第6話「立花の失墜」


おっぱいをスタッフの前で晒すことになった樹理歌の顔は真っ赤になり、ただ 恥ずかしさに必死耐えて立ってるだけであった。 そんな樹理歌に立花は要所なく攻めてきた。 「ちょっと、何ぼっと突っ立てるのよ。早くこのテーブルに仰向けに乗りなさ い」 樹理歌はもう半ば何かを捨てた感じでテーブルへ乗り仰向けとなった。 仰向けで寝たとたん、立花の指示ですぐさまミニどっきりで使う穴の開いた板 が持ってこられ、樹理歌の上にセットされようとしていた。 意外な事に穴は、うまい具合に開けられておりすっぽりと樹理歌のFカップの 胸が見事にはまり、板の上には2つの立派なおっぱいがぷるんと揺れていたの であった。 板を完全にはめられ、今の樹理歌は長テーブルの中にすっぽり入ってしまい、 外の様子がわからない状況になってしまった。 ただ、自分の大事なおっぱいだけが丸出しにされているという事は確かだった。 そんな中、小声でスタッフが話してる声だけが異常に聞こえて、とても恥ずか しかった。 スタッフ1(おい、高空 樹理歌ってまだ水着写真集も出してねえんだろ?) スタッフ2(ああ、清純アイドルだもんな。でもこんな使われ方するなんてな..) スタッフ3(俺、絶対ここの放映、録画するぜ。高空 樹理歌のおっぱいだしな。) スタッフ4(録画もいいが、口外はすんなよ。以前うっかりしたやつがいたけど       そいつは...) スタッフ3(わかってるよ。そんな馬鹿はしねえよ。あの人には逆らわねえよ。) スタッフ2(そうだな。逆らえば人気アイドルでもあんな姿にされるんだからな。) スタッフ1(しかし、毎回あの人も好き勝手やるよな..) 樹理歌はスタッフの小声話を聞いてるうちにだんだんと立花の凄さを身に感じ てきており今までも幾人かのアイドルが同様な手をやられてた事もわかった。 (うう、あの立花って女はそんなにすごいコネがあるの? こんな下の方の  スタッフまで押さえられるなんて..とんでもない女だわ。) 樹理歌がいろいろ考えてる中、外ではもう本番が近づいており、樹理歌のおっ ぱいが出てる所に新聞紙が置かれたのであった。 どうやら、この新聞紙をとったタレントが生の胸を見て驚くと言う設定だった。 ついに、本番の合図がなり全スタッフが部屋から去り、この破廉恥などっきり が始まってしまった。 そう、樹理歌はこれから全国TVにおっぱいを晒す羽目になることになり、本 番の高い電子音が悲しく鳴り響いた。 今や人気絶好中の清純アイドル高空 樹理歌は隠しテーブルの中に控えており、 そのテーブルの上には見事なおっぱいが2つ丸出しにされていた。 今は新聞紙で隠れてはいるが、新聞紙を取ればたちまちFカップの胸がTVカ メラの前に晒されてしまうのだった。 しかし、もう当の本人には何も出来ず、ただの胸だし演出者としての出番を待 つしかなかった。 そんな中、ドアが開き早速1番目のどっきりに引っかかるタレントがきたので あった。 そのタレントは今やゴールデンで何本もやってる人気お笑いコンビ88だった。 88(通称エイエイ)はツッコミの阿部とボケの鹿村が組むコンビであり、2 人はまず何事もなくソファに座ってから、テーブルの片隅に置いてある雑誌を 読み始めた。 そしてついにエイエイの鹿村が新聞紙に手をかけてきたのであった。 「ん?なんや?新聞の下に何かあるで?ん?なんや?」と新聞紙を思い切り捲 った。 「どわあ。おっぱいが出たでー」「何、ぼけかましとるんや?そんなもん...」 「何や、こりゃ?びっくりしたで」2人はいきなり出た生乳に驚きどっきりと しては実にいいシーンが取れたのであった。 その直後、すぐにどっきりの看板が出て、2人の感想トークをとって撮影終了 のカットの声がしたのであった。 撮影が終わると2人は少し気をゆるめて、スタッフに話し掛けてきた。 「こういうどっきりならまたしてもらいたいで。なあ鹿っち」 「ああ、もうあのボインがたまらんな。いい仕事してるでぇ〜」 2人がスタッフと気軽に話してる中、スタッフの奥側からあの立花が姿をあら わしてきたのであった。 「こんにちわ。エイエイのお2人さん」 「!!立花さん。お・おはようございます」「おはようございます」 2人が深々と挨拶をしてる中、立花が口を開いた。 「さすがゴールデンをいくつかやってるとよく理解してるわね。まあ、出演の 時にそんな深々と挨拶やられると困っちゃうけどね。