七夕色は透明ですか 読切
「明日は..七夕なのね。また私..」
あと数時間で7日7日になると思うと憂鬱になってしまう。
何でこんなに暗い気分になるかって?
それは七夕になると私、織川 琴璃(おりかわ ことり)が信じられな
いほど淫らな露出女となるからだ。
「はぁぁぁ〜、何で毎年毎年、あんな恥ずかしいことをするんだろう..
今年も私ったら、いやらしいことするのかな..去年はまだ中学生だから
良かったけど..今年は高校生なのよ」
去年..いいやここ数年、私は七夕になると裸で外に出てしまうのだ。
そう、堂々と何も着けないままで家を出て、自転車に乗って、全裸だと
言うのに学校に行ってしまう。そして普通に授業を受けて、普通に部活を
して、普通に帰りにみんなとファーストフードで寄り道をして家に帰る。
繰り返して言うけど、この時の私は全裸だ。夢じゃない。
私は毎年、七夕の日は全裸で過ごしているのだ。嘘じゃない。
きっと、ここでみんな大きな疑問を感じていると思う。
公然の面前で全裸で歩いている私に、どうして周りが落ち着いているかだ。
全裸の女の子が街中を歩いたら..学校に行ったら..大騒ぎになるだ
ろう。最悪はそのまま男たちに襲われて犯されてもおかしくない。
だけど、誰1人として私が裸でいることに疑問を感じない。
よく分からないけど、七夕の日だけは、私が全裸でいることが当たり前
のようにみんなが接してくるのだ。
交番の前を通っても、わいせつ罪で捕まえてこない。
スーパーで買い物をしても、誰も変な目で見てこない。
おっぱいもあそこも丸見えなのに..誰も何も言ってこない。
どうして大丈夫なのかは私にも全然わからない。ただ言えることは七夕
の日は私は裸で過ごしても何の問題も起こらないのだ。
この異様な事実を知ったのは私が小学3年の時だった。
いつものように朝、小学校に向かう私の前にバス停に待ってる優佳お姉
ちゃんを見かけた。近所に住んでいる綺麗なお姉さんであり、私の憧れの
女性であった。
ただ..その日の優佳お姉ちゃんは変だった。すごく変だった..
だって平然と素っ裸でバス停で待って、学校に行こうとしていたからだ。
(優佳お姉ちゃん..何で裸なの?どうして裸で外を歩いているの?)
衝撃的な映像だった。大きなおっぱいをぶるんぶるん揺らして私の姿を
見つけた優佳お姉ちゃんが挨拶してきた。
「ことりちゃん。おはよ♪」「お・お・おはよう。優佳お姉ちゃん..」
「ん?どうしたの。ことりちゃん?何か変だぞ」「へ・変って..それは
優佳お姉ちゃんだよっ!」「・・・・・・」
「優佳お姉ちゃんっ!何で裸で外に出てるの」「・・・そっか♪ことりち
ゃんには分かるんだね。私が裸だということに」「えっ?」
「ちょっと遅刻しちゃうかも知れないけど..ことりちゃんには話した方
がいいわね。私も昔、今みたいに先輩に話してもらったから..」
裸の優佳お姉ちゃんが私に詳しく説明してきた。
「ことりちゃん、お姉ちゃんのわき腹のとこを見て。星座のような幾つか
のほくろがあるでしょ?」「うん..これって、琴座だよね?」
「そうよ、こと座よ。お姉ちゃんも理由は分からないけど、このほくろを
持ってる女の子は七夕の日に裸で外に出ても普通に接してくれるのよ。た
だ、この同じほくろを持ってる子には私が裸でいることに気づくのよ」
「えっ?それって私にも優佳お姉ちゃんと同じほくろが..」
「ええ。家に帰ったら見てちょうだい。そして、もしほくろがあったら、
ことりちゃんも七夕の日は裸で外に出ても大丈夫だから..」
「そんなこと信じられないよ..」「そうよね..けど、もし来年まで覚
えていたら試してみて」「・・・・」
そういって優佳お姉ちゃんはバス停に戻っていった。本当はもう1つ、
すごく変だったことを聞きたかった。
それはお酒か何かに酔ったように恍惚の表情を浮かべており、あそこか
らはおしっこを漏らしたかのように、すごい汗をかいていた。
この汗が愛液であったことに気づいたのはずっと後のことであり、あの
時の優佳お姉ちゃんは露出行為に感じていたのだろう。
そんな優佳お姉ちゃんのことを私は忘れることが出来ず、次の七夕を迎
えることになった。
優佳お姉ちゃんが言ったとおり、私のわき腹にもこと座のほくろがあった。
つまり七夕の日に裸で出ても大丈夫ということであり、興味本位で試し
てみた。もちろん、それは露出をしたい衝動ではない。みんなが裸の私に
気づかないということが面白く思ったからだ。
一番最初は居間にいるお父さんで反応を試してみた。裸で居間なんて行
ったらすぐに怒るはずだから。いつもお風呂から出てそのまま裸で戻る私
に「女の子なんだから、はしたない格好はやめなさい」と注意してくるか
ら、優佳お姉ちゃんの言ったことが本当かどうか分かるだろう。
「お父さん、おはよ。あ・あの、今日の私、おかしいかな?」もじもじ
「うん?どこがおかしいんだ?別にいつもと変わらないぞ。そんなことよ
り、早く学校に行かないと遅刻するぞ」「こ・これで行っていいの?」
「?何おかしなこと言ってるんだ。朝からお父さんをからかうんじゃない」
