プロローグ
ここではない何処か別の地球・・・。
この地球では、我々と同じように、皆普通に楽しく暮らしていた。
しかし、ある時、謎の巨人型異星人に襲われ、年頃の女の子を連れ去られてしまう。
当時の地球連邦政府は、巨人に対抗できる軍事力を持っていなかった。
男達は、自分の彼女や妻を連れ去られながら、何もすることは出来なかった。
そして、十数年の月日が流れた。
この間、巨人の襲撃はなく、地球は穏やかであった。
そんな時、太平洋のある島に、隕石のようなものが落ちてきた。
幸い無人島だったので、大きな被害は出なかったが、隕石を調査した連邦政府は、信じられないものを見つける。
隕石と思われていたそれは、異星人の高等技術を使った、巨大戦艦であった。
連邦政府は、世界中の科学者を集め、異星人の技術の解析に取りかかり、3年という月日をかけて、その技術を
ついに自分たちで応用することに成功する。
そして、戦艦を修復し、人々は戦艦のデータにあった異星人の言葉から、その戦艦をミエルスと名付けた。
そして、ミエルスには、異星人の技術を応用した、対巨人決戦兵器、ビーナスが搭載されることになった。
古代の伝説の女神から、名前を付けられたビーナスは、美しいフォルムを持った、3段階可変の戦闘機である。
そして、連邦政府は、そのパイロット養成の為に、世界中から人を集めた。
だが、不思議なことに、そのパイロット候補生達は、皆、十代の若い少女達ばかりであった。
連邦政府は、その事については一切コメントせず、真相は明かされぬまま、少女達はミエルス内で、特訓の日々を
始めることになる。
この物語は、その身を犠牲にして、巨人達を相手に戦った少女達の、大変な戦いぶりを描いたものである。
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