第7話「晒された身体」


 今、衣愛代は作山に細工をされた食事のせいで完全な熟睡状態になって いる。  その熟睡状態を知らない学楽ばんびの2人は中に入ってるのがとんでも ない女だと信じ、次々ととんでもない事を仕掛けて始めてしまう。  しかし、若々しい背中とお尻、うつ伏せでも横からはっきりとわかる胸 に徐々に相方の藤本は不安になってしまうのである。  そんな不安に駆られる藤本を見て加山は思い切ったアイデアを思い出した。 (うーん。あれが1番だが、まずはもう少しはっきりさせねえとな..)  実は加山は顔を隠したまま、ひっくり返すと言うアイデアを思ったのだ が、万が一この中の女性が若い女であったら、まずい事になるからと思い やめることにする。  まずは少しずつ確認していく方を選んだのである。 「よーし。俺が今から、この女が若いかどうかを確認してやんぜ」 「どーやって確認するんだよ。まさかいきなり引っくり返すのか?」 「俺もそこまで馬鹿じゃねーよ。次はおっぱいを確認すりゃいいんだよ」 「おっぱいを?うつ伏せじゃねーか。これで、どーやって?」 「ばーか、シーツを引っ張ればいいんだよ」  加山はそう言うと、衣愛代の胸下のシーツを掴んで引っ張り始める。  そう、衣愛代のCカップの胸を強引に引き出そうとする作戦であった。 「ほら、おっぱいがズレてきたぜ」 「おおっ、けど乳首が映ったらTV的には不味いぜ」 「ばーか、大体、こういうのってニップレスがちゃんとな・・・・・な? まじ?」  強引に引きだされた衣愛代の胸には当然ニップレスなど貼ってなくピン ク色の乳首がそのまま顔を出してしまったのである。 「おい!やっぱ、まずくねーか?やっぱ若い女だよ」 「・・・そんな馬鹿なことが..」 「なあ、もうやめよーぜ。何かやべーぜ、加山」 「ここらで引けるかよ..落ち着けよ藤本」  藤本がますますビビる中、衣愛代の乳首を出した加山は必死にこの場を 盛り下げない言葉を考えて、1つの結論を出すことにした。 「確かに若い女だよ..だがな、ここまでしても寝たフリをしてるって事 はこりゃ絶対変だし、にせ者って事は間違いないだろ?」 「でも、にせ者でもまずいよ。ここまでやったら」 「もう、ここまで来たら最後までやってやるぜ!俺は狂犬なんだ〜」 「!?おい?何する気だよ?」 「こうなったら、引っくり返すんだよ」 「馬鹿か。そんな事しちゃ放映出来ねーだろ」 「これは俺の狂犬ぶりを試すテストなんだよ〜俺はこんなのじゃビビらね ーぞ」「おいっ、やめろっ加山ぁぁ〜」 「行くぜ〜おらぁぁーー」  加山が衣愛代の身体を持ち上げて一気に身体の向きを反転させる。  反転した勢いで一瞬、顔を覆っていた布団が外れそうになるが、ギリギ リのラインで仰向きになった状態でも布団は顔だけに掛かっていた。  だが、それ以外の箇所は全て丸見えとなっており、Cカップの胸も大事 な所も全てが見えている状態になってしまう。  それも、衣愛代本人は熟睡してるので隠す事も出来ない状態であった。  一方、引っくり返した加山や、それを見ていた藤本は衣愛代の裸を見て 顔が真っ青になっていく。  それは、晒した身体があまりにも若すぎる女性のものだと、すぐにわか ったからである。  張りのある見事なCカップのおっぱい、ぷっくらと膨らんでいる恥丘、 その恥丘に僅かながらに生えているアンダーヘア。  そして、少女に近い綺麗な縦筋が入ったおま●こ、どこの箇所を見ても、 これが若作りしているおばさん等ではないことが良くわかる。  その上、あまりにも無防備な身体の反応に、これが寝たフリではなく本 当に寝ている事も二人にはわかったのであった。  「お・おい..加山..