由美希の羞恥看護日誌−老人たちの初体験−


 私の名は香原 由美希(かはら ゆみき)。  今年、ナースになったばかりの新人看護士で、いろいろ大変な目に遭い ながらも頑張っています。  エッチな目にも何回か遭っており、患者さんの中にはセクハラする人も いるけど我慢、がまんっ。  それで患者さんに多少の元気がついてくれれば、安いものよ。  そう、多少のセクハラならいいんだけど..  まさかあんなことになるなんて、この時の私は思ってもいなかった。  前にも言いましたが、私の通ってる病院は、そこそこ大きい病院で、病 気に合わせていろいろなエリアに分かれてます。  そして今の私が受け持つエリアはCエリアという所で、ここは高齢者ば かり、それも男性老人を集めた通称おじいちゃんエリアなんです。  他の病院だと高齢者、特におじいちゃんは扱いにくい人が多く、夜中に 徘徊したり、薬を全然飲んでくれないなど問題点がいっぱいで、1つに集 めた日にはナースの方がまいってしまうだろう。  けど、私のとこはみんな素直で優しいおじいちゃんばかりなので楽なエ リアとなっていた。  時たまお尻を軽く撫でてくるけど、それで明るく元気でいてくれるなら いくらでも触られても気にはならない。  まあ、さすがに昭和初期の生まれだけあって、お尻を軽く撫でるぐらい で満足するシャイなおじいちゃんばかりなんです。  そう..このシャイなところから事の発端が始まってしまったんです。 「ねえねえ、由美希。すっごいことを知ったわよ♪」 「真由子、またどうせ、くだらない事なんでしょ?」 「くだらなくないわよ。これは意外な発見なのよ〜!」  同じナース仲間の真由子が声を高々にして喋ってくる。  真由子のすごいことは、くだらない事が大半だから、あまり相手にした くない。 (でも話しを聞かないと、やかましいし..耳だけ貸すか) 「で、何なのよ。すごい事って?」 「5号室の長野のおじいちゃんの事なんだけど..実は今まであの穴を見 たこと無いんだって。おどろきよね〜」 「あの穴って何の穴?」 「由美希、あれよ..ここの穴♪」  真由子が指で自分の股間を指して言ってくるのを見て思わず声を出して しまった。 「もしかして、おま●こ?」 「由美希ぃぃ〜ばかぁぁ、声大きいっ」 「ご・ごめん..でも嘘でしょ?長野のおじいちゃん、息子も孫もいるのよ」 「そう思うでしょ?私も初め、冗談だと思って聞いてたんだけど、大真面 目な顔で肛門が少し大きくなった感じじゃろって言ってくるのよ」 「肛門が大きくって..赤ん坊が出てくるのに丸い穴じゃ、おかしいでしょ」 「けど、男からしてみれば棒を入れるイメージだから丸く思うんじゃない?」 「そりゃ、小学生の男の子ならそう思うけど、長野のおじいちゃんは80 歳よ。男ならエッチな本だって見てるでしょ?」 「でも、由美希。長野のおじいちゃんは、ちょうど大正最後の生まれでし ょ。おじいちゃんが青年の時は丁度、第2次世界大戦よ。エッチどころじ ゃないと思うけど..」 「まあ、戦前・戦後はエッチよりも生きる事が精一杯だから、わかる気も するけど..エッチ本を見てないなんて事はありえないわ」 「そのエッチ本も、昔は恥丘丸ごと隠されてたみたいよ。もちろんビニ本 っていうモロな本もあったみたいだけど高くて買う気がしなかったそうよ」 「それで満足できるのかしら?」 「青年のころは戦争で、それが終わると高度成長の波で仕事一筋でエッチ どころじゃないとも言ってたけどね」 「そう言われるとエッチには縁がない感じね」  でも、息子がいると言うことは性行為をして出来てるのだから、見てな いというのは信じられない。 「真由子、こんなとこで言うのもあれだけど、セックスはしてるんだから 相手のあそこぐらい見るでしょ..ほら、する前にクリニングスなども必 要だし..」 「それは今だから言える事だけど、昔の女性は男に明かりを消してしてく ださいの世界よ。当然、あそこだって見てもらいたくないからクリニング スなんてやらせないわよ」 「それって痛くないのかな?」 「意外と自分で先に濡らしてるかもね。もし、それでセックスをしてたら、 あそこのイメージなんてわからないんじゃない?」 「でも..お風呂とかは一緒に入れば見えるんじゃない」 「お尻を軽く撫でて満足する男性が、じろじろと見れるわけないでしょ。 