七夕かくれんぼ−序章− 読切


「生徒会長、すべて準備は整え終わりました」 「ありがとう、副生徒会長。今年もやっぱり定員どおりなの?」 「ええ、高めだと思った参加権はすべて予約日に完売となってますので」 「そう..まあ、私たち..いいえ織嬢学園にとってはありがたいことね」 織嬢学園、全国の中で最も可愛い子が集まると言われる私立の女子高等学園。 学園の施設や設備は最高級でありながらも、学費が普通の私立の半分と言う せいか、毎年の入学志願倍率は200倍近くなっている。 それも寄付金を取らずに学園を運営してるのだから、資金運営をどうしているのが 不思議にでならないとこである。 そう、今日はその謎の潤沢な学園資金をあるところへ貰いに行くのであった。 行き先は彦漢学園、山奥に建っている私立のマンモス男子高校であり3000人を 同じ建物で教育できる巨大な校舎が特徴である。 完全寮制で3年過ごすとあって、3年間は男だらけのつらい学園生活を送ることに なる。 だが、そんな彦漢学園に年に1度だけ、優秀な成績を収めてる上位の生徒に ご褒美イベントが用意されており、777名分の参加権を上位の生徒から順番 に買う事が出来るのであった。 今年も参加権を買わない男子生徒はおらず、上位777位までの生徒がこの 権利を手に入れることが出来たのだ。 さて、その参加権とはどのようなものであろうか。 もしかして相当とんでもないものなのだろうか.. いえいえ、実は織嬢学園の1年の女子生徒77人と3時間かくれんぼをする 権利であった。 その名も「七夕かくれんぼ」。名のとおり、巨大な校舎の中で女子生徒77人が あちこちに隠れて、それを777人の男子生徒が決められた時間内に見つけると 言うだけの事である。 ちなみに見つけたからと言って女子に乱暴することもなく、ただ校舎の外の 失格エリアに連れ出すだけの、ただのかくれんぼと変わらないのだ。 その上、参加女子は全員承諾を得ての参加なので、強制的なこともしてない。 ただ、事前準備として前日の放課後から寝てもらうことにしているぐらいだ。 いつも、明日の詳細について77人の女子をそのまま放課後、生徒会室へ 集まってもらい用意された睡眠薬入りのジュースを飲ませて、当日の会場に 着くまで寝てもらっている。 そんな参加女子たちを寝てる間に数台のバスで彦漢学園に連れて行き 開始時間の1時間前あたりで次々と起こしてあげるのであった。 「あれ?ここはどこ?何でバスの中に...」 「私たち、いつの間にかバスで運ばれたってこと?」 「確か、明日のかくれんぼについて説明をきいてそのまま..」 いつの間にか会場に運ばれたことに不安を覚える女子たちにバスの中の モニタから生徒会長の映像が映し出された。 「みなさん、おはようございます。今日は年に1度の七夕かくれんぼへの 参加、感謝しているわ。ちなみにこのモニタは双方向なので聞きたい事 があったら何でも聞いてちょうだい」 「せ・生徒会長!どうして私たちを眠らして連れてきたんですか?まさか変な ことをさせるために」 「そんな馬鹿な事はさせません。眠らして連れてきたのは当日の遅刻を 出さないことと事前準備をさせてもらうだけの事です」 「事前準備?一体、私たちに何をしたんですか?」 「大した事じゃないわ。あなた達に七夕かくれんぼ用のオーバーニーと腰に ポシェットを付けただけよ。ちなみにそのポシェットは今は開かないので 無理やりこじ開けようとしないでね」 そう、よく見ると靴下だけが専用のオーバーニーで統一されているだけで 制服などは自分たちが常に着けていたものであった。 「あ・あの..生徒会長、こんなこと聞くのはいけないかも知れませんが 本当に性行為的なことはないんですよね..」 「もちろんです。