第20話「部長との野球拳」
草木も眠る丑三つ時、外は誰もが深い眠りに就いてしんと静まっていた
が、千兆ホテルの宴会場ではすごい事になっていた。
何と結愛子と郷幡部長が野球拳を続けており、2人とも恥部丸出しだっ
た。
膝下まで下げられたショーツは床に落ちたら負けになるので、結愛子は
両足を開かなければならず、股を閉じることが一切出来ない。
もう、結愛子のおま●こやお尻は完全に丸見えとなっており、決着がつ
くまで野球拳をし続けるしかない。
が、自分の恥部が晒されるよりも気になるものがあり、それは引き分け
が続いた郷幡部長の状況だろう。
こちらはブリーフが膝下まで下がっており、元気で馬鹿でかいイチモツ
が飛び出ていた。
「ぐっししし〜、俺の”丸太ん(まるたん)”がフル勃起するのは久々だ
な。これだから野球拳はやめられねーな」
「あっ、あっ、見せ付けないでぇ..」
(な・何なの..あの大きさ..男の人のチンコって、あんな太いのもあ
るの..)
嫌々ながらも視線をイチモツに向けてくる結愛子を見て、郷幡部長は至
極満足していた。
「ぐっししし〜、その反応たまらんの〜。さて、これ以上は丸太んが爆発
しそうだから、そろそろ許してやるか〜。桜野くんのおま●こは十分、堪
能したからな」
やはり、野球拳無敗の名は伊達じゃなかった。最初から、結愛子の裸を
堪能するために、わざと引き伸ばしたんだろう。
次の勝負では郷幡部長の勝利となり、結愛子のショーツはあっさりと奪
われた。と同時に酔いが完全に回った結愛子はその場で倒れてしまった。
「ぐっししし〜、これで脱いでない新人は残り1人だな。さあ、次は貴様
の番だぁぁ」と鶴間を指差したが、何故か鶴間はすでに全裸となっていた。
「にゃはは〜、高級デザートの後で3個100円のプリンのボクを相手にして
も意味ないでしょぉ〜」「ぬぅぅ〜!」
「しかし、結愛子ちんを裸にするなら、もう少し早くやらなくちゃ〜。ボ
クの方がさっさと裸になっても誰も気づかないほど、こいつら泥酔しきっ
てるから〜」
「ぐっししし〜、そんなことは百も承知だ。俺1人が愉しむためにやった
だけだ。後で桜野くんが裸で踊ってたことを聞かされたこいつらが悔しむ
さまが見たいのだ」
「にゃはは〜、そういうことなら納得だ。こっちもいろいろイイモノ見さ
せてもらったから良かったわ〜」
そう、宴会場はさながら死屍累々と言いたいぐらいの光景となっており、
あちこちで裸の社員が転がっていた。
こんな状況で今さら、結愛子が丸裸にされても意味がないだろう。
結局、まともに動ける鶴間が女子社員に服を着させて、そのまま寝かし
ておくことになった。
ちなみに男子社員は裸のままで放置。勝手に着替えろと言ったとこだろ
う。
朝8時、この日は土曜で会社は休みなので、目を覚ました丸裸の男子社
員たちが顔を真っ赤にしてそそくさと宴会場から出て行った。
1時間経ったころになると、男子社員は全員帰っており、女子社員も服
を着させてくれた鶴間にお礼を言って帰っていった。
「にゃはは〜、そろそろ結愛子ちんも起こさないとね。だけど、せっかく
出口近くに生足、生肩出して寝かせておいたのに誰も手を出さないとは、
つくづく御馳走を逃す連中だね〜」
と言って鶴間が宴会場の出口脇に毛布をかけて寝ている結愛子の近くへ
行くと、かけてる毛布をバッ!と勢い良く捲り上げた。
すると、結愛子の裸が現れた。鶴間は何と結愛子だけは裸のままで放置
していたのだ。
「にゃはは〜、研修の時といい、入社式の時といい、意外と悪運強いよね。
毛布を横にかけたから恥部ギリギリだったのに〜、誰も裸で寝てるって気
づかなかったのかな〜。まあ、これ以上裸のままにしても意味がないから
