動とは呼べないほど微かだった。それでも私にとってそれは、溶けかけてた理性を狂わすのに十分な衝撃となる。
「だが逆に、誰も知らないというだけで、殊更に隠そうという組織があるわけじゃないから、わかってしまえば、会いにいくのには別に、何の支障もなかったんだ」北島は、そんな私にもお構いなしに、平気な顔で言葉を繋げていた。
私がこんなにも感じているのにと思うと、それがなぜかとてつもなく、悔しい。
「で、会ったんだがね。もうそん時にゃぁ、すっかり帰る気なんかなくしちまってたよ。なにしろここは、パラダイスだ。ちょっとばかり気のきいた事が言えれば、手当り次第、いくらでも女を自由に出来るんだからよ」
「へぁ?」
突然、指が抜かれた。不意におとずれた空虚の出所をたどって、気持ちが背後に向かい、そこに人の気配が、高野君がほとんど私に密着するような近距離に立っている事に、その時始めて気付いた。
高野君は篠田君と交代して、私と私の脚を固定する椅子の背凭れとの間に身体を入れて、股間の凶器をお尻の狭間に押し付けてきた。
「それで今じゃ、博士のパシリさ。つっても、この街の政財界の奴らとは、その前の調査でもう、顔馴染になってたからな。いってみれば博士とこの街の奴らとの間を取り持つ、スポークスマンってとこかな」
まりっ、ぐむむむむ
「むぐう゛う゛っ!」
こ、肛門を割り広げ、高野君の剛直が押し入ってくる。抵抗する暇も、その力もなく、ただ、あ、か、身体の反応するままに、お、お尻を引き、ああ、腰を突き出して、硬直して、それでまた、ああっ・・・き、き、北島のモノが、根元まで・・・!
じゅずずずっっ
「う゛ぐぐぐぐぐうっ!」
し、しろ、白い、襲ってくる、白い世界が、津波のように、白い、津波が
「すげえ、尻につっこまれただけでまたイッちまったぜ」
「ケツの穴がそんなにいいのかよ。いよいよド変態だな」
「自分はド変態の淫乱女教師のくせに、ちょっと尻触っただけで、よくもほっぺたひっぱたいてくれたな」
「うわっ、しつけぇ〜。何ヵ月前の話だよそりゃ」
「だって腹立つじゃねぇか。こんなド淫乱だって知らなかったから仕方ねぇなって思ってたのによぉ」
「はっはっは。そりゃそうだ」と北島。「じゃ、特別に一つ、おいしい仕事をお前にさせてやろう。俺の鞄にデジタルビデオが入ってるから、とりあえずそれ持ってこいや・・・」
生徒達の勝手な物言いを意識の端で聞きながら、私は弛緩した身体を後ろによろめかせた。北島のモノがズルズルと抜ける。絶頂の余韻でジンジンしてるアソコの中が幾つもの肉瘤に抉り立てられ、快感が易々と限界を乗り越え溢れる。そしてそ、それと入れ替わりに今度はお尻の穴の、た、高野君のモノが、ね、ねもとまで・・・
ぬぐぐぐぐう〜!
「んぶうっっ・・・!」
吸い込んだ呼吸で塞がれた悲鳴が裏返って響いた。
丸く拡張された肛門の粘膜に、高野君の陰毛の密集した付け根が密着し、串刺しの苦しみの中に薄ら暗い心地好さが仄見えて、その驚愕に思わずお尻を引っ込めてしまう。だがそうするとまた、自ら腰を突き出す事になって
じゅずりゅ
「むくうう!」
北島のモノが子宮を激しく、あひっ、つ、突き上げ、アソコの中の、肉瘤に引っ掻かれた跡に、喜悦の、あ、きえ、きもちいいのが、疼くみたい、あ、やっ、腰が、こしがかってに
ずむむっ
「んくっ、ぬ、ふっ・・・!」
や、や、や、また、おしりっ、おしりいぃ〜!
「うお、すげえ、すげえ眺めぇ!」
下の方から奇狂な声がした。下の方、それは、股の間。ビデオカメラを構えた男の子が床に座り込み、私の脚の間の椅子に頭を預ける格好で仰向いて、そのレンズに北島と高野君の間を往ったり来たりしてる私のもっとも恥ずかしい処を写していた。
「代わりバンコ代わりバンコで藪内と高野のチンポが出たり入ったりしてるぜ。それも先生が自分から、うわぁ、たまんねえ、先生、汁垂れてる、汁垂れてる、い、いやらしぃ〜!」
いやっ、いやああああ!
とらないで、そんなトコ、あ、あッ、いやあっ、とらないでぇ!
「ひゃ、ホントだぁ」
ビデオカメラを持った男の子が誰なのかもよくわからなかったが、その男の子の言葉で他の生徒までもが、しゃがみ込んで見上げるようにし始めた。
「やっぱ、真珠入りは迫力が違うなあ。デコボコが先生のビラビラを磨り潰してるみてえ、ぐちゃぐちゃだあ」
もはやスカートなど、何を隠しようもなくなっているが、それでもこの角度から見上げられるのは、死ぬほどに恥ずかしい。何度も何度も腰の動きを止めようと思うのだが、お尻のを抜くとアソコが、アソコのを抜くとお尻がそれぞれに気持ち良くて堪らなくて、その一方で抜けた方がたちまち切なく疼き出し、どうにも前後するのを止められない。
「んふン・・ふぶっ・・・んぬっ、く」
前を後ろを交互に突かれる度に、爛れた快感が喉元までせり上がってきて呻き声となる。
「どうだい先生よ。突っ込まれてる処みんなに見られながらするってのは、結構燃えるだろ? このカメラな、映像を伊締(いじめ)博士の所に送ってるんだ。くっくっく、全くどうしようもない変態博士だぜ。その映像を溜めといてどうするかは知らねえけどよ。案外インターネットに流してたりして、な」
北島が何か言ってる。何を言っているのかはよくわからないが、もう、もう、もう、そんな事はどうでも良かった。頭の中にあの白い恥辱が迫ってきてて、みんなに、みんなに、また、あぅ、あ、あッ。アソコが、おしりが、おなかのなかが、す、すっごい、すごいの、みんなに、いんたーねっとで、せ、せかいじゅうのしせんが、うくぅ、ん、み、みられてるぅ!みられてるのおお!でたり、は、はいったりしてるの、わたしの、いや、いやらしいトコ、みんなに、みんなにみられて、んぅいッ・・・くっ・・・・・!
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