プログラム259「悪夢」


プログラム259 悪夢は終わり・・・始まる・・・ 「・・・どうして・・・私は・・・ここにいるの?」  淫らで激しい宴が終わり、宴の行なわれていた場所に寝転がり、誰に問うわけでも なく、そう呟いた・・・ 「・・・どうして・・・こんな・・・目に・・・?」  今日体験したことを思い出す・・・今までされてきたことの集大成・・・ 「このまま・・・離れ離れになるのかしら・・・?」  仮面の男性達の会話と下萄さんの言葉を聞く限りでは、確実に私達3人は離れ離れ になる可能性が高い・・・ 「別れたく・・・ない・・・」  この間、かすみとかえでさんに散々慰めてもらったのに・・・不安が・・・ 「どうして・・・こんな・・・」  頬を熱いモノが伝いだす・・・ダメ・・・涙が・・・堪えられない・・・ 「1人に・・・なるのは・・・イヤァ・・・」  かすみもかえでさんも、一旦お風呂に入りに行ってしまった・・・1人でいるのが ・・・辛い・・・ 「誰か・・・助けて・・・」  誰も訪れるはずもないのに・・・ 「別れるのはイヤァ・・・」  別れてしまうのに・・・ 「どうして・・・どうして・・・どうして・・・」  うわ言のように・・・その言葉が・・・溢れる・・・ 「ふぁ・・・良い湯だねぇ・・・」 「そうですね・・・」 「今日は疲れたねぇ・・・」 「そうですね・・・」 「○ッテにいたピッチャーは?」 「壮ですね・・・」 「寒いよ、かえで姉・・・」  同じような返事しかくれないから思わずボケたのにまともに返されると寂しいなり ・・・ 「ちゃんと温まってますか?」 「・・・うん、まぁね」  ・・・真面目に返されるのがこんなに辛いって思った事ない。何だか逆に屈辱だ よぉ。 「・・・さやかお嬢様は大丈夫でしょうか?」 「うゆぅ? 何で?」 「今日のクライアント達や下萄の会話からすると、私達は確実にバラバラに離されて しまいますから・・・」 「ふぇ? そうなの? そりは流石に困るなり・・・」 「そんな状態なのに・・・1人にしてしまった・・・」 「でも、今日は凄く沢山出されたから、早く洗いたかったし・・・」 「それはそうですが・・・」 「それに、お姉ちゃんは一緒に行かないって言ってたし・・・」 「それは・・・そうですが・・・」 「とりあえず身体を綺麗にしたらお姉ちゃんの所に戻ろ?」 「そうですね・・・」 「かえで姉も何かショックあったの? 何だかいつもよりも冷めた感じがするなり」 「え? そ、そんなことは・・・」  そういう割りには視線を逸らしてるけど? 「かえで姉も何だかんだでショックが大きいんだ?」 「え? まぁ・・・そうですね、やはり、ショックは大きいです・・・」 「まぁ、確かに凄かったもんねぇ・・・最初は壊れるかと思ったよ」 「え? 一体何の話を・・・?」  ありゃ? 何だか微妙に食い違ってる? 「あり? 両方一緒にされた時の快感の凄さの話じゃないの?」 「それは・・・確かに凄かったですけど・・・」 「違うの?」 「違います」  ありゃぁ・・・やっぱり食い違ってたよ・・・ 「じゃあ、かえで姉はどの話をしてたの?」 「・・・クライアント達の会話の内容ですよ」 「あ、そっちね・・・」 「あとは・・・さやかお嬢様の状態が心配ですね・・・」 「なるほど・・・」 「かすみお嬢様・・・」 「何?」 「そんなに気に入ったんですか?」 「何が?」 「両方入れられてされるのが・・・」 「うん。だって凄かったんだよ?」 「それは・・・そうですが・・・」  顔を赤らめて答えるかえで姉。まんざらでもなかったのかな? 「イヤだったの?」 「そ、そういうわけでは・・・」 「じゃあ、良かったんだ?」 「・・・かすみお嬢様。ますます話が逸れてますよ?」 「そう?」 「はぁ・・・」  うゆぅ? 呆きられちゃった・・・ 「とにかく、クライアント達の言葉が事実なら、さやかお嬢様の受けたショックはか なり大きいはずです。早く戻ってあげないと・・・」 「うん、解ったよ」  確かに、この間の件もあるから凄く心配だよ。大丈夫かなぁ?


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