エピローグ
結愛子が入った場所は今どき見かけないレンタルビデオ店であり、来月
閉店する予定の店だった。
夜遅いせいか、レンタル店の中に男性の姿があちこちで見られた。
閉店前の一括千円処分セールということもあって、この機会を活かして
買いにきたのであろう。
ただ女性の姿が少ないところを見ると、どうやらアダルトビデオの割合
が高い店なのかも知れない。
(あんまり..いいのが無いから帰ろうかしら..)
普段なら、すぐに帰る結愛子であったが、借りなくていい処分セールな
ら何かを買ってみたくて仕方なかった。
千円で買って返す必要もないんだから、気分転換をするには良いんじゃ
ないかという強い想いもあった。
「あっ、あそこにあったわ!」(で・でも..)
結愛子が見たかった海外ドラマが揃っている棚を見つけたが、運悪くす
ぐ横にアダルトコーナーの入口があった。
あの棚で探すということは、アダルトコーナーを行き来する客にジロジ
ロと見られることになる。
(・・・べ・別に中に入るわけじゃないし..大丈夫よ)
結愛子は思いきって目的の棚へ向かって買うものを選ぶことにした。
当然ながら、多くの男性が結愛子の後ろを横切ってアダルトコーナーへ
入っていく。
最初は周囲を警戒していた結愛子だが、見たい海外ドラマの品揃えが良
かったのが腰を下ろしてじっくりと選びはじめた。
が、男性の方は結愛子の姿が気になってしまう。何せ、アダルトコーナ
ーの近くにクリーム色のチューブトップワンピースの女性がしゃがんでお
り、霧雨で服の生地が少し透けているのだ。
もし、誰かがあのワンピースを下にずらせば恥部があっさりと飛び出し
そうで、アダルトコーナーに居た男たちは不謹慎な期待を抱いていた。
もちろん、そんな犯罪行為を店内でするわけにもいかない。
めくるめく妄想をしながらアダルトコーナーで悶々とする男たち。
各々、発散できそうなものを籠に入れ、立ち去ろうとした時に1人の男
が「あっ!」と何かに気づいて慌てて口を押さえた。
1週間前のことだった。アダルトコーナー入口近くの床タイルが浮いて
て、角のとがった部分がズボンの裾に引っかかるから何とかしろとクレー
ムを入れたことを思い出した。
それが未だに直されておらず、再度文句を言ってやろうかと思った矢先
だったが、今はそれを直さなかった店長に土下座して感謝したいぐらいで
あった。
何故なら、角のとがった部分にしゃがんでいる結愛子のワンピースの裾
が見事なまでにガッチリと引っかかっていたのだ。
それも結愛子本人はそのことに気付かず、動くたびにワンピースが少し
ずつ下がってきているようだ。
いやまあ、下がってるといっても胸が飛び出てるわけでもないし、そこ
まで下がれば裾が引っかかってることにも気づいてしまうだろう。
けれども、万が一の期待をしてしまうのが男であり、結愛子の一挙一動
を多くの男がこっそりと見守っていた。
そう、多くの男が気付くほどワンピースの裾が引っかかっていると言う
ことだろう。
誰もが必死に願っていたおかげなのか、結愛子は全く気付かずに立ち上
がってきた。
普通なら裾を引っ張られれば、その場で止まると思ってもいたが、結愛
子が気付いたのは完全に立ち上がった後だった。
それも信じられないことが起こるものだ。チューブトップワンピースは
一緒にブラを引きずった上に、ショーツまでも巻き込んで下してしまった。
何かのヤラセかどっきりかと思わんばかりの瞬間全裸だった。
ただ、結愛子は悲鳴を挙げることなく、辺りを一度見渡してから急いで
ワンピースを床から剥がして着替えなおした。
(私ったら..あんだけ注意してたはずなのに..)
どうやら、結愛子も角のとがった部分が危ないということにすぐに気づ
いたらしく、ワンピースが引っ張られたのも裾が引っかかったせいである
のを分かったからだ。
自分の不注意でこうなったわけであるので、悲鳴などあげるわけにもい
かず、逆に声などあげて視線を集めてしまうのを恐れたからだ。
(だ・誰も見てなかったよね?すぐに着替えたから大丈夫よね)
きょろきょろと周りを確認する結愛子だが、誰もこちらに視線を向けて
るものは居なかった。
いや、結愛子が確認する前に全員、他人のフリをしてだけで実際はバッ
チリ見られている。
興奮を抑えながら選んでるフリをしてる者、背を向けてる者、隣の見知
らぬ男と世間話をしてる者、皆股間を膨らましながら誤魔化していた。
当然、結愛子が男たちに確かめることも出来ないので、ここは見られな
かったというのを思い込むしかないだろう。
(見られてなんかない..見られたら..大騒ぎになるはず..そりゃ..
変な雰囲気だけど..裸になったのは一瞬だったし..)
結愛子は何も無かったかのように、再びしゃがんで借りるものを選ぶこ
とにした。そんな結愛子の後ろを横切ってアダルトコーナーから出て行く
男たち。
ただ、しばらく様子を見ていると、結愛子はまだ角のとがった部分にワ
ンピースの裾を引っかけていた。そして、今度は前屈みになって手を伸ば
そうとした時に、またワンピースが下がり始めた。
これはわざとでは無いので結愛子も慌てて手を伸ばして棚をつかもうと
したが、勢い余ってしまって、そのまま後ろに倒れてしまった。
まるでコメディ漫画かよと言わんばかりにワンピースがスポンと脱げて、
また全裸になってしまった結愛子。
これには周りの客も注目してしまい、頭が混乱していた結愛子は大胆な
方法で切り抜けるしかなかった。
「じ、じ、実は、お色気ドッキリでした〜」(って私何言ってるのっ!)
