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  [No.222] たくや×宮村先生(書きかけ) 投稿者:鶴翼斬魔  《URL》   投稿日:2016/08/21(Sun) 21:54:56

「あれ、もしかして相原じゃないか?」
「え……み、宮村先生ですか!?」
「いや〜、久しぶりだな。見違えたよ。……まあ、言葉通りなんだが。また女になってたんだな」
「あうう……言わないでください、色々と不幸が重なりすぎちゃってますんで……」


 夏のある日、短期バイトを終えてようやく地元の駅まで帰りついたあたしは、宮野森学園での担任だった宮村先生とばったり再会した。
 で、立ち話もなんだからと、先生のお勧めの喫茶店へ。テーブル席に着き、アイスコーヒーを注文すると、心地よい空調の涼しさもあって、ホッと一息を付いてしまう。
「結構大きな鞄抱えてるな。どこかに旅行に行ってたのか?」
「場所だけならリゾートですけど、バイトですよ。臨時のホテルスタッフで二週間ほど。も〜、こき使われるし、セクハラされるし、散々でしたよ」
「そんなに酷かったのか?」
「暇があったらヘルプに行けって言われて、厨房で料理したり、ハシゴ抱えて電球替えたり、立食パーティーの準備とかてんやわんや。それなのに正規のスタッフが順番に休みとるから、こっちに仕事丸投げされるんです。目の前が海でも、夜まで休憩とれなかったり……水着持っていったのに、一度も着ませんでしたよ」
「ははは、そりゃ災難だったな。まあ、楽して儲けられる仕事なんてそんなにないって。今回はいい経験したと思って、次の仕事を選ぶときの参考にすればいいじゃないか」
「そうは言っても、色々と要り様なんですよね……」
 そんな風に談笑していると、注文していたコーヒーが運ばれてきた。それに口をつけ、少し乾いていたノドを潤していると、そんなあたしを見ながら宮村先生が口を開いた。
「その分だと、男に戻れるのはまだまだ先らしいな。相原が研究費を稼ぐために学園に黙ってバイトに明け暮れてたのを思い出すよ」
「………ア〜、ソウイエバ、ソウデシタネ」
「あの時はオレも結構心配してたんだよ。それで校長に……ん? どうした、遠い目をして」
「ア〜…エ〜…ウ〜………」
 言うべきか。
 言わざるべきか。
 あたしの周囲の人間は既に知っていることだけど、昔の担任である宮村先生とは、それほど懇意にしているわけでもない。ここで話して、変な噂が広まったりしないだろうかと、そんな不安が頭をよぎる。
 でも、目の前で訳が解らずに首を捻っている宮村先生を見ていると、言わないことに罪悪感を覚えてしまう。
「……………ジツハ、デスネ?」
 あたしの口が重いので、何かあるとは察してくれたのだろう。急かすでもなく、凝視もせず、ただ黙ってコーヒーを飲む宮村先生に優しさを感じつつ、どう説明したものか……いや、要点はただ一言で済む。済むのだけれど、どうにも言い辛い言葉を堂でもない封に軽くいえないだろうかと頭を悩まし、悩まし、悩ました末に大きく息を吸って、


「「「宮村センセ〜〜〜♪」」」


 まるで心臓を電極を突き刺されたみたいにビクッと身体を震わせる。その隙にテーブル横には、宮野森学園の制服を着た三人の女子生徒が立っていた。
「ああ、お前たちか。どうした、こんなところに」
「うわ〜、見ちゃった見ちゃった、先生ってば隅に置けないんだから♪」
「ん?」
「浮いた噂一つたたないあの宮村先生が、こ〜〜〜んな美人と喫茶店でデートだなんて♪」
「へ?」
「外から真剣な顔で話し合う二人を見て、私たち、ピーンときました! 乙女の感です! この二人、出来てるって!」
 そんなとんでもない勘違いをする乙女の感など捨ててしまえ。
「それで? それで? お二人はどこまでいっちゃってるんですか!?」
「お前たち、少し落ち着け。相原とは別にそういう関係じゃない。お前たちの先輩だ」
「私たちの……?」
 ここは、自己紹介したほうがいいのかな?
「えっと……はじめまして? 宮野森の卒業生の相原って言います。みなさんは、宮村先生のクラスの―――」


