第1話「ピンク接待」


 時はバブル景気、お札が空へ飛び交う時代。  今なら価値のないものが何十万円もなって、それを財テクなど言って馬 鹿みたいに買い集めてしまう愚の骨頂とも思える時代。  高級品やブランドものも次々と売れ、品切れとなるぐらい日本人の金銭 感覚がおかしくなっており、企業の接待も一番狂ったことをしていた時で あっただろう。  大口の仕事を取るために取引先を豪華な海外旅行に招待したり、世間で は公表できないような色仕掛けの接待(ピンク接待)も当たり前のように 行われていた。  特にピンク接待はバブルの時では常套手段の1つとも言われ、今ではと ても考えられないことをしていたのだ。  僕が勤めている会社でも、ピンク接待は当たり前の様に行われていたの だが、ひどいことに接待役の女性は必ずといって新人のOLが対象にされ てしまうのである。  特に営業部に配属された新入女子社員はピンク接待要員として最初から 採用されてるという悪い噂まで飛び交うぐらいだ。  そんな営業部に僕の恋人である高桐さんが新人として配属されてしまっ たので不安いっぱいでたまらない。  僕の恋人、高桐 菜耶(たかぎり なや)さん。同じ高校に通っていて、 ここの会社の就職活動をしてる時に意気投合し、付き合うことになった。  まさか、高桐さんとつきあえるとは思わなかった。  何せ、彼女は高校時代は学園のマドンナとして有名で、あまりの清純さ からか、告白する男子が卒業するまで出ないぐらい純真無垢な女性なのだ。  だから、恋人といってもまだ性関係もなく、情けないことに高桐さんの 裸も見たことがなかった。  その高桐さんが、悪い噂が絶えない営業部に配属されるなんて信じられ るだろうか?  さらには今日、行われるピンク接待にメインで出るなんて嘘だろう..  僕は高桐さんが何をされるかが不安で、営業部の川谷先輩に無理を言っ て接待に参加させてもらうことにした。    ピンク接待が行われる日の夜9時、僕は先輩に案内されて会社が準備し た特設会場へ向かった。  ピンク接待専用の会場をわざわざ作るなんて馬鹿げている。 「もうすぐで会場だが、後悔はするなよ。源ちゃん」 「大丈夫です。先輩」  先輩が僕に会場に入る決意の確認をしてきた。  もちろん、ここまできた以上、後には引けない。  ちなみに源ちゃんとは僕のあだ名で名前の源堂からきている。  こうして、特設会場に入った僕だが、ここでようやく先輩の決意の意味 がわかった気がした。 「な・何で女子社員がみんな裸なんですかっ!」 「ピンク接待だからさ。営業部に所属している女子社員は全員、裸で接待 してるぜ」 「そ・そんな..じゃあ、高桐さんも..」  正直、ここまでひどいとは思わず、必死で高桐さんの姿を探した。  けど、別に高桐さんの裸が見たいわけではない。こんな破廉恥なことを 高桐さんが出来るはずがないことを確認したかった。 「高桐さんがいない?もしかして断ったとか..」 「それは違うな。彼女は今回の接待のメインだからな。ただ、他の女子社 員のように接待をさせてないだけだ。まあ、接待しろと言っても無理な話 だがな」 「えっ?それはどういうことですか」 「営業部に配属される女子社員のほとんどは、ここに入社するまではウブ で、エッチとは無縁の子ばっかりなんだよ」 「えっ..それだと高桐さんと同じじゃ..」 「どうやら、営業部でいろいろやらされていく内にここまで出来るように なるみたいだな..源ちゃんには悪いが高桐さんもこれから同じ風にされ てしまうだろうな」  先輩に聞かされた衝撃の事実。これが本当なら、高桐さんはこれから辱 められることになるだろう。  けど、一体何をされると言うんだ?これだけでも相当恥ずかしいものだ と思うのに..  僕は高桐さんが来るまで待つことにしたが、あれから既に1時間以上が 経過しようとしていた。  先輩の話によると、もうすぐ終わるというのに、いつ高桐さんが出てく るのだろうか..  他の女子社員は相変わらず、裸で得意先と話しており、これで本当に仕 事がもらえるか疑問に思うぐらいだ。 「先輩、本当にこんなので仕事取れるんですか?大体、裸で仕事の話なん かしてるんですか?」 「いや、ただの世間話さ。見ろよ、あっちの方を。営業部の連中が近づい てきただろ。得意先が満足したとこで大口の仕事の相談を始めるんだよ」 「本当だ..営業部が仕事の話を始めてる..」 「おそらく、裸の女性が近くにいたら、まともな思考は出来ないだろうな。 