第16話「ローラー渡り」
「はぁぁ・・・どんどん消えていくわね〜音子やハミィまで無様にやられ
ると思ってもいなかったわねぇ〜」
今までの競技で失格になった音子やハミィを残念そうに見つめる女性。
その女性の近くには別の選手が、その子に仕えるような感じで横につい
ていた。
「鞘菜(さやな)お嬢様、もう残り選手はたったの19名になってしまい
マシタね..」
「仕方ないわ..これほどの難易度とは思いもしなかったわ。競技自体、あ
と2つみたいだしね」
「鞘菜お嬢様、どうしましょう。このまま続けマスカ?」
「もちろんよ。その為に我が武蔵境財閥の屈指のボディガードの貴方を連
れてきたんだから」
「はい、この真田サヤサ。お嬢様を危険から守りたいと考えてマス」
そう、武蔵境財閥には2人の娘がおり、こちらの女性は照菜の妹の武蔵
境 鞘菜であった。
しかし何故、財閥のご令嬢がわざわざこんな破廉恥な大会に出てるので
あろうか?
どうやら、辱めに特化したアスレチックに興味を持ったようで、自分た
ちの実力が通じるかどうかを確かめたいだけだった。
「まさか、日本でここまで難易度の高いものを味わえるとはね..自分の
身を賭けて行う競技とは実に面白いわ」
「…でも、負けたら全部晒されるんデスよ..それはいいんデスか?」
「別に命を取られるわけじゃないし、むしろそれぐらいのリスクがあるの
がいいんじゃないかしら?」
「競技を楽しむためなら..何故、私たちを連れてきたんデスか?」
「それは危険と紙一重だからよ..このままエロい競技だけで終わると思
うかしら?」
「それはないと思いマス..観客の中にハード・トンデモ・ドマンドの関
係者が多く潜んでいます。だから、それを力ずくで防ごうとする女性団体
の選手も参加していると思いマス」
「ハード・トンデモ・ドマンドか..思い切りAV会社じゃない..競技
後の夜の部がメインってとこかしら?さすがにそれは看過できないわね」
「はい..このままじゃ力ずくの団体が文字通りの行動に出ると思いマス」
「私自身としては身体を賭けたこの競技は気にいってるんだけどね..や
り過ぎじゃなければエロくてもいいんだけど..」
「…だから、手を打ったのデスか?正直、成功確率低そうデスか..」
「まあ、その時はその時よ。とりあえず、今の段階で残ってるのが、私た
ちの関係者と例の力ずくの関係者ばかりになるとは思いもしなかったわ」
「それだけ難易度が高いのデスよ..次の競技でもかなり減ると思いマス」
「まあ、打てる手はやったのだから、あとは競技をクリアすることに専念
しないとね。次の競技もなかなか難易度が高くて好きよ」
「鞘菜お嬢様らしいお答えデスネ」
そう、辱めの競技を一種のゲーム感覚で考えているとこもあり、競技を
攻略したい好奇心が強い鞘菜であった。
「ところで、あなたの姉さんのテルサも頑張ってるわね..まだ残ってい
たとは意外だったわ..」
「はい..でも私の予測データによると、次辺りがまずい状態となってい
マス」
「そうなんだ..でも、あなた達が姉妹だったのには驚きだったわ。苗字
が違っていたから、なかなか気づかなかったわよ」
「姉は父方の姓を名乗っていて、私の方は母方の姓を名乗っていましたノ
デ..苗字が異なった深い事情は言わなくても分かると思いマス」
「男と女の愛の終わりってことね。まあ、そこまでは聞く必要はないわ」
「ところで、鞘菜お嬢様、次の競技が見えてきまシタ」
「ふ〜ん〜♪でっかいローラーがいっぱい並んでいるわね。差し詰めロー
ラー渡りと言ったところね」
鞘菜の目の前に第16競技「ローラー渡り」の競技場が現れる。
見た感じの競技としては直径1.5mのドラム缶のような巨大ローラー
