E)明日香ルート 2


 ―――軋んだ音を立てて、木製の扉が室内へ向かって開かれていく。
 部屋の中にいるのは男が三人。みな逞しい体つきをしており、一枚の服も身につけていない。
 狭い部屋だ。三つのシングルベッドが通路の幅だけを残して並んでいる光景は保健室の様でもあり、その室内でベッドに腰掛け、あるいは立って明日香を待ち受けた男たちは、どこか不良がたむろしている様を連想させる。
 電気の照明もあるのに、灯してあるのは古いアルコールランプの炎だけ。橙色の温もりを感じさせる灯かりは不意にやって来た水着姿の美少女へ視線を向ける男たちの裸体へより一層の艶をもたらし、その股間にそそり立たせているペ○スに不安を掻き立てる陰影を生み出す。
 ―――扉を開けてしまった事を、明日香は心から後悔していた。
 松永先生に辱めを受けた事をたくやに知られたくない一心で、より深みへと堕ちていく……それを自覚しながらも逃げ出す勇気もなく、震える足で何とかここまでは辿り着いたのだけれど、恥ずかしげもなく勃起したペ○スをさらけ出している男たちを前にすると、恥も外聞も忘れて泣き叫びたくなる衝動に駆られてしまう。
「………………」
 こんな時間に女が男の部屋を訪れる意味、それを男たちも当然理解している。だが、あえて何も声を掛けず、今まで手で擦って勃起を保っていたペ○スを期待と興奮で脈打たせ、さらに隆々と膨張させながら、遠い異国からやって来た少女が口を開くのを、静かに、だが顔には隠しきれない笑みを浮かべて待ち続けていた。
「あ………あの………」
 たくやたちに真実を伝えない代わりに、帰ってしまった男たちに抱かれてくるという約束だったのだが、いっそ部屋に入るなり無理やり犯された方が明日香にとっては気が楽だった。
 もちろん、拓也以外の男に抱かれたいわけではない。レイプ願望があるわけではない。……ただ、“自分が望まない”行為で済んでしまえれば、まだ心の一線だけは守りきれると、そんな儚い希望にしがみつきたかっただけなのだ。
 だから、男たちが戸口に立った明日香に襲い掛かってこない事に軽い失望を覚えていた。
(あの言葉は……本当だったんだ……)
 従業員たちが寝泊りする部屋の場所を教えられた際、松永先生からは簡単な言葉を教えられていた。
 それを口にしない限り、男たちは自分に指一本触れはしない。――その代わり、それを口にしてしまえば、踏み越えてはいけない一線を明日香自らが越えなければいけなくなる。
「私……は………」
 頭の中には拓也の顔が浮かび続けている。今だけは忘れようと必死になっても、自分がこれからする事を責めるかのように優しい顔で微笑んでいて、それが明日香の胸を苦しいほどに締め付けていた。
(逃げたい……逃げて、たくやと何処かへ……誰もいないところへ逃げ出したい……)
 それが最善であるかのように、実現不可能な答えが沸き起こってくる。
 目の前の三人に犯されるぐらいなら、どこまでも二人で逃避行を……追い詰められた明日香の心中ならば、そのような結論を出してもおかしくない。だが、

―――プルルルル……プルルルル……

「ッ……………!」
 部屋の中に備え付けられた電話が突然鳴り出す。
 無理な答えを出そうと思考の深みにはまっていた明日香が驚いて顔を上げると、男の一人がニヤニヤとした笑いを明日香に向けながら受話器を持ち上げるところだった。
 ………会話はほとんど無い。男は明日香から視線を離す事無く、受話器を耳に当てたまま頷き、そして了承の返事だけを繰り返す。その会話の意味を理解できないのは室内で明日香だけらしく、残りの二人の男も電話と明日香とを交互に見つめながら口元に笑みを浮かべていた。
(………松永先生だ)
 こんな夜中に、このタイミングで電話をかけてくる人物に心当たりは一人しかいない。どこかで見ているのではないかと一歩下がって左右に視線をめぐらせるけれど、廊下には部屋の入り口に立つ明日香以外に人影は無い。
 だが、その電話は明日香にとっても意味があった。―――逃げ出すタイミングを、完全に封殺したのだ。