服を着させておくか〜。これでも結愛子ちんの友達だからね〜」
そう、社長令嬢の奈緒と仲がいい割には結愛子とも友達になっており、
さすが八方美人の鶴間と呼ばれるだけのことはある。
が、決して結愛子を騙して友達のフリをしてるわけではない。
何と結愛子がなかなか起きないのをいいことに、唇を重ねてきたのだ。
「はぁはぁ、やっぱ結愛子ちんの唇はサイコーね♪あんなスケコマシなん
かに先を越されたのはしゃくだけど、いつかボクのもんにしてあげるね〜」
そう言いながら今度は結愛子の股間に顔を近づけて、恥丘の割れ目に沿
いながら鶴間が結愛子のおま●こを舐めていく。
「こりゃマジ!美味しいわ。結愛子ちんのマン汁はいくら舐めても飽きな
いかも〜」
鶴間の舌で刺激された結愛子のおま●こから愛液が溢れてきており、そ
れを綺麗にずっずっと口で吸っていく。
「ここだけはスケコマシに感謝しなくちゃね〜。ずい分と性感が開花され
たようだから、残りはボクが仕上げておくよ〜。あっ!そうだ、そうだ。
首周り変わってないことを確認しないとね♪」
と言って、結愛子の首周りを計り、ポケットに入ったチョーカーをかけ
る鶴間。
「にゃはは〜、素敵だよ、結愛子ちん。早いうちに、このチョーカーが似
合う子にしてあげるからぁ〜♪」
どうやら、この鶴間 美亜子もピンク会社に相応しい一癖も二癖もある
女子社員らしい。
こんな鶴間にも狙われているとは、結愛子の前途多難はしばらくが続く
だろう。
まだ鶴間の真意を知らない結愛子が1時間後に目を覚ますと服や下着が
ちゃんと着けられていた。
「あれっ..いつの間に私、服を?」
「にゃはは〜、ボクが着替えさせたんだよ。素っ裸で寝ていたからね」
「ありがと、美亜子。じゃあ、やっぱ私、野球拳で脱がされたんだ..」
「そうだね。見事な素っ裸だったよ。けど、あの泥酔状態じゃ大丈夫だっ
たよ。ボクも暑かったから裸になったけど注目ゼロッ!頭カッチンきたよ」
「美亜子ったら..自分から裸になるなんて..まあ、でもそんなに泥酔
してたなら良かったわ..教えてくれてありがとう」
「にゃはは〜、イイってことよ。それよりも結愛子ちん。スパ行こーよ」
「温泉スパ?」「そうそう、身体も汚れてるし、このボクと洗いっこしよ
ーしよー」
「いいけど..あまり変なとこ弄らないでね..美亜子ったら、いつも変
なとこ洗ってくるんだからぁ..」
「OK、おっけぇー。今日は指1本にしておくからぁ〜♪」
「指の数じゃないわよっ!まったく美亜子は..」
こうして、結愛子と鶴間はそのまま温泉スパに行き、女同士の裸の付き
合いをした。言うまでもないが変なことはなく、軽いスキンシップ程度を
したぐらいだ。
その後は家に帰り、そのままベットに直行し就寝した結愛子。
どうやら、ここ数日いろいろなことがありすぎて、翌日の日曜の予定を
すっかり忘れてるようであった。
そして、日曜。結愛子は青ざめた顔で起床した。
「!しまった..今日は中條さんとデートだったんだわ..」
慌てて身支度を済ませて、先週約束した東京ディズニーシーへ向かった
が待ち合わせ場所には中條は居なかった。
「やっぱり..噂は本当だったのね..」
社長令嬢の奈緒に逆らった罰として入社式に裸で晒された中條は、その
まま食品製造部へ異動となった。
そこで支部から戻ってきた矢頼内課長に骨抜きにされてしまったと社内
で噂になっていた。
「確か..矢頼内課長って紺のツナギをしてた人よね..男の人が男を虜
になんて出来るのかしら..まあ、でもこれで良かったかも」
(そうよ..今日のデートでは一夜を一緒にする予定だったし..きっと、
そこで中條さんと初めてのセックスをしたかも..)
