実験小説「たく波」・お正月編-1


12月31日・深夜:相原家

 手のかかる義姉の夏美が結婚して家を出た年の年末、両親は羽を伸ばすため、女になってしまったあたしを誰もいない家に一人残して温泉旅行に出かけてしまいました。
 期間は大晦日から正月休みの終わる三日まで。いずれはあたしも家を出て一人で生活したいと思っているし、掃除も料理も家事は一通りこなせるので、短いけれど一人での暮らしには何も問題は無い……のだけれど、エッチなトラブルが降りかかると言う問題の方が丸々残っています。
 こういう時、昔なら隣の明日香の家にお邪魔していました。でも、あたしが女になってしまって恋人関係が破綻してしまった明日香は、今頃は新しい恋人とお楽しみの真っ最中。あたしの知らぬ間に夏美の紹介でその人とは付き合い始めたそうです。
 さっき窓から部屋の様子を伺ったら、カーテンに髪を振り乱して小刻みに身体を上下に揺さぶっている明日香の影が映っていました。以前は身持ちの固かった明日香がアソコまで乱れるのだから関係はよほど良好だと思われる。そんな恋人たちの営みにお邪魔をするほどあたしは野暮ではありません。
 ―――それにあたしの方も今夜は……
 一年が終わろうとしているせいか、やけに静かに思える今夜、あたしはエッチなトラブルに巻き込まれるのではなく、自ら望んで男の人を家に招いてSEXしようとしていました。
 相手はユージさん。元々は夏美のセックスフレンドの一人だった人。メガネをかけた知的なハンサムで、テクニックの方もスゴくて……夏美が結婚して肉体関係が終わる前から、あたしは隠れるようにしてユージさんと関係を持ってしまっていたのです。
「ああ……ユージさぁん……」
 一時間もすれば一年が終わり、新しい年を迎える……そんな時だと言うのに、これから三日もの間、SEXが毎日出来るのだと思うと我慢できなくなって、両親が旅行に出かけてからリビングのソファーでずっとオナニーに狂ってしまっていました。
 なかなか会う機会が作れなかったけれど、ユージさんとする時は時間の許す限りハメまくっていた。それこそ獣のようにお互いに腰を振り、意識が飛んで何も考えられなくなるぐらいに快感をむさぼりあうんです。
 そんなSEXが三日も続く……そう想像しただけでおマ○コが喜悦の波に打ち震え、愛液を噴きながら達してしまいそうになった。服をたくし上げて露出した乳房を弾ませながら、膨張したクリトリスを指でつまみ、もう片方の手でおマ○コをグチャグチャとかき鳴らしました。
 中指を根元まで挿入すると指先が届いてしまうぐらいに子宮口も降りてきていて、ユージさんのザーメンを注いでもらえる瞬間を待ちわびてる……お正月の三日間、ここはユージさん専用のおマ○コです。他の人とはエッチせずにユージさんのザーメンだけ流し込まれる……考えただけで頭の中が白熱化して何も考えられなくなっていきます。
「と…とまんない……ここに、ここにおチ○ポが入るの。ユージさんの、おっきなおチ○ポ捻じ込まれるの、滅茶苦茶にされるのォ……!!!」
 何回も、何回も、摘んだままのクリトリスをコリコリと弄びながら、ヴァギナをビクビクと打ち震わせます。大きく膝を開いて突き出した恥丘から生温かい濃蜜を迸らせ、キュンッ…とヒップを締め上げ、それでもユージさんを待ちきれないふしだらな肉体は、泣き喘ぐように甘い絶叫をノドから搾り出していました。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
 暖房をつけることさえ忘れていた室内は肌寒く、火照りを帯びた吐息が白くなって唇からせわしなく吐き出されます。先端が固く尖った乳房を揺れ弾ませながら喘いでいると、もうすぐこんな自慰の快感など吹き飛んでしまうような三日間が始まるのだと思い、自然と口元が綻ばせてしまっていました。