まあバブルで儲かってる連中さ。こっちの言い値で仕事を頼んでくるさ」 「大口の仕事をですか..」 「ああ。だから、こんな会場まで作ってここまでやってるんだろ。ただの ピンク接待ならここまでやらないだろ?」 「・・・これじゃ、女子社員の裸で仕事を取ってるだけじゃ..」 「まあな。しかし営業部のやつらの顔がみんな明るいって事は次々といい 大口が来ている様だな...」 「ひ・ひどすぎますよ。これじゃ高桐さんはただの見世物扱いじゃ..」 「いいや、彼女にもそれなりの報酬は出るようになっている。その辺の割 合もちきんとなっているぜ」 「?報酬...そんなのまで出るんですか?」 「この調子じゃかなりの額だな..彼女、きっと驚くだろうな」 「何て会社なんだ...」 「世の中、こんなもんさ。まあ、彼女たちが辞めずにこんなことをしてる のも、この会社の”暗黙の了解”が厳しいせいもあるんだろうな」 「それって、噂で聞いてる”性行為は絶対に禁止”というやつですか」 「それだけではないぜ。いろいろ多くあってな。一見、営業部に配属され た女子社員ばかりが恥辱な運命に遭うとんでもない会社だが、ただ偶然に 配属されているわけじゃないのさ...」 「?ど・どういう事ですか?」 「ある程度は本人の意思..もしくは会社が入社時に行った心理分析テス トから、恥ずかしいことをして欲しいと強い願望を持っている女性を営業 部に配属させてるみたいだ..」 「!嘘だ。高桐さんはそんな女性じゃない。高桐さんにエッチな願望なん てあるわけないですよ!!」 「・・・果たしてそうなのかな..まあ、ここの会社の心理分析テストには、 かなりの大金を掛けてるから、伊達じゃない事も覚えた方がいいな」 「・・・・・・」(そ・そんなぁ) 「さて、そろそろ接待が終わる時刻だな..アレの準備も出来てる頃だし..」 「終わる時刻?じゃあ、高桐さんはもう出ないんですね」 「ああ、会場には出てこない。違う場所にスタンバイされているからな」 「・・・違う場所?それって..」 「説明するより見た方が早いだろ..ほらっ。真鍋のやつが準備している だろ?」  先輩が指差して言うと、営業部で1番勤務年数が長いOLの真鍋さんが 全裸でマイクを持ってアナウンスの準備をしていた。  よく見ると真鍋さんの身体は汗だらけであり、その上いろんな液体がか かっていることから、得意先と何かをしていた感じであった。 「先輩?真鍋さんはなんであんなに汗を?」 「ああ、あれか?汗もあるけど観客の涎などのせいだろうな」 「えっ?それって?」 「あいつは営業部で1番勤務年数が長いからな。かなりの度が過ぎた事を やっているんだろうな..」 「・・・・・それって、まさか禁止している行為まで..」 「源ちゃん。案外スケベだな。悪いが営業部で鍛えられた真鍋はそこらの 男では簡単に逆手を取られてしまうぜ」 「・・・そんなに凄いんですか」 「男の扱いは超一流さ。身体1つ触らせなくても満足させる技量や話術を 身につけているからな」 「・・・・・・・・・」  僕はだんだん、この会社の裏の実態が身にしみてわかってきた様な気が した。  そんな事を思ってる中、真鍋さんがマイクを持ち接待の終わりの挨拶を 始めたのであった。 「こんばんは。営業部の真鍋です。今日はお忙しい所、御集まりしてくだ さって有難う御座いました。最後に恒例の営業部新人OLの試練ショーを 始めたいと思います。まずは、みなさんに予め、お配りした資料を拝見し てください」 (試練ショーって..いったい何を高桐さんにする気なんだ?) 「彼女はここに入社する前の高校生活で、3年間も男性に裸を見せたこと のない逸材の純真無垢な女子社員です。今日の試練ショーをきっかけに立 派な淫乱社員に教育するつもりなので、遠慮なく辱めてください」 (うそだ..高桐さんはこんなことを承諾するはずはない..) 「あと、明日から彼女はパイパンで勤めますので、今日はこの場にいる全 員に彼女の陰毛をプレゼントしますので皆さんそれを貰って順々にお帰り 下さい」  得意先の男性たちから大きな歓声が沸き、次々と恥辱の高桐さんを見よ うとして出口に向かったのであった。  僕と先輩も観客の後について出口の方へ向かって行き、そこで衝撃的な 高桐さんの姿を見たのであった。  何と高桐さんが生まれたままの姿で出口の両側の棒に空中で磔の様にさ れていたのであった。  