第8話「教師たちの謀略」(原案:iroさん)


 朝食を食べて一旦部屋に戻ろうとしていた男子は、廊下を足早に歩く浴 衣姿の女性を見かけた。 「おい、今のもしかして副会長じゃないか?」 「そうだったか?俺はあんまり見てなかったけど」 「いや多分副会長だな、なんか大きい箱を持っていたし、あれは回収ボッ クスだろう」 「あっちは・・先生たちの部屋があるほうだな。まさか」 「おいおい、いきなり荷物検査かよ、よっぽど朝礼の時に言われたことが 悔しかったんだな」  どうやら美佳は教師の荷物検査をするらしい、今まではよほどのことが 無い限り教師に対しては遠慮していた美佳だが、朝礼の時の教師の態度に 覚悟を決めたようだ。 「面白くなりそうだ、ちょっと見に行こうぜ」  教師の部屋に近づくにつれて、なにやら大声で言い合う声が聞こえてき た。男子生徒たちが教師の部屋の前につくと、すでに声を聞きつけた生徒 たちが部屋の前に集まってきていた。部屋の中からは案の定、美佳と教師 が言い合う声が聞こえてきた。 「これも林間学校には必要ありません!すべて没収します」 「いい加減にしろ!教師の荷物検査をしたうえ没収だと!? 調子に乗る な!」 「調子になんて乗っていません、規則を守っているだけです。先生方も生 徒たちの模範となるよう恥ずかしくない行為を心がけてください」 「馬鹿にしているのか!貴様っ」 「きゃっ」ばたん。  勢いよく美佳が教師の部屋のドアから出てきた。その浴衣ははだけてお り慌てて出てきた様子だ。ドアの前には生徒たちが集まっていることに驚 いた表情をしたが、すぐにはだけた裾を直すと回収ボックスを持って立ち 去っていった。 「おい、待て!」  続いて部屋から飛び出そうとした体育教師の肩を国語教師が抑えた。 「落ち着いてください、言い合ったって無駄ですよ、悔しいですが正しい のは饗庭ですから」 「そんなこと言われても、このまま黙っているなんで我慢ならん!」 「そうは言いましても、このままじゃ本当に教育委員会に報告されてしま いますよ、そんなことになったらただじゃすみませんよ」 「ぐ・・・くそっ!」  実は、教師達の間では林間学校の最終日前日(つまり今日)、集まって 宴会をするのが恒例であった。あまり褒められた行為ではないのは確かだ が、教師達の息抜きのためにと事実上黙認されていたのだ。しかし、美佳 によって酒はもちろん、奮発して買った高級おつまみも全て没収していっ てしまった。酒類はともかく、おつまみは常温では傷んでしまうものもあ り、教師達にとっては精神的にも懐にも痛い事態だった。 「酒も飲めんとは、これじゃあなんのために林間学校の引率を引き受けて るかわからん」  集まっていた生徒たちは(酒を飲むために引率をやってんのかよ!)と 思ったが、気持はわからないでもない。教師達にだって息抜きは必要だろ う、美佳に遊び道具を没収されている生徒は特に同情的であった。 「お前ら、何見ているんだ、さっさと部屋に戻れ!」  体育教師の八つ当たりに、そんな同情的な気持ちが消え去る生徒たちだ ったが、国語教師の一言で風向きが変わっていくのだった。 「まぁまあ落ち着いて、確かに楽しみは減ってしまいましたが、別な物で 楽しませてもらいましょうよ」 「別なもの? 一体なんだっていうんだ」 「つまり、我々から楽しみを奪った人が、代わりに楽しみを提供するって いうのが道理というものでしょう」 「!なるほどな・・おい、お前らも協力しろ、見返りは・・・ま、わかっ てるよな」  成り行きを見守っていた生徒たちも、体育教師の態度の変化には苦笑い だった。しかし教師達も協力してくれるとなれば、今までよりももっと美 佳を辱めるチャンスが増えるのは間違いないだろう。  美佳を恥ずかしい目に合わせて楽しみつつ、あわよくば回収ボックスを 開けさせる。目的が一緒になった教師と生徒は力を合わせて計画を練るの だった。 「美佳、準備はできた?」 「ええ、今度こそ大丈夫よ」  林間学校の2日目には登山が予定されていた。美佳の部屋では同室の女 子たちが学校指定のジャージに着替える中、着る服が無い美佳は浴衣を脱 いでバスタオルを体に巻きつけていた。  一見するとお風呂に入ろうとしているようにしか見えないが、今の美佳 にとってはこれが一番肌を隠している姿なのだ。美佳はバスタオル(とフ ェイスタオル)を無くしてしまったことを旅館のスタッフに話して謝まっ ていたのだが、その時に新しいのバスタオルを貸してもらっていたようだ。 「今度は結び目は大丈夫なの?結構動くから緩んでたら、また色々と男子 に見せちゃうことになるわよ」 「ちょっと!、私がわざと見せてるみたいな言い方をしないでよね!ちゃ んと結んでいるに決まってるでしょう!」  同室の女子はちょっとした冗談のつもりだったのだが、えっちなことが 大嫌いな美佳は強い口調でいい返した。 