が15個並んで設置されており、その上を渡ってゴールへ向かう。
今までの競技に比べると難易度が低いものに見られるのだが、そこは何
かしらのトラップが仕掛けられているに違いない。
今回もバスタオルに付いてたペナルティロープがなくなっており、その
代わりとして前競技と同じ両足首に強力な磁力リングが装着されている。
当然、失格になれば磁力の力で、今までと同じ逆さ開脚での救出をされ
てしまうだろう。
「・・・あのローラー、ジャンプ渡りは危険ね。飛んで渡りたい感じが見
え見えだしねぇ〜♪」
「ハイ、鞘菜お嬢様の見識どおりデス。あのローラー飛んだらアウトデス」
「少々、危険だけど落ち着いて歩くしかないわね。サヤサ」
「ハイ、歩くのが正解デス。火渡りで火傷をしない歩き方デス」
2人が攻略を練ってる中、1番目の乾妙子の挑戦が始まる。
よく見ると1番目の子の両手と両足が本人の意思とは別に無意味な動きを
始めてる。
そう、両手両足に付いてる磁力リングが何らかの力で無理やり動かされ
ているのだ。
実は回転しているローラには強力な磁力を発するものが設置されており、
それが磁力を出しながら回転をしているため、磁力リングが反応しておか
しな動きとなっていたのだ。
「何なのよ。これは!こうなったら跳んでいってやる」
彼女はローラーを跳んで進むことを決め、次々とローラーを跳んでいく。
だが突然、中盤のローラーに跳ぼうとした瞬間、空中に浮いてた足がい
きなりローラーの隙間に吸い付けられてしまった。
「なっ!なんで足が勝手にぃぃーーー」
そう、これは強力な磁力によって強制的にローラーに吸い込まれてしま
ったのだ。
跳んでいた状態で引き寄せられたので、彼女には逃れることが出来ない。
つまり、跳ぶのが危険というのは空中では磁力をよける方法がないから
なのだ。
ローラーに飲み込まれた足を必死に出そうとする彼女だが、ローラーが
進むにつれて異変が起こり始める。
「はぁぁぁぅ...」
何と悲鳴の変わりに喘ぎを漏らしたのだ。そんな彼女の様子を司会者が
説明してきた。
「さあ、地獄の快感ローラーの始まりだぁぁぁーー」
「こ・これってゴムのローラー?」
「その通りぃぃーー我々が痛い目にあわせると思いましたかぁぁ〜?これ
は身体全体をくまなく揉みくちゃにするゴムゴムのぉぉ〜つぼつぼローラ
ーなのだぁぁーー」
「そ・そんなぁぁぁ・・・・ぁぁ・・」
「ありとあやゆる所を刺激する地獄の快感ローラー。くくっ、どうですか
お気持ちは?」
「あああぁぁ..何でこんなに気持ちいいのぉぉ・・・」
彼女の身体からバスタオルが取れて全てが露となる。
その身体は真っ赤に火照っており、興奮しきっている状態になっていた。
「どうやら、快感ローラーの虜になってますね〜。これに少しでも足を入
れればどんな堅物女でも、あっと言う間に淫乱女になるすぐれもんですか
らね〜。例の頭の固いエロ嫌いの団体さんもイチコロですよぉぉぉ」
「誰がこんなローラーなんかで・・・・ぁぁぁ」
ローラーはゆっくりと進み、ようやく彼女の足がローラーから出始める。
その足をよく見ると足のつま先までピンと伸びてヒクヒクと震えていた。
「みなさん、足に注目してください。彼女は完全に快感に堕ちてしまった
みたいですね。もうすでに返す言葉も出ないみたいですしね」
司会者の言うとおり、既に彼女の目は快感でイっており口はただパクパ
クとしているだけであった。
そんな彼女の下半身が出てくると観客から興奮の歓喜がこだまする。
彼女のおま●こからは大量の愛液が零れており、その入り口の膣口は激
しい伸縮行動を取っているからだ。
もはや抵抗する事など出来ず、あとはただローラーから零れ落ちるだけ
だった。
「はぁぁぅんんんっ。イっちゃうぅ」ジャババァァァーーーーーーン!