ほほ」 「・・・あ・あの、今日は同じ撮影ですが?あ、で・でも立花さん程の方が出 るわけないですよね?」興味本位の感じで思い切り阿部が質問をしてきた。 「ふふ、まあ私がこんな低俗なものには出ないわよ。今日はただの付き添いよ」 「付き添い?あのそれはいったい?」 「ふふ、貴方たちにはいずれ化れるから先に教えてあげるわ。そうね。鹿村さん。  そのテーブルの上板を外してもらえませんか?」 「上板?もしかしてこのおっぱい側の板でっか?」 鹿村が上板をそっと外し、顔の所が露になると「うわあああ、な・なんやなんや?」 と外した板をもったままそのまま後ろへ思い切りすっ転んでしまった。 「どうした?坂っち?いったいなにがあったん?」と阿部が近づくとその阿部も 「どわああ、なんや?あんたは、あんたは...」思い切り腰を落としてしまった。 「ほほほ、今のリアクションいいわ。さっきのと交換したいわね」 「・・・・高空さん?あんたマジであの高空さん?」 鹿村が問う先にはテーブルの隠し底におっぱい丸出しの樹理歌の姿があった。 樹理歌は顔を真っ赤にしながらその問いに「はい。高空 樹理歌です」と素直に 答えるしかなかったのであった。 鹿村は樹理歌のあられもない姿に唖然としてる中、何かを察した阿部が鹿村の肩 を思い切りひっぱたのであった。 「あ、あの立花さん。うちらここらで失礼していいでしょうか?」 「あら?せっかくこれから楽しめるのにいいの?」 「ええ、かまわんです。うちらもあほじゃないので、素人の女の子には手を出し ません」 「素人?ふふさすが阿部くんね。まあいいわ。ゴールデンこれからも頑張ってね」 「おおきに。ほら鹿っち。次の撮影いくで」とエイエイの2人は颯爽と現場を去 った。 現場をかなり離れた所で不満そうにしている鹿村にこう言ってきた。 「鹿っち。あの女またいびりやってんやな。あそこで関わるとうちらもやばいからな」 「けど阿部。俺ショックだよ。あれはひどすぎるで」 「しょうがないで。それがあの女の手口や。おそらく今回のどっきり全ての相手 に同じ手であの子の正体、化らすで」 「そうなん?そんなにあのおばさんやるんか?」 「ああ、まあうちらは関わらん事にしとこ。ほらもう忘れて次行くで」 そう、阿部の言う通り立花はその後のドッキリも必ずと言って樹理歌の正体をば らして楽しんでいたのであった。 結局、今回のどっきりでは全てのタレントに同じ様に板を外されて正体を晒され てしまった樹理歌。 けど、誰も樹理歌だとわかって驚いてもその事を口外する人は誰1人もおらず、 立花のすごさがここまであるなんて思ってもいなかった。 こうして、いろんなタレントに樹理歌の恥ずかしい姿を晒して満足しきっていた 立花だが、このどっきりの撮影で一緒に同行していたのがあるミスを引き起こし てしてしまったようだ。 そう、このどっきりはタレントのスケジュールにあわせて行っていたので1週間 ほどかかっており、樹理歌を辱めることに夢中になり、周りのことに目がいか なかった。 まさか、今まで立花の手によって追い出されたタレントたちの暴露話が次々と TVで生放映されていたと思わなかった。 本来なら立花の息のかかった番組制作者や放送関係者たちが放映前につぶして きたのだが、これを扇動していた相手が悪すぎた。 立花並みに力を持つ女性タレントの飯塚 安希が何と立花の失墜に力を貸して きたのであった。 飯塚 安希。かってはTフロントの女王と呼ばれた辛口セクシータレントであ り、いろいろ過激な事をやってマスコミを騒がす人物として有名で、それなり のコネや力もいろいろ持っている安希がタイミングよく動き出してきた。 安希もいろんな罠を仕掛けて数多くの芸能人を追放してきたが、立花とは1つ だけ大きな違いがあった。 それは世間が納得するだけの理由を持っているのが安希であり、立花のように 自分の勝手だけで動くことはしなかった。 同じようなことをしている安希と立花だが、全く違う考えを持ってることから いずれは直接対決すると誰もが分かっていただけに、お互いに警戒をしていた。 が、警戒をしていたにも関わらず、安希はどうやって立花の力を跳ね返したので あろうか? いくら樹理歌を辱めることに夢中になっていたとしても、立花の力は強大で暴 露話を安希がセッティングすれば、すぐに立花の耳に知らせがくるだろう。 それは、安希が全然違う別件でマスコミを集めて暴露を始めたからであった。 