とけてドッキリ♪ 読切
杉下 綾子(すぎした あやこ)39歳。
現在TVで活躍している女優であり、映画や写真集などで過激なお色気
シーンを堂々と見せているとこからエロスの女王さまとも呼ばれている。
今、そんな彼女に1つ大きな悩みがあった。
それは1人娘の杉下 羽樹代(すぎした うきよ)のことであり、何と
綾子の娘とは思えないほどの極度の人見知りだった。
顔や容姿は母親以上によく、並みのアイドルでは太刀打ちできないもの
であったが、初対面の人とはろくに話すことが出来ないせいで、友達もお
らず、このままでは不味いと思った母親の綾子が一大決心をすることにした。
何と過激な荒療治で娘の人見知りを一気になくそうと考えたようだ。
そんな母親に羽樹代は真夏の暑い日に強引に海水浴に連れてこられた。
「お母さん〜、私人前で水着になんかなりたくないわっ!恥ずかしくて嫌
よっ!」
「それは自意識過剰ってやつよ。海の方をみなさいっ!何人・・・何百人の
女性が水着でいるのよ。あなたの水着姿なんかに注目するわけないでしょ」
「ぅぅ..でも恥ずかしいよぉ〜」
「もう高校生なんだから、子供じみたこと言わない!それにちゃんと全身
を隠せるワンピースにしてあげたんだからいいでしょ!」
「ワンピースでも手と足が..身体のラインも出ちゃうし..胸のラインも」
「あのね〜、あなたは私よりもスタイルいいんだから逆に自慢するぐらい
で見せ付けなくちゃ!胸だってEカップでしょ!そんないいもの持って隠
すなんてもったいないわよっ」
「私、お母さんと違ってエッチじゃないもんっ!本当はこんな大きな胸も
欲しくなかったもんっ」
「まったく〜、そういう言葉をあまり出しちゃ駄目よ。美乳の持ち主がそ
ういう台詞をいうと嫌味にしか聞こえないんだから..」
「..ぅぅ、約束だから水着は着るけど、すぐに海からあがるからねっ!」
「まあ、それでいいわ。じゃあ、水着渡すから早く着替えてあがりなさい」
「・・・本当にすぐにあがるからねっ!!」
母親から水着を受け取った羽樹代は急いで更衣室に向かっていった。
どうやら、羽樹代は母親との約束を守るために渋々、海水浴にきたらしい。
その約束とはテストで悪い点を取ったら海水浴にいくというものであり、
結果として良い点が取れなかった羽樹代は約束に従って海で泳ぐ羽目にな
った。
極度の人見知りである羽樹代は素早くワンピースに着替えて、急いで海
の方へ向かって走っていった。
ワンピース姿を見られるのが恥ずかしく、早く海に入ってすぐに出て更
衣室に戻るつもりでいた。
人ごみを掻き分けながら海に入った羽樹代は身体が隠れる高さまで進ん
でいった。もちろん泳ぐつもりはなく、浜辺にいる母親に海に入ったわよ
っ!という証拠を見せ付けてすぐに出ようとしていたらしい。
母親を見つけて手を振った羽樹代は、これで解放されると思って急いで
浜辺に向かおうとしたが、ここである異変に気づいた。
「ええぇぇぇっっ!」(これって、ど・ど・どういうこと?)
海に使っている身体を見てみると、しゅわしゅわぁ〜という音が響いて
あるとんでもないことが起こっている。
何と自分の着ているワンピースが水の中で溶け始めてきたのだ。
(なんで水着が溶け始めてるのよぉぉぉぉぉーーー!いやぁぁぁぁーーー)
どんどんと溶けている水着を見て、浜辺にいる母親に助けを求めようと
した羽樹代だが、いつの間にか姿をくらましてどこにも居ない。
「お母さぁぁーーーんんっ!お願い、返事してぇぇぇーー!」
ここで叫んでも浜辺に届くわけないが、叫ばずにはいられない。
このままじゃ完全な素っ裸になり、海の中から出られなくなってしまう
からだ。
(わ・わたし..どうしたらいいのぉぉーー!裸で浜辺に行くなんて出来
ないっ)
もう水着がほとんど溶けてしまい、恥部を必死に押さえながら焦ってい
る羽樹代。
その羽樹代の表情が何とリアルタイムで、浜辺の入口に設置してある大
型モニタに映し出されていた。
突如、浜辺の入口に現れた謎の大型モニタ?いったい誰がこんなとこに
モニタを設置し、それもどうして羽樹代を中心に映しているのだろうか?