これ..まさか本物じゃねーのか..」ガクガク  「ば・馬鹿言ってんじゃねーよ・よ・・何で本物が最初にくるんだよ・・」ブルブル  「けど..衣愛代ちゃんって確かおっぱいがCカップなんだぜ・・」ガクガク  「・・・ううぅ..ち・違う..あの布団を取ればわかるじゃねーか・・  藤本、取って見ろよ・・・」ブルブル  「本物だったら、どーすんだよ!俺、あの子のおま●こ見ちゃったんだぞ〜」  「俺だって見ちまったよ〜大丈夫だよ、ぜ・ぜってー、にせもんだからよ・・」  ガタッ・・「ひぃぃっ!」「な・なんだっ」  いきなりの音に驚く二人、良く見ると衣愛代の片足がベットから落ちた 音であった。  「なんだ..あの子の足が落ちた音か・・・けど、この感じじゃ、かな  りの熟睡じゃねーのか・・・」  「そーだな・・・熟睡だよな・・・まずいな・・まずいぞ・・」  寝たフリでない事が確信されてから、まずます焦る二人だが、つい片足 の落ちたほうを見てしまう。  片足が落ちたことで、大きく股が開いてしまった衣愛代。  開いた股の間には、ほんの少しながら衣愛代のピンク色の中身が少し見 えてしまってる。  あまりの綺麗な秘部の色とぷっくり膨らんでいる恥丘に二人は視線を奪 われてしまう。  ついつい、二人して同時に生唾を飲み込んでしまうほど衣愛代のおま● こは美しいものであった。  そんな二人が衣愛代のおま●こを見とれてる間に上のほうでは、二人が 恐れていたことが起こってしまう。  そう、片足が落ちた衝撃で布団が少しずつ床に向かって落ち始めている のだ。  バサッ・・・  ついに顔を覆っていた布団もベットの下に落ちてしまい、衣愛代の寝て いる顔が露となった。 「おあっ!!」「うわぁぁっ!」  布団の落ちた方を見た二人は悲鳴に近い大声を出して、その場に腰を落 としてしまう。  彼らの顔は更に蒼白となり、衣愛代の裸を楽しむゆとりなどはなかった。  驚きのあまり立ち上がることが出来ない二人は、とりあえず何とか衣愛 代の側に行き、すぐにベットの下に落ちた布団を拾って衣愛代にかぶせた のである。  その後は、その場で頭を抱えてしまう二人であった。 「なんで本物なんだよー!!」 「どうすんだよ。取り返しがつかねーぞ」 「今の全部、カメラで取ってるんだぜ・・・俺たちお終いだよ・・・」 「ちくしょ・・・どうしてこんなことに・・・」  2人が後悔してる中、すごい形相をした番組プロデューサーが慌てて部 屋に飛び込んできたのだった。  そう、この部屋には二人の行動を映す無人カメラが固定されており、番 組プロデューサーが様子を確認していたのだった。  実は途中まではプロデューサーも偽者が用意されていたと思って楽しん で見ており、止めるタイミングを見失っていたのだ。 「君達、何てことをしてくれたんだい。やばいよ!カットしたとしてもこ れはまずいよ」 「すいません、すいません」 「責任は俺たちが取りますから・・・」  学楽ばんびが蒼白な顔して必死で謝っている中、作山が遅れて入ってくる。  作山の姿を見ると、すぐに学楽ばんびは土下座をして謝ってくるのであ った。 「すいません、今回は俺たちが悪いんです」 「いや図に乗った俺が悪いんです。責任取ります・・どんなことをしても 取りますから」 「まあまあ、学楽ばんびさん。顔をあげてください」 「すいません・・すいません・・」 「すいません・・すいません・・」  何回も床に頭をぶつける勢いで謝る二人に作山は意外な言葉を投げかけ てくる。 「プロデューサー、それに学楽ばんびさん。今回は水に流しましょう。ねっ」 「えっ・・」 「水に流すって・・・」  そう本来一番怒るはずのマネージャーがなんと穏便にしようと言って来 たのだった。  