 見張っていたかのようなタイミングでの電話は同時に明日香の心に恐怖心となって、下がろうとする背中を押さえつける。
 ―――もう後戻りは出来ない。
 籠の中の鳥のように、精神的な逃げ道をふさがれて追い詰められた明日香には、他にどうすることも出来ない。
 電話が終わり、再び静かになった室内で浅い呼吸を繰り返していた明日香は、震える唇を噛み締めて決意を固めると、ベアトップのワンピースの胸元へ手を掛け、形のよい二つの膨らみを露わにする。
 今回の旅行で同行している四人全員が巨乳であるため、必然的に明日香の胸は小さく見られがちなのだが、自分で卑下するほど小ぶりなわけでは無い。むしろ張りがあり、形の整ったバストは理想的なラインを描いており、ツンッと尖った乳首がいいアクセントになっている。ここに来る前に松永先生に擦り付けられた精液を洗い流すためにシャワーを浴びてきたが、湿った肌はランプの明かりと合間ってネットリとした光沢を放ち、吸い付くような質感と艶かましい色気を醸し出していた。
 男のうちの誰かが口笛を吹いた。
 長い時間待たされていた男たちの頭の中は、明日香の胸をどのように揉みしだくかで瞬く間に溢れかえる。目の前で恥らう少女がストリップをしている状況に興奮して、唇が乾き、腹に当たりそうな急角度で天井を向くペ○スの先端には透明な液体がにじみ出る。唇を舐め回し、柔らかさを値踏みする視線を遠慮なく明日香へと向け、お返しだとばかりに自分の性器に指を滑らせて見せる。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
 反射的に目を閉じる明日香だが、ここに何しに来たのかを再確認すると、おずおずと目蓋を開く。……だが目を閉じていた間に、男たちは入り口近くに陣取り、明日香が水着を下ろすのを今や遅しと待ちわびていた。
「ぁ…………」
 泣きたい。
 叫びたい。
 逃げたい。
 相手が腕を伸ばすだけで捕まえられそうな距離。絡みつくような視線を至近距離で浴び、明日香の体は意思とは無関係にすくんでしまうが、手を止める事、そしてこのまま廊下に飛び出して逃げる事は三人が許さなかった。
「ぅ……っ………!」
 涙をにじませながら体を折り曲げ、ワンピースを足首まで下ろすと、明日香は出来るだけゆっくりと体を伸ばした。
 隠すことは許されない。男たちの熱を帯びた吐息が肌に振れ、身をよじりたくなるが、明日香は両手を腰の左右に力なく垂らし、顔から火を噴きそうな恥ずかしさにビクッ…ビクッ…と震えることしか出来ないでいた。
(……こんな…恥ずかしい格好で………たくや…ごめん…ごめんなさい………)
 心の中でたくやに詫びる。……だが、そんな思いや言葉で許されない行為をしようとしていると言う思いは、胸の締め付けを緩めるどころか、息さえ詰まらせそうなほどに強さを増していた。
「ぷ……プリーズ………」
 脚を開く。肩を震わせ、涙を流すまいと必死に堪えながら男たちの視線を前にして自分の秘所を隠す事無くさらけ出す。プライドも、たくやへの思いも、何もかもズタズタにされる苦しみに顔を歪め、それでも明日香の唇からは、松永先生から教えられた単純すぎる求愛の言葉が、こぼれ出していた。
「プリーズ……ファック……ミー………ぷ、プリーズ………っん!」
 口にしてはいけない……いけなかったはずの言葉を言ってしまった瞬間、明日香のヴァギナがグッと収縮する。まるでまいてあった油に一気に着火したかのように子宮の奥から熱い疼きが沸き起こり、全身の肌からネットリとした汗が噴き出してくる。
「………だ…だめ……もう……!」
 そう叫ぶと、明日香は右腕で胸を覆い、左手で秘所を隠した。だが、松永先生に一度火照らされた若々しい肉体は全裸を人前に晒すという強烈な羞恥の中に快感を感じており、股間を隠したての指先に、ヌルッとした愛液の感触を確かめさせてしまう。
 ―――明日香にはもう、何も分からなくなっていた。
 だが男たちは違う。解禁の言葉を、そして自分から求める言葉を口にした明日香の腕をベッドに腰掛けた男が掴み、その体つきにふさわしい力でベッドの上へ投げ飛ばす。別の男が部屋の扉を閉めて鍵を掛け、三人目の男は明日香の体をまたいで暴れそうになる足を力ずくで押さえつける。