その答えはモニタ近くに設置してある長机を見ればすぐに分かった。
そう、長机には先ほどから姿をくらましていた母親が座っており、その
横には派手なタキシードをした司会者らしい男が並ぶような形で座っていた。
どうやら、本当に番組を進行する司会者のようであり、横に座っていた
母親の杉下 綾子にこう話しかけてきた。
「いやぁ〜、今回のお色気どっきりは放送ギリギリってとこですな〜。と
ころで、実の娘の恥ずかしい姿を流していいんですかね、綾子さん」
「別に構わないわよん♪あたしは娘をアイドルにするつもりはなくってよ。
出来ればあたしの肌が衰えないうちに共演を夢みてますのよ〜」
「きょ・共演って..エロスの女王との共演となると裸で出すってことで
すか..」
「そういうことになるわねぇ〜。まあ、今のところ人見知りが激しくて無
理なんだけどね〜」
「それは男の私としては嬉しいものですが、正直なとこ彼女なら脱がなく
ても充分グラビアアイドルとして通用しそうですがね..」
「あたしは手ブラとかで焦らすような売り方は嫌いなのっ!せっかくいい
身体してるんだから、ぼんっと見せなくちゃ」
「そういうもんですかね..私としては非常に嬉しいですが..最初のデ
ビューがお色気どっきりとは可哀想な気もしますなぁ〜」
「これぐらい過激な方がいいのよん♪ほら、水着の方がかなり溶けてるか
ら解説を再開、再開っ」
「了解であります。ではそろそろ顔のアップばかりだと退屈すると思うの
で水中カメラの方へ映像を映しましょう」
司会者がそういうとカメラの映像が切り替わり、羽樹代の水着の溶け具
合が鮮明に映りだされていた。
もう残ってる水着はほとんどなくモニタには恥部をがっちりと手で隠し
ている羽樹代の全裸姿が映っていた。
「これはまた見事なまでに水着が消えましたなぁ〜。お尻は丸見えになっ
てますが、その他はしっかりと隠しておるので肝心なとこはガードされて
ますな〜」
「あとでいくらでもモザイク入れられるんだから、出しちゃえばいいのに〜。
あたしの娘なんだから手離しなさいよ。大体、ここの海って透明度低いか
ら問題ないでしょ!」
「いやぁ〜、たとえ海の外から見れないと言っても隠すのが乙女心っても
のですな〜。もしかすると今みたいに水中カメラで撮られる可能性もあり
ますからな〜」
「けど、これじゃお色気どっきりとしては甘いわよね?」「甘いといいま
すと」「やっぱ少々のハプニングが必要よね〜。もしも羽樹代ちゃんの周
りまで海水浴客が迫ってきたらどーしましょぉ〜♪」
「それは彼女の周りに”さくら”を近づけるということですな」
「それは面白くないでしょ?変に距離感を持たれても不自然だしぃ〜」
「いやしかしですな。”さくら”でなければどうやって彼女の周りに?」
「一応、”さくら”は使ってるけどそれは浜辺の方よ♪映画で悪役専門で
やってる俳優さんたちを浜辺に団体さんで来させてみました〜」
「おおっ、海水浴客がみな自然と海の中へ逃げていきますな。気がつくと
彼女の前後左右に集まっていますなっ!」
(うそぉっ!なんで、こっちに人がくるのよぉぉ〜!に・にげなくちゃ!)
何とかして集まってきた人の輪から逃げ出そうとするが、足が震えて動
かない。(逃げるのよ!にげるのよっ)
ここから逃げ出さなくてはいけないのは分かっている。
けど、身体が言うことを利かない。あまりの恥ずかしさで足が震えて上
手く歩けなくなっていた。
(ぁぁっ..もう周りにいっぱい人が..このままじゃばれちゃう..)
今のところ、羽樹代の周りにいる海水浴客は何も気づかずに遊んでいる
が、当本人の羽樹代にとっては心臓が激しく鼓動して焦りが昂ぶってきた。
どんっ!「きゃっ!!」「お姉ちゃん、ごめんなさいっ!」
遊びに夢中になっていた子供が羽樹代にぶつかってきた。
思わず、足を滑らしてバランスを崩して転びそうになった羽樹代の顔か
ら、ものすごい汗があふれてきた。
あとちょっとでも重心が前に行ったら、思い切り転んでしまっただろう。
ホッとした羽樹代だが、これで難を逃れたわけではない。
また誰かにぶつかりでもされたら、転んで恥ずかしい姿を晒してしまう
かも知れないからだ。
水着が溶けて、裸でいることを悟られないように羽樹代が人ごみの中で
辺りを見渡す。
多くの人が浅い海の中を移動することで水の濁りが増したことは羽樹代
にとっては少し嬉しいことかも知れない。
(早く..この人ごみから抜け出なくちゃ..)
少し落ち着いたせいか足が動かせる。慎重に慎重を重ねて周りの人とぶ
つからないようにして水深が深い場所へ進んでいく。
いつ自分が裸であることをばれることも知れない緊張の中、羽樹代はふ
と自分の両足を見る。
人を振り払いながら、水深の深いとこに行ったはずの海水面が羽樹代の
膝元まで下がっていたからだ。
「な・なんで?これじゃ..今の私って裸のままで..」
どうやら、かなりの動揺のせいか、水深の浅い方へ歩いていったらしく
今さらながら気づいたようだ。
慌てて海の方へ行こうとしたが、突然恥部を隠していた両腕が強制的に
引き剥がされた。
引き剥がしたのはライフセーバーであり、露出行為は禁じられているん
だ、警察まで連れていくと怒られて、両腕を掴まれたままで砂浜を歩かさ
れることになった。
おっぱいもおま●こも丸出しのままで歩く恥ずかしさからか、今の羽樹
代には周りの声が聞こえない。砂浜をずっと歩かされてることも気づいて
ないようだ。
そして警察官がいる出張所に連れて行くと、とある建物の中へ入ること
になった。
(私..捕まるの?この歳で刑務所に入っちゃうの..)