「「「卒業生〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」」」


「ま、まさか、衝撃の展開! 宮村先生が、卒業生と付き合ってただなんて!」
「あの、もしかして相原さんって、在学中から宮村先生と!? きゃ〜! 禁断の教師と生徒のコイバナ〜〜〜♪」
「こんな巨乳美人に手を出してたなんて! 宮村先生グッジョブ! このネタ、新刊にいただきです!」
「あっはっは、おい待てお前たち。オレはともかく、変な勘違いをしたら相原が困るだろ。相原とは偶然再会しただけなんだから。変な噂を流すなよ?」
「わかってます! 私たち、自分の目で見た事実だけを伝えますから♪」
「偶然の再会! そこから燃え上がる昔日の想い! やがて二人はフォーリンラブですね!? それとも三角関係が四角関係になって、ああもう、私の頭がパンクしそう!」
「落ち着こう、落ち着いて、妄想全部書き出して! あ、相原さん動かないで、今ささっとラフ切るから。それと写真一枚いい?」
 ダメだ……この子らの見てる眼が色恋フィルタがかかってるから、まったく信用できない。それに事実を認識してる頭の中も絶対にわざと誤解と脱線するように出来てるでしょ!? 手を動かすな、ノートに何を書いてる貴様!?
 だというのに、宮村先生はニコニコ笑ってキツいことを言わないんだから……まったく―――
「それに三人とも誤解しているが、相原はこう見えてオ―――」
「ちょっと待ったァ! 先生、それ言っちゃダメ!!!」
 そう言ってから「しまった!」と口を押さえたけれど、既に遅し。
「「「“お”?」」」
 この姦しい三人娘は、あたしの秘密に繋がるその言葉を耳ざとく聞きつけ、獲物を見つけた猫か犬か狐かのような恐ろしい笑みを浮かべた。
「“お”って何だろうね。幼馴染? っていうのはありきたりかな?」
「お付き合いしている人がいるとか……まさか、先生ってば本当に卒業生と三角関係で不倫で浮気でN・T・Rだったんだ……!」
「恐ろしく強いから気をつけろ……って言うのはありえないよね。美人ですっごくスタイルいいけど、なんかトロそうだし」
 ―――ち、ちっくしょう! 本人に聞かせないようにしてるようでバッチリ聞かせつつ言いたい放題言いやがって!
 こちらに背を向けている三人の他珠に拳骨を落としてやろうかと拳を握り締めるけれど、終始笑顔の宮村先生に「まあまあ」と宥められては我慢せざるを得ない。
「ところでお前たち、オレと相原を冷やかしに着ただけなら、早く店を出たほうがいいぞ。ここのマスター、起こらせると怖いからな」
「おっと、そうだった。相原さんが面白いからついつい遊んじゃった♪」
「こ、この……!」
「相原は学生の頃から、いじられやすい性格だったからなァ……」
「先生までそんなこと言うの!? あたし、もう泣いちゃうよ!?」
「それはさておき」
 おくなよォ!
「先生、明後日って暇ですか?」
「あたしたち、二泊三日で合宿の予定だったんですけど、顧問の先生が盲腸で急に入院しちゃって困ってるんですよ」
「もう旅費も振り込んじゃっててキャンセルきかないから、校長に相談したら宮村先生なら代理を引き受けてくれるんじゃないかって」
「そういうことならかまわないぞ。美術部は夏休みに出てきて頑張ろうってヤツはいないからな」
「「「やったぁ〜♪」」」
 受け持ちの美術部は暇でも、先生には夏休みも仕事があるはず。忙しくないはずがないのに、そんなことはおくびにも出さず、二つ返事で引き受ける宮村先生を見て、あたしは「相変わらずだな…」とため息をついていた。
「そういえばその合宿、人数が増えたりしてもかまわないか?」
「大丈夫ですよ。借りるコテージは部屋が余ってますし」
「宮村先生ならまったく身の危険の心配もないしね〜♪」


