第34話「無いはずの人体模型」
最近は目立った露出行為をしてない反省中の沙智菜です。
まあ、些細な露出はしてるけど..大胆なことはしてませんよ!
ただ、今日は何か起こりそうな気がしそうなんだけど、まあエッチな事
には結びつかないと思う(たぶん..)
「ああーーー、ノートを第2理科室に置き忘れちゃったよぉー」
授業が全て終わり、帰る準備をしていたらノートを第2理科室に置き忘
れた事に気づく私。
第2理科室といえば、ある噂があって放課後は行きたくない場所なのに、
ノートを忘れてしまうなんて..
「明日、取りにいこうかな..でも無くなると嫌だし..」
「どうしたの?沙智菜、何か忘れ物?」
「う・うん、美紗里。第2理科室にノートを忘れたみたいなの..ぅぅ」
「あららっ..放課後の第2理科室にいくつもり..ふふふ..」
「ちょっと変な笑いしないでよっ。すごく迷ってるんだから」
「そうね..あそこはやばいからね..特に放課後が..うふふ」
「ああ〜だから、言わないでっ。ノート取りにいけなくなっちゃうじゃな
いのぉぉ」
「1人で行くとカタカタと音がしたりしてぇぇー」
「いやぁぁ〜美紗里ぃぃ、一緒についてきてよぉぉぉ」
「だーめ、私はこれから用事があるの♪大丈夫、まだ暗くなってないし」
「ぅぅぅ..」
そう、実は放課後の第2理科室にはある噂が立っているのだ。
それは、よくある学校の7不思議の定番で、放課後や夜に理科室に行く
と置いてないはずの人体模型がすっと現れ、カタカタと音を出しながら、
迫ってくるという話なのだ。
「人体模型が出てきたら、どーしよ..」
「はぁぁ..無いものが出るわけないでしょ。大体、まだ放課後よ。夕方
ならともかく明るいうちから、そんな事が起こるわけないでしょ」
「そ・そうよね..」
「そうそう、まあ早く急いで取りに行ったら?」
「そうだね。じゃあ、私ノート取りに行くから先、帰っていいよ」
「うん、また明日ね」
美紗里に言われて急いで第2理科室へ走って向かう私。
ちょっとでも暗くなる前にノートを回収したい気分で一杯だ。
(誰か第2理科室に居てくれればいいんだけどな..)
第2理科室へ近づくにつれて人の気配がなくなっている。
やっぱり、みんなもここにはあまり近づきたくないからであろう。
そんな私の前に噂の第2理科室の扉が見える。やはり人の気配がなく少
し中へ入るのをためらってしまう。(空気が生温いよぉぉぉ〜、ひゃぁぁ)
「し・失礼しまーーす...」ガラガラッ
すでに分厚いカーテンが閉まって薄暗くなっている室内。端に置いてあ
る大型の器材収納棚が、かなり不気味に見えてくる。
だって、この器材収納棚にガイコツの標本がしまってあるんですっ。
例の無いはずの人体模型もそこから出るって噂だしぃぃ〜。
(見ないようにして..ノートを回収しなくちゃ..)
「あった、あったぁぁーー、私のノート。じゃあ、急いで帰ろ..それに
しても、第2理科室ってどうしてこんなに不気味なのかしら..」
室内の明かりに少し慣れたせいか、少しだけ冒険心が湧いてきた。
というのも性癖がら人がめったにこない場所は絶好な露出ポイントにも
なるからだ。
(第一理科室は人の出入りが多くて露出できないけど..ここなら)
ごくりっ。
さっきまで怖がっていたのが嘘に思えるほど、ドキドキしてきた。
もちろん、このドキドキは恐怖からくるものじゃなく興奮からくるもの
であった。
って言うか、私にとって7不思議も露出行為に利用しちゃうなんてぇ〜。
すごく、淫らではしたない女の子だよぉぉぉ〜。
(・・・何か、変なことを考えたせいで怖くなくなっちゃったじゃない)
こうなったら、明日の露出のために不安要素は消し去らないとっ。
そう思った私は堂々とガイコツの標本がある器材収納棚を開けてみた。
どきどきっ。ガチャリッ..
「!こ、これって、ガイコツよね..意外と思ってたものと違うんだけど..」
ほらっ、ガイコツの標本って言ったら、リアルな白骨をイメージするけ
ど、これ完全にプラスチックよね..しかも頭の骸骨はマスクっぽい感じ
なんですが..頭以外の骨はデフォルメっぽくしてあるし..でも横に人
体模型が入るスペースがあるってことは..これって、元々何かあったっ
てことかな?」
もしかして本当に危ないとこかもと恐怖がよみがってきたとこに私の携
帯が思い切り鳴った。
「ひゃぁぁっ!だ・誰よっ、こんなときにメール出してきたのはっ」
メールの差出人は礼璃んからだった。私が第2理科室にノートを取りに
行ったのを美紗里に聞いてメールを出してきたらしい。
「えっ?そこは噂の猥談話があるから気をつけたほうがいいって?猥談っ
てどういうこと?」
(確か..怪談だよね..何よ、猥談って..)