プロデューサーは不思議そうな顔して、その理由を作山に尋ねてくる。 「作山さん..いいんですか?二人は衣愛代ちゃんをあんな目に遭わせた んですよ」 「まあ、確かに度が過ぎたことですが、悪気があってしたわけじゃない。 二人とも始めは偽者だと思ったんでしょ?」 「はい・・そうです・・・」 「じゃあ、これは事故ですよ。うちの衣愛代が熟睡してたのも原因の1つ なんですから」 「・・・いいんですか?本当に..作山さんがそう言ってくれるなら、う ちは大助かりだけど当の衣愛代ちゃんには、どう言うんですか?」 「言うも何も、当の衣愛代ちゃんはまだ寝てるじゃないですか。やっぱ、 このごろの過密なスケジュールが効いたんだろうね。本番で熟睡しちゃう なんて・・・」 「けど、うちはそちらのアイドルの裸まで見たというのにいいんですか?」 「しかたないですよ、本番で寝てた衣愛代ちゃんの方も悪いんだから、も し出来たらこのまま黙ってくれませんか?」 「いいんですか?それで済むのなら絶対に口外しませんので」 「じゃあ、それで決まりですね。衣愛代ちゃんには今の出来事は言わない で下さいよ」  作山は何もなかったかの様にしてくれとお願いし、学楽ばんびにとって 凄く救われた言葉となったのである。  さらに作山は再度、撮り直しをしようとも提案してきたのであった。  もちろん、プロデューサーも学楽ばんびも大事にならなかった事にほっ とし全て作山の提案を受け入れる事にした。  話もまとまり学楽ばんびもほっとし、相方の1人藤本がスヤスヤと寝て いる衣愛代を見て、軽く笑いながら言っていた 「でも..ここまで起きないなんて何かすごいよな。まだ本当に寝てるし..」 「そうだな..俺もここまで起きねー奴、初めて見たぜ」  二人が少しずついつもの調子を取り戻してる中、作山がとんでもないこ とを言ってきた。 「そうだ!学楽ばんびさん。ちょっと手伝ってくれませんか」 「えっ?手伝うって?」 「何かするんですか?」 「衣愛代ちゃんに服を着させるんですよ。まだ、裸なのを忘れたんですか」 「ああ・・そうか」 「それじゃ、目隠しするもん探さねーとな」  二人は目隠し出来る物を探そうとする。そう、衣愛代の裸を見ないため の配慮だが、そんな配慮をする前に何と作山が衣愛代の布団を剥いでしまう。 「そんな、ゆとりはないですよ。早く元の姿に戻さないと全て水の泡ですよ」  作山は二人の前で衣愛代を丸出しにしたにも関わらず平然と言ってきた のである。 「わ・わかりました・・・」 「早く着させよーぜ・・・」  衣愛代をなるべく見ないように服を着させようとする学楽ばんびだが、 作山はそんな二人に凄いことを言ってくる。 「ちきんと戻さないとまずいのでこの際見てもしょうがないですよ」 「えっ..でもまずいんじゃ..」「そうっすよ」 「モタモタして起きたらもっとまずいですよ」 「・・はぁ..」「・・・・・・」  学楽ばんびの2人は顔を赤らめながら、衣愛代の服を元に戻していく。  こうして衣愛代が熟睡してる間に服はちきんと戻され何事もなかった状 態に戻った。  もちろん、今の状態は始め着ていたショーツと厚手のパジャマに戻した ものである。  学楽ばんびの2人は服が変わった事に少し疑問を感じたが、それよりも 衣愛代にした事の方が頭を駆け巡り、その疑問はあっさり頭の中で飛んで しまった。  そして、これから撮り直しが始まるが、ここでも衣愛代の羞恥が終わる ことはない。  そう作山は、まだ何かを仕掛けてくるつもりであった。


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