第1話「今日も葉須香は下着姿で」

　もうすぐ高２になる３学期、私は下着姿で教壇の端の所に立っていた。
　それも、手は横に付け下着姿を隠す事も出来ず立っていました。
　おまけに首から「今日も私は忘れました」の札をかけて．．．

　お腹の所にかかった札の上には学生らしい水色のフルカップブラジャー
に包まれた胸が丸見えです。札の下の同色のパンティも丸出しです。
った。
　そう、これは忘れんぼ常習者に与えられた罰なんです。

　私は小学・中学の頃から常に忘れものする人のＮｏ．１に挙げられる程
の忘れんぼであり高校に入ってからでもそのくせはますますひどくなって
しまいました。
　そこで、ある日学級会の提案で私に恥ずかしい罰を与えれば少しは注意
をして忘れ物が無くなるだろうと先生公認の元、その罰は始まったんです。

　始めは校歌を歌うとか校庭を３周するとか、恥ずかしいと言ってもよく
ある罰ばかりでした。
　けど、それでも忘れ癖が直らない私にその罰について再度学級会で話し
合い、今度は本当の意味での恥ずかしい罰がされる事になってしまった。

　初めの罰はスカートを３秒間めくると言う罰でした。
　男子は目を見開き、めくられる瞬間をまっていた。
　先生のカウントダウンに合わせ私は自分のスカートをめくり、３秒間自
分のパンティを見せたんです。
　男子たちは歓喜し、その罰を喜んでいた。
　そう、この時はまだまだ程度の低い罰だったんです。

　でも、その罰でも忘れ癖がおさまらない私にだんだんと罰の内容がエス
カレートしていきました。
　クラスのみんなはそれを”レベルアップ”と言う様になっていました。

　スカート３秒間めくりの次はブラの一瞬見せでした、
　だけどそれもあっと言う間にブラの３秒間見せになってしまいました。
　そう、この時はまだ時間制限がついていたのだが、それでも忘れ癖が直
らない私に先生はこう言ってきた。

「次、忘れたらスカートを足元まで下ろしてもらうぞ」
「ええ〜」
「下ろしたくないなら忘れ物をしなければいいだけだ」
「うぅぅ．．」
　スカートなんて下ろしたくない！
　普通だったら絶対に忘れ物をしないようにするんだけど、私はこんな恥
ずかしい罰が待っていても、あくる日には忘れちゃうんです。

　はい．．結局は忘れ物をしてスカート下ろしました．．
　この日からわすれんぼの罰はスカートホック外しへとレベルアップした
んです。
　初めはスカートをおろしても手隠しがＯＫだったけど、それもついにな
くなりパンティ丸出しの罰になってしまいました。

　なんでパンティ丸出しで授業を受けなくちゃいけないのよっ！
　恥ずかしい、恥ずかしいっ！こんなに恥ずかしい目に遭ってるのに何で
今日も忘れ物をしちゃったのよぉ〜。

　数週間後・・・パンティ丸出しでも忘れ物が続く私に先生はこう言って
きました。
「明日からスカートは穿いていいぞ。ただし今度は上を出してもらうぞ」
　次の日からブラ姿の罰となりこれも初めは手隠しがＯＫだったが、やは
りブラ丸出しの罰にレベルアップしてしまいました。

　そう最初はどれも大した罰でもなかったが、私の忘れ物がぜんぜん減ら
ないと言う事で罰の内容がここまでレベルアップしてしまったんです。
　普通の女子なら、高校生なのだから、ここまですごい罰になれば必ず羞
恥心の方が勝って忘れ物が減るだろうと言うのが当然と思っていた。

　ちなみに、忘れ物の罰は下着を晒すものだけではなく、グラビアアイド
ルっぽいことをするものもあった。
　ただ、この罰は私的には恥ずかしかったけど、嬉しかったり、楽しかっ
たりした。
　文化祭の撮影罰ということで、映研全面協力の元、行うことになったけ
ど、映研の貝原部長曰く「近場の海岸で撮影だとぉ〜！そんな所で葉須香
くんの良さが引き出せると思ってるのか！旅行研究部、旅研の部長を呼べ
えええ〜！」と旅研の快諾協力を得て、沖縄での撮影罰？となった。