「そうか……それじゃ相原、お前、バイトしないか?」
「……………へ?」


 思いがけもしない言葉に一瞬で混乱し、間の抜けた返事を返してしまう。
「もし次のバイトが決まってないようだったら、こいつらの引率を手伝ってくれ。バイト代は校長に交渉して出させるから。俺に急に話を振ったんだから、それくらいは出してくれるだろう」
「ん〜と……まあ、予定もあいてるし、手伝うくらいならかまいませんけど……」
「よし、話は決まりだ」
 そういうと宮村先生は自分のコーヒーを一気に飲み干し、立ち上がってあたしの手をとる。
「今から宮野森に行く。すぐに打ち合わせやらなにやらしないと間に合わないからな。一緒に来てくれ」
「へ? 今から? ちょ、ちょっと、あたし戻ってきたばかりで疲れてるのに!」
 こちらの都合もお構いなしに、宮村先生はあたしの手を引いて歩き出す。そんなところを三人娘に見られて「「「キャー! 大胆〜!」」」とか言われてるんだから、少し待って、あたしに落ち着く時間をくださいぃぃぃ!
「あっはっは、まさか相原と一緒に仕事をすることになるなんてな。人生って不思議なものだな」
「名言ぽいこと言ってごまかさないでぇ〜〜〜!!!」
 そうして話はとんとん拍子に進んで、あたしが宮野森学園テニス部の合宿に、なぜか付いていくことは本決まりになったのだった……


 −*−


「すまなかったな。いきなりお前のことを巻き込んで」
「ホントですよ。ラーメン一杯じゃ誤魔化されませんからね!」
「ははは、仕方なかったんだよ。俺一人じゃ、女子テニス部の面倒なんて見れないんだから。それに他に当てを探すにも時間がなかったし」
 打ち合わせがかなり長引いてしまい、宮村先生と二人並んで歩く道もすっかり暗くなってしまっていた。
 宮野森学園前を通る最終のバスも出てしまっていた。大通りまで出ればタクシーでも通りがからないかと、旅行カバンを宮村先生に持たせて夜道を二人して歩くものの、なぜかあたしはプリプリ怒りながらもドキドキが押さえられなかった。
 ―――男の人と二人きりって言うのは……なんというか……あう〜……
 意識するなというのが無理な話だ。なにせ、先日までのホテルスタッフのバイトでは、こういうシチュエーションではたいていエッチを求められたのだから。
 ホテルの支配人に同じバイトスタッフにチーフに……「夏は出会いの季節だから」とふざけた理由で毎日のように迫られ、時には押し負けて身体を許してしまったり。まだ夏が終わってないのに帰ってきたのも、女性オーナーがその事実を知って、スキャンダルになる前にと中心人物だったあたしに口止め料を渡して追い出したからに他ならない。
 ―――男から女になると、男運が悪くなるのかな……
 弘二も女になったときには周囲から悲惨な目に合わされたはずだ。留美先生と相談して、レポートにまとめてみるのも面白いかもしれない。ただサンプル数が絶対的に少ないけど。
「それにしても相原」
「なんですか?」
 宮村先生の三歩前を歩きながら、振り返りもせずに呼びかけに応える。