その為にこのかくれんぼの参加女子は全員、処女を選んで いますし、後で処女検査をしてもらって処女であることを確認させてもらいます。 ちなみに今まで6回ほど、このイベントをしてますが処女喪失はゼロであり、 イベント後に学園をやめた生徒もいません」 「そうですよね..けど、本当にこのイベントに参加するだけで卒業するまでの 学費が免除になって奨学金まで頂けるんですか..」 「それは去年の参加した先輩に確認してもらえればわかりますが、すべて 本当です。これに参加さえすればバイトなんかしなくても3年間、奨学金で 有意義な学園生活を過ごせることを保障するわ」 確かに去年の参加者の2年の女子生徒を見てみると、他の生徒と比べ金銭面 にゆとりがあり、バイトなどしないで楽しんでいるのがよくわかる。 一昨年の3年の参加女子などは貯金までしてるのだから、奨学金の金額が すごいものだと1年の女子にも理解できることであろう。 だから、学園からのかくれんぼ参加通知を貰った女子は大いに喜び、今まで 誰1人として参加拒否をしたものがいないぐらいである。 この後もいろいろな質問に生徒会長が答えていき、前回と同じように開催時間 ぎりぎりまで質問応答が続いたのであった。 その頃、かくれんぼ会場の彦漢学園では校庭の臨時掲示板に参加女子77人 の顔写真、プロフィール、あとは全体写真として制服姿、体操着姿(当然ブルマ〜)、 水着姿(学校指定白の競泳水着)が張り出されていた。 それを777人の参加男子生徒が張り出されたものに歓声をあげながら盛り 上がっていた。(ちなみに変な写真は一切貼っていません) 「うおおぉぉ〜、今年も織嬢学園の1年のレベルが凄すぎるぜぇぇぇーー」 「どうして、こんなにマジ可愛い子を集められるんだぁぁぁーー」 「どの子もアイドル顔負けの上にスタイルも抜群だから、信じられねぇぇーー」 そう、入学志願倍率200倍で可愛い子を集め、その中でさらに選ばれた77人は アイドルグループやどこかの美女軍団でも全然相手にならないほどの至極の 可愛い子集団であり、こんな子達とかくれんぼが出来るなら、どんな大金でも 積んでしまいそうになるぐらいだ。 「ううぅぅ..この1年必死に勉強した甲斐があったぜ..絶対に成績を維持して 来年も参加するぜ」 「今回も誰1人、参加権を断った奴がいないもんな..参加権が7千7百円(税込み) だけど、10万でも俺は出して参加するぜ」 「けど、卒業したらこれに参加出来ないなんて悔しすぎるぜ。もう1度入学しても 頑張りたいな..」 「おいおい、その点は大丈夫だぜ。参加は出来なくてもOBとしてかくれんぼの 状況を見ることが出来るみたいだぜ。体育館に次々とOBが来てるじゃないか」 「でも、そっちも777人までだろ?それも全員、大先生とか教授とか理事とか 呼ばれてる連中だぜ。それに参加するのもかなり困難だぜ」 そう、実はOBの方にもかくれんぼの実況を見ることが出来る権利があり、こちらは ちょっと高めの77万となっています。(高すぎぃぃぃぃーー) ちなみにここにいる方のOBさんは全員、高額納税者ばかりなので77万でも 平気で出せるお偉いさんばかりなのである。(納得ぅぅ〜) つまり、織嬢学園側がもらえる金額はどえりゃーすごいもんである。(計算しないでね) こちらの方のOBさんも是が非でも見たい方が大勢いるため、こちらは777名の 抽選方式となっており、当たった方で欠席した人は過去、誰もいないのである。 当然、体育館の中でも大盛況となっており、数台の大型モニタに参加女子たち77名が バスから降りてくる姿が映し出されると、すごい歓声がこだましたのであった。 そんな77名の女子が織嬢学園の生徒会長と副生徒会長に連れられて正門をくぐると 参加男子777名の喝采と拍手が響き渡る。 その中で生徒会長がマイクを持って、かくれんぼ開催の司会を兼ねて話し始めた。 