「いや…やめて、いやぁぁぁああああああっ!!!」
 悲痛な明日香の叫びを無視し、ベッドに腰掛けていた男がその長大なペ○スの先端を明日香の秘所に押し当てていた。
 隠すものもさえぎるものも何も無い。“強姦”ではなく“和姦”が成立した今、二人掛かりで明日香の体を押さえつけ、腰を突き出してパンパンに膨れ上がった亀頭を激しく収縮している花弁へと押し込んでいく。
「あっ、ふっ……ぅあ、くぁあああああ〜〜〜〜〜!!!」
 抱かれても声は出すまいと決めていたのに……膣口を押し広げられ、強烈な圧迫感を伴って太く弾力性のあるペ○スが挿入されると、とても声を出さずにはいられない。
 無理やり脚を開かれていなかったら苦悶と共に強さを増す締め付けが更なる苦しみを明日香に与え、とても挿入どころではなかっただろう。それでも、とても拓也のものと同じ器官とは思えない凶悪なフォルムの肉棒がリズムよくヴァギナへ打ち付けられ、少しずつ膣の奥へめり込んでいくと、涙で溢れかえる瞳を大きく見開き、泣き叫ばずにはいられなかった。
「やあっ、ああッ! 抜いて、そんな…入ら、ない……だめぇ、ダメぇ、ダメェエエエエエエエエエッ!!!」
 棍棒のようなペ○スが明日香の子宮を突き上げると、明日香の首が仰け反り、体がベッドから浮き上がる。下腹部には何とか咥え込まされたペ○スの形がボコッと浮かび上がり、膣口とペ○スの隙間からは小水の様に大量の愛液がダラダラと溢れ出してくる。
 見開かれていたはずの瞳は焦点を失っていた。叫び疲れ、だらしなく開いたままとなった唇からは唾液がはしたなく零れ落ち、ついにたくや以外の人に犯されたと言うショックは明日香の精神を、プライドを、粉々に打ち砕いてしまっていた。
 子宮はビクビクと痙攣し、口づけするように触れ合っている亀頭を締め付けている。だが、膣に収まったはずのペ○スは脈動するごとに太さを増しているようでもあり、まるで焼けた鉄棒のような熱さで明日香のヴァギナを火照らせる。
 だが苦しいのは男も一緒だった。明日香が暴れるのをやめると、跨っていた男が体の上から退き、明日香はペ○スを挿入した男と正面から向かい合う。男の額には暑さ以外の熱によって汗が滲み出しており、ヴァギナの収縮が収まりだすと、長い舌でベロッと自分の唇を舐め回し、いきなりピストンを開始した。
「あっ、ああっ、い…ひぃいいいいいいっ!!! あ…おうっ……あひィ! ああ、抜いて…お願いだから今すぐ抜いてぇぇぇ!!!」
 どんなに悲痛な叫びを上げても、元から言葉の通じていない男たちには分かるはずもなく、むしろ嫌がれば嫌がるほど男たちを興奮させている事に明日香は気付いていない。
 男はキュウキュウと強く締め付ける膣口にカリ首が引っかかるまでペ○スをズルリと引き出すと、明日香の腰を抱えて勢いよく抜き出した分だけ突き入れる。狭い肉の管が小刻みに震えながら締め付けてくる感触に背筋を震わせながら、むせび泣く明日香の体に覆いかぶさるように肉棒で子宮をズンズンと突き上げていた。
「あっ、あっアッ、ああッ…助け……たくや……助…けてぇぇぇ………!」
 普段なら決してそんな声でたくやの名前を呼びはしない。けれど膣壁も子宮も巨大なペ○スにすり潰されそうなピストン運動を受け止める明日香の頭には休む事無く快感が突きあがって来ており、まともに考える事など出来なくなっている。下腹部全体が痺れたように疼き、震え、理想的なプロポーションを描くボディーラインが脊髄反射で跳ね上がる。ペ○スが引き抜かれるたびに滴り落ちるほどの愛液が掻き出され、無理やり火照らされた肌には大粒の汗がいくつも浮かび上がっている。
「ひあっ、あ、くアァ……くゥ、あゥ、あァ、あァァァ………!」
 汗だくの体をよじって挿入の苦しさから逃れようとしても、男はそのたびに明日香の体を引き寄せ、荒々しい抽送を繰り返した。大きく張り出したカリで膣壁をゴリゴリと抉り、手を延ばして張りのある乳房を揉みしだきながら腰を振りたくる。