「………一度、シャワーを浴びてた方がいいかな」
 汗と恥液にまみれた身体を起こすと、あたしはティッシュを手にとって股間と内股と、愛液の飛び散ったソファーと床も拭います。
 脱ぐ手間さえ惜しんでオナニーの間中ずっと着ていた服は、長袖のシャツに薄手のセーター、それにミニスカート。勝負下着とニーソックスは丸めて脱ぎ捨ててあり、それを床から拾い上げたあたしは、スカートの中の涼しさに思わず頬を染めてしまいました。
 ―――誰かに見られてるわけじゃないけど……
 家の中はあたし一人です。例え裸でうろついたって恥ずかしがる必要はありません。
 でも……身体を起こしたあたしは興奮の火照りを帯びた下半身をスカートの上からギュッと手で押さえ、ドキドキと大きく打ち鳴らされ始めた鼓動に胸を震わせてしまいます。
 ―――大晦日の日に露出癖に目覚めそうだなんて……
 誰もいないからこその開放感からなのか、それともユージさんがもうすぐ来ることへの期待がそうさせるのか、スカートの中に下着をつけていないことが妙な興奮を呼び、胸が高鳴ってくる……もしこのままユージさんを出迎えたりしたら―――と思っていた矢先に、
 ―――ピンポーン
 と家のチャイムがなり、来客が来たことを不意に告げた。
 ―――ユージさんが……♪
 こんな時間に尋ねてくる相手は、約束をしていたユージさんしかいない……でも今は、元々着けていなかったブラだけでなくショーツまで脱いだまま。かと言って、今からショーツをはいてユージさんを待たせるわけにもいかず、あたしはわずかな逡巡の末に手にしていたショーツとニーソックスをソファーの上に放り投げ、代わりにエアコンのスイッチを押してから玄関へと駆け出していました……

 −*−

「いらっしゃい、ユージさん」
「ごめんね、遅くなっちゃって。二次会に付き合えって煩くてさ。約束があるって言っても聞いてくれないんだよ」
「いいんですよ。それより寒かったでしょ、温かいコーヒーを入れますから上がってください」
 外にいたのはやはりユージさん。もし他の人だったら……ミニスカートにノーパンのままで出ていたことになるんだけど、ユージさんならそれも問題ない。
 なぜなら、家の中へと促しながら背を向けた途端に、ユージさんの冷たく冷えた手の平は後ろからあたしのスカートの中へと滑り込んできたから。そして顔を合わせてから一分と経っていないのに、ひんやりとした指先が内股からヒップへと冷たい軌跡を描き、玄関の扉を閉めもせずに息を飲んで身を強張らせたあたしを抱きしめてくるからだ。
「ずいぶんと太股が湿ってるよね。それに下着もはいてないじゃないか。もしかしてさっきまでオナニーでもしてたの?」
「そ、それは……んんっ!」
 外を歩いてきて冷えた手の平を暖めるように、あたしのセーターとシャツを早速めくり上げたユージさんの手が手の平に収まりきらないボリュームの乳房をこね回します。
 本当は声を上げて喘いでしまいたい……でも背後の扉は開いたままです。声を上げてしまえば近所の人たちにあたしのイヤらしい声を聞かれてしまい、明日から家の外を歩けなくなってしまいます。
 でもユージさんはそんなことお構いなし。乳房に痛いぐらいに指先を押し込まれると、オナニーで暖気の済んでいた身体は甘い疼きを早速感じ始め、唇を噛み締めなければいけないほどの艶かましい声をノドの奥から込み上げさせ始めます。
「ダメ……こんなところで……せめて扉を……」
「なに言ってるんだい。こういうシチュエーションだから興奮するんだろ?」
 開け放たれたままの扉から流れ込んでくる12月最後の夜の冷たい空気が、あたしが屋外と屋内の境界にいることを否応泣く意識させます。そのせいか、ショーツを履いていないお尻を満遍なく撫で回していた手の平がスカートの内側で股間の前に回り、さっきまで自分の指でかき回して慰めていた秘所を撫で上げてくると、
