その3@


なんであんな挑発に乗ってしまったのか…レコーダーのスイッチを入れながら思案に暮れる。正直どう誘惑 したら良いのか判らなかったし、もし宮村先生が自分に手を出したら…そう思った時にたくやは自分が宮村 に抱かれるところを想像し興奮する。そして賭けに負け自分が今まで以上にあの三人組に弄ばれることを想 像し…より激しく興奮し股間が熱くなるのを抑えられなかった。 そう…あんな賭け断わってよかったのに…そうしなかったのは賭けに負けて、宮村先生に抱かれたい…三人 にめちゃくちゃに犯されたい…そう… そんな妄想が頭を過り、その思いを懸命に振り払おうとするたくやだった。 「すまないな、相原。一応美術部の顧問だからな。部長に断わってから帰らないと」 「いいんですか。あたし別に一人でも…」 「いや!大事な生徒の為だ。それに美術部の顧問といっても何教えるわけでもないしな。生徒のほうが僕よ り絵が巧いしね」 「そんなぁ〜」「あははは」 笑いながら僕と相原は校門を後にした。秋は日の暮れるのが早い。あたりはもうだいぶ暗くなっている。 「先生は今でも絵を描いてるんですか?」 「ああ…たまに家で描いてるけど…どうして?」 「あ、あのあたしも、美術部に入ってみんなの描くもの見てるうちにちょっと興味が出てきて…」 「そうか〜、興味持ってくれたら先生も嬉しいなぁ」なんとなく心が弾む。まるで学生時代に恋人と話しを していた時のような…そんな気分だ。彼女とは…教師になってすぐに別れてしまったけど。 「先生?」「ん、なんだ?」「どんな絵を描かれるんですか?」「そうだなぁ…風景画とか…描きたいけど、 あまり出かけられない仕事だから。最近は静物画が多いかな」 「人物とかは?」「う〜ん人は苦手なんだよなぁ〜」「…そうですか」何故か相原は俯いている。 「どうした?」「い、いえなんでも…そうだ!先生の絵、見たいです!見せてもらえませんか?」 「いや、それは、あの」う〜ん…困ったな。 「ダメですか?」「いや見せるほどの大した物じゃ…描きかけが多いし」 「それでもいいです!さ、行きましょ!」「い、今からか?それはダメだ!」 「なんでですか?」「男の一人住まいだ。女生徒が一人で来る部屋じゃない」 「気にしませんけど…」「お、男から相原を守る為に送ってるのに僕が送り狼になってしまうよ」 「先生なら大丈夫ですよ。あたし信用してますから」 その言葉が胸に突き刺さる…違う、違うんだ相原。僕はあの時… 「…なの。先生といっしょだから、安心して。じゃあね」 いつのまにか相原は携帯を取り出し電話をかけていた。 「おい、いつのまに…どこに電話してたんだ?」「ウチですよ。母さんに電話したら『気をつけて帰ってら っしゃい』って。OKでした」 「あのなぁ…僕がまだOKしてない」「もう。いいじゃないですか。雲行きも怪しいから…急ぎましょ、セ ンセっ」 僕の手を掴み走り出す相原。結局、相原を僕の部屋に連れて行く事になってしまった。 心に潜むこの劣情を抑えこむ事が出来るだろうか…それが唯一の不安だった。 「うぅ、酷い目にあったな。寒くないか?相原」「…少し」 「ちょっと待ってろ。すぐ風呂沸かすから…ほれ、タオル」「ありがとうございます」 僕のアパートは最寄のバス亭からだいぶ離れている。教師の安月給ではなかなか市内の良い場所には借りら れない。部屋の広さが多少欲しかったので郊外の安いこのアパートに決めたのだ。バスに乗った途端に雨が 降りだし、降りる頃には本降りとなって僕らに降り注いだ。二人共傘を持っていなかったので、アパートま で走ったが案の定、びしょ濡れになってしまったのだった… 「どうだ、少しはあったまったか?」