長野のおじいちゃん真面目だからきっと目を背けていたんじゃない」 「そうだとしたら、結構不憫な感じね..」 「じゃあ、由美希が見せてあげたら♪私のおま●こですって」 「そんな破廉恥なこと出来るわけないでしょ!」 「そりゃそうね〜」  この時はこれで話しが終わり、また普段の通りの生活が続いたのだが、 ある日とんでもない事件がおこったのだ。  普段、優しくて大人しいおじいちゃん達が大喧嘩を始めていたんです。 「そんなことはない!お前が間違ってるぞ」「お前がおかしい!」 「いいや、お前達も違うぅぅーー!わしの方が正しいのじゃ!」 「わしの方があっておる!」「貴様ら、全員違っとる!」  Cエリアの18人のおじいちゃん全員が大声で言い争っている。  普段、誰もが温和なはずのおじいちゃんだけに、はじめて見る光景であ った。 「おじいちゃん達、どうしたの?何か問題でもあったの?」 「おお、由美希ちゃん。いいところに来てくれた。ここは由美希ちゃんに 聞いてみるのが一番早いじゃろ?」 「そうじゃ、そうじゃ!由美希ちゃんなら自分のだから知ってるじゃろう」 「えっ?知ってるって?何の話しなんです?」 「実は恥ずかしい質問になるんじゃが、聞いていいじゃろうか?」 「ええ、いいわよ。何なの?福島さん」 「あれは..別じゃよな?一緒じゃおかしいよな?」 「えっと..あれじゃわからないんだけど..」 「お・お・おしっこなんじゃけど..別じゃよな?」 「おしっこって?トイレに行きたいの?福島さん?」 「いや..その..おしっこを出すとこは女性も別じゃよな?」 「ええ、別だけど..それがどうかしたんですか?」 「そうか。別かぁ!ほら、やっぱ、わしの言った通り、肛門とあそこの間 におしっこの出すとこがあるんじゃ!」 「いや、もしかしたら臍の下の恥丘の真ん中あたりじゃないんじゃないか?」 「えっ?ちょっとおじいちゃん..それって尿道の場所のこと?」 「そうじゃ、こやつ等が肛門とあそこの間にあることを否定するんじゃ!」 「・・・あの..そこじゃないんだけど..」 「そうなのか?」「ほら、権さん。やっぱ、わしの肛門説があってるのじゃ!」 「あの..それも違います..」 「じゃあ、恥丘の真ん中じゃろ」 「違います..女性器の中にあるんですよ」 「そんな馬鹿な、赤ん坊が出てくる所とおしっこが出るとこが同じじゃと〜」 「わしらはおしっこを出すとこに男性器を入れてるのか?」 「おいおい、女性はそんなにおしっこの穴が大きいのか?」 「そんだけ大きかったら石が詰まらんから楽じゃのー」 「ち・違います..同じ場所でも穴は違うんです..」  私は驚いてしまった。平均年齢が80近くのおじいちゃん達が、小学生 よりも性知識が乏しいなんて..  この時は何とか口で上手く説明できたんだけど、後でこの事を真由子に 話したら大笑いしていました。
読切後編
「あっはははははーーーおかしいぃぃー、おかしすぎるわぁぁぁーーー! ここのおじいちゃん達、みんな無知なんだぁー」 「笑いごとじゃないわよ。尿道の場所を説明するの大変だったんだから〜」 「まあ、おしっこの穴なんて人に聞けないし、奥さんにも聞くわけにもい かないから、わからなかったんじゃない?」 「はぁぁーー、でも、おしっこの穴もわからないなんて、あまり笑えない 話しよね..」 「そうね..いくらもう人生で必要無い知識かも知れないけど、男として は情けないかもね」 「今度、性知識の本、産婦人科から借りてこようかな..」 「でも、あれは結構グロテクスだから、おすすめは出来ないんじゃない?」 「じゃあ、エッチな本でも買ってくる?」 「それも、おすすめ出来ないな..エッチな本を持ち込むのもイメージ悪 いし..」 「それじゃ、真由子にはいい案があるってこと?」 「そうね..1つすごい良い案があるわ」 「どんな案?」 「実に簡単な事よ♪由美希もよく考えてみたら?」 「わからないわよ。もったいぶらずに話してよ」 「綺麗なおま●こがあるのに使わないのは損ってこと♪」 「ちょ・ちょっと、真由子。どういう意味よ」 「こうなったら、おま●こを見せちゃおよ♪由美希」 「ちょっと待ってよ。な・何で私がそんな事をしなくちゃいけないのよ! それに刺激が強すぎてポックリいったらどーする気よ」 「そーね。いきなりの生見せは危険そうね。それじゃ、あまり使われない 電子医療用資料で説明するのはどう?