たくやちゃんの性少年育成日記−プール編1-a-2


「―――んっ。………(プクプクプク)」
 鼻の下まで水面につけた静香さんはゆっくり息を吹き、プールの水面にいくつもの泡を作る。
「―――んっ。………(プクプクプク)」
 なんか待ったりと幸せそうな表情を浮かべ、息を吐く行為を続ける静香さん。おかげで変なナンパ男にも目をかけられていないようだけれど、その後ろではどうすればいいのか分からない明君が戸惑いながら立ち尽くしていた。
 さらにその背後へ水中から回りこんだあたしと麻美先輩は、頭を出した水面で息継ぎをしながら目配せをすると、水中を滑るように明君に近づき、二人して男の子とは思えない細い体に抱きついた。
「ッ――――――!!」
(声を出さないで。あたしあたし)
(せ、せんせ……ふゥン!!)
 悲鳴を上げられないように最初に口を抑えたおかげで静香さんには気付かれていない。けど、豊かな乳房を押し付けるように身をすり寄せ、肩からうなじへのラインに麻美先輩が唇を滑らせると、女性用の水着に身を包んだ少年の体がビクッと跳ね上がる。
「―――? どうかしたの?」
「い、いえ、何でも……な、ない…です……」
 不審に思った静香さんが振り向いたときにはあたしと麻美先輩は既に水中に頭を引っ込めている。そのまま二人して、少女と言ってもおかしくない綺麗な明君の肌へ唇と手で刺激を送ると、股間を押さえてキュッと体を硬くする。
(今はこれは邪魔ね)
 あたしの指は背骨の窪みを撫で下ろし、小さなお尻を包み隠しているパレオに手を掛ける。一瞬抵抗しようとした明君の手から結び目を解いて抜き取ってしまうと、抗おうとした両手を背中の後ろで結ぶ紐代わりにしてしまう。
(な、なにするんですかぁ!?)
(気持ちのい・い・こ・と♪ 明君がと〜っても大好きなことよ)
(僕、こんなの好きじゃありませんっ!)
 嘘ばっかり……心の中でそうつぶやくと、静香さんの見つからないように明君の小さな背中に隠れ、ビキニを上へたくし上げる。冷たいプールの中で乳房をさらけ出した興奮にブルッと身を震わせると、ボリュームのある膨らみを明君の背中にグイッと押し付ける。
(んふぅっ……明君の大好きなおっぱいよ……先っぽ、固く尖ってるの分かる?)
 水の中で冷えて固く萎縮した乳首が明君の背中に回されたビキニのラインに引っかかって、柔らかい体を擦り付けるたびに水の中で浮かび上がるような快感を感じてしまう。
(やッ、あ……それ…くすぐったいよぉ……!)
 あたしが胸を押し付けるたびに明君は顔を苦しそうにゆがめ、女の子のように腰をくねらせる。その仕草に嗜虐心を刺激されたあたしは手を回して女性用のビキニブラに包まれた明君の胸を手の平で包み込むと、円を描くように大きく揉みまわした。
(あうぅん……!)
 肉付きこそ薄いものの、少年特有の柔らかさを帯びた胸を丹念にこね、水着の上からコリコリと乳首を引っかく。前と後ろからあたしの責め立てられた明君は目に涙を浮かべながらしきりに身悶えするけれど、軽くアゴを突き出して唇を開き、喘ぐその表情は男の子とも女の子とも取れる中性的な魅力を帯び、快感を必死に堪えようと顔をゆがめる仕草がたまらないものがある。
(このまま一気に下もいじめちゃおっかな……)
 静香さんにばれるかもしれないと思いはするけれど、明君をもっといじめたいと言う気持ちの方が強い。あまり日焼けしていない綺麗なうなじにチュッチュッとキスしながら胸に這わせていた手をゆっくりと強張り昂ぶっているだろうおチ○チンの方へと滑らせ始める……その直後、明君は驚いたように表情を変え、体を伸び上がらせて溢れそうになる喘ぎを唇を感で必死に喉元で押さえ込み始めた。
(あ…やぁ……ああ……ぬ、脱がしちゃ……んんっ……!)