 子宮がひしゃげる様な勢いで貫かれるたびに明日香の体に震えが走る。だが、ペ○スが往復する回数を重ねるごとに、次第にヴァギナはしとどに濡れ、突きほぐされて大きさにも慣れていく。愛液はいつしか白く濁ったものへと変わり始め、室内に響き渡る淫猥な抽送音も締め付けが増した分だけ大きなものになっていた。
「オ…オゥゥ……」
 最初はまともな男の味も知らない少女を可愛がろうと思っていただけの男も、シーツを濡らすほど愛液を溢れさせながらも締め付けが一向に緩まない明日香の膣に腰を震わせる。
 何度でも……そう言われているので、狂ったように泣き悶えている明日香の膣内に一番最初にこのまま射精しても良かったのだが、どうせなら徹底的に犯してやる。―――男は明日香がどんな驚愕の表情を浮かべるのかを想像して興奮しながらペ○スを震わせると、大きく開いた明日香の脚を抱え、腰を浮かせて自分の体ごと前へと体重を掛けていく。
「くゥ………!」
 体を折り曲げられる苦しさに明日香が呻く。そして同時に、深い結合と腹部の圧迫で、太いペ○スに押し広げられた結合部からゴプッと愛液が押し出され、“上へと”伝い落ちていく。
「う…うそ……こんあ…格好で…なんて………」
 頭と肩をベッドに押し付けられた明日香の耳の横に、自分の膝があった。
 背中は完全にシーツから浮き上がり、天井に向けて開脚おしっこさせられるような格好を取らされた上で、真上には男の体が覆いかぶさって全体重を掛けたペ○スでヴァギナを貫かれている。……いわゆる“マングリ返し”の格好を取らされたことに気付き、その恥ずかしさに明日香は抗議の声を上げようとするが、
「ッ…くゥ…んう、ふ…あ…んっんぅぅぅううううううっ!!!」
 体を折り曲げられ、膝を閉じられた事で普段以上の膣圧となり、ただでさえ強烈だった肉壁とペ○スとの摩擦が明日香の言葉を奪い去る。角度を変えた肉棒にヴァギナを刺し貫かれるたびに重たい衝撃が肺から空気を押し出し、顔のすぐ前になった秘所から愛液が押し出される光景は、粘液が肌を伝い落ちる感触と共に明日香の心を震え上がらせた。
(こんなに濡らしてる……たくや以外の人に犯されてるのに……これじゃまるで、私、ただの―――)
「くはあっ!」
 明日香の思考はヴァギナに深々とペ○スが押し込まれた事で中断する。―――だが、大きく広がった膣口に信じられないぐらい巨大なペ○スが出し入れされるのを目の当たりにしていると、否応無しに自分の淫蕩さを突きつけられているかのような感覚に陥ってしまう。
(違う……わ…私は…仕方なく犯されてる……だから…だからこんなの……違う、拓也との方が………!)
 必死に今の自分を否定し、拓也の腕の中にいるときの幸福感を思い出そうとする。……だがたくやが女になっている時期が長すぎた。もう何ヶ月も前になる記憶よりも、今の鮮烈過ぎるSEXの衝撃の方があらゆる面で上回っている。むろんショックが強すぎたと言うこともあるが、どんなに拓也の事を思い出そうとしても、蜜液にまみれたペ○スを自分の膣内からズルリと引き出される光景には目を逸らす事も出来ずに魅入ってしまい、さらに加速する男の腰の動きに記憶のイメージは容易く千切れ飛んでしまう。
「んっ、ふぐぁ、んぁあああ………!」
 少しでも呼吸をしようとアゴを上げるが、唇を突くのは喘ぎ声でしかない。纏わりつく肉壁ごと引きずり出されそうな力強いSEXに意識は数え切れないほど切れてはすぐに襲いくる衝撃で目を覚ます短い失神を繰り返し、目の前にある淫核はいじられてもいないのに皮がずる剥けてパンパンに膨れ上がって痙攣してしまっていた。
(わたしは……こんなにイヤらしい女じゃない……拓也だけって…ずっとそう…思ってたのに………)
 あまりに激しい上下ピストンに、形のよい乳房が弾むように揺れる。張り詰め、先端を硬く尖らせた膨らみに、不意に男の手が伸びたかと思うと、明日香の視界が男の顔に塞がれてしまう。
「んゥ………!?」
