プロローグ
純川 菜奈緒(じゅんかわ ななお)。
アイドルが好きな男性なら、誰もがフルネームで答えられる平成の清純
派アイドル。
手ブラや下着姿を披露しながら人気を高めるグラビアアイドル時代に清
純派アイドルとして1人残って頑張っているのは彼女ぐらいであろう。
ただ、彼女が清純派アイドルと呼ばれる要因はちゃんとあり、それは子
役の時に出演していた大人気ドラマの役のイメージがそのまま付いてきた
らしい。
その大人気ドラマは昭和の清純アイドルの成長話を描いたものであり、
菜奈緒は主役のアイドル役を小学生の時から5年近くも演じ、国民的清純
派アイドルとなる最終回まで主役を続けていた。
おかげでドラマを終えて高校2年生(17歳)となった時には、いつの
間にか日本で1番売れている清純派アイドルと言われるようになっていた
のである。
ちなみにこのドラマ放映中には何人かの清純派アイドルが誕生したのだ
が、最終回が放映される頃にはいろいろな事情で消えており、気づくと菜
奈緒だけ残っていた。
こうしてNO.1清純派アイドルとしての位置を得た菜奈緒だが、この名誉
ある事をため息をつきながら深く悩んでいた。
本来なら日本1の清純派アイドルとして喜べることなのだが菜奈緒には、
とある性癖があるせいか、素直には喜べなかった。
それは何と露出狂の性癖であり、菜奈緒にはみんなに自分の裸体を見ら
れたいという願望が日に日に強くなっていくみたいだ。
正直な話、裸を晒して清純派アイドルから脱却したライバルたちを羨ま
しく思う。
けど、最後に残った清純派アイドルの自分がそんな事を出来るはずはな
く、しかたなく密かに弟に買ってもらった露出を対象とした投稿雑誌を見
ながら自慰行為で紛らわすしかなかった。
その自慰行為もスケジュールが忙しくなると家でする時間がなくなって
いき、欲求がたまっていた菜奈緒はとんでもないことをしてしまった。
自慰行為をしたいという衝動がどうしても抑えきれず、何と楽屋で投稿
雑誌を見ながらオナニーをした菜奈緒。
この日は魔が刺して行ってしまった行為だが、これが快感となって忘れ
ることが出来ず、その後も何回か自慰を続けることにした。
そして気づくと習慣化となり、今では全裸でしなければ気がすまなくな
っていた。
そんなある日、いつものように楽屋に入った菜奈緒は急いで服を脱いで
自慰行為の準備を始める。
慣れた手つきで胸を激しく揉み、秘部に指を入れて掻き回す菜奈緒。
(早くイかないと次の収録に間に合わない..ぁぁ)
限られた時間内で早く済ませようとしていた菜奈緒のところに、何とマ
ネージャーがドアを開いて入ってきた。
どうやら、自分では鍵を閉めたつもりであったが、実際は鍵がかかって
おらず、それを知らないで入ってきたマネージャーに全裸での自慰行為を
はっきり見られてしまった。
だが、彼はその場では何も言わず普通にドアを閉め、その後も何も聞い
てこようとはしなかった。
菜奈緒の方から聞くのも恥ずかしい事であったので事故だと思って忘れ
る事にした。
しかし、これがきっかけで菜奈緒のもう1つの羞恥な日々が始まろうと
していた。
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