 今にも感極まって射精しそうな表情を浮かべる明君を不審に思い、ちゃぽんと音を立てて水の中へもぐる。すると、水中でビキニを膝までズリ降ろし、固くなったものを根元まで口に頬張っている麻美先輩の姿が視界に飛び込んできた。
(んむぅ……んっ、んっ、んふぅ……ん、んんん……)
 あたしがもぐってきた事に気付くと、麻美先輩は心なしか嬉しそうな表情を浮かべ、肩のラインで切りそろえたショートヘアを水中に漂わせながら顔を前後に振り、びくびくと痙攣する未成熟なおチ○チンを舐めしゃぶる。冷たいプールの中で暖かい麻美先輩の唇に包み込まれてはねっとりしゃぶられ、再び冷たい水の中へカリ首まで押し出されると、温度差でいつも以上に感じるのか、自由にならない手の代わりに繰り返し腰を突き上げている。
(明君ってば……ここがプールだって事も忘れこんなに感じちゃって……)
 水中から頭を出す前に回りを見回せば、ふと、そう遠くない位置にいる女の人と目が合ってしまう。
(―――――――――)
 こちらに近づいても来ないし離れようともしない。麻美先輩に股間を吸引されて身悶えする明君をジッと見つめ、かなり大きな乳房を水着の上からこね回してオナニーしている。その様子を確認したあたしはもう一度深くもぐると、明君の膝に纏わり着いている小さなビキニを足首まで下げ降ろし、嫌がる明君の脚を水の中で高々と抱え上げさせてしまう。
(―――――――!!!)
 股間を広げられ、冷たい水に股下を撫でられるくすぐったさに明君が身を強張らせる。
 あたしはそんな明君の背後で水中から顔を出すと、大きく息を吸い込んだ。そして下へ手を伸ばし、さっきの女の人がいるほうを意識しながら明君のキュッと窄まったお尻の穴を指先でくすぐり弄ぶ。
(だ、だめ、お尻は、っ、うぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!)
 このまま指を入れてしまおうか……そんな欲求があたしの胸に渦巻く。指の動きに纏わりつく水の冷たさに悪戯心を昂ぶらせていると、もう射精も間近に迫っていた明君の股間から麻美先輩が離れ、少し離れた位置まで水中を泳いでから頭を上げて大きく深呼吸をし始めた。
「あっ………」
 押し殺した声じゃない。あたしが手の平で包み込むと、突然快感が中断された明君のペ○スはビクンビクンと脈打ち、精液が尿管を込み上げているのが分かるぐらいにパンパンに張り詰めている。そっと先端を撫でるとヌルッとした白濁液が指先に絡みつく。もう声を押し殺せないほど昂ぶっている年下の男の子は後ろを振り返ってくると、何かを求めるような視線であたしに訴えかけてきた。
(いいわ……このまま行かせてあげる。プールの水の中にタップリ精液を噴き出しなさい)
 水の中でも熱さを失わない勃起を握り締めたあたしは、わざと激しく荒々しく手首を動かした。普段とは違う冷たい水の中で皮がめくれ、カリ首が抉られ、痛みと変わりない強烈な快感に首を仰け反らせて体を強張らせる。あたしに抱えられて浮いた体を限界まで引き絞ると、ただ腰だけは前に突き出して切羽詰った吐息を漏らしていた。
(ほら、みんな明君が射精するところを見てるわよ。大股開きでお尻の穴をさらしながらイっちゃいなさい)
 あたしが耳元で囁くと、明君が一瞬我に帰る。……が、もう遅い。水中でグチュグチュとペ○スを弄られ華奢な体を仰け反らせた明君は、今にも迸りそうな精液を必死に堪えながら全身を引き絞る。後ろ手に縛られたまま口を大きく開いて、あたしの指が根元まで扱き降ろされるたびにビクンッとペ○スを震わせ、もう間もなく尿道から濃厚な白濁液を大量にプールの中へ吐き出す……そう予感めいた感覚が胸に込み上げてきて、思わず唇を舐めたその瞬間、
「………本当に男の子なの?」
 明君の目の前にやって来た静香さんがジッとこちらをのぞきこんできた。
((―――!!!))
