たくやはいったい誰の嫁?<パイロット版>


 窓から射し込んでくる朝日で目を覚ますと、あたしはゆっくりとベッドの上で裸の身をよじらせる。
 ―――昨日のが、まだ残ってるみたい……♪
 昨晩の激しい行為でシワとシミだらけになったシーツが、眠っている間に固まった筋肉をほぐそうと伸ばされるつま先によって蹴りのばされる。そうやって時間をかけ、けだるさを伴う朝のまどろみから抜け出すと、あたしは隣で裸のままで眠っている“彼”に顔を向け、
 ―――まだ……起きてないよね?
 あたしも”彼”もお互いに裸のまま。
 昨日はというと、盛りのついたメス猫のように甲高い鳴き声をあげながらイかされまくったし、“彼”もあたしの身体のいたる場所性欲をまき散らす、それはもう身も心もトロットロになるぐらいに激しくて熱い夜だった。
 今日は休日なのだし、急いで起こす必要はない。まだ眠り初めてから三時間と経っていないんだし、今夜も楽しむためにも今はゆっくりと休んでいてもらおう。
 ―――でも……あたしが男の人を好きになるなんて……
 だらしなく開いた唇にキスしてあげよっか……なんて言う悪戯心に胸動かされながら思い返していると、さんざん迷ったあげくに男に戻ることをやめ、“彼”と沿い遂げようと決心した当時の自分が、とてもではないけれど信じられない気持ちでいっぱいになってしまう。
 ―――好きな気持ちって、今じゃとても当たり前すぎるんだもん。
 昨日よりも今日、今日よりも明日、あたしはより“女”に目覚め、その分だけ、目の前で眠っている“彼”のことが好きになる。
 考えて赤面するような自分の気持ちは、頬に手を当てて困った笑みを浮かべたって跳ね上がるだけでいっこうに収まりはしない。
 ―――女の幸せこう言うのを言うのかな……
 きっと、男のままでいなければ手に入らなかった幸福もあるだろう。
 愛する明日香と結ばれて幸せな家庭を築くこと……
 仕事で成功を収めて出世し、社会に認められること……
 だけど今あるあたしの幸せは、それらと比べても遜色はない。引き替えにしたことだって後悔はしていない。
 愛する喜びより、愛される悦びを選択し、彼の腕の中で何度も身も心も充足を得られる幸せから、あたしは逃れる事なんて出来やしない。だから……
「ん………」
 あたしがジッと見つめていても、“彼”はなかなか目を覚まさない。
 だったら今のうちに、おいしい朝食を作ってあげるのが”いい女”というものだろう。けどそのまえに頬に軽く唇を触れさせて今朝の甘いファーストキスを味わわせてもらったあたしは音を立てないように身を起こすけれど……そのとき、“彼”の股間からそそり立つモノが目に飛び込んできてしまう。
 ―――や、やだもう……こんなに大きく朝立ちさせて……
 “彼”は眠っているんだから、あたしの裸に欲情したわけではなく、これは言ってみればただの生理現象。そもそもあたしだって男だったわけだし、自分の意志とは無関係にそうなってしまうことは十分すぎるほど理解している。
 でも、
「……………」
 彼の唇が小さく動き、あたしの名前を呼ぶ。……ああ、ダメだ。夢の中でまであたしとイチャイチャしてるのかと考えたら、頭の中まで沸騰してしまいそうだ。
「別に、ただ、ゆっくりと眠らせてあげたいだけなんだから……」
 ちょっと恥ずかしいけれど、あたしは顔を彼の股間に近づける。
 漂ってくる臭いは、肉棒にまとわりついていた精液と愛液が乾いた臭い。それはまるで何倍にも濃縮された媚薬のようにあたしの鼻に進入すると、胸の高鳴りがさらに収まらなくなってしまう。
 ―――昨日は、このおチ○チンにいっぱい掻き回されちゃったんだよね……♪
 おチ○チンに鼻先を摺り寄せて犬のようにクンクン鼻を鳴らすなんて今でも変態っぽく感じてしまうけど……でも、大好きな人のおチ○チンだから、あたしを気持ちよくしてくれたおチ○チンだから、それ以上にいっぱいいっぱい気持ちよくしてあげたくなっちゃうの。
「んふぅ……あむ…んうぅ………エッチなおチ○チン……レロ…んっ……あはぁ……♪」
 あたしの手が触れた途端に熱く張り詰めていくおチ○チンにたっぷりと唾液をまぶすと、わざとクチュクチュと音を響かせるように手で扱きながら先端を舌でレロレロと嘗め回す。
 ―――はあァん……先走りがもうこんなにたくさん……どうしよう、あたしも、身体……疼いてきちゃった……
 鼻の奥に突き抜けるすっぱいオスの香り。一日中だってすすっていたいイヤラシいおツユが喉の奥へと流れ込むと、あたしの秘所の奥にもボッと熱がともって潤みを帯びていく。
 ―――ヤんぅ……が、我慢できないよぉ………ん、んうぅ……ゆ、指が吸い込まれてェ……はしたないこと、しちゃってぇ……!
