第1話「温泉紹介ビデオ」


「お断りしますっ!私が温泉関係のお仕事は全て断るのを知ってて何で仕 事を持って来るんですか!部長っ」 「いや、それは分かってるが別に裸で入らなくてもいいんだ。タオルの下 に水着を着て入るんだから。何故、そこまで嫌がるんだ?」 「水着を着たとしても一緒に入るのが嫌なんですっ!いいですか、スポン サーにはちゃんと断ってくださいよっ」 「ま・まいったなぁ..」  温泉紹介の仕事を断固として拒否してくる1人の女子アナにアナウンス 室専任部長は頭を悩ませていた。  普通だったら本人の意思を尊重して断るのが当たり前だが、今回のスポ ンサーはただのスポンサーではない大株主であり、どうしても指定した女 子アナの温泉紹介がして欲しいと頼んできたのだ。 「まいったなぁ..どうして東森くんは、ここまで断固に断ってくるんだ? 水着の仕事ならやってくれるから肌を見せるのが嫌というわけでもないは ずなのだが..」  温泉関係の仕事はどんなことをしても絶対に断ってくる女子アナがいる。  すでに局内でも、この事は有名であり、どんな大物が頼んでこようが、 彼女が引き受けたことは1度もないほどの徹底ぶりであった。  だからこそ、彼女を何とか温泉関係の仕事をさせようとする者も出てき てしまい、局では頭を悩ませる問題となってきた。  そんな彼女の名は東森 奈代佳(とうもり なよか)21歳。  キー局の女子アナであり、某オリ●ンのリサーチの人気女子アナランキ ングでは何と、何回も1位を取ったことがあるアイドル顔負けの人気女子 アナなのだ。  その上、スタイルが良く、顔立ちもいい容姿抜群の女子アナなので、彼 女が温泉紹介でもした日には高視聴率は当たり前だとも噂されている。  今では視聴者の間でも東森 奈代佳が温泉関係の仕事をしないことを知 られてるせいか、ますます彼女が温泉に入る姿を見てみたい要望が高まっ ている。  それでも断固として温泉紹介の撮影を全く引き受けるつもりがない彼女。  何せ、プライベートで女友達に誘われたとしても余程の理由がない限り、 温泉に入るのを断ってしまうほどだった。  例え強力な圧力で温泉紹介をしろと来た日には辞表と引き換えにしても 断固拒否をしてくるつもりだった。  いくらタオルの下に水着を着たとしても、裸の男性と一緒に入るなんて 死んでもしたくないことであった。  要は人と入るのが嫌いなとこから来てるものがあり、温泉そのものは好 きみたいで、意外にも山奥の秘湯なんかには定期的にプライベートで入浴 しに行ってるのだ。  ただ、その場合は周りに誰もいなく1人で入ることが条件となっていた。  どうやら奈代佳は、誰かと温泉に入るのがすごく恥ずかしいみたいであ り、それが原因で温泉関係の仕事を断っているみたいだ。 「まったく〜、部長までも温泉、温泉って言ってくるとは思わなかったわ。 女子アナが温泉に入らなきゃ局が危なくなるぐらいなら、つぶれた方がマ シよ。大株主だから何だっていうのよっ」  最近は毎日のように局のお偉いさんに呼ばれて、温泉紹介をしてほしい と頼まれる日々が続いている奈代佳。  もちろん、どんなに頼みこんでも絶対にするつもりはない。  しかし、どうしてここまで断り続けているのであろうか?  実は奈代佳には隠している原因があり、その原因が意地でも温泉紹介を 断ることにつながっているようであった。  そう、温泉自体が好きである以上、何か人には言えない原因が奈代佳に はあるみたいだ。  今週末にもこっそりと秘湯に入りに行く予定があり、早く週末になって ほしいと心の中で願う奈代佳。  そして週末、奈代佳は人目を忍んで秘湯がある山奥までわざわざ何時間 もかけて向かったのであった。  ようやくたどりついた秘湯には山奥であるせいか、質素な更衣室しかな く、辺りには全く人の気配がない。  奈代佳は更衣室で服をすべて脱いで、タオルを1枚だけ巻いて外に出た。  しかし更衣室から数歩歩いたところでタオルを投げ捨ててしまった。 「ああっ、やっぱタオルなんか付けられないわっ!今回も注意しているか ら、だ・大丈夫よ。周りには絶対誰もいないはずだからぁ..」  念のために裸のままで辺りの気配を確認した。人気女子アナが素っ裸の ままで山中できょろきょろしている。  