　極小ビキニで海岸を走り回るシーンの撮影は恥ずかしかったけど、沖縄
の海が綺麗すぎて、正直なところ、水着も何か邪魔っぽく感じるほど楽し
かった。料理も全部美味しかったし、水着マッサージも気持ちよかったぁ。

　結果として満面笑顔の映像となり、それを見た生徒も幸せな気持ちにな
れるという罰じゃない罰のようなものもありました。

　でも、こんな色々な罰を受けても、私の忘れ物がつづき、罰で忘れ癖が
治るだろうという周りの期待を裏切り？ながらついに先生にこの言葉を言
わせてしまったのだ。

「次からは下着姿で立ってもらうぞ！」

　こうして、下着姿の状態までレベルアップさせている今の状況になって
しまいました。
　もちろん私自身こんな姿で立ってる事しだいとても恥ずかしく、もう２
度と忘れ物はしたくないと常に思っている。
　私は幸か不幸かわからないけど高１ですでにＣカップ手前のバストであ
り、ウエスト、ヒップも女子大生並の容姿に近づいていていた。
　ルックスの方もこの前新聞部で行った校内ベスト美少女の３位になって
いたぐらいである。
　そんな女子が下着姿で立つんだから、男子たちが喜ぶのは私でも理解で
きます。

　ただ、この下着姿の罰も最初の方は手隠しＯＫだったので、私は必死で
ブラとパンティに手をあててました。
　それを見てた男子たちは「その手隠しはいつまで持つんだろうなぁ〜」
「まあ、すぐにブラは手隠し禁止だよな」と冷やかしてきました。

　まあ、その通りになりました．．

　ブラの手隠しも、パンティの手隠しも、忘れものが続いたのでダメにな
り、あげくには首から札をかけるほど、私の忘れぐせだけは月日を越すこ
とにひどくなってきました。
　たとえこんな恥ずかしい思いをしてもまた忘れてしまう私は本当に情け
ないとしか言い様がない。

「もうすぐで３学期終わりかぁぁぁ〜。春休みなんか来ないでほしいぜ」
「同感っ！！３学期は短すぎるぜ！」
「もう、俺たちのクラスだけ春休み返上してえええ」
（んもぉ〜勝手なこと言わないでぇぇぇ〜！）

　男子たちは、次のレベルアップを待ちかねている、心待ちにしている。

　間違いなく次にくる罰はブラの没収だからだ。つまりは私は忘れ物をし
ただけで、おっぱいを出すことになっちゃう。
（そんなの絶対おかしいいよぉぉ〜！何で忘れ物をしただけで高校生の私
がみんなの前でブラを脱がないといけないのよぉぉぉ）

　でも．．でも．．もう、ここまできても忘れ物をしてるのよね．．

　背中がスースーする。今の私の背中には、あるべきはずのものが罰で外
されていた。
「いやっほぉぉ〜。この下乳チラ感が癖になりそうだ！」
「お前もか！まさか、ホック外しまで来るとはな！」
「こりゃ、いよいよブラ没収が迫ってきたぞおお」
「こうなるとマジで３学期続いてほしい〜」
「２年のクラス替えも勘弁してくれねーかな」

　そう、今度のクラス替えにはこの罰を内心楽しんでいる多くの男子が私
とは別のクラスにならない様に願ってるぐらいであった。
　今の男子にとっては本来の趣旨とは異なり、もっと忘れてくれとひそか
に思っている考えの方が多いらしい。
　考えてみれば、校内で３番目の女子が下着姿でたっているんだからそう
いう感情をもたれてもしかたのない事だろう。
　何せ、初めて下着姿だけで立った時は男子の歓声が止まらなかったのだ
から．．．

（それなのにブラ取られる一歩手前までくるなんて、私のばかああああ〜！
明日こそは絶対に忘れ物をしないんだからあああ〜）

　今度の今度こそ！私だって、このまま忘れ物を続けたらどうなるかは、
痛いほど分かっている事だし、今日のこの日を最後にして明日からは忘れ
物をしないと誓う私であった。