 涎を垂らしながら先っぽに吸い付くようにしておチ○チンを舐めしゃぶりながら、あたしは左手を足の付け根に滑り込ませる。そしてヒクヒクと緊縮と弛緩を繰り返してはしたないぐらいにお漏らしし始めている膣口に指先を押し当てると、まるでおマ○コが別の生き物にでもなったかのようにニュルンと指を咥え込んでしまう。
 ―――やあ、やあぁ……グチュグチュ言ってる……寝てる彼のおチ○チンしゃぶっておマ○コ濡らして……お、おっぱいだって、痛いぐらいに張り詰めて……ああぁ……!
 卑猥な言葉を頭の中にめぐらせながら、オス臭いおチ○チンを舌の上に滑らせる。
 本当は“彼”にゆっくりと休んでもらいたいはずなのに、あたしの舌先は射精口をほじくって先走りをすすりたて、張り出したカリ首に唇を被せてクポクポと音を響かせて擦り上げる。まだ起きてはいないけれど、あたしの濃厚な朝のご奉仕に手足には力がこもり、時折唇から射精を堪えるような苦悶に似たうめき声が上がっていた。
 ―――もう……男に戻れなくてもいい…この人と、ずっと愛し合えていられるなら……♪
 それでも卑しいぐらいにイヤラシい自分の女ぶりに恥ずかしさを感じてしまう。だけどもう止められない……あたしは唾液でドロドロになったおチ○チンから顔を上げると、今すぐにでも腰の上に跨ってSEXしたい衝動を必死に堪えながら、弾力のある胸の膨らみでヒクッヒクッと脈動する男性器を挟み込み、身体を揺すりたてる。
 ―――あはァ……♪ おっぱいとおチ○チンが擦れてるゥ……あたしのオッパイね、もうあなたの専用なんだよ? だからいっぱい犯して欲しいの。それでね、いっぱい、いっぱいあなたのをぶっ掛けてくれたら……
 左右から中央へ寄せる指ですら押し返すほどの抜群の弾力のオッパイ。その谷間におチ○チンの固さや温もりを感じるほどに、指の間からツンッと飛び出した乳首がジンジンと疼く。
 ―――ダメ…なのォ……先っぽ、チュウチュウすって欲しくなってきちゃった……まだ休んでて欲しいのにィ……起きてるの…おチ○チンだけでいいのにィ……!
 オナニーも途中でやめたから、あたしの身体は昂ぶる一方で全然慰みを得られない。このままじゃはしたない声を上げて“彼”を起こしちゃう……だからあたしは自分の口を塞ぐために、谷間から飛び出している男根の先端へと唇を寄せ、もう射精したくてしたくてたまらないと言いたげに口を開いている先っぽに小刻みに口付けをする。
 ―――はあぁ……いいよ、射精して、あたしのオッパイに、顔に、あなたの精液を撒き散らしてェェェ!!!
 精液を待ち受けるように大きく口を開いて舌を突き出し、真っ赤に晴れ上がった射精口をレロレロと嘗め回しながら、さらに強くオッパイを寄せ上げる。すると、眠っているはずの“彼”が突然腰を大きく突き上げ、快感の呻き声をあげながらあたしの顔に目掛けて―――
「んんゥ!……んふ…んんんんん〜……♪」
 ―――ザーメン…いっぱいぶっ掛けられちゃった……顔も胸も……お口の中までドロドロに…あ…ん、ッ……おい、しィ……♪
 昨晩あんなにエッチして、何度もあたしの膣内に中出ししたとは思えないほどに大量の精液。さすがにちょっと薄いけれど、その分熱くてさらりとした精液が汚されて興奮してしまっているあたしの顔をトロッと滴り落ちていく。
 ―――ん…ふぅ………♪
 残っていた精液まで全部オッパイで搾り出すと、あたしは恍惚の表情を浮かべ、ザーメンの香りに包まれたまま放心してしまっていた。
 そして、とっくに目覚めていた“彼”はむくりと身体を起こすと、まだ朝食の準備もしてないのに、あたしをベッドに押し倒して射精したばかりのペ○スを捻じ込んできてくれた。
「く……あああああぁぁぁぁぁ!!!」
 これが今のあたしの幸せ……甘美な快感は、あたしが男であったことすらも忘れてしまうぐらいの悦びを与えてくれる。好きな人の腕に抱かれておチ○チンを突き刺されるたびに、身も心も女になってしまったことを実感しながら何度も何度も絶頂の声を迸らせてしまっていた。
 生まれたままの姿で恥ずかしいところも全て曝け出して、おマ○コを埋め尽くしてくれている“彼”のことを……あたしは―――



「イっちゃう、イっちゃうのぉ! あなたのおチ○チンで、あたし、嬉しいの、幸せなの、だから、精液一滴も残んないぐらいに締め上げてあげるから、ああ…ああぁぁぁ! いっちゃう、中出しされてまたイっちゃう、おマ○コザーメンだらけにされてまたイっちゃうゥ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」


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