それも文字の”エ”の様に手足は水平にされ、高桐さんの股は180度 近くまで開かれており、さらに両乳首には大きな鈴を付けられて、時たま チリンチリンと鳴っていたのだった。 ‖ ○ ‖ ‖−− ∞ −−‖←Dカップの胸(両乳首に鈴つき。) ‖ | ‖ ‖−− ▽ −−‖ ‖ ‖ ‖ ‖ ‖ ‖←この間からお帰りします。(当然、上を見るのは可) ‖ ‖ 高さは190cmなので、長身の男性は股間に顔を近づけ ‖ ‖ ることが可能。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ※絵文字説明図(ズレて表示してたらごめんなさい..挿絵が描ける方が いたら、どうかこのシーンをお願い出来ますでしょうかm(__)m)  これを見た得意先の男性たちは大いに盛り上がっていた。だが、衝撃だ けなのはこれだけではなかった。  よく見ると高桐さんのあそこから大量の糸が吊るされており、その糸の 先にはスポンジボールが数多くぶら下がっていたのであった。  その数は多く500〜600は軽くあり、とんでもない状況にされていた。  そう、このボールを全て支えているのは高桐さんの陰毛であり、丁寧に 1つ1つの陰毛に糸をくくりつけていたのであった。  心なしか高桐さんの恥丘が引っ張られて少し伸びている気がしていた。  僕があまりの光景に目を背けている間に先輩OLが先頭で待っている人 たちに何か説明をしていた。 「皆さん。先ほど配った回数券の数だけ引っ張って下さい。なお1本だけ 大当たりがありますのでそれを引いた方にはいろいろプレゼントを用意し てあります」 「おい。姉ちゃん。大当たりって何だよ。どうやってわかるんだい」 「それは言わなくてもわかるでしょ?1つしかない物に糸をくくりつけて いるんだから」 「おおっ。そうか。それは楽しみだな。じゃあ、まずわしからじゃな」 「えっと*+商事さんは..かなり大口をもらいましたので5回みたいで すね」 「5回か..おたくは本当に商売がうまいよ」  先頭の男はスポンジボールの1つを引っ張った。  ぷちんっ。と音と共に乳首の鈴が軽くちりんちりんと鳴ったのであった。 「ちっ。外れか。確かにクリからちゃんと糸を辿ったつもりだったのに..」  ぷちんっ。「くぅっ・・・」乳首の鈴の音と共に高桐さんの小さな悲鳴 も響いた。 「ちっ。これも外れか..じゃあ今度はこっちだ!!」  男は楽しみながら高桐さんの陰毛を引き抜いていった。  僕はあまりの光景に、いた堪れない感じになっていた。  そんな僕に気遣う様に先輩が軽く肩を叩いてくれた。 「源ちゃん..しばらくここを離れるか?」 「・・・いえ..目を背ければ何とか大丈夫です...」 「・・・源ちゃんには少しきつい画かも知れんが我慢してくれよ..」 「あれじゃ高桐さんが可哀想すぎます..何が回数券だ!!」 「仕方ない..優越をつけなくちゃ商売は成り立たない..大口にはそれ なりの楽しみを与えなくては」 「!!!」バキッ!!僕は頭に血が昇り先輩を思い切り殴ってしまった。 「っっ..いい拳だな..」 「・・・ハッ。先輩。すいませんっ!!」 「ふっ。構わんさ。俺に当たって気が済むなら幾らでも殴るがいいさ」 「すいません..先輩に殴るなんて、どうかしてました...」 「気にするな。源ちゃんの怒りも悔しさも俺には痛いほどわかるしな」 「でも..先輩..」 「ここは殴っていいんだよ。もし殴らずにやつらと一緒に浮かれてたら俺 が源ちゃんを殴っていたからな」 「先輩...」 「おいおい。涙ぐむなよ。野郎が泣くのはみっともねえぞ」 「はい..すいません..」  僕たちが1番後ろでこんな事をやっている間にも次々と出る人たちによ って、高桐さんの陰毛は次々と引き抜かれていた。  僕がチラリと見るとさっきより卑猥な高桐さんの姿がそこにあった。  何と秘部から次々と愛液が垂れており、出る人にサービスするかの様な 感じであった。  ある人は頭に愛液を掛けてもらい、またある人は口を開けて愛液を飲ま せてもらうような事までやっていたのだ。  だが、これ以上に衝撃的な事を目のあたりにしてしまった..  何と最初は黙っていた高桐さんが小さな声で出る人に会釈をしていたの であった。 「・・・あぁ・・ありが・・とう・・ござい・・ま・・す・・・はぅぅ・・」  心なしか高桐さんの顔に恍惚な表情が出ている感じもあった..  僕は高桐さんのその表情に何がなんだかわからなくなってきてしまった。  本当に高桐さんにはこんなエッチな願望が隠されていたのだろうか..


第2話へ