「―――綺麗になったな」
「……………………!?」


 ―――な、何を言い出すんですか!?
 身体が震え、胸がドクンと大きく鼓動した。うるさいぐらいに音を響かせて全身へと熱く火照った血液が流れ出し、あたしは下唇を噛み締めて、かろうじて歩む足を止めなかった。
「女になったお前の姿は知ってると思ってたんだけどな……街で出会ったあの時、思わず見違えたよ。受け持ってたヤツに会うことは時々あるんだけど、相原ほど美人になっていたのは他に思いつかないな」
「それは……あたしが元々男だったから、そのギャップで、そう感じただけじゃないんですか?」
「苦労、してるんだろ? 外見は綺麗になっていても、その分だけ、思い悩んだ顔をしていたぞ」
「……………」
 ―――見透かされて、いるんだろうか?
 ふと気が付けば、宮村先生はあたしの隣を歩いていた。
 ちらりとそちらを見れば、先生の顔はあたしに向けてきていない。そのことに少し安堵を得ると、迷いつつも……今は宮村先生の優しさにすがりたくて、言わなくてもいい事を口にしてしまう。
「あたし……男に戻れなくなったんです?」
 度重なる性転換。二人のマッドサイエンティストが生み出す様々なタイプの薬や機械でモルモットのように人体実験を繰り返され、これまで重大な副作用が出なかったのが幸運だったというだけの話。いや、女性として性別が固定されただけで、生命に関わる致命的な被害が出なかったことこそが僥倖といえる。
 そしてこのことで、恋人と別れた。絶望的であっても、元に戻るためには研究を続けてもらわなければならず、そのための研究費としてバイトに精を出す日々。何も知らない男性たちからは肉体関係を強要され、弄ばれているのに感じてしまう自分の身体への忌々しさ……
 どうせ犯されるのなら、いっそ風俗で働く法が稼げるかと思いもしたけれど踏ん切りが付かず、ただ時間だけが流れていく。
「もう三ヶ月かな……戸籍上は男のままだけど、このままなら、いろんな事を考えなきゃいけないかなって思ったり……」
「そうか……」
 もうそろそろ日付も変わるだろうか。
 窓明かりの消えた住宅街を大通りに向かって進みながら、あたしは小さな声で宮村先生にいろんな事を話してしまっていた。
 ―――学生時代も、宮村先生には相談しやすかったっけ……
 男同士でならともかく、女になった今では、その優しさが何よりもうれしい。
 湧き上がる不安に蓋をして、将来を見ないようにして、ただバイトをしてお金を稼いでいるだけで、結局は同じ場所で足踏みしているだけでどこにもいけない。情けなくさえ思える自分の今を話し終えると、
「そうか、大変だったんだな……」
「――――――!?」
 急に、宮村先生に肩を抱きしめられた。
「あ、あの、先…生ぇ……」
「いいじゃないか。自分じゃどうしようもないんだから、他人に頼ったって。不幸な目には遭ったけれど、相原は相原に出来ることをちゃんとしてる。間違っていない」
「……………」
 胸の高鳴りが、加速する。
 新しく服を買うお金もなかったので、姉の夏美の服を借りていたのがいけなかった。先生の手が直接触れてているむき出しの肩から伝わるぬくもりがスゴく心地よくて、開いた胸元には火照っていく肌からにじんだ汗が雫になって伝い落ちていく。
 ―――こんなに密着しちゃったら、意識しちゃうんだけど……
 大丈夫、これはあたしを慰めようとしているだけ。安心させようとしているだけ。やましい気持ちは先生にはない。あたしの考えているようなことが絶対にない。あたしと先生が……シちゃうだなんて……
 自然と歩みは遅くなり、胸の鼓動が大きく聞こえてしまうほどに、無言で静かになってしまう。
 けれど不意に、宮村先生が足を止めると鞄を持った手で横の古びた家を指差し、
「ここ、俺の家なんだ」
「え………?」
「あがっていかないか?」
「え………っ!?」
 そういえばここはどこだろうか。知らないうちに見知らぬ道に入り込んでいた。
「お前を、このまま帰したくないんだ」
「――――――ッ!?」