「はい」 今年はじめて部屋のエアコンを暖房にし、コーヒーを淹れて風呂が沸くのを待った。 制服も下着も濡れていたいたので、相原にはスウェットを貸した。 部屋に干したが濡れた相原の下着がどうしても気になって目のやり場に困ってしまう。 「じゃあ風呂沸いたから…相原先に入れ」「いえ、先生、先に…」 「レディファーストだ。まあほんとのレディじゃないけどな」 「ひどい、先生」ほっぺを膨らます相原。その仕草が可愛く感じる。 「はは、すまんすまん。身体が冷えきって風邪でも引いたら大変だ。頼むから先に入ってくれ、脱衣所に 新しいバスタオル置いといたから」「じゃあ、すいません。お先に頂きます」 風呂場へ向かう相原。一人、部屋の中で物思いに耽る。 上を見ると干してあるピンクのブラジャーと…そうか、あいつスウェットの下に何も着けてないんだな… あれを脱がせば何も… ううん、いかん!こんな事では。妙な成り行きでこんな事になってしまったが、僕は教師、教師なんだ! 絶対に自分を抑えきって見せる!でなきゃあの三人と同じになってしまう… 妄想を断ち切るためにTVをつける。夕方のニュースが流れているがさっぱり目にも耳にも入ってこない… 頭に浮かぶのは相原の裸身…夕闇の教室で三人と戯れる相原の痴態。 あの時…もの凄く興奮していた…覗くという行為。…見たい。相原の裸を… 時計を見る…相原が風呂場に向かって30分近くになる…女の子ってこんなに長湯なのかな…風呂場で何か あったんじゃ… 何かしらの言い訳を用意してそっとその場から立ちあがる僕。その足は音を立てずに風呂場へと向かう… 自分を抑えられない。三人組を叱った事など忘れている。僕の頭の中には相原しか… 音を立てないようにそっと脱衣所へと入る。すると風呂場から微かな声が聞こえてくる。僕は注意深く風呂 場の扉に近づきそっと聞き耳を立ててみる。 「―――あ、あん――く、くふ、ん…うん」 !…ま、まさか…オナ、ニー…僕のウチのお風呂で、相原が…してる。 「や、あん、あふ、ん、あ、い…いい、い、気持ち、い」 見たい…相原のオナニー、姿…見て…いいだろ…相原… 風呂場の扉は曇りガラスで中はほとんど見えない。湯船に入ってるようだが… カチャ…僕の手は躊躇無く扉に手を掛けほんの少し開く。見つかってもかまわない。その時はその時だ。 相原は湯船に浸かり、向こうを向いている状態だった。半分ほど湯をはった状態の湯船に身体をはべらせて いる…お湯に乳房が浮いている…右手でその乳房の頂上の乳首を捏ねくりまわし、左手を股間に這わせ激し く指を出し入れさせている。 「あ、やん。こんな、やめ、らんな、い、よぉ…こんな、スケベ、な、娘、ってダメぇ…あ、あ、あ、セン セ、センセイィ…」 !?誰だ。どの教師を思い浮かべて自分を慰めてるんだ?…相原は背中を反らし腰を浮かし始める…イク のか? 「あ、あ、あ、イクイク、イク、イっちゃう、センセ、セ、センセ〜!!」 …はあ、はあ、はあ。僕のモノはもう痛いくらいに固くなっている。…ここは、僕の部屋だ…僕の家のお風 呂で、そんな事をしている女生徒を…お仕置きしたって… 「――はぁ、はぁ、あ、はぁ…みや、むらセンセ…」 ビク!一瞬、僕の身体を緊張が駆け抜ける。僕?確かに僕の名を呼んだ…隙間から見える相原は向こうを向 いたままだ… 僕は…扉を音を立てないようにそっと締め、脱衣所から出る。 その時、風呂場から“バシャ”っと水音がした…


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