「はぁあああああァん……!」
 首を大きく仰け反らせ、冷たい指先を溶かしてしまいそうなほどに熱い愛液を溢れさせながらビクンビクンと身体を震わせてしまいます。
 むき出しのクリトリスを親指でこね回され、緊縮を繰り返している淫裂の中心にも人差し指と中指が押し込まれると、あたしは熱い吐息を弾ませながら幾度となく押し寄せてくる快感の大波に翻弄されてしまいました。抑えようとしていた喘ぎ声もとどめきれなくなり、ユージさんの肩に頭を預けながら豊満な乳房を突き出し、待ち望んでいた快感にむせび泣いてしまいます。
「夏美もかなりスケベな女だったけど、妹さんはそれ以上だね。声、そんなに出したら外に聞こえるよ?」
「だって……ああァ、だって、ずっと…が、我慢……してたからァ……!」
「家の中に入るまで待てないんだから、よっぽどの淫乱だよね」
「い、淫乱でいい……ユージさん、だけだから……こんなとこ見せるの…ゆ…ユージさん…だけェ……!」
「嬉しいこと言ってくれるけど、見られちゃうかもしれないんだよ?」
「ひゃっ……あ、そ、そこは…んッ、んふゥゥゥ……!」
 乳房をいやらしく揉みしだきながら、ヴァギナへと突き立てられたユージさんの指先が膨らみきったGスポットを抉り抜く。立ったまま玄関で潮を噴かせようというのだろうか、確実にあたしを絶頂へと押し上げる巧みな指使いに、あたしの膣内は緊縮を繰り返し、うね狂う膣から地面に向けて大量の愛液を迸らせてしまう。
「アッ、アンッ、イっちゃ、う、ダメ、そんな、気持ち……ンアッ! アアアッ、アあああァアアあアアアッ!!!」
 もう誰に聞かれたっていい……むしろ聞かれるかもしれないと思うから、あたしのおマ○コはヴァギナを拡販するユージさんの二本の指を渾身の力で締め上げていた。
 でも……ユージさんの指はあたしの膣口からいきなり引き抜かれ、膝がガクガクと震えていたあたしは途端にその場で崩れ落ちました。足にサンダルを履いたまま玄関の床へ桜色に染まった乳房を押し付けてうつ伏せになり、まるで後ろから犯してくださいと言わんばかりにミニスカートからお尻を突き出してしまうけど……潮拭き絶頂寸前で愛撫を止められた身体はあたしの言うことを聞いてくれません。小刻みに痙攣したまま、張りのあるヒップをユージさんと開けっ放しにされたままの玄関に向け、白く曇る吐息を何度も吐き散らしてしまいます。
「夏美より淫乱で、体つきもおマ○コも最高……そんなたくやちゃんを独り占めできるんだから、夏美に捨てられて幸運だったかな」
 ユージさんはズボンのチャックから既にいきり立った肉棒を引っ張り出します。そして倒れこんだままのあたしの腰を抱え上げて、太くて逞しいおチ○チンを奥の奥まで濡れそぼったあたしのおマ○コに押し込んできてくださいました。
「あッ…あああああああああァ……♪」
 床に手を着き、お尻だけを高く掲げた体勢のまま、カリ高のおチ○チンにおマ○コが押し広げられます。
「く…ゥ……スゴい締め付けだね……最高だよ、たくやちゃん……!」
「ゆ、ユージさんの、おチ○ポ、いいの、んあァ、ダメ、イっちゃう、もうイっちゃう、イっちゃうゥ〜〜〜!!!」
 背後から覆いかぶさってきたユージさんは、あたしの腰を両手でしっかりホールドして、激しいストロークで何度も子宮を突き上げてきます。それこそまるで除夜の鐘を突くように、子宮口に肉棒を叩きつけられるとあたしの全身にSEXの快感が響き渡り、外へもれ聞こえることさえ忘れて喘ぎ声を迸らせてしまっていました。