ぶるんぶるん揺れるEカップのおっぱいを手で隠すことなく、動きまわ っている奈代佳。  ほっ..「よしっ、人はいないわね。さて、ついでだから秘湯に入る前 に近くの滝で身体を洗ってこようかしら..んふふ〜」  全裸のままで奈代佳は秘湯の近くにある小さな滝がある場所へ向かった。  登山道がないため、草むらを掻き分けながら、滝がある場所まで歩いて いく。すでに何度も行ってるので道に迷うこともない。 「ああぁっ..こんなとこ誰かに見られたら私の立場がすべてなくなって しまうわぁぁ〜。けど、気持ちいいぃ..どんどん感じてきちゃう..」  裸で歩いていることに快感を覚えている奈代佳。しかし、どこでも裸で 歩くわけではなく、辺り一帯に誰もいないということが絶対条件であった。  10分ほど歩き、小さな滝がある場所へ着くと、そこには当然のごとく、 人の気配が全く無い。人がいないことで安心感があるのだが、最近は少し 物足りない感じもしてくる。 「見られたら..全てがおしまいだけど..少しぐらいなら見られても..」  ぶんぶんっ。奈代佳は大きく首を振って今の言葉を全面否定した。 (私ったら、何を考えるのよっ!私は露出狂じゃないのよ..人に見られ たくて裸になるわけじゃない..)  ただ自然の中で裸になりたいだけであり、人に裸を見せたり見られたり することは望んでいなかった。  だけど、自分の中に露出癖が潜んでいることも分かっており、人前で一 度でも裸になったら自分が暴走してしまいそうな気がした。  そう、これが温泉紹介を断り続ける本当の原因であり、きっと仕事を受 けてしまったら水着など着けないかも知れない。  いや、もしかするとタオルまで取って、素っ裸で入りたい衝動に駆られ てしまうかも知れない。 (露出狂なんて、なってたまるものですか..衣服から解放されるこの快 感が欲しいだけなんだから..)  全裸で滝の水を浴びながら、開放感を満喫した奈代佳だが、何故かその まま秘湯には行かず、もう少しだけ寄り道をすることにした。 (ぁぁ..寄り道癖がひどくなってきているぅ..最近の私、どうかして るわ..)  この頃は秘湯の前にいろいろと寄り道をせずにいられなくなる。  裸のままだというのに少し登って、見晴らしのいい場所に出てほんの少 しの間だけ景観を楽しむことにした。  これじゃ秘湯に来たというよりは裸で登山しているようなものだ。 (あっ..いやだぁ..あそこがじゅんっと響いてるぅ..もしかして、 濡れたのかしら..)  あくまで濡れているかの確認のために、奈代佳は自分のおま●こに指を 当ててきた。 (やっぱり、ちょっと濡れてるわ..こんなとこで感じるわけないんだけ ど..本当に愛液なのかしら?)  自分の愛液であるかどうか、指を少しだけ膣内に挿れて掻きましてみる。  しかし、そんなことをすれば身体の疼きが増してしまい、指の動きも止 まらない。奈代佳は何とか止めようと理性を奮い立たせた。 (こんなとこでオナニーなんかしたら..変態だわ..止めなくちゃ.. でも..1分..1分ぐらいならしてもいいよね..1分だけ..1分だけ)  時間制限をつけたことで、おま●こを弄る指ピストンが激しくなる。  じゅくじゅくという淫らな音が響き、思わず喘ぎ声まで出てしまう。  空いてる手がEカップのおっぱいを強く揉んでくる。固くなってきたピ ンクの乳首までも自分で摘んで引っ張って刺激している。  時間はすでに1分を過ぎ、5分経ったが、奈代佳のオナニーは本格化し始 めている。人気女子アナが全裸で見晴らしのいい場所でオナニーをしてる なんて知られたら大問題になるだろう。  けど、オナニーが止まらない奈代佳はそんな危険を忘れて、眼下に広が る緑の景色を見ながら、大量の愛液を噴き出しながら悶えている。 「はぁぅぅんんっ〜〜、こんなに感じるなんて嘘みたいぃっ..もう止め ることなんて出来ないぃ..」  次々とくる快感に、奈代佳の全身が悦びに震えている。 (今回だけ..こんなエッチなことはこれっきりにするつもりだから.. イってもいいよね..ぁぁっ..もうイっちゃうっ!!)  眼下に広がる景色に向けて、奈代佳は大量の愛液を思い切り飛ばして絶 頂した。  オナニーを終えて落ち着いた奈代佳は顔を真っ赤にして急いでその場か ら逃げるように去った。 (あ〜ん、何であんなとこでオナニーなんかしちゃったのよっ!信じられ ないわっ、誰かに見つかったらどうするつもりなのよっ。私の大馬鹿っ!)   けど、秘湯に戻って思い出すと、あのオナニーは最高だった。  あんなとこでするのは変態なんだけど、今まで一番気持ちよくイけたよ うな気がする。もう2度とすることはないが、あんなに自分が乱れてしま うことにびっくりした奈代佳であった。  秘湯から出たあとは素直に下山して、そのまま帰路についた。  こうして秘湯でリフレッシュした奈代佳であったが、数日後にまた温泉 紹介の話が持ち込まれ、今度はアナウンス室専任部長の代わりに先輩女子 アナの綾川が交渉にあたることになった。 「この私が頼んでもダメなのかしら?東森さん..いや奈代佳ちゃん」 「はい、先輩が頼んできても同じです。部長の方にはちゃんと断ったつも りなんですが..」 「それは白紙にしておきましたわ。私は別の温泉紹介を頼みにきたのよ」 「えっ?別の温泉紹介ですか?でも、どちらにしてもお断りします」 「まあ、人と入るのが嫌いなのは百も承知よ♪実は今度のは混浴だから奈 代佳ちゃんが絶対に拒むのは分かってるわよ〜」 「知ってるのなら..何でこんな仕事を私に持ちかけるんですか!」 「もしかしたら別の理由があるんじゃないかな〜と思ってね♪」 「な・何を根拠に言ってるんですかっ!む・昔から人と入るのは嫌いです。 これからも気持ちは変わることはないと思います」 「そうね、女子アナをやめたとしても混浴には入りたくないって言ってた みたいだし〜」 「そうです。混浴にはずっと入ることはないと決めてますので」 「それなら、この承諾書を破いてくれないかしら?奈代佳ちゃんが引き受 けるつもりで用意したんだけど、無理に押し付ける気はないから、思い切 り破いてくれないかしら?」 「破けと言われれば破きますか..い・いいんですか?」 「私は別に奈代佳ちゃんに無理強いをさせるつもりはないのよ♪けど、私 には本当の理由を教えてくれないかしら〜。今までも相談に乗ったでしょ」 「り・理由って..そんな隠してなんていませんっ..本当に人と入るの が駄目なだけで..」  綾川アナには何度か相談に乗ってもらったことがある奈代佳だが、さす がに例の原因は恥ずかしくて口に出せなかった。  ここは受け取った承諾書を破いて断ろうとしたのだが.. 「そうだわ♪もし時間があったら、1時間ほど、私に付き合ってくれないか しら。実は私が出演した温泉紹介ビデオを見て欲しいのよ♪」 「先輩の温泉紹介ビデオですか..そんなのあったんですか」 「てへへっ、ここだけの話なんだけど、かなりマイナーなものなの♪知り 合いに頼まれて出演したごく普通の温泉紹介のビデオなの〜」 「そうなんですか..見るだけなら付き合いますが..」 「ありがと♪でも恥ずかしいから個室で見て欲しいんだけどいいかしら?」 「個室ですか..見るだけですからね..説得には応じませんよ」 「そういうつもりじゃないわよ。ただ、私が恥ずかしいだけなのよ♪温泉 紹介の交渉は絶対にしないから。ねっ♪」 「わかりました。けど、そんなビデオを見たところで私の意思は変わりま せんよ。話が終わったらこの紙も絶対に破きますから」 「いいわよ♪私も姑息な手を使って承諾させるつもりもないから」  綾川アナはにっこりと答えてきており、本当に奈代佳が紙を破いても気 にするつもりはない感じであった。  そんな綾川アナに連れられて、個室で温泉紹介のビデオを見始めた奈代佳。  普通だとビデオを見せながら説得でもしてくると思った奈代佳であった が、映像が始まると綾川アナは黙っていて喋ろうとしてこない。  いや、その前に綾川アナが出ている温泉紹介のビデオを見て奈代佳が驚 きの声を出した。 「えっ!ちょっと先輩っ、これ裸に..うそっ、おっぱいまでも..」 「裸になるのは当たり前よ。このビデオ、正しい温泉入浴の説明も兼ねて るからね。けどエッチビデオじゃないわよ。ちゃんとしたものなんだから」  そのビデオには何と綾川アナが素っ裸で映っており、一切隠そうとしな い恥部がモザイクをかけない丸出しのままで撮影されていたのだ。


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