何か残念な思いもあったが、これで良かったと今日はこのまま帰ろうと
したのだが..
「結愛子っ。やっと見つけたよ。ここに来てるって中條が言ってたから」
「!隼人っ、釧路から戻ってきたの?」「ああ、昨日戻ってきた」
「んもぉ〜、また隼人が居ない間にいろいろあったんだからねっ!」
「まさか新人歓迎会に出たのか?結愛子は度胸あるなぁ〜。あまりにも卑
猥すぎて驚いただろ?」
「衝撃の連続だったわ。まあ、でも最後の一線は守ったから..」
「すまないな、結愛子。中條から聞いたが俺の借金を減らしてくれたんだ
って..余計なことをするなって言いたいとこだが感謝してるよ」
「そうよ、感謝してよねっ。隼人のせいで、いろいろ恥ずかしいことされ
たんだからっ」「悪い、悪いっ。今日はちゃんと埋めあわせするから」
「・・・それって、デートってこと?」「ああ、中條に負けないデートして
やるよ」
「・・・隼人?もしかして中條さんと知り合いなの?」
「中学の頃の先輩なんだ。あのスケコマシには昔から参ったが、根は悪く
ないよ。ただ、結愛子にまで手を出してたのは頭きたけどな」
「そうなんだ。中学時代の先輩だったんだ」
「結愛子、中條にはいろいろされたと思うが、今回は水に流してくれ。あ
いつの今の状況を考えると..俺も水に流すことにしたよ」
「やっぱり、噂の矢頼内課長に..」
「ああ、そんなところだ。それよりも今日はちゃんと先週の埋め合わせを
するから、期待してくれ」
「うんっ。期待してるわ。中條さんを忘れるぐらいのデートにしてね」
「ああ、任せておけ」
こうして、結愛子は川阪と先週のデートの続きをすることになった。
先週と違い、珍しく川阪が積極的になってることに結愛子は驚いていた。
(隼人ったら..また胸を触ってきたわ..別に揉んでもいいのに..)
川阪に身体を触られることに嬉しい結愛子は、もっと触れて欲しいよう
にべったりと身体を寄せ付けていた。
が、この行為が川阪の機嫌を悪くしてることを結愛子は気づかなかった。
「あっ、あっ、隼人ぉぉ〜」
「・・・・・」(前の結愛子は、こんな無防備じゃなかったのに..)
「あっ、あっ、あぁっ」(隼人ったら、下も触ってくるなんてぇ..)
「・・・・・」(何喘いでるんだ?ここも中條の奴に調教されたのかよ)
「あっ、あぁっ」(ちょっとぉ〜、濡れてきちゃうよぉ〜」
「!!」(嘘だろ..濡れてくるなんて..結愛子..どうしたんだ)
あまりにも結愛子が無防備すぎたのか、この後の川阪は手で触れる以上
のことをすることは無かった。
結局、デートは夕方で終わり、浦安駅で別々に帰ることになった。
「すまないな結愛子。家まで送れなくて..」
「ううん、今日はとっても楽しかったわ。ありがと、隼人」
「ああ、気をつけて帰れよ。また明日、会社でな」
「うん..」(やっぱ、泊まりはないよね..少し期待してたんだけど..)