 突然唇を押し付けられた明日香には、それを拒む余裕もなかった。唇に大きな舌が入り込み、大量の唾液が一気に流し込まれると、上下逆を向いた喉では飲み込むことも出来ず、むせ返り、そのほとんどを吐き出してしまうしかなかった。………だが、
「んッ……あ…ぁ……」
 だが、明日香は拒んでいなかった。自分でも信じられないほど嫌悪感なく唾液を迎え入れ、守るものの一つだった唇を為すがままに男の舌に蹂躙されてしまう。
 頬は溢れた唾液で濡れ汚れ、体は滴る愛液で濡れ汚れている。ランプの明かりに照らされて赤く輝く肌は男をひきつけてやまない香りを含んだ大量の汗と湿り気をまとい、キスの直後に始まったラストスパートに小波のような震えを駆け巡らせてしまう。
「あッ、あぁ、やァ、ひ…ぐゥゥゥ……ああ、もう、ダメ、許して、ダメぇぇぇ!!!」
 明日香の額に男の逞しい胸が触れるほど、体を寄せ合い、真上からペ○スを突きこまれる。昇りつめようとして脈動するペ○スが愛液にまみれた肉壁とリズミカルに擦れあい、明日香さえ知らないうちにアクメを繰り返して緊縮するヴァギナを強引に押し広げる。子宮を突き破られそうなピストンと全身がバラバラになるような衝撃に、最後まで辛うじて残っていた明日香の理性もあえなく千切れ、大量の愛液を結合部から噴き出しながら、何も分からないままに男の躯に腕を回し、下腹部だけを真上へ突き上げる窮屈な姿勢のままで男の動きにあわせて腰をくねらせていた。
(違う……違う、違う、違う違う違うゥ! 私は、こんなにいやらしくな、いやらしい女じゃない!)
 そんな意思とは裏腹に、巨根に馴染んだヴァギナはどんなにペ○スを引き抜かれても、最後のカリ首を咥えて離さない。男の胸に額をすり寄せ喘ぎながら、ベッドのスプリングの軋む音にあわせて今まで体感した事の無いオルガズムへと押し上げられていく。
「いやァ……たくや…助けて……たくや…たくや、たくやぁああああああああああああッッッ!!!」
 愛しい人の名を呼び続けながら、太股と、外人の巨根を押し込まれたヴァギナとがグッと膨張し、ブシャッと音が鳴るほどの膣圧で愛液が噴出する。
 真っ白になるほどはじけとんだ意識では、もうたくやの顔さえ思い出すことは出来ない。それどころか、叫ぶたくやの名前が、他の男にイかされた嬌声となんら変わりがない。むしろオルガズムの中でたくやの事を意識するほど罪悪感と羞恥心が明日香の心の中でアクメの波とせめぎ合い、その精神の昂ぶりが射精直前で一回りも二回りも膨らんだ男根をひときわ強烈に締め上げさせていた。
「ああっ、ああっ、ダメ、たく…んゥウ―――――――――ッ!!!」
 蜜壷から熱湯のような愛液を噴出していた明日香だが、その唇を男がまた唇で塞ぐ。自分がイかせた女が他の男の名前を呼ぶのが気に入らなかったのだろう、たくやを呼ぼうとする舌を絡め取って言葉を塞ぐと、あれほど長大なペ○スを全て明日香のヴァギナに突き入れ……明日香の子宮口をこじ開けてから震える胎内に熱い精液をたっぷりとぶちまけた。
「―――――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!!!」
 男を抱きしめる腕に力がこもり、その背中に爪を突き立てる。
 上から下へ、まっすぐ突き立てられたペ○スから迸った精液が窮屈な姿勢で圧迫された子宮内に叩き付けられる感触は、明日香の想像のそれをはるかに越えていた。事前に松永先生と何度もしていたとは思えないほどの射精量が二度三度の脈動で明日香の胎内を隅々まで満たしつくし、子宮口と密着した亀頭があふれ出すことを容易くは許さない。その結果、明日香の子宮は精液で風船のように限界を越えて膨れ、わずかに亀頭が離れた瞬間、溜め込まれた精液はまさに堰を切ったかのように明日香の“中”から溢れ出した。
 膣口から噴き出した白濁液は、明日香の前と、後ろとに流れ落ちていく。男の陰毛にチクチクと刺激されているクリトリスに絡みつくように垂れた粘液は下腹部からヘソへと伝い、胸の谷間に下から流れ込んでいく。そして同時にヒクッヒクッと緊縮しているアナルに溜まり、溝を伝って背中へ垂れる前に白く濁った小さな水たまりを作り上げる。