「・・・ごめんなさい」(本当だ..本当に裸でいることに気づいてない)
この不思議な現象に私はすごく面白かった。裸を見せたいとかというわ
けじゃなく、裸でいることに気づかないみんなの反応が面白かった。
結局、そのまま私は裸で小学校に言ったけど、やっぱり誰も私が裸でい
ることに疑問に思わなかった。まだ羞恥心とかあまりない歳だったので、
面白かった。楽しかった。
こんな楽しいことが出来るなんて最高だと思った。だから次の七夕でも
私は裸になって、めいいっぱい楽しんだ。
ただ身体が成長していく内に私の目的が少しずつ変わっていたことに気
づいた。
中学生になった私は面白がって脱いでるわけじゃなく、気持ちよさを求
めて脱いでいた。裸を見られて感じる快感を覚えてしまったのだ。
特に去年の私は呆れるほど、いやらしかった。
中学3年生だから、おっぱいも立派になっちゃたし、あそこだって毛が
生えそろったし、いっぱい濡れるようにもなった。
そんな私が朝から全裸で学校に行き、裸のままで授業を受けてしまった。
正直、私のおま●こはずっと濡れっぱなしで、大陰唇はすっかり膨らん
で綺麗に開いていた。中のビラビラの小陰唇も普通に見えており、パクパ
クといやらしい開閉を繰り返していた。
座っている椅子の座面には愛液の溜りが出来ており、私のいやらしい匂
いが教室内に広がっていく。
こんな淫らなことをしても誰も注目してこないので、この七夕の不思議
な力に感心しちゃう。
だから、つい理性のタガを外してしまい、もっと大胆なことをしたくな
った。
昼休みになると私は愛液をポタポタ垂らしながら校内をうろつき始め、
わざと男子が多いところを回っていき、自分の身体を見せつけてしまった。
まあ、こんなことをしても誰も気づかなかったんだけど。
あの時の私はまさに真性の露出狂そのものだった。
淫乱で変態で男に見せたくてたまらない痴女であり、このまま気づかれ
て 犯されてもいいと思ってた。
おま●こは洪水のように濡れていて、口からは涎を出して快感の虜に堕
ちてしまった呆れた女。
あんな女には絶対なりたくない。だから七夕以降はエッチなことをしな
くなった。別にエッチなことをしなくても辛くもないし、ストレスが溜ま
ることもなく、そのまま高校生になった。
高校生になってからもエッチに興味を持つことなく、クラスのみんなか
らはエッチが嫌いなお堅い生真面目女子として見られているみたい。
だけど..七夕が近づいてくると身体が疼いて私の理性を狂わしてきた
のであった。
(だ・だめよっ!もうあんなことしちゃダメ!別に裸で過ごさなくてもい
いんだからっ!)
そう、別に強制的に裸になってるわけじゃないから、服を脱がなくても
いい。恥ずかしいことをする必要はないのだ。
でも七夕が迫る3日前になると私は激しいオナニーをするようになる。
私の本能が七夕に向けて理性を壊し始めてこようとしてきた。
(ま・負けてたまるものですかっ!絶対に脱いでたまるものですか!)
こうして身体に疼く露出の衝動と闘いながら、七夕の前日となった。
今のところはイーブンだ。まだ理性は残っており、学校を休んでても露
出行為を阻止しなければならない。
(あと..2時間で7日ね。まだ大丈夫。何とか身体の疼きは抑えてるわ)
そして、ついに七夕となり、私は学校に行く準備を済まして居間の方へ
向かい、お父さんへ朝の挨拶をした。
「お父さん、おはよ」「おはよう、琴璃。今日はいつもより早いな」
「うん、ちょっと早めに学校に行かなくちゃいけないから」「そうか」
いつものようにお父さんと普通の会話をしてから玄関に向かう私。
玄関の大鏡には私の固くビンビンに勃起したピンクの乳首が映っていた。
「あは♪もうこんな立派になってるのね。理性の私、残念でした!これが
織川 琴璃の本当の姿よ」
本能の私が理性の私に対して完全な勝利宣言をしてきた。
そう、時計の針が0時をさした途端に、あっという間に均衡が崩れて私の
理性は徹底的に叩きのめされた。
くだらない抵抗をした罰として、いつも更新していたブログに恥ずかし
いことを書かされてしまった。
秘部を自分の指で思い切り開いた姿で写真を撮り、その写真をアップし
て「実は織川 琴璃は真性の露出狂でした」とタイトルをつけてブログを
書いた。
ネットに書いたものが例の力で気づかないようになるのか分からないけ
ど、かなり愚かなことをしたのは間違いないだろう。
けど、今の私じゃ暴走する自分を止めることなど出来ず、今年も裸で外
に出ることになった。
周りの通行人に見せるように身体をくねらしながら歩く恥ずかしい私。
そんな私にバス停で待っていたOLの優佳お姉ちゃんが声をかけてきた。
「おはよ♪ことりちゃん。今日は初の七夕高校デビューだね」
「う・うん。優佳お姉ちゃんも今年も裸で会社にいくんだ..」
「当たり前よ♪何たって私はいつも会社では真面目すぎてエッチ嫌いの堅
真面目女と言われてるから、この日は思いっきり羽目を外すんだから」
「そ・そうなんですか..」
「どーせ、ことりちゃんも七夕が過ぎるとエッチに興味がなくなるでしょ?