「書き間違い?」って返信した私に礼璃んがメールで詳しく説明してき
た。元々はこの学校には人体模型があって、他の学校ではあまり見かけな
い女性型であったらしい。
ちゃんと足まである全身タイプの女性人体模型って..こわっ!
(それって、左半身は赤剥けの筋肉露出状態で、右半身は肌色に着色され
たマネキンみたいなやつよね。で、右半身の方は髪の毛もあり、変にリア
ルな女性の容姿を表現しているせいか、赤剥けの左半身を余計不気味に見
えるやつよね。まあ、左半身を手で隠す風に見ると、意外にも綺麗な女性
全裸像に見えるのかな?)
「でも、そんなので興奮する男子はいないだろうな..うーん..そんな
妖しい模型があったんだ..まあ、変にエッチっぽいのが気持ち悪いかも」
(もしかして..そういう不気味さがあって怪談に..)
やっぱり、怪談なのかとメールを見続けると、礼璃んが写真あったから
送るって余計なことをしてくれた。
「送るなぁぁぁ〜!そんなのここで見たくないよぉぉ〜」
けど興味方位で見たら、思わず吹き出してしまった。
「何よこれぇぇ〜!左半身、ピンクのダッチワイフじゃない!赤剥け筋肉
どこいったぁぁぁ〜」少しずつ、礼璃んが猥談といってるのが分かる気が
してきた。
礼璃んの追加メールによると、10数年前にボロボロで飾れなくなった人
体模型を女子生徒が修繕したんだけど、面白く作り直されてしまったとの
ことだった。いや、左半身ダッチワイフってやりすぎでしょ!
しかも、その女子生徒が放課後、その面白女性人体模型の中に素っ裸で
入って男子を脅かして楽しんでいたらしい。って入れるんかいっ!
まあ、結局は悪戯が出来ないように元凶の女子生徒に破棄させたから、
それ以降は人体模型そのものが無くなったってことか。
「要は無くなった人体模型と女子生徒の話に尾びれがついていく内に7不
思議としてなったってこと..」
確かに、この話が本当なら別の意味で危ないものになってるじゃないっ。
「いやいや、面白人体模型の中に裸で入るなんて、どこの馬鹿がやるのよ
ぉぉ〜〜、あっ!」
いや..何か1人だけすごく思いあたる記憶があったような..
昔、私を脅かそうとして、どこで手に入れたか分からない面白人体模型
に入ってた身内がいましたんですがぁぁぁ〜。
(お母さんっ〜〜〜!違うよね?違うよねぇぇぇ〜)
そして、それ以降は真相を知った露出っ子たちの秘密のポイントにもな
ったそうだ。だから、怪談ではなく猥談だと礼璃んは書いていた。
(って言うか、礼璃んは何でそんなに詳しいのよ。実は露出狂だったとか..
礼璃んもここで裸に..)
大胆にも「礼璃んも裸になったことあるの?」って聞いてしまった私。
即答の返事に「うん、そうだよ♪」と礼璃んが書いてきたが..
<そこはね..礼璃んのすやすやポイントの1つなんだよ♪>
「・・・・すやすやって」
<その棚で眠ると、真っ暗で静かでよく眠れるのよん♪>
「そりゃ、そうだけど..ここで寝るって」
確かに、扉を閉めれば真っ暗で静かだけど、息苦しいでしょ!
<閉めても通気がしっかりしてるから快適よ。ただ蒸し暑いから裸で入っ
て寝るんだけど♪>
まさか、こんなとこでも寝てたなんて..いや、その前にカタカタって
音を出してるのって礼璃んの仕業なんじゃないかな..
それにしても、横におもちゃガイコツの標本がある中で寝るなんて怖く
ないのかしら..
<変わった抱き枕だと思えば、寝心地はサイコーだよん♪>
抱き枕って..こんなのを抱いて寝るって..
もしかしたら礼璃んが冗談で言ってるのかなと、おもちゃガイコツの標
本を調べてみると目立たないとこに幾つか常温用の冷却シートが貼ってあ
るよぉ〜。
冷蔵庫で冷やさなくてもヒンヤリ、いつまでも冷却効果がつづくからっ
てヒンヤリガイコツなんかにしないでよぉぉ〜。
<そのガイコツ、プラじゃなく、樹脂だから触り心地いいよん♪>「たし
かに..」
じゃないっ!ヒンヤリガイコツを抱いて寝るのが問題でしょ!
<沙智菜ちんも良かったら、寝ていいよん♪>
寝るわけないでしょ!まったく、礼璃んったら..
だけど、これがこれから起こる羞恥の幕開けになりました。
そうなんです。裸で入るってとこに身体が疼いてきたんですぅ〜。
理科室を裸で歩けるという露出に私の股間が熱くなってきた。第一理科
室では出来ない露出が出来るという誘惑に負けそうかも..
(この黒い皮の大きいテーブルに裸で乗ったら気持ちよさそぉ..)