「みなさん、今年も織嬢学園と彦漢学園の年に1度の七夕かくれんぼの参加、 ありがとうございます。特に参加男子の条件は成績上位が必然なので1年の 必死な努力が報われるようにいろいろな嬉しいイベントも用意させていただきました」 「おおぉぉぉーー、じゃあ去年のあれも、あのやつも健在っすかぁぁーー」 「もちろん例年のイベントは全てやらせていただきます。ただし、次のルールを破った 場合は今年限りでこのイベントを廃止にしていただきます。ルールのほうは副生徒 会長より説明があります」 「では、私がルールを説明いたします。ルールと言っても禁止事項的なものです。 このイベントでは健全なものとするため性行為は絶対禁止とさせて頂きます。 もちろん、隠れてこういう行為をする場合もあるので、参加女子は全員処女を 限定しています」 「うぉぉぉーーー今年も全員、バージンかよぉぉーーすごすぎるぜぇぇーー」 何故か異様な盛り上がりに不安を覚える参加女子たち。 性行為は絶対禁止ということはわかったのだが、何かそれに変わるものがありそうな 予感がしていたのであった。 そして、その予感は生徒会長の競技の説明によって的中することになった。 「では、あと10分でかくれんぼが開始しますが、その前に簡単な競技説明をします。 まず制限時間は3時間で、男子から隠れきった女子たちには山分け形式で賞金がでる ことになってます。ちなみにその賞金は男子生徒が参加権として出してもらった金額 の全てなので約600万近いお金が賞金となります」 「600万って..うそっ、そんなにもらえるの」「すごい..奨学金の他に賞金まで..」 600万という金額に驚く参加女子たち。残った人数が2・3人なら、その金額は相当な ものになるからである。 ただ、続けて話してくる説明で女子たちの顔は真っ青となってしまうのであった。 「一応、賞金が出る以上、参加する女子には見つかった場合のペナルティがされる ことになります。そのペナルティとは見つけられた女子は上下1枚ずつ服を取られる という事です。ちなみに今の彼女たちの制服の下はブラとショーツだけの姿になって いますので捕まればどういうことになるかは説明は無用ですね」 そう、実は隠れた事前準備として制服の下はブラとショーツだけにしており、それ以外 に着けていたものは全て脱がされていたのであった。 「そんな..下着姿にされるなんて聞いてないわ..」 「やっぱり、こういうカラクリがあったのね..」「ああぁ..だまされたわ」 次々と苦情を出してくる女子たちに生徒会長は非情な言葉を言ってきた。 「何か甘い考えを持っているみたいだけど、ただ上下1枚ずつ取られるだけで終わらない わよ。失格した子は校庭横の巨大プールに投げ落とすことになってます。そしてプール から出た後は、そのままの姿であちらの門の内側にしばらく磔されますので頑張って 隠れてくださいね」 参加女子たちが一斉に門の内側を見ると何やら手かせや足かせみたいのが多く並べて 付けており、見つかった女子は濡れた姿のままで磔で晒されることになっていたのだ。 「ああぁぁぁ..そんなひどすぎる..」 「あの人数でかくれんぼするなんてずるすぎるわ..」 「そうよ、どこに隠れても見つかっちゃうじゃない」 そう、いくら巨大な校舎といっても探す人数は777人もいて、これではどう考えても 見つかるのは当たり前の話であろう。 だが、その事について生徒会長がある特別なルールの説明をした。 「あなたたちの意見は最もね。だから、このかくれんぼにはあるルールが加わわります。 副生徒会長、説明をしてあげて」 「はい、あなたたちが行うかくれんぼは見つかったとしても逃げ切れれば再び隠れること がOKです。つまり、このかくれんぼのアウトとは男子に見つかった上に捕まってしまうと アウトになります」 副生徒会長の説明に女子たちの表情が少し明るくなる。