ウオ-タ−スライダ−(読切)
アンケートのネタで閃いたアイドルネタを即興で書いてみました。(^○^)
投票してくれた人に感謝です。
私の名は真加部 ゆう。グラビアアイドルとしてそこそこ売れているアイドル
であり、知名度もそれなりにあった。
だが売れてると言っても所詮はこの自慢のFカップを目玉にしているアイドル
の為、お仕事もあまり大したものがこなかったのであった。
それにこの業界では移り変わりが激しく、グラビアアイドルとしてあと1・2年
がいいとこだった。
今日は何とか事務所が努力してとった日曜昼の生番組に出演しており、
私の出演は最近出来たばっかりの超ロングなウオ-タ−スライダ−を取材
する仕事だった。
さすが前人気が高かった超ロングなウオ-タ−スライダ−だけあって客は
満杯状態ですでに3時間待ちでみんな熱い中をただ待っていた。
私は滑る直前の人を取材するとの事なので上に登りスタジオからの
つながりを待っていたのであった。
数分後、スタジオから呼ばれ私のコーナーが始まった。
「Bスタジオの真加部さん。どうです?そちらの方は?」
「はい。さすが話題の超ロングなウオ-タ−スライダ−だけあってこの通り
満員です。」
「真加部さんはしないんですか?」
「こんな姿で出来るわけありませんよ。」
ただの生取材しか行わない設定なので真加部はグラビアアイドルとして
思い切り青のビキニをしてその魅力を見せ付けていたのであった。
「真加部さん。ちょっと1・2人でいいから感想をきいてもらえませんか?」
「はい。あのーすいません。今から滑る感想を聞かせてもらえませんか?」
真加部が今から滑る30歳ぐらいの女性に感想を聞こうと滑り口近くまで
寄った時にハプニングはおこった。
「あーお母さん、ずるいよー。僕も一緒に映りたいよー」
と後ろから思い切り走ってきた子が真加部に思い切りぶつかってしまったの
であった。
ドシン!!
「きゃあ!!」
真加部はバランスをくずし思い切りウオ-タ−スライダに飛び込んでしまった。
それもマットも持たない不完全な状態で。
本来はマットを背中に敷いて足から滑るのが基本だがハプニングで落ちた
真加部は頭から仰向けで飛び込んでしまった。
「うわ・わわわ・・・きゃあああーーーー」
今の真加部はすっかり気が動転しそのままウオ-タ−スライダーを滑るしか
なかった。
スタジオでは「これはNG大賞に使われますね。」と気軽に話していた。
そして、ウオ-タ−スライダーの外ではカメラマンが透明部分になるコースを捉え
真加部が滑ってくるのをまっていたのであった。
「きゃあああーいやあああーー」
真加部が透明部分に現われた瞬間、カメラマンは少し変なものが見えた様な気が
したのであった。
だが、わずか2・3秒で再び透明部分から普通のコースに入っていったので
はっきりとした確認も取れなかったのであった。
スタジオでもモニタを見てた司会者が違和感を感じたが生番組の為どうする
事も出来ず、ただ様子を見るしかなかった。
ただ一部の視聴者だけは何かを直感したらしく慌ててビデオの録画ボタンを
押したのであった。
そう一部の視聴者には見えたのであった。青色の水着が黒になっている事を。
それはまさしく真加部のアンダーヘアーであり、頭から滑った抵抗で水着が
上下とも脱げてしまったのであった。
その上、気が動転してる真加部自身は自分が全裸になってる事も知らず、
ただ滑るしかなかった。
その頃、真加部のハプニングを撮ろうとカメラ数台が出口をアップで抑えて
いたのであった。
その時、真加部の姿はあらわれ、カメラマンも真加部の表情のアップを
撮ろうと思って本来顔が来ると思われる箇所にズームアップを掛けて
しまったのだ。
そう、もう3時間ほどウオ-タ−スライダーから出る人を撮っていた彼らに
とって条件反射の様なものであった。
しかし、そのカメラにズームアップして映ってしまったのは真加部のあそこの