こんな薄気味悪いとこに人なんかこないし、つい自分が素っ裸で理科室
をうろつく姿を想像してしまう。
(だめだめだめぇぇーーこれじゃ前のトイレの時と同じだよぉぉー!)
そう、トイレの時のように露出の誘惑に負けて恥ずかしい露出をするわ
けにはいかないわ。
学校で危険な露出をするほど馬鹿な自分ではない。でも、ここって人が
怖がってこないことだし..少しぐらいなら..
ブンブンブンッ!(頭を左右に大きく振る音)
何を考えてるのよ、沙智菜っ。しっかりするのよ、沙智菜っ。
自分で自分を戒める私だが、いつもの悪い衝動が起こり始めている。
これは何としても回避しなければいけないと必死で、理性を奮い立たせ
て回避策を考えた。
「あっ!そうだわっ!私はヒンヤリガイコツと一緒に棚に入れるわけない
わ。やっぱ、ガイコツは気持ち悪いし..」
いざというときの露出退避ポイントとなる棚が気持ち悪かったら、安全
に露出行為をすることが出来ない。
(まあ、すでに露出退避ポイントを考えてた私も私だけど..)
我ながら名案かも。いくら隠れられるからって、こんな変なとこに入れ
るわけがない。
「さっそく、中に入って確認しなくちゃ..けど何か制服が汚れそうな..」
(制服だけ脱ぐなら問題ないよね..うんうん)
そう自分に言い聞かして制服を脱いでいき、いざ中に入ろうとしたら、
やっぱり蒸し暑い気がした。
(1分だけ!1分だけ下着を脱ぐぐらい大丈夫よね)
って言うか、もうこれって露出行為開始してるじゃないぃぃっ。
いつもの暴走ぶりに自分自身をつっこみたい気分かも。
こうして、第2理科室で全裸になってしまった私。
棚のスペースが魅力的に見えてしまうので、やばいかも..
ここは早くヒンヤリガイコツが気持ち悪いことを確認しないと、とんで
もない事をやなると思った。
(は・早く入らなくちゃ。絶対こんなヒンヤリガイコツは受け付けないわ)
「そうよっ!ヒンヤリガイコツと並んで裸でいるなんて..あれっ、この
ガイコツって可動フィギュアみたいにポーズがつけられる?それに何か顔
が近くで見ると怖くないように加工した跡があるしぃぃ〜」
後で聞いた話だが、人体模型で悪戯していた女子が勝手にヒンヤリガイ
コツを改造してポーズをつけられるようにしたり、愛嬌のある顔に勝手に
加工したらしい。
(何か..だんだん、お母さんが犯人のような気がしてきた..)
「ああ〜、ヒンヤリガイコツが怖くなくなってきているよぉ〜。でも何と
か怖いところを見つけないと!」
そんな時に、また礼璃んからメールが着た。
<沙智菜ちん。怖いんだったら近くにある小箱の中を使ってみて>
いや、怖いようにしなくちゃいけないのにぃ〜。まあ、とりあえず小箱
の中は確認してみるけど..
「マフラーにカツラ?手袋にブーツって..これをガイコツに???」
気になったので試しに使ってみるとヒンヤリガイコツがアニメで出てく
るお笑いキャラみたいになっちゃたよぉぉ〜。
「あ〜ん、礼璃んのバカァァ〜。全然怖くなくなったよぉぉ〜」
もう、こうなったら諦めるしかなく、ほんの少しだけ(少しだけよ)異
色なシチュを味わうことにした。
まずは、ヒンヤリガイコツの両手をおっぱいやおま●こに当ててみる私。
(このヒンヤリ具合が変なホラー感が湧いていいかもぉぉ〜)
『ヨホホッ、この女ガイコツの俺に乳首を弄られて固くなってるダワサァ。
俺の大事な骨が牝の汁だらけダワサァ』「そ・そんなぁぁぁ〜」
『この柔らかいおっぱい肉、欲しいダワサァ』「ああぁっ、揉まないでぇ〜」
何かB級ホラーに必ず出てくるエッチシーンだよぉ〜(あんっ、あん〜)
こういう変わった露出もたまにいいかもぉ〜
って何、変なプレイにハマっているのよぉぉぉ〜
「はぁ..はぁ..」
何か、ヒンヤリガイコツをあっさり受け入れてしまった私。
まるでヒンヤリガイコツ君も、ここで思い切り露出行為をしろって言っ
てる気がするよぉ〜。
(爽やかに親指立てて、グッジョブしてるじゃないぃぃ)←沙智菜の仕業w
よく考えたら、ヒンヤリガイコツと一緒に並ぶ必要もないのよね。
ガイコツをどかして、私が代わりに立てばいいのだわ。
ついイケナイ考えをした私にヒンヤリガイコツ君も「全然代わってOK
ダワサァ」って、グッジョブしてるしぃ〜
もうすでに私の理性は完全ショートしましたぁぁぁ〜。
周兄さん〜〜、沙智菜が危ないことをしそうなので止めてくださいぃ。
(って言うか「周兄さんも応援してるぞ」って、心の中の周兄さんもグッ
ジョブしてるよぉぉぉ〜)
第35話へ