何せ、普通のかくれんぼと違い 逃げ切ればセーフとなるので鬼ごっこ的な要素も含まれていたからだ。 「本当に逃げ切れば問題ないんですよね?」 「はい、抵抗しても構いませんので見つかったら逃げてください」 参加女子たちにとって、この有利な条件は勝機を見出せるものであり、皆の希望が少し ずつ見えてきた感じであった。 「では、そろそろ開始時間が来ましたので、参加女子たちは一斉に隠れてください。 男子たちは10分後に探索を開始しますので、なるべく10分の間に隠れきってください」 生徒会長が競技用のピストルを高く持って、思い切りパンと鳴らすと、ついに七夕かくれんぼ が開始されたのだ。 一斉に校舎に向かって走っていく参加女子77名は、校舎に入ると、次々と自分たちの隠れ 場所を見つけて隠れ始める。 逃げるのもOKという事で、どの子も逃げ道を確保しての見事な隠れ方であった。 続いて10分後に777名の男子生徒が女子を見つけに中に入っていくが、さすがに下着で 晒されたくないせいか、20分を経過しても誰1人として見つからなかった。 そして25分経ったとき、隠れてる女子たちにある異変が起こり始める。 ブルブルル〜ブルブルル〜(えっ?何なの?この振動は!) 参加女子たちの上着が一斉に振動を始め、それと同時に生徒会長による校内放送が 始まったのだ。 「みなさーん、言い忘れたことが1つあります。あなた達の服には、警報タグが着けていて 警報がなる5分前に振動するように設定しています。1度、警報が鳴ったら止まりませんので 振動が鳴り始めようとする服は近くの窓から放りなげてくださいね。近くに捨てたら鳴って すぐに見つかってしまいますよ♪」 とんでもない罠を仕掛けられた事に驚く女子たち。 警報タグは服にしっかりと縫い付けている為、はがす事も出来ず、その部分だけ切り取られる ことがないように複数セットされていたのだ。 (そんな..このままじゃ見つかっちゃう..ぅぅ) どの子も初めはタグを取ろうと試みるが、5分という時間は短すぎて結局は観念してしまって、 上着を捨てることを選ぶしかなかったのである。 校舎のあちこちからは次々と彼女たちの上着が降ってきており、その映像は男子たちに とってはたまらない映像になっただろう。 ちなみに降ってきた上着は全て織嬢学園の生徒会長の指示の元、織嬢生徒会によって 男子の手に渡ることなく全て回収されるのであった。 「生徒会長。どうやら参加女子全ての子が上着を放棄しました。回収の方ももうすぐ 終わると思います」 「馬鹿な子たちね..上着を脱ぐっていう意味がわかってないみたいね」 「そうですね。見つかった場合、上下1枚ずつ取られる事を今頃、気づいてると思いますよ」 「副生徒会長、上着を回収したら掲示板の彼女たちの写真の下に貼り付けておきなさい。 あと3枚の全体写真の入れ替えもよろしくね」 「わかっています。もう、生徒会が次々と入れ替え始めてますので」 そう、掲示板の方では彼女たちが脱ぎ捨てた上着の貼り付けと全体写真の入れ替えが 始まっていた。 制服姿の写真は盗撮された下着写真へ、体操着姿は身体検査時の半裸写真(下はブルマ) 水着姿は水に濡れて少し透けてる競泳水着の写真へ変えられてしまった。 もう、すでに写真の状態では生徒会長の独断の判断で77人全員のおっぱいが公開されて しまったのだ。 だが、これがまだまだ序章であることは生徒会長のこの言葉でわかることだろう。 「副生徒会長、次にタグが鳴るのは何分後?」 「20分後にスカートが鳴るように設定しています」 はたして、彼女たちは最後まで隠れきることが出来るのであろうか? まだまだ続く卑猥なかくれんぼ。 そう、恥辱なる七夕かくれんぼは、これからが本番なのであった。 <完>