「ご・・ごめんなさい。別にそういうつもりじゃ・・」 「わかってくれればいいのよ、さ、行きましょう」  そう言って美佳はさっさと部屋を出て行った。 「こっちは心配して言ったのに、何よあの態度!」 「ってゆーかいっつも見られちゃってるくせに偉っらそーに、ちょっとム カつくわ」 「こうなったら私たちも協力してあげましょうよ。そしたらあの偉そうな 態度も少しは治るわよ」  女子たちからも狙われてしまう美佳、敵だらけになってしまった副会長 はこのまま正義を貫けるのだろうか。  登山は旅館の近くにある山に登り、頂上で昼食を食べる予定となってい た。生徒たちはふもとに集まって体育教師から注意事項を聞いていたが、 美佳だけが到着してなかった。 「ん?饗庭はまだ来てないのか?寝坊か」「私たちより早く出て行ったけ ど?」「・・・そうか、じゃあ大目に見て待つとするか」「そうですな」  いつもだと激怒してもおかしくないはずなのに、体育教師たちは美佳の 遅刻に言及しなかった。  その理由は近くで騒いでる男子たちを見て、すぐに理解できた。 「ねえ?あんたたち、さっきから何を騒いでんのよっ」 「へへっ、これだよ」男子がスマホを見せると何かのライブストリーミン グが行われていた。 「これ、ここらの地元のうp主が生放送してるもんだけど、すげーのが実 況されてんだよ」「えっ、これって!」  画面にはバスタオルを取り上げられた美佳の姿が写っており、どうやら 山のふもとに行く途中で地元の男女グループに見つかって捕まったらしい。  警察に露出狂として通報しようとした彼らに「何でもしますから」と美 佳が嘆願したらしい。  グループの女たちが美佳に耳打ちをすると、顔を真っ赤にしながら美佳 が反発してきた。 「それは..勘弁してください」「ふ〜ん、じゃあ通報でいいのね?」 「通報はやめてくださいっ」「じゃあ、素直にやることね」 「わ、わかりました」  美佳は諦めて撮影してる男たちに向かって、一生懸命に笑顔を作りなが ら、こう話しはじめた。 「露出狂の、、饗庭美佳です。ここに2泊3日の林間学校で来ました。旅の 恥はかき捨てってことで露出三昧しているところを、ここに居るみんなに 見つかってしまいました」 「俺らに感謝しろよ。本来だと通報もんだぜ」「って言うか、男たちだけ なら、あんた犯されまくれたわよ」 「あ、ありがとうございます。助けてくれたお礼に、こ、こ、これから、 私の、、お、おま●こを使ったゲームで楽しんでいってください」 「ん?ゲームって何だよ。俺たちみんな彼女居るし、下手なことはできね ーぜ」「当たり前よっ!私たちの目の前でセックスなんてさせないわよ」  運がいいことに、この男女グループはカップルで構成されており、乱交 するほど乱れてない普通の仲良しグループだった。 「わ、私の、おま●こを使っての手マン大会っていうのはどうでしょうか」 「はあ?こんな真昼間から手マン大会かよ。いいのかよ、それで」 「はい、露出行為で楽しんでいた私のお灸も兼ねて、饗庭美佳のおま●こ をぐちょぐちょにしてくだい。皆さんが手マンが上手いのは聞いてます」 「おい、そんなこと話したのかよ」 「いいじゃないの、私たちの彼の中で誰が手マンが上手なのを、ここでは っきりさせましょうよ」「ってお前ら、そんなことまで喋ってるのかよ?」 「あら?下ネタ好きなのは男たちだけじゃないわよ。お互いの彼氏自慢を やっていたのよ」「マ、マジかよ..」  何とグループの中で手マンが上手な3人の男による”早イき勝負”が、 美佳のおま●こで行われることになってしまった。 「そうそう、賞品がないと盛り上がらないから、優勝者には今晩だけ羽目 を外してもいいことを許してあげるわ」「羽目を外すって何だよ」 「私のお姉ちゃんがバイトしてる地元のセクシーパブに行っていいってこ とよ。ちなみに、この美佳ちゃんも露出をした罰として年齢を詐称して今 晩だけバイトしてもらうのっ。お姉ちゃんが風邪引いて寝込んでいるから、 助かったわ。美佳ちゃんもそれでいいわよね?」「は、はい」 「若い子は、お姉ちゃんしか居なかったから、頑張り次第ではバイト代も 出してあげるわよ。ふふ」「って言うか、あそこのパブそんな人来るのか」 「あらっ、今日は稼ぎどきってお姉ちゃんが言ってたわよ。美佳ちゃんに はしっかりセクシーパブのイロハを仕込んであげるからね」  実はここに遊び?にきた大人数の中年男性たちの予約が入っており、美 佳にはその男性たちの接待をさせられるようであった。  この映像を見ていた生徒たちが横目で教師たちをみると、特に体育教師 がウキウキしており、「なるほど、遅刻することは了承済みかよ」「すご い見返りを仕込んできやがった」と教師たちが一枚噛んでいるいることを 察したのだ。  