 除夜の鐘のように108回突き終えられるまで、今のあたしのおマ○コはアクメに達するのを堪えられません。ユージさんのペ○スが往復するたびに絶頂への緊縮が高まり、肉ヒダを余すところがないぐらいおチ○チンへ絡みつかせながら尿道口のすぐそこにまで熱い迸りを込み上げさせてしまっていました。
「イ…くゥ……♪」
 オナニーでは得られない圧迫感、満足感、そして……相手の体温を感じられる幸福感。肉棒の脈動も激しくなり、射精の瞬間が迫ってくると、ユージさんの両腕が背後からあたしを抱きしめてくれます。
 ユージさんと付き合い始めてからボリュームがさらに増した乳房に指先が食い込み、身をよじって後ろに向けたあたしの唇にも吸い付いてきてくれます。小刻みに膣奥をかき回されてグチャグチャとイヤらしい音を響かせながら、まるでカエルの交尾のように身体を重ねたあたしたちは舌を大きく突き出したイヤらしい口付けを交わして相手の顔まで嘗め回します。
「み…見られてる…聞かれてるけど……あ、あたし、イきたい、このまま、ゆ…ユージさんにイかされたいィィィ!!!」
「本当に、いやらしいよね……家の前を誰かが通ったら、絶対気づかれるって言うのに……!」
「いいの、あたし、淫乱で、スケベだからァ! だから、あ…あたしのおマ○コに、ユージさんのおチ○チンを、突きたてて…な、膣出ししてェ〜〜〜!!!」
 コンドームもつけなくていい。外に出してくれなくていい。生でSEXして、射精する最後の瞬間まであたしのおマ○コを滅茶苦茶に掻き回して欲しい……そう涙ながらに哀願すると、ユージさんの肉棒が熱く煮えたぎった蜜壷に深々と突き立てられ、あたしはそのままオルガズムへと駆け上がっていった。
「んああああああああああァ!!!」
 あたしが床にすがりつくようにして嬌声を放った直後、ユージさんもまたあたしの子宮目掛けて勢いよくザーメンを打ち放ちました……きっと、あたしが本当の女だったら絶対に受精してしまうほどの濃厚で、熱いザーメンです。
「あァ……あンっ………ユージさん…スゴ…い………♪」
 子宮の奥から精液の温もりが広がってきます……そしてそれと同時に、おマ○コの脈動にあわせて噴出していたあたしの射精液のぬくもりも、崩れ落ちてしまった身体の下からじんわりと伝わってきます。
「たくやちゃん……あけましておめでとう」
「え………?」
 オルガズムの余韻に呆けていると、ユージさんが耳元で囁いてきました。それからユージさんに左手首に付けられている腕時計を見せられると、つい先ほど……ほとんどあたしがイくのと同時に、新しい一年が始まってしまっていました。
 ―――あたし……イきながら新年迎えちゃったんだ……
 だけどそれは、“女”のあたしにとっては何よりの幸せでもあります。
「ねえ……今度はもっと…ゆっくり時間をかけて欲しいな……」
 玄関の扉を閉めて、鍵を掛け……これでこの家は、あたしとユージさん、二人だけの空間です。
 だからもう、どこでSEXしてても同じです。少し寒いですけど、あたしが玄関に横たわったまま身体を開くと、ユージさんは精力絶倫のおチ○チンでおマ○コを刺し貫いてくれます。
「な、膣内(なか)に、あたしの膣内にィィィ!!!」


 今日から……一月一日から、あたしのおマ○コはユージさん専用のおマ○コです。
 だから、ユージさんのおチ○チンもあたし専用のおチ○チン。そして何度もあたしのおマ○コの中で発射されるザーメンも、全てあたしのものです。
 口にも、顔にも、オッパイにも、おマ○コにも、アナルにも、ユージさんはタップリとザーメンを撒き散らしてくださいます。
「あ…ァ………♪」
 男のままではわからなかった犯され、穢される興奮に幸せを感じながら、あたしは両腕とおマ○コでユージさんに強く強く抱きついてしまっていました……


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