 愛液も混ざっているのだろう、大量にとめどなく溢れる二人分の絶頂液は、明日香の心中を表すかのように、その身体を汚していく。何度も自分の膣内でペ○スが脈動するのを感じながら、明日香はどこか客観的に膣内射精された事実を受け止めていた。
(中で……わたしの…中で………おチ○チン…が………)
 熱く、力強く脈打ち、明日香の体内を満たし尽くす。……もし相手が日本人で、この瞬間に明日香の耳元でどうだったかと囁けば……明日香は虚ろな表情のままで『よかった…』と答えてしまっていたかもしれない。それほどまでに拓也以外の、しかも慣れた外人男性とのSEXに、拒絶や絶望とは真逆の恍惚と充足を心の底に感じてしまっていた。
「あ………んゥ………!」
 長い射精を終えて男は上体を起こし、長いペ○スを明日香に見せつけるように引き抜く。真上を向いたヴァギナから白い粘液にまみれたペ○スが抜かれていく光景に目を背けられず、チュポンと音を立てて先っぽが膣口を抜け出た瞬間、
「っ…あ………」
 バネ仕掛けのようにペ○スが跳ね上がり、先端の切れ込みから白濁の粘液を明日香の顔へ撒き散らした。
 それが故意なのか、それとも明日香のカリへの締め付けが強すぎて最後にもう一噴きしてしまったのかは分からないが、目の前でヌルヌルのペ○スから射精された精液を、明日香はボンヤリと見つめながら眉間の中央で受け止めてしまう。
「は…ぁ……あああぁ………!」
(イく……そんな…顔に出されただけで……い…いやぁ………!)
 窮屈な姿勢から開放されてベッドに仰向けになりながら、明日香は備考へと流れ込むオスの……そして同時に嗅いでしまう自分自身の臭いに反応し、身体をビクッと打ち震わせてしまう。
 臭いだけでイく……そんな変態じみた反応に蜜壷の奥がキュウゥ…と強烈に反応し、注がれたての濃厚なミルクを広がりっぱなしのヴァギナからドクドクと溢れさせてしまう。
 ―――終わった。
 明日香の中で何かが決定的に壊れていた。……だが、それもこれで終わりだ。
 松永先生が約束を破らなければ、辱められた事も、犯されたことも、たくやに知られなくて済む……と、安堵した時、それまで感染に徹し、感じながら困惑を強めていた明日香の意識の外にいた残り二人の外人が狭いベッドの左右に立ち、天井を見つめる視界の中に血管が浮かび上がるほど膨張した巨大なペ○スを突き出した。
 そして、今しがた射精した男もまだ終わりではなかった。仲間の一人と場所を入れ替わり、今度は明日香の唇には砕くまみれのペ○スを突きつけてきた。
「あ……やっ…んむゥ………!」
(臭いが…スゴい……さっきのよりもずっと………どうして…いやなのに…どうして私は口で舐めてるの…? どうして……)
「……あはァあぁ!!!」
 男たちが求めるがままにペ○スを舐めていた明日香は、今度は片足を抱えられ、松葉崩しの体勢で二人目の男に膣内を抉られ、掻き回され、蹂躙されながら酔いしれる。
『クックック……見ろよ、さっきまであんなに泣き喚いてたのに、美味そうにオレのチ○ポを舐めしゃぶってやがる』
『よっぽど欲求不満だったんだろうさ。なにせオーナーはそう言う好きもの女を見分けるのが得意だからな』
『おマ○コもなかなかの名器だしな。この際だ、俺たちの事を忘れられなくなるぐらいに男の味を教え込んでやろうぜ』
 頭上で男たちがそんな会話を交わすが、ショックと混乱と快楽で何も考えられなくなっている明日香に、犯されながら外国の言葉を聞き取れるわけがない。
(私……なんで……なんでこんな目に……たく―――)
 口とヴァギナとを巨大なペ○スにふさがれたまま、涙を流して男たちを拒もうとする明日香の心の中から、不意に“拓也”の名前が消えた。
 気をやって頭が真っ白になったためもある。……だがそれ以上に、明日香の心の中にも、そして胎内にも、今だけは“拓也”の入り込む余地はなかった。
(私……あっ、あッ、あっ、あァあああッ! どうして…どうしてなにも―――!)



 ―――中央のベッドから明日香のあられもない声が上がり始めるのに、それからそう時間は掛からなかった。


分岐E−3へ