実は最近の安希には引退話が噂されており、そんな彼女が重大会見を開くと 言えばマスコミは放映枠を用意してやってくる。 そこで引退話とは関係ない暴露話を出してきたが、引退よりも盛り上がるネタ にマスコミが見事に食いついてきた。 立花が慌てて手を打ってきた時にはすでに収拾がつかない状況となっており、 もはや立花の力を持ってしても、もみ消すことが出来なかった。 1度ついた暴露の火は飛び火を始め、立花の裏の悪事の数々が表沙汰にされて しまった。 かっての強大な力はあっという間に崩壊を始め、立花が運営していた大手プロ ダクションも他のプロダクションに吸収されるとこまで落ちてしまった。 結局、立花は逃げるように芸能界を引退し、海外に行ってしまった。 しかし、今回の安希の作戦にはどうやら、あの作山が絡んでいたようであった。 後日、誰もいないスタジオの片隅で安希と作山が今回の件で話し合っていた。 「あ〜あ、またこれで、しばらく引退できないわぁ〜。もう歳だから引退する つもりだったのよぉ〜」 「何が歳だよ..まだ33・4だろ?引退なん早すぎるんじゃないのか?」 「早くないわよ〜。今回のことが落ち着いたら引退するつもりよ。まあ、立花 を追い出させたことには感謝するけどね。情報ありがと♪」 「いや、礼をいうのはこっちだよ。お前のおかげで樹理歌ちゃんがつぶされる 前に救うことが出来たよ」 「樹理歌ちゃんもよく頑張ったわね〜。他のアイドルだったら、とっくに辞め ているのにね..かなりの屈辱を受けてたんでしょ?」 「ああ..あれだけの屈辱に耐え切れたことには驚いているが、実は最初から 耐え切れると思っていたがな」 「・・・・あっ、それってもしかして、最初から目を付けていたわね〜。相変 わらず抜け目の無いことすんわね。っていうことは立花はあんたにまんまと 利用されたことになるじゃない?」 「利用なんかしてないぜ。まあ、立花のいくつかのコネは手に入れることが 出来たがな」 「おおっ、怖いこわい♪樹理歌ちゃんも可哀想ね〜。立花なんかよりもタチの 悪い奴に開花させられてしまったようね〜」 「俺は立花とは違うぜ。樹理歌ちゃんが本当に嫌がることはしないからな。そ んなヘマは踏まないさ」 「そうみたいね..アレを見る限りは見事しかいいようがないわ..そろそろ 撮影準備に入るから私は去った方が良さそうね」 「そうだな..出た方がいいな」 2人が話してるスタジオの中にこれから行う撮影のセットの一部が次々とスタ ッフの手によって運びこまれてきた。 これからここでミニどっきりの撮影が始まるようであり、スタジオの中には ミニどっきりのメインである特殊な長テーブルが最初に設置されており、その テーブルの上にはぷるんぷるんと揺れている綺麗なおっぱいが丸出しになって いた。 かって立花が樹理歌を辱めるために利用したお色気どっきりの撮影らしく、前 回の放映が大好評だったため、続けて行われることになったみたいだ。 ただ、立花が失墜したので現役清純アイドルの樹理歌が行う必要はなくなった ので、おそらくは別の無名な女性が中に入っているのだろう。 ただ去り際に出した安希の言葉からすると、長テーブルの中に入ってるのは 意外な人物であった。 「あいかわらず弾力のある大きいおっぱいね〜♪変えないままでするなんて 作山さんらしいわ。どうやって樹理歌ちゃんを説得したか聞きたいわね」 「説得なんてしてないぜ。樹理歌ちゃんが自分から言ってきたんだよ」 「怖こわっ。まあ、しょうがないか♪作山さんが専属マネージャーをやった 段階で全て決まってるようなもんね」 「人聞きの悪いこというな。俺はそんな悪人じゃないぜ」 「そうね♪そういうことにしておくわ。じゃあ、また今度ね」 安希が手を振って去っていき、スタジオの中ではセットの準備が完了し、ミニ どっきりの撮影が始まろうとしていた。 ただ、まだ長テーブルから出ているFカップのおっぱいは晒したままであり、 本番寸前で新聞紙がかぶされるようであった。 前回と全く同じおっぱいであることから、明らかに樹理歌がおっぱいを出して いることになる。 だが、立花がいないのに樹理歌がこんな屈辱を受けているのだろうか? それにはある事実が発覚したことに関係あるみたいであった。


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