注釈とかも入れられるし〜」 「それはいい案だけど、電子医療用資料に性器の説明なんて無いわよ」 「だ・か・ら♪作るのよ。意外に私、こういうの作るの得意なのよ〜」 「じょ・冗談でしょ、真由子?」 「本気よ。おま●こぐらい見せちゃっていいじゃない♪不純な動機でもな いんだからぁ〜」 「冗談じゃないわよ。見せるなら真由子のを見せたらいいでしょ!」 「別に私のでもいいけど..どーせなら綺麗なのがいいでしょ?おじいち ゃんたちへの刺激も少なくなるし〜」 「そ・そうね..でもそれなら真由子の方が綺麗だと思うけど..」 「じゃあ、こういうことにしましょ。ここでお互い下を脱いで比べようよ」 「えっ..どういうことよ」 「お互いおま●こを出して率直な意見を出して決めるってこと。それで綺 麗な方を決めてみると言うのはどうかしら?」 「...わかったわ。綺麗な方が決まりでいいわ」  そう、私は自分の性器が綺麗だとは思っていない。  と言うより、ここを見比べるなど、ほとんどしないから基準がわからな いのも確かなのだ。 (真由子の方が絶対綺麗なはずよ。けど、それで決められるのかな?)  考えてみると2人で決めると言う事は、どちらかが自分の性器の方を綺 麗だと言わないといけない。  つまり、自分の性器を綺麗と言わなければ、絶対に決まるはずはないの です。(これって、ただの見せ合いで終わりそう..)  辺りに人がいないことを確認して、看護婦控え室の内鍵をかけた後に、 お互いに下を脱いでいく。  もし、こんな時に室内に設置してある緊急ナースコールがなったら笑い ものの世界となろう。 「じゃあ、準備はいい?由美希」 「ええ、いいわ」 「じゃあ、1、2の3で手をどかして見せるわよ」 「ええ、1、2、3!」  お互いに股間に当てた手を離し、自分のおま●こを見せ合う。  真由子のおま●こを見た瞬間、私は思わず声を漏らしてしまったのだ。 「うぁ..」 「何かいいたそうね?由美希」 「う・ううん..別に..」 「正直にいっていいわよ。びらが飛び出てるおま●こだとね♪」 「別に、びらは出る女性は多いから悲観することではないわ」 「そうね..別に悲観はしてないわよ♪さあ、由美希の答えを聞くわ」 「えっ..えっと..」 「私の答えは由美希よ。ちきんと整ってるし、きっと中も綺麗なピンク色 でしょ?」 「・・・ぅぅ」 「さぁて♪どっちが綺麗なの?ゆ・み・き?」 「・・・・・わ・私です」  そう、とても真由子の方が綺麗だとは言えなかった。  ナースという職業柄、真由子のを綺麗だとは言えず、どう誤魔化したと しても結果は見えてしまうからです。 「じゃあ、決まりね♪綺麗なおま●この由美希ちゃん♪」 「ううぅぅ..ほ・本当にやる気なの?」 「もちろん♪これも無知なおじいちゃんたちの為よ。由美希♪」 「そんなぁぁぁぁぁぁーーーーー」  こうして、自分のおま●こを電子医療用資料として提供することになり ました。真由子が監修の腕が良かったのか、後日おじいちゃん達に見せた ところ大好評だったらしいです。もちろん解説は真由子にお願いしました。  さすがに自分のおま●こを自分で説明するなんて出来ないからぁぁ〜。  ただ問題なのは、この電子医療用資料って患者さんが情報開示閲覧用パ ソコンで自由に見れるから、おじいちゃんたちが1日に何度も見てるんで す。気のせいか、見るたびに元気になっていくし..  真由子から聞いた話だと、その内生で見たいなんて要望も言ってるそう だし..  って言うか、もしかしてこれが私のおま●こってバレバレですかぁぁ〜 (恥部しか載ってないのにぃぃ〜、どうして分かっちゃうのよぉぉ〜)  ひょっとしたら、おじいちゃんたちに生見せする時が近づいてきている のかも知れないかも。そんな破廉恥なことが無いことを祈るしかないわ。  いや、その前にこれって電子医療用資料だから、入院した患者さんなら 見れるんじゃないのぉぉ〜。  勝手に正式な資料として承認されてるし、真由子の馬鹿ぁぁぁぁ〜 (これが誰のおま●こと書いてないのが救いだけど..ずっと私のおま● こが公開され続けるなんてぇぇ〜)  お願いだから私を知ってる人は見ないで欲しいよぉぉぉ〜  こんな感じて相変わらず私、由美希の羞恥看護日誌が続きますが、それ はまたの機会にお話しますね。 <完>  p.s. 後日、千兆さんは偶然に見つけてしまいました(笑)


「由美希の羞恥看護日誌−老人たちの初体験−」完