突然、おかしな発言した裸の結愛子に周りがキョトンとしたが、何と店
長が機転を利かせて「これ、常連さんへの俺の閉店サービスなんだ!この
子、俺が自主制作で撮ってた素人露出シリーズの子なんだ」
「そういうことか!」「いつも顔にモザイク掛かってたあの子か!」
(え?ど、どういうこと?素人露出シリーズって..)
「ほ、ほら!もう顔バレしたんだから、自己紹介していいよ!」
「は、は、はい!私、素人露出シリーズに出てたさ、桜野結愛子と申しま
す」(しまった!思わず本名言っちゃった)
「おおー!そうだったのか!じゃあ今日は店長のためにこんな事してくれ
てるんだな」「ありがとうね、ゆあこちゃん!俺たち嬉しいよぉ〜」
「いえいえ、こちらこそ、こんな機会を作って頂いて光栄です」
「それにしても身バレしていいのかよ。どう見てもOLさんだろ?会社に
バレたら大変だぜ」「同感だな」
(もう..ここまでバレたら素直に言うしかないわ..)
「あ、あの、私、今年から崎長食品会社に勤めていますので問題はありま
せん」「マジか〜!ピンク会社で有名なとこじゃん!」「いや、口から出
まかせだろ?」「何か証明するもんあるのか?」
「しゃ、社員証なら..あります」と結愛子は大胆にもGW明けから着用
する新しい社員証を見せた。
「うおおっ!おっぱい丸出しじゃん!これ首からぶら下げるのかよ!」
「ってこれ、ICチップ搭載してるってことは..」
「Suica付の社員証となってます..」「いや、これで改札タッチするの
かよ」「すげーな!崎長食品会社っ」「じゃあGW明けに新人OLにスト
リーキングさせるって噂もマジっぽいな!」(え?それは初耳よ)
「まあ、俺たちが見てるのに、おま●こ濡らしてるとこみると、嘘はつい
てねーな」「!!」(嘘っ!何でこんなに愛液が溢れてるの?)
もう、ここまでの痴態を見せた結愛子は裸のままでいることになり、客
への説明は店長がしてくれたおかげで何とかその場は収まったものの、結
愛子は恥ずかしさと焦りで頭が爆発しそうになった。
結局、翌日も店長の手伝いをすることが決まり、結愛子は帰路についた。
「私ったら、何で手伝うことをOKしちゃったんだろう。それも連絡先ま
で教えてしまうなんて、どうかしてるわ」
ため息を吐きながら、トレーニングウエアへ着替えた結愛子は夜のジョ
ギングで外で走ってると店長から変なメールが来た。
”結愛子ちゃん。今から服を全部脱いで、5分間全裸ね”「はあ?何ふざ
けたこと言ってるの」あまりにも一方的な内容だったが、結愛子はそのメ
ールに文句を言う事もできず、顔を真っ赤に染めて辺りをキョロキョロ見
始めた。
「って、こんなとこで脱げるわけないわ..ぬ、ぬ、脱げないのに..」
ビクンッ!ビクッ!ヒクヒクッ!
快感で全身が跳ねる。結愛子は着ている服を、下着を脱ぎたかった。
全部ここで脱いで5分間走りたくなった。けれど露出狂みたいなことを
したくない理性が、店長のメールを拒もうとした。
「そもそも今日会った人のメールに従う必要なんてないわ!」
こんなメール無視しようと思った矢先、2通目のメールがきた。
”さっさと脱げ!”と短いメールだ。結愛子にはこれが良く効くと知っ
ているかのように。
「は、はい」結愛子は素直に返事をした。強く推したことであっさりと性
悦に捉われた。露出行為に対してこんなに渇望してたとは思ってもみなか
った。
もう気づくと服は全部脱いでしまい、道の真ん中で下着姿になった。さ
らに両手を背中にまわし、ホックを外すとDカップの美乳が上下に揺らし
ながら飛び出した。もちろん乳首はすでにピンと固く尖りきっていた。
「これも下ろさなくちゃ..」指先がショーツの両端に触れ、そのまま下
へ降ろした。ストンと地面にショーツが落ちる。
「裸になっちゃったわ..はぅっ」
結愛子は熱い吐息を出しながら、そのまま走り始めた。おま●こから愛
液が溢れ、一切隠してないおっぱいは思い切り揺れた。
「あぁっ!走ってる…服を脱ぎ捨てて……生まれたままで私、走ってる!」
ここから自宅まで走って10分ほどで着くので、裸のままで帰ることに
なる。
「はぅんっ!気持ちいいっ!ぁぁっ、走ってるだけなのにイッちゃうっ!」
自宅のアパート手前の小さな坂で結愛子の全身が激しく疼いた。思わず
坂の途中で4つんばいになり、おま●こからは潮が思い切り噴き出した。
「もうイっちゃう!ここでイくっ!ああぁっ!イくぅぅぅぅぅっ!!」
坂道の途中で絶頂してしまった結愛子。それは媚肉料理の本格的な始ま
りの合図みたいであった。
<完>
「結愛子の媚肉料理」完
※あとがき
本編では書かなかったのですが、レンタルビデオ店の自主制作素人露出
シリーズはとっくに売れ切れで置いてないのですが、これは結愛子の顔だ
けをモザイクにした会社での痴態を撮ったものでした。