 顔を半分水の中へつけて明君の背中に隠れているから、あたしが明君へ悪戯しているのがばれている……とは思えない。静香さんだし。
 けれど明君は別だ。突然静香さんに声を掛けられたことで恥ずかしさや驚きなどの感情が一気にあふれ出し、あたしが握り締めているペ○スを狂ったように痙攣させている。
「あ、あの、僕、僕ぅ……!!」
「これぐらいの胸の子……普通にいるよ?」
 男性器の根元をキュッと指で締め付けて明君に射精を堪えさせるけれど、静香さんは自分の手でその均衡を破る。あたしがいる事に気付かないまま、吐息が触れそうな距離にまで明君に近づくと、水着に覆われた平らな胸をそっと手の平で包み込み、円を描くように撫で回しだした。
「ふあっ…! あ…んっ、クぅ……んっ、ん〜〜〜……!!」
「………先っぽ、固いよ。男の人も、固くなるの?」
 よほど不思議なのだろうけれど、今の明君には拷問にも等しい行為だ。女子寮生活が長くて女の子同士のスキンシップには慣れている静香さんは、プールの冷たさ以外の震えで喘いでいる明君の胸を確かめるように何度も撫でくすぐる。そして女性同様に硬くなった小さな乳首をキュッと摘みあげ、クリクリと左右同時に摘みの様にひねり回した。
(目の前に静香さんがいるのに……明君てば、本当にいけない子なんだから……)
 乳首をこね回されて喘ぐ明君を追い詰めるように、あたしは片足を上げさせたまま張り詰めたおチ○チンに五本の指を絡みつかせる。いつ射精してもおかしくないほど痙攣しているペ○スには触れるだけでも愛撫になる。ヌルヌルの先走りがあふれ出る先端を丹念に撫で回して、精液を限界ギリギリまで込み上げさせると、そこからは技巧も何もなく、一心不乱に手を上下に動かした。
「んはぁ! んはァ! あ、んあ、ンンッ、んむゥウウウ〜〜〜〜〜〜!!!」
 人差し指がカリ首を下から抉り、返す手首で張り出した亀頭の傘を段差が折り重なる指の筒で扱き上げる。
 さすがに声を上げられるのはマズい。あたしは明君の足を下ろし、その手で絶頂の迸りを上げようとする唇を塞ぐと、キョトンとしている静香さんを前にして、そのまま一気に登りつめさせた。
「んむうぅぅぅ〜〜〜〜〜〜!!!」
 射精するその瞬間、腰を大きく前に突き出したため、ペ○スの先端が静香さんの股間へ押し付けられる。好都合とばかりに、ペ○スを筆のように縦に振って水着の表面で射精口を擦り立てると、明君はガクガクと腰を大きく震わせながら濃厚な精液を静香さんへと撃ち放った。
「………?」
 何が起こったのか理解できていない静香さんの周囲に、次々と白い濁りが浮かび上がる。それでもまだ手を止めずにあたしはおチ○チンを扱き続け、ポロポロ涙を流しながらイき狂う明君を容赦なく責め立てる。
「ほらほら。もっと体を寄せて。こんなところ、誰かに見られたら大変なんだから。……ギュッと抱きついてあげるのよ」
 突然水面から頭を出した麻美先輩が静香さんを背後から抱きすくめ、あたしと明君の方へ二人して体を寄せてくる。正面からあたしに引けを取らない静香さんの魅惑的なボディーに密着された明君は眼前に迫ったふくよかな乳房の谷間に喘ぎながら顔をうずめる。そして膝の間に割り込んできた静香さんのお腹へ自分から肉棒の先端を擦り付けるように腰を動かし、アゴを突き上げながら射精に射精を繰り返して次々と水中に精液を撒き散らしてしまう。
「フゥ〜…フゥ〜…フゥ〜……」
 射精が収まっても明君の絶頂は収まらない。イって気残らずザーメンを射精しきってもまだ震えているペ○スの裏側を静香さんの下腹部に密着させたまま、荒く乱れた呼吸を繰り返す。
