エピローグ


何とか無事に13課に行くことが出来た樹結歌であったが、まだトラブルは 続いていたのであった。 樹結歌を迎えにいったはずの天才プログラマの財閥の御令嬢OL、獅子原  麗緒(しじばら れお)と年齢不詳の清純乙女の乙女川 姫美(おとめがわ めみ)は何故か社内にあるサウナで休んでいた。 「姫美さん、13課に行かなくてよろしいですの?魅耶愛がきっと怒ってます わよ」 「大丈夫よ、麗緒さん。怒る状況じゃなくなってると思いますので」 「それは、どういうことかしら?」 「そろそろ分かるはずよ」 ドカァァァァッーー!ドォォーーン! 「今の衝撃音は下から?」 「おそらく余計な来訪者まで来たんじゃないかしら?」 「まだ残っていたということかしら?それなら尚更サウナにいる場合じゃ..」 「いえ、ここに居るのが正解よ。戦火は下だけじゃないもの。上の方でもま た爆撃音が再開してるわよ」 「広報部特殊課の連中ね..屋上を無くすだけじゃ気が済まないのかしら..」 「それはこっちにも言える事よ。ちょっと電話するわ」 姫美がしばらくどこかへ電話をかけてるのだが、それはとんでもない内容だ った。 「そうですか。社員はとりあえず、全員ここから上手く逃げれたってことね。 それじゃ、前から予定してたビル移転の話を急ピッチで進めてくれませんか? ここはちょっとした手違いで早めに解体が始まったことにしますので♪それ じゃよろしくお願いしますね」 「・・・ちょっと姫美さん、まさかここを壊すつもり?」 「壊すつもりじゃなくて、壊れるからよ♪広報部特殊課がぷっつんしたらし いわよ。まあ、歓迎会を台無しにされた魅耶愛もかなりぷっつんしてると思 うけど〜」 「・・・仕方ない連中ね。じゃあ、私たちも久々にストレス発散にいきますか」 「そうね〜。あとでサウナに戻りたいから、ここ以外は壊しにいきましょう♪」 こうして、あちこちから爆撃音が炸裂するビルの中で、樹結歌は1人喚きな がら辞表を書いていた。 「何なのよぉぉぉーー。ここは戦争の最前線ですかぁぁぁーー!こんなとこ、 すぐに辞めてやるぅぅぅーーー!これを書きあげて、絶対にやめてやるんだ からぁぁぁぁぁぁっ!」 配属初日から、本社ビル移転の騒ぎに巻き込まれてしまった樹結歌。 まあ、彼女があっさりと辞められるほど13課は甘いとこではないだろう。 まだまだ特社13課からは解放されることがない樹結歌だった。 そして、これからも特社13課の戦い?は続くのであった。 (終わり)


「特社☆13課」完