もう裸でいることも分からなくなるほど、羽樹代は動揺しており取調室
の前まで連れていかれることになった。
ただ、おかしいのは羽樹代をここまで連れてきたのはライフセーバーで
あり、警察官がまだ出てきてないのであった。
ライフセーバーは羽樹代に「扉を開けたら大声で名前を言って、続けて
よろしくお願いしますと挨拶するんだぞ。そうすれば初犯ということで許
してもらえるから」とおかしなことを言った。
だが、罪を許してもらえると聞いた羽樹代は素直に納得し、彼の言うま
まにすることにした。
扉を開けて、中に飛び込んだ羽樹代は大きな声で「杉下 羽樹代です。
どうかよろしくおねがいします」と挨拶。
その次の瞬間、大きな歓声が響き、羽樹代はポカンと口を開けて呆然と
した。
扉の奥は屋外ステージとなっており、羽樹代の目の前には観客席があっ
て、大勢の観客が拍手してきたからだ。
「えっ?えっ?ええぇぇっ!?これは..どうなってるの?」
パニックになってる羽樹代の前に司会者と母親の綾子が現れた。
そして、よく見ると綾子の手にはどっきりのプラカードを掴んでいた。
「羽樹代ちゃん♪こんなどっきりに引っかかるなんて情けないわね〜。私
の娘だったら途中で気づきなさいよ〜」「お・お母さん..」
羽樹代の全身から力が抜けた。どうやら、これがどっきりと知ってひと
安心したらしい。
ただ、羽樹代は重大なことを1つ忘れており、それを母親に突っ込まれ
たのだ。
「そういや、羽樹代ちゃん。いつまでサービス続けるの〜♪まあ、別に構
わないけどね〜」「!!あっ..そういえば私..」
そう、素っ裸でいたことにようやく気づいた羽樹代だが、母親に「もう
今さら隠しても遅いわよ」と言われ、観念したように隠すのを放棄した。
「うふ♪素直が一番よ〜。じゃあ、羽樹代ちゃんにはまだやることがある
んだから〜」「・・・・・・」
何とこの後は司会者に渡された原稿に沿いながら、カメラの前で羽樹代
は裸のままで次の言葉を言わされることになった。
「今回、私は水着が溶けるどっきりにだまされちゃいました〜♪恥ずかし
かったけど、とても楽しかったです。どっきり大成功っ♪」
(実際の放映時にはこのあと画面いっぱいに「どっきり大成功」の文字が
表示する)
もしかして、もう裸でいることに慣れてしまったかのように見えた羽樹
代であったが、母親が満足している隙を見つけて一目散に逃げ出した。
どうやら母親がこれからいろんなことをしようといるのに気づいたらし
く、観念したフリを見せて逃げるチャンスを伺っていたようだ。
だが、母親の方が上手だったらしく、羽樹代の前にはすでに大勢の観客
が通せんぼしてきた。
「だめよぉ〜。まだ記念撮影があるんだからぁ〜」
「そんなの出来るわけないでしょぉぉーー。離してぇぇーー」
何とか観客を押し寄せて、必死に逃げられたのだが..
考えてみると、この場から逃げても裸でどこに行っていいかが分からな
くなった羽樹代。
「とりあえず逃げなきゃ!逃げなきゃ!」
頭が混乱する中で、ともかく適当な方向に向けて羽樹代は走っていった。
が、これも全て母親の思惑どおりに運んでいたことを羽樹代は知らなか
った。今、羽樹代は自分から素っ裸で街中を走っており、そして疲れきっ
て座ったときに、またどこからか多くの拍手が響いてきた。
「・・・結局..私って手の上で踊らされてただけなのね..」
今度こそ観念した羽樹代は、このあとは母親の言うがままに裸のままで
どっきり大成功の記念撮影までさせられた。
そして、そのまま裸のままでインタビューまでさせられることになった
羽樹代だった。
屈辱で悔し涙を見せていた羽樹代であったが、股間の方からは激しく愛
液を垂らしていた。
どうやら、母親から受け継いだ血が目覚めきているらしく、羽樹代の身
体は今までにない興奮を覚えていたのであった。
「あ・あの..今度は私を学校でだましてください..もちろん溶けるど
っきりで..」
その後、羽樹代のリクエスト通り、学校の水泳大会の時に屈辱的な水着
を着て泳がされることになった。
<完>
「とけてドッキリ♪」完