 肉棒の根元に添えたあたしの手には明君の快感の深さが痙攣として伝わってくる。自分と静香さんの密着した胸の周囲に白いワタ状になって漂う精液を気にする余力もないほど腰をしきりなく震わせ続け、あたしに抑えられた開きっぱなしの唇からはだらだらと涎があふれ出していた。
「ふふふ……静香さん、明君のおチ○チン、どんな感じ?」
 明君のおチ○チンと口から手を離したあたしは、強烈な射精でイきっ放しの少年をゆっくりと平静に戻すために全身を撫で回して行く。太股からウエストのラインを手の平全体で撫で回すように刺激し、うなじや耳たぶに舌を這わせながら先っぽの固くなっている乳房で腰から肩に向けて背中を擦り上げる。
 腰に集中していた快感が全身を包み込むものに変わっていくと、明君も次第に呼吸を落ち着かせ、あたしと静香さんに挟まれたまま安堵にも似た表情を浮かべ始める。でもその一方で、明君の男の子の証をお腹に押し付けられ、背後から麻美先輩のキスやおさわりで反対に気持ちが昂ぶっていき、うっすらと開いた唇から快感の吐息を細かく漏らし始めていた。
「ほらぁ……明君のおチ○チンですよ。静香さんのお腹にいっぱい精液を撒き散らしたかわいいかわいいおチ○チンですよ〜♪」
 あたしが明君の体を静香さんへと押し付ける。すると勢いを失ったけれどまだまだ大きさは保っているおチ○チンが静香さんお肌をくすぐるように揺れ動き、麻美先輩に水着の下をいじくられながら赤くなった顔に困惑の表情を浮かべる。―――けれど決して不快に思ったり、緊張で動けないわけじゃない。おチ○チンにお腹をソフトタッチされている内に、悩ましい吐息を唇から漏らし、しなだれかかる少年の方にピアノを奏でるしなやかな指先を恐る恐る触れさせる。
「んッ……は…あ……震えて…る……これが男の人の……」
「ちょっと違うわ……これは「男の子」のおチ○チン。どんな風にかわいがってあげてもいいのよ、静香さんのお好きなように……」
 まだ脱力から抜け出せない明君が横目であたしを恨めしそうに見る。そんな目で見られると……ここで終わりにしようかと思ってたけど、もう少しだけ弄んであげたくなっちゃうな……
「気持ちよくしてくれた男の人にどうしたらいいか、教えてるでしょ? せっかくだから明君にもしてあげて」
 あたしの言葉を聞くと、静香さんは表情を強張らせるものの拒みはしなかった。そして息を吸い込んでチャポンと水中に頭を沈めると、
「ひゃウんッ!! お、おチ○チン…ダメ……んんっ! 僕…僕…んんんぅ!!」
 イったばっかりで敏感になっている明君のおチ○チンを咥え、プールの水から静香さんの口に包まれて驚くモノの途中に残っているものを吸い上げる。あたしの言葉を疑う事無く信じ込み、口の中で丹念にペ○スを献身的なまでに丹念に舐めしゃぶって綺麗にする静香さんの口奉仕は明君をたちまち追い込む。年端も行かない少年の声はすぐに切羽詰った喘ぎへと変わり、お尻の穴までヒクつかせながら快感に酔いしれ始める。
 けれどベッドの上ではなく水の中での静香さんのおしゃぶりの時間はそう長く続かない。息が続かなくなるとすぐに顔を挙げてしまう。
 その髪の毛には先立って明君の放った精液が幾筋がまとわりついている。完全に水と混じり合わずトロッとしたものを前髪から垂らしながら潤んだ瞳で見つめられると、ゾクッとするような色気に背筋が震えてしまう。―――普段のあたしもこんな顔で喘いでいたりするのかと思うと、腰の奥がムズッと疼いてしまう。
「静香さん……欲しいの?」
 問い掛けに、静香さんはためらいながらもコクンと頷いた。