こうして3人の男たちによる手マン大会が始まり、白昼堂々と野外で美 佳のおま●こがぐちょぐちょにかき回されることになった。  男たちは喜んでいたが、手マンをしている彼氏を間近で見ている彼女の 態度は違っていた。 「私より時間かけたら怒るからねっ!この子、処女みたいだから、さっさ とイかしなさい!」「わかったよ」  次の彼女は「イったばかりじゃ不利だからハンデ頂戴」と彼氏と協力す るように女の方は美佳の乳首を弄りまくった。  最後の彼女は美佳のクリトリスを擦って協力し、大会の方は甲乙つけが たい結果となった。  ただ、美佳の方はわずか数分間で3度イかされたので、辺り中にマン汁 を飛び散らしながら、腰をガクガクさせたままだった。 「美佳ちゃん、おつかれ〜。約束どおり解放してあげる。ほら、この道ま っすぐ行けば目的地だし、きっと先生も美佳ちゃんのために話を引き伸ば してくれてるわよ〜」「はぁはぁ..」 「それと今晩のバイトも忘れないでね。送迎バスを用意してあげるから、 こっそり乗り込んで一番後ろで隠れててね。その後で団体さんも乗り込ん でくる予定だから」「は、はい」  美佳は団体客について詳しく知りたかったが、今は急いで山のふもとに 行くしかなく快感の余韻が身体に響く中で、よろけながら向かった。 「おお、饗庭遅かったじゃないか。まあ、その姿だから慎重に来ないと不 味いから大目に見ようじゃないか」到着した美佳を怒ることなく優しく迎 え入れた体育教師。 「余談ばかりしてたから、まだ肝心なことはこれから話すから安心したま え」と国語教師もニコニコしながら話してきた。  ただ2人の教師の視線は美佳の足元を見て失笑していた。 (くくっ、そんなに足をガクガクしてたら生徒にばれてしまうぞ。まあ、 ほとんどバレバレなんだがな〜) (指名していた洋子ちゃんが風邪で寝込んで出れないと知ったときはピン チだったが、いい代役がみつかってよかったよかった) 「それじゃ話の続きといくが、今まで話した注意事項は基本的なことだか ら饗庭は聞かなくても大丈夫だよな?」「はい、大丈夫です」 「これから登山を始めるが、登山コースはしおりに載っているから、確認 しておけよ。道からはずれるんじゃないぞ」 「あっ!」(しまった、しおりはボストンバックに入ってたから持ってな いわ・・でも皆と一緒に行くから大丈夫よね)  同室の女子たちと一緒に行動する予定だった美佳は、ついていけば道に 迷わないと思ったようだ。ところが、次の体育教師の一言に美佳は予定を 変更せざるを得なくなってしまった。 「ちなみに最初に頂上まで到着した生徒には、俺からプレゼントがある。 男子と女子に各々一着づつだぞ」  そうい言いながら体育教師はバッグからTシャツと半ズボンを取りだし た。どちらにも旅館のマークが入っており、お土産用のグッズみたいだ。 (いらねーよ)と思う生徒たちが大半だったが、ただ一人目の色を変えた 生徒がいた。もちろん美佳であり、もし最初にゴールすれば、服をもらえ るのだ。  さすがに教師がイベントとして渡した服を、着るなと言われることはな いだろう。 「ごめんなさい、一緒に行くって約束してたけど、今回は私は先に行くわ」 「そっか、わかった。私たちも美佳の気持はわかるし、頑張ってね」  これでやっとまともな格好に戻れると意気込んだ美佳は、女子たちに謝 ると体育教師の元へ近づいて行った。 「先生、余っているしおりはありませんか?」 「しおり?あぁ、そういえばお前は回収ボックスに全部の荷物が入ってし まったんだな、しおりは無いが、登山コースが載っている簡単な地図は持 っている。だがお前には必要ないだろう」 「なっ、なぜですか?」 「賞品を狙っているんだろうが、お前には無理だ。あきらめて他の女子た ちとゆっくり登ってこい」 「・・・私はこれでも運動神経には結構自信があります。先生も御存じで すよね?」  美佳がそう言うと、体育教師は蔑んだような表情で「普段のお前なら、 一番に到着できるかもな。だがそんなふざけた格好のやつが登山を甘く見 るな、さっさとあきらめろ。ま、タオルをはずして裸になって登れば早い だろうが、お前には無理だろうな」  馬鹿にしたように笑うと、話は終わりだと言わんばかりに、しっしっと 手を振った。 「馬鹿にしないでください! もう、いいから地図をくれればいいんです」 「なんだその態度は、まったく・・・どうせ途中であきらめるに決まって る、お前は最近たるんどるからな」  しぶしぶといった地図を渡してくるが、言われっぱなしで黙ってられる ほど美佳はおとなしくなかった。  これが更なる恥辱を呼ぶとは、この時の美佳は思いもしなかったのであ った。


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