その後は前と競技と同じで強力な磁力が付いた救出ロープで吸い上げれ
るように逆さ開脚で助け出されてしまう事となる。
次に2番手の後藤翔佳が挑戦をするが、どうやら跳んで行く作戦だった
為、困惑の表情を隠せないままでのスタートとなった。
しかし今さら作戦を変更できない彼女は跳んで行くことを決意してロー
ラーへ立ち向かう。
もちろん跳んで行くことは、この競技では失格を意味するものと同じで
彼女もまたローラーの磁力によって吸い込まれ、あられもない姿にされて
温泉へ落ちていった。
「ああぁんんっ、イくぅぅぅぅーーーー」ドバァァァァーーン!
大きな喘ぎ声を出しながら温泉へ落ちていく彼女。この後も陸奥めい、
芹澤貴子、新実羽愛が挑戦するが、良い渡り方を見つけられず地獄の快感
ローラーの餌食になってしまう。
「男性嫌いの勇ましいみなさんも快感ローラーの前では堕ちてしまうみた
いですなぁぁぁ〜!さあ、このまま全員失格していいですよぉぉぉ〜」
「ふざけんな!近藤局長の前で、この藤堂まなが失格になってたまるもの
ですか!」
が、次に挑戦した藤堂まなはローラーに挟まれながら失禁してしまい、
次の井上美玖も「藤堂のかたきぃぃ〜」と言いつつも、泡を吹いて壮絶な
快感で堕ちてしまい、快感ローラーの凄まじさを物語ってるようであった。
そんな中、鞘菜の姉である武蔵境財閥のお嬢様、武蔵境 照菜(むさし
さかい てりな)の挑戦が始まる。
彼女は何と平然とローラーの上をすいすいと歩く。
磁力がかかっているにも関わらず、手足は自由に動いている感じで司会
者や観客を驚かせる。
だが、ただ1人だけ照菜の歩き方を理解している鞘菜が、わざと大きな
声で話し始める。
「サヤサ、よく覚えておきなさい。一見ただ歩いている風に見えてるけど
磁力の相殺を図りながら歩いているのよ」
「そうみたいですネ」
「あのラインは変わることがないから、あれに近い形の歩き方と同じコー
スを通れば、この競技は難しくはないわ」
「・・・そうですネ。鞘菜お嬢様、もう少しボリュームをさげても皆さん
に聞こえますヨ」
「あら、そう。別にみんなに向かって話してるわけじゃないけどね」
鞘菜の言葉と同時に一斉に競技を待ってる選手たちが照菜の歩き方とコ
ースを注目し始める。
鞘菜もその選手たちの動向を見て、ようやく声のトーンを戻してサヤサ
と会話を続けた。
「しかし、姉さんもお人よしね。姉さん程の人なら、もっと速く歩いてリ
スクを減らすことも出来たのに〜」
「そうですネ。もっとも安全なコースと歩き方を見せていた感じですネ」
「まあ、これでリタイアに歯止めがかけられた感じね」
鞘菜の言葉どおり、照菜がクリアしてからは誰も跳んで渡るものは出ず、
皆ローラーの上を歩いて渡ることとなり、次々と成功が続くこととなった。
だが、残念なことに武蔵境財閥の関係者である遠山岬、源れん、石川園
枝は失格となり、温泉へ落ちてしまった。
そんな中、ついにサヤサの姉であるテルサの出番がやってくる。
もちろん、このテルサは体術の使い手で楽なクリアとなるはずなのだが..