 そして再び上げた顔は今にも泣き出しそうなほど快感を必死に堪える表情で、すぐさま顔をそらしてしまうけれど、麻美先輩の手が触れると大きな胸でパシャパシャと水面に音を響かせてしまう。
「くぅ、んぅ、んんん〜〜〜……!!」
 できることなら、あたしもこのまま静香さんに心行くまで満足してもらいたい。
 考えてみれば、あたし以外の男性に静香さんが求めるのは初めてのことだ。まるでおびえるように男の人と距離を置こうとする静香さんと、いじめ荒れるたびにかわいさを増す明君の二人をエッチさせたら、どれだけ乱れるのか、見てみたいと思うけど……いや、やるならあたしの手で二人を弄ぶ方がいい。ベッドでもプールでも関係ない。二人が結合するその瞬間をあたし自身の手で迎えさせ、よがり狂わせてみたい……想像しながらうっとりと熱いため息を漏らし、胸を震わせたあたしは、明君の首筋へ唇をそっと近づけ……触れる直前で体を離してしまう。
「それじゃあいったん上がろっか。明君、このままじゃ疲れすぎて溺れかねないし」
 二人をもっといじめたい……ならそれは今すぐじゃダメだ。まだプールで遊べる時間は長い。せっかく明君と恥ずかしがりやの静香さんを引き合わせたんだから、こんな封に快感に流されるままにエッチな事をさせたって、接点のほとんどない二人だと一度きりの関係になるのは目に見えている。
(するなら……そう。もっと二人の気持ちを昂ぶらせてから、普段なら泣き喚きそうなシチュエーションで徹底的に、忘れられないぐらい濃厚に……ん。考えただけで体が…あああ……)
 とは言え、そんなあたしの計画を知るよしもない三人は、それぞれが不満そうな表情であたしの事を睨んでいる。驚いた事に、普段は表情をあまり見せない静香さんでさえ、恨みがましそうにあたしの事を見つめている。
「なによそれ! せっかく相原くんそっくりの女の子と可愛い男の子を一片に弄べるって、期待してたのにぃ!」
「麻美先輩……一応ここ、回りに人がいるからそう言う事を大声で言わないで」
「いいわよ。相原くんがそう言うつもりなら、大声上げて注目浴びて、ふしだらな事を出来ないようにしてあげるから」
「………後のお楽しみも、パァになっちゃうけど?」
 不満を口にする麻美先輩の目の前で明君に抱きつくと、指先の動きを見せつけるように胸のビキニからアゴのラインへと手を滑らせる。開放されたばかりで油断していた明君は、先ほどの麻美先輩の大声で注目を浴びている事も忘れ、身を固くして声を震わせ、それでも恥ずかしげに目を伏せるとあたしの爪の先に乳首を引っかかれてあご先を跳ね上がらせる。
「だ…ダメ……ゆるして……」
「そうねぇ……麻美先輩が邪魔するって言うし、今日はこれまでかな。よかったわね、明君♪」
「ぅ……」
 見せるのはここまで。しっかり麻美先輩と静香さんの視線を引き寄せたあたしは、明君の手を取ってプールサイドへと向かう。これ以上ここにいたら、それこそ面倒ごとにしかなりはしない。
「あの……別に私も怒ってるわけじゃないんだけど……」
「いいんですよ、無理しなくて。明君、プールから上がったらドリンクでも飲もっか。カップルみたいに二人で半分こなんてのもいいね♪」
「ぅぁぁぁ……相原くんが意地悪するぅ……私だって、私だってぇ……」
 まあ、惚れた弱味は徹底的に利用しないと麻美先輩はコントロールできないし。先にプールサイドへ近づいて行くあたしと明君、そして静かに後を追ってきている静香さんにまで置いてきぼりを食らった麻美先輩は半泣きで急いで追いかけてくる。
 ―――ま、今から「いいもの」見せたら機嫌は直ってくれるかな?