ズームアップであり、編成室のディレクターは急いで別のカメラに切り替えた
のであった。
だが、次にブラウン管に映ったのは真加部のバストトップであり、自慢の
Fカップがはっきりと映ってしまったのであった。
「うわっ、まずい!!切り替えだ−」
ディレクターは一番遠いカメラにとっさに切り替えをした。
だがそのカメラが一番まずかった。滑り出てくる人を後ろから後頭部を捕らえ
てるカメラは頭が逆になってる真加部の肝心部分を映してしまった。
勢いよく飛び出た真加部が足を完全に閉じている事など無く、開いた箇所の
中心をばっちり映してしまったのだった。
ディレクターは一瞬にして灰の様になりふらつきながらとどめの全体アップの
カメラの切り替えボタンを押してしまった。
グラビアアイドルの真加部はオールヌードを完全に放映されながらそのまま
水の中に落ちたのであった。
スタジオの司会者も完全に言葉を失い沈黙の状態が続いてしまった。
そしてTVにはサブディレクターが「しばらくお待ちください。**TV」の
トラブル時によく流す画面に切り替えたのであった。
結局、番組終了までこの画面が解除されることなく終わったのであった。
そう、もうそれどこではなかったのであり、スタジオ中はパニックとなり、何が
何だが収集がつかない状態になっていた。
だが、それ以上にパニックになったのはウオ-タ−スライダーがあるプールだった。
何百といる観客の前にすっぽんぽんで出てきたグラビアアイドルに狂喜の声が
あちこちで湧き上がっていた。
その上、プールのもう1つの目玉として設置されていた200インチの巨大モニター
画面に生番組の映像が一部始終流れてしまったのだ。
巨大モニターを見ていた人たちも真加部のあそこの巨大映像が映し出された事に
何も言えずただ驚いているだけだった。
真加部の所には急いでプールに飛び込んできたスタッフがタオルを巻いてくれた
のだがもう手遅れに近いものがあった。
後日、さっそく各新聞の芸能欄やワイドショーで大きな話題となってしまった。
某スポーツ新聞A社「グラビアアイドル真加部。全裸生中継。」
某スポーツ新聞B社「前代未聞!無修正映像、真昼の番組で。」
某スポーツ新聞C社「駅からでも見えた!真加部のO×画像。」
大手新聞社「**TV、電話線パンク。苦情件数。過去最高に。」
各ワイドショーも真加部の事務所に殺到しコメントを求めようとしていた。
「あのー今、例の映像がヤフオクに出てるのを知ってますか?」
「**週刊誌で真加部さんの全裸スクープが載るそうなのですか?」
結局1週間以上もこの話題が続き、真加部自身もこの日から数ヶ月
一切の番組を休み、TVに出ない事となった。
けれど、話題とならなくなった後もアイドル投稿雑誌やインターネットで
真加部の画像や動画が大量に回ってしまったので、もう既にグラビア
アイドルとしての地位は完全に失ってしまった。
1年後・・・
「真加部さん。今度の映画、あのハリウッドスターと共演ですがどうです?」
「せいいっぱい頑張っていきたいと思います。」
そう意外にも真加部にとってあの事件は逆にプラスに転じたのであった。
あの後いきなり映画にてオールヌードで復帰したのであった。
あんだけの痴態を晒した真加部にとってはもう肌をさらすのには抵抗はなく
思い切った演技が世間の評判をあげたのであった。
その後も女優として様々な役を思い切り演じ、わずか短期間で大女優と肩を
並べる程まで成長したのであった。
「真加部さん。ハリウッドでもその肌は見せるんですか?」
「ええ、私の役はくの1なのでお楽しみなシーンもあるわ。海外で見れば
それ以上のシーンを見れることを約束するわ。」
「それって?えっ?」
「こんなカメラの前ではいえないわよ。じゃあ急いでるから。」
真加部はハリウッドスターとしてアメリカに飛び立ったのであった。
そう、まさに変わったアメリカンドリームを実現させたアイドルだった。
<完>