「次は武蔵境財閥のメイドであるテルサちゃんだぁぁぁーー!果たしてま
た成功するだろうかぁぁ!」
「頑張りますです!」
「おおっ!やっぱりテルサちゃんも同じ歩き方でいってます。これは残念
ですが、またクリアしてしまうのでしょうか..(;_;)」
司会者も観客も完璧な攻略法で歩いていくテルサに悔しい表情を見せた
のだが、何と次の瞬間、その表情は笑顔へと変わる。
ツルッ!ドテンッ!「ひゃみゃぁっ!」
何とローラの回転に足を取られて転んでしまったのだ。
そして、運悪くローラーへ足を取られてしまったテルサであった。
「ひゃみゃぁっーーーあ・足がローラーに入ってしまったですぅぅーー」
そんなテルサのあまりのドジに頭を抱えてしまう鞘菜。
「・・・あ・あの子、あれでも伊賀の忍術を覚えたという忍者なの...
何てドジっ子なのよ」
「仕方ありまセン..姉さんのドジは超天然ですカラ。天才的な才能の持
ち主ですが、ドジのレベルも最高級なのデス」
「それって..忍者として失格のような..伊賀の名が泣いてしまうわね」
「ふあぁぁぁっ...ローラーが気持ちいいですぅぅ・・・・」
ローラーに吸い込まれながら、自分の状況を説明するテルサ。
そんな説明もローラーが進むにつれて出来なくなってしまう。
「ふみゃぁぁぁぁっ!な・・なんなんです...このふぁいふぁんひゃぁ
ぁ・・・」
テルサの言葉が次第におかしくなっており、ついに喘ぎ声だけになって
しまう。
初めて味わう凄い快感に人間と少女と同じの様に激しくもだえ始めてい
く。
「こりゃ、テルサちゃん。激しく興奮してますね。みんなでテルサちゃん
のドジに拍手をおくりましょう〜」
会場からは久々のリタイアへ向かう選手を見れると言うことで卑猥にも
近い拍手が送られる。
そんな拍手の中、身体の力が抜けてしまったテルサは思い切り失禁をし
てしまい、完全に失神をしてしまった。
だが、失禁したことが、この後に挑戦する子達のある恵みに変わるとは
誰も気づいてないであろう。
ジャバァァァァァァァーーーンン!!
失神したテルサは、そのままローラーから外れ温泉に落ちてしまい、そ
の後に恥辱の磁力救出がテルサの身体を引き上げていく。
だが、テルサはただ失格になったわけではない。
何と恥ずかしいことに膣に隠し持っていた忍術玉をローラの中におしっ
こと一緒に放出しており、その忍術玉がローラーの磁力を無効化してしま
ったのだ。
そう、快感ローラーの罠を失格と引き換えに壊してくれたのである。
このおかげで、テルサ以降の選手でリタイアしたものは、わざとらしい
落ち方をした海藤御代だけであり、第16競技は終了したのであった。
「鞘菜お嬢様..海藤さんが失格になったということは、例の手が上手く
いったみたいデスね。あとは時間的に間に合うかデスね」
「そうね、多少の時間稼ぎは必要かも知れないわね..それにしても、も
うちょっと上手く失格を演じて欲しかったわね、御代..いいえセルン」
何やら最終競技を前に裏では色々と進んでいる温泉アスレチック。
この競技での失格者は照菜やテルサのおかげで12人で済んだ。
果たしてこのまま誰かが最後まで生き残って全競技クリアするものが出
るのだろうか?
乾 妙子(いぬい たえこ) 第16競技失格
後藤 翔佳(ごとう しょうか) 第16競技失格
陸奥 めい(むつ めい) 第16競技失格
芹澤 貴子(せりざわ たかこ) 第16競技失格
新実 羽愛(にいみ うあ) 第16競技失格
藤堂 まな(とうどう まな) 第16競技失格
井上 美玖(いのうえ みく) 第16競技失格
遠山 岬(とおやま みさき) 第16競技失格
源 れん(みなもと れん) 第16競技失格
石川 園枝(いしかわ そのえ) 第16競技失格
服部 テルサ(はっとり てるさ) 第16競技失格
海藤 御代(ルシャーヌ・セルン) 第16競技失格
【失格者12名:残7名】
最終話へ