私も同じよ。この七夕で1年分のエッチを発散しちゃうって感じよ♪」
「私はまだ、そんなに割り切れないんだけど..」
「う〜ん♪その初々しさが懐かしいわぁ〜。私も学生の時は前日まで心の
葛藤を繰り返したのよ。まあ結局は理性の惨敗ってとこだけど〜」
「!そうだったんですか..」
「あら〜、もしかして私が最初から悦んでこんなことをしてると思ったの〜」
「いえ..そういうわけじゃ」
「まあ、こんなにお股を濡らしてたら、そう思われるわね♪けど、ことり
ちゃんも見た感じ、嫌がってる風には思えないかも〜」
「うぅ〜、言わないでください。家を出たときから愛液が止まらないんです」
「きっとそれは高校デビューだから、そうなってるかもね」
「えっ?何か違うんですか..高校になると?」
「ええ、いろいろ違うわよ♪小学の時は徒歩、中学の時は自転車で学校に
通ってたよね?さて、高校は何を使ってるかな〜」
「!!で・電車です..」どきどきどきっ
「あらら〜♪すごく濡れてきたわよ。そうよね、素っ裸で電車に乗るんだ
よね。それも電車内は同じ学校に行く男子がいっぱい乗ってるよね〜」
「ぁぁっ..あまり言わないでくださいっ..みんなが気づいてないとは
言え、すごく恥ずかしいんですから」
「・・・うふふ〜、七夕色はまだ透明だと思ってるのね〜。そっかそっか、
あの頃の私もよく考えたらそう思ってたわね」
「えっ?七夕色..それはどういうことですか」
「ないしょ♪さあ、いつまでも話してたら私の方もイベントを逃しちゃう
からここまでね。私も今日はわざわざ混んでいる満員電車で行くつもりなの」
「ま・満員電車に..それで乗るんですか」
「そうよ〜、ことりちゃんもいつかはそうなるわよ。ともかく今日は七夕
なんだから、思い切り狂っちゃいなさいっ♪堕ちちゃいなさいっ!」
「・・・はぁ..そうですか」(そんな風に開き直れないよ..)
「じゃあ、ことりちゃん♪今度の日曜に今日の結果を教えてね」
「はい..わかりました」
そういってバスに乗り込んでいった優佳お姉ちゃん。私もいつかあんな
風に言える日がくるのかな..
けど..もう堕ちはじめているのかも知れない。
それは何故かというと、駅についた私はいつもわざと見逃す混んでる電
車に乗ろうとしていたから。
さらには駅のホームに着いた私は並んでいる状況を一通り確認して、一
番柄の悪い男子学生が多く並んでいる列に行ってしまったのだ。
(並んじゃったよ..これで車両も混んでたら..)
不謹慎なことに私は混んでる方を願ってしまった。
そんな私に後ろに並んでいた男子が堂々とお尻を撫でながらこう言って
きた。
「この車両は痴漢が多いんだぜ。こういうことをされたくなかったら他の
車両にいきなっ。くくっ」
まるで忠告のような男子の態度に、私はお尻を撫でてる手を払うことを
せず、無言の微笑を返すことにした。
これではまるで痴漢を了承するような風に捕らわれるが、それでいいと
思った。そんないやらしい答えを返した直後に電車がホームへ入ってきた。
(うそっ!す・すごく混んでる..それも男子ばかりだわ)
やはり、こういう運命が待っていたのだろうか?
私がこれから乗る車両は女に餓えた目つきをした男子たちばかりが大勢
居るのに乗ろうとしている。
そして、この時初めて七夕色が透明でないことに気づいた..
考えてみたら、裸でないことがばれてないだけで、私自身の存在はある
のだ。つまり、痴漢が多い車両に乗れば服を着ていたとしても痴漢にあう
ということであった。
でも、もう遅い。淫らになってる私は裸でそのまま乗ってしまうことに
なり、さらに七夕色が透明でないことを知ったのだ。
<完>
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