「あ、あの……プールに上がるのは待って……」
 恥らう明君をちょっと強引にプールの端まで連れてきたものの、上がる気配を一向に見せない。身長が低すぎるのかとあたしが先に上がろうとすれば、母親にすがりつく子供のようにあたしの腕を放そうとしない。「どうしたの、早くプールから上がらないと大事なところが冷えちゃうわよ?」
 あたしもひどいなぁ……と自覚しながらも、胸が高鳴るのを止められない。なにしろ明君が今にも泣き出しそうなほど恥らっている理由を知りながら「プールから上がろう」なんて言い出しているんだし。
「しょうがないなぁ……じゃあ、はい、パレオ。更衣室のロッカーに予備の水着を入れておいてあげたから、どうにかしたいならそこまで隠しながら行く事ね」
「そ、そんな……!」
「ここでこうしててもいいけど、あたしは更衣室へは行かないわよ。理由を聞けば麻美先輩も、静香さんもね。どうする? この広いプールのどこかに流されていったのを、一生懸命捜してみる?」
「………〜〜〜〜ッ!」
 水の中で十分に冷やされているはずの明君のおチ○チンをそっと握り締める。けれど射精を終えたばかりの性器はビンビンと亀頭を突き上げるほど充血していて、下半身に何もまとっていない事を忘れているかのように昂ぶりきっている。
 あたしはそんな明君の腰に水中でパレオを巻きつけると、人差し指と親指で水着に包まれた明君の胸の先端をクリクリと摘む。そして正面から、ほんのり赤く染まった首筋に舌を這わせると、
「この続きは帰ってきたら……それまで、そのおチ○チンを誰にも見られないように、ね♪」
 背中を押して、明君の小さな体をプールの淵へと押し出した。
「? 相原くん、何してるの?」
「見てれば分かりますよ」
 追いついてきた麻美先輩や静香さんにそう言い、二人を明君の元へ行かせないよう二本の少しだけ距離を置く。その間、明君は赤らめた顔であたしを見つめて何とか許してもらおうと潤んだ瞳を向けるけれど、何一つ言葉を喋らないまま背中を向け、胃を決してプールの淵に手をかけ、体を自ら引き上げる。
「「あっ……!?」」
 両隣で、明君が下半身をプールから引き上げたタイミングでうろたえた声が聞こえる。
 明君の下半身は、見上げるあたしたちからは丸見えだった。肌に張り付いたバレオでは、股間の真下まで覆い隠す事は出来ず、大きくなったおチ○チンとかわいらしい玉袋を後ろのギャラリーへさらけ出してしまった。
 背後から視線が集中してるのは感じている。プールであれだけの事をしたんだから気付いた人も多かったはずだ。その人たちの視線を一身に、しかも男の子のモノを大きく膨らませた股間へ集中させられた明君は、驚きざわめく声を上げる自分の背後へ振り返る事無いぐらいに体を強張らせている。
「うっ……グスッ………んっ、ち、小さく…なって、ないのにぃ………」
 パレオで前とお尻を必死に隠しながら、更衣室までの長く恥ずかしい道のりをゆっくりと歩き出した。
 でも明君は一つ忘れてる。ロッカーの鍵はあたしたちの荷物やタオルを置いているテーブルのところにあって、今歩いている方向とは向きが違うし、ふらつく足取りは頼りない。
「あんなおチ○チンじゃ、普通は水から上がらないだろうしね」
「ん……あの子が元気ないと……後が…その……」
「助けてあげてもいいんじゃない? いじめすぎたら逆効果かもしれないわよ」
 それもそうだ。それにここで助けたらきっと子犬のようにすがり付いてくるに違いない。……と、ふしだらな妄想を抱いたあたしは、今にもプールサイドでノーパンのままへ足りこんでしまいそうな明君を追いかけるため、水しぶきを上げながらプールの中から体を引き上げた。
 ―――でも……あたしたちが明君に駆け寄ったら、股間をおっきくし過ぎて男の子だってばれちゃうかも。どうしよっかな?