川阪と別々に帰ることになった結愛子は、そのまま電車に乗ったが、行
き先が家ではなかった。
時間が余ったから、どこか買い物して帰るかと思ったら、意外な場所へ
結愛子は向かっていた。
それは研修日の最後に行ったバーであり、何を血迷ったか、1人でバー
の中へ入っていった。
カランコロン〜
「こんばんは、マスター。あ・あのぉ、中條さんは来ていますか?」
「こりゃ、驚いたな。お嬢さんの方から来るとは..中條様なら、端の方
でグッタリしてるよ」「!中條さんっ」
「・・・アハハッ、この声は結愛子チャンか..今日は川阪とホテルで泊ま
らなかったのかい?」「中條さんのようなことは隼人には出来ないわ」
「だろーな。ところで、今日はどうして僕のとこへ?笑いにでも来たかい」
「・・・・・」(すごくやつれてるわ..これがあの中條さんなの?)
今の中條はまるで生きる屍のようであり、スケコマシとしてのギンギン
とした目はそこにはなく生気を失ったようであった。
「もう僕はどうでもいいのさ..女にももう興味が無くなったさ..」
「・・・」(・・・中條さん..今、私に出来ることは..)
「・・・アハハッ、情けないと思うなら笑うがいいさ..」
「・・・はい。笑っちゃいます。社内一のスケコマシの落ちぶりを見て、ざ
まーみろと言ってあげるわ」
「・・・アハハッ、勝手に笑えばいいさ。もうどうでもいいと思っているさ」
「・・・ざまーみろ。ざまーみろ、ざまーみろ、ざまーみろ、ざまーみ・・・ろ」
ぐすん..ぐすん..
涙目で言い続ける結愛子を見て、中條が頭をかきむしった。
「・・・アハハッ、それじゃ嘲笑じゃなく、ただの言葉の繰り返しさ..前
にも言ったけど君は無防備すぎるし、馬鹿正直すぎる..注意した方が
いい」
「中條さん..私も言いますが、隼人以外の人には絶対落ちませんから..
悪いけど、私あなたのようなスケコマシは一番嫌いなんです..」
「・・・それでいいさ。そっか、まだ君は落ちてなかったんだな..そっか」
「私は..中條さんのように弱くないから..どんな辱しめにも落ちずに
頑張ってみせます..」
「・・・そっか..そうだよな..」「・・・中條さん..」
「・・・ふぅ..結愛子チャン、今日はもう帰った方がいい。マスター、結
愛子チャンを送るタクシーを呼んでくれ..」
「・・・な・中條さん?」
「次に1人で何か来たときは、覚悟した方がいいさ。必ず素っ裸でバーの
外に立たせてやるさ..」「!中條さんっ」
「アハハッ、君みたいのが、あのピンク会社で耐え切れるわけがないさ。
僕としたことが、これぐらいで参るとはな..君の辱めに比べれば大した
ことはないさ。僕は結愛子チャンより先に落ちるわけにはいかないのさ!
やっぱ僕はこうでなくちゃな..」
ぐすんっ「・・・そ・そうですよね。中條さんは最低の社内一のスケコマ
シなんですから..」
「アハハッ、そうさ..最低の男がこんなことで負けてたとは..」
「・・・中條さん」
「結愛子チャン..今日はとりあえず礼を言わせてもらうよ..」
「どういたしまして..それじゃ、私は帰りますので」
「おいおい、まだタクシーはこないんだ。少しぐらい裸で立って帰ったら
どうだ?」「!誰が、そんな破廉恥なことしてたまるものですかっ。最低」
「アハハッ、アハハッ、アハハッ・・・」「中條さんの..馬鹿ぁ〜」
何と結愛子は、自分を苦しめていた中條を、地獄の底から救い出してし
まったのだ。
何故、こんな愚かなことをしたが結愛子自身にも分からない。
おそらく、中條は前よりも増して、結愛子を辱しめてくるからだ。
現に帰りのタクシーが来た頃には、結愛子は裸にされており恩を見事に
仇で返されてしまった。
まあ、裸にされたぐらいで他には何もされなかったので良かったのかも
知れない。それに明日からの恥辱に比べればこれは序の口なのだろう。
(最終更新:2011年3月21日)
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