 ドサッと鞄が地面に落ちる音が聞こえたときには、あたしは宮村先生に両手で抱きしめられていた。
 そして………あたしの唇は、宮村先生の唇で塞がれていた。
 ―――ど、どうして……!?
 あまりの出来事に、驚きで動けなくなる。
 でも、宮村先生の舌先に促されるままに唇を浅く開くと、あたしの舌を絡めとられ、クチュクチュと唾液のはぜる音が鳴り響く。
「だ…ダメェ……センセェ……あたし…汚いから………何度も、犯されて、穢されてるァ……」
「じゃあ、オレもお前以外の女性としてくればいいのか?」
「………それは、なんかヤダ」
 あたしの“女”心も、複雑です。
 でも、指差された家には明かりがついていない。つまり宮村先生は一人暮らしということだ。
 なら、あたしは先生と二人きりになるということだけど……先生は柔和な笑みを浮かべてあたしを見つめ返してきている。その優しい瞳に魅入られたみたいにポ〜っとしていたあたしは、
「やっぱりいやかな。俺なんかとじゃ……」
「……イヤじゃ、ないです。先生となら」
 あたしはドキドキする胸を先生の身体に押し付け、震える声で、すがるように言葉をつむぐ。
 でも、ずっと先生の顔を見ている恥ずかしさをこらえられなくなり、目を伏せてしまう。
「相原……いいんだな?」
「……………」
 声を出せず、ただ小さくうなずくと、あたしは肩を抱かれたまま先生の家の門をくぐり、家の中へとつれられて入る。
 そして、
「ん………」
 玄関の鍵をかけると、あたしたちはお互いの唇を重ね合わせていた。
「はぅ…ぅぅぅん……」
 やさしくて、やわらかい口付けに、あたしは甘い吐息を漏らしていた。
 こんな風に、男の人の腕の中で力を抜いていられるには、いつ以来だろう……たぶん、女になってから初めてだと思う。
 おずおずと、意外と逞しい先生の背中にあたしも腕を回し、アゴを上げて舌を差し出すと、先生の手があたしの頭をゆっくりと撫でてくれる。
「んっ………」
 あたしの身体を戒めていた緊張の糸がゆるんでいく。
 そして、唾液にまみれた唇が離れていくと、あたしは視姦した身体を立たせていることができず、玄関でへなへなと崩れ落ちてしまった。
「大丈夫か?」
「ごめん…なさい……すぐに、立ちますから………」
「いや、オレも、もう我慢できないから」
「あっ……」
 玄関に身を横たえたあたしの身体を仰向けにすると、胸の上に先生の手が押し付けられる。小さく声を漏らし、ぴくんと震えてしまうけれど、あの宮村先生が我慢できなくなるほどあたしを求めてくれていることに……こんな場所でしようとしてるのに、なぜか喜びが込みあがってきた。
「あっ……んん、ダメ……ふあ…ァ……」
 先生の唇があたしの頬、首筋、胸元へと滑り落ちていく。長期のバイトから帰ってきて、汗もいっぱいかいて汚れている肌を嘗め回される恥ずかしさに顔をそむけるけれど、服の上から胸を揉みしだかれ始めると、徐々に溢れる声が大きくなってしまっていった。
「んあっ……せんせぇ……なんか、手馴れてるゥ………」
「おいおい、今は過去の詮索なんてするなよ」
「ご、ごめんなさい……ふあっ!」
 まるで余計なことを聞いたことを叱るかのように、先生の指が乳首を探り当て、グリッと押し込んでくる。突然な強烈な快感にノドをそらせて大きな喘ぎ声を口から迸らせていた。
「そ、そんなに、いじっちゃダメ、あ、ああぁん、ふあァ!」
 今までのか細い声ではなく、はっきりと快感を訴える声を溢れさせているうちに、あたしの服の胸元を開かれ、ブラをたくし上げられ、じかに乳房に触れられていた。そして片方の手がスカートの中へ滑り込み、
「あああっ!」
 くすぐるように太股をなで上げられ、股間に触れられると、パンツのクロッチからグシュッと大量の愛液が滲み出してしまった。
「もうこんなに濡らしてるのか……」
 真っ暗な玄関では気づかれないとは思うけど、その一言であたしの頬はまた一段と熱くなる。
 
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 夏バテが酷くて頭痛が痛いです。