プログラム179「牝達の休息」


 プログラム179 鬼の居ぬ間の一休み・・・ 「ふぁ・・・ぁ・・・」  意識が戻る。あの二人の激しい責めに悶えて気を失ったのだろう。 「あ・・・れ・・・? 二人は・・・?」  周りを見ると、すでにさやかお嬢様もかすみお嬢様もソコにはいなかった。 「もう起きたのか? 一体今何時頃なんだ?」  あれから明け方まで辱められた記憶はある。その後積もった疲労感に気を失って・ ・・ 「少なくともお昼は確実に過ぎているだろうな・・・それにしても・・・」  二人とも若いな・・・あれだけ激しかったのに、軽い睡眠だけで済むなんて・・・ 「とりあえず・・・お風呂にでも入るか・・・」  まだ疲れの残っている身体を起し、風呂場へと移動していった・・・ 「うゆぅ、かえで姉なかなか起きないね?」  ゴロゴロとソファーの上で寝転がりながら、かすみは心配そうにそう言い出した。 「まぁ、アレだけ激しくイき続けたんだもの、体力的に疲れてたし、まだ起きないで しょう」 「お姉ちゃん、激しかったからねぇ」 「かすみだって結構燃えてたじゃない。かえでさん、もう許して下さいって何度も叫 んでたわよ?」 「だってかえで姉の喘ぎ声って色っぽいもん。だからつい・・・」 「気持ちは解るわ。確かに、かえでさんの声って大人って言うか・・・いずみさんみ たいに艶があるものねぇ・・・」  あんなに綺麗な喘ぎ声を出されたら、誰だってイジワルしたくなっちゃう。まして や、奥手で堅く、男っ気の無いかえでさんだから尚更イジワルしちゃう。 「でも、ホントになかなか起きないね? あれから10時間は経つのに・・・」 「もうそんなに経つの? そう考えると確かに遅いかも・・・」 「起きたらまた色々しようね? お姉ちゃん」 「残念だけどそれは無理よ」 「うゆぅ? どうして?」 「下萄さんが言ってたでしょう? 今日は一日お休みだって。偶にはゆっくり休ませ てやろうって」 「うやぁ? そうだっけ?」  もう忘れてる。まぁ、こういう子なんだけどね、かすみは・・・ 「そうよ」 「じゃあ、今日はH無し? 寂しいなり」 「まぁ、したくなったらあの部屋で自分を慰めることね」 「うゆぅ、一人っきりでッスか?」 「そう、一人っきりで」 「・・・そんなの寂し過ぎるなり。何でぇ?」 「だって、私もしたくなっちゃうじゃない」 「すればいいのに・・・」 「イヤよ。私だって偶には休みたいんだから・・・」 「じゃあ、苛めるだけでも」 「あれはかえでさんに対してのみよ」 「差別だよ、それって・・・じゃあ、いつもみたいに優しく可愛がってよ」 「同じでしょう? それに、かすみと始めたら歯止めが利かなくなっちゃうからダ メ」 「私はその方がいいんだけどな」  恐ろしいことをさらりと言ってのけるかすみ。もう・・・ 「だから、私は休みたいの。解る?」 「うん・・・でも・・・」  未練たっぷりの視線を私に送ってくるかすみ。 「・・・そ、そんな目で見てもしてあげないわよ」 「ぶぅ・・・」  頬を膨らませ拗ねるかすみ。そんな顔されたらよ、欲情しちゃうじゃない・・・ 「ダメよ、拗ねても」 「うゆぅ・・・」 「ほら、今日は下萄さんがせっかく持ってきてくれた本があるんだから、それでも読 んでなさい」  そう言って本をかすみに差し出す。 「むぅ、解ったッス」  渋々本を受け取るかすみ。この本は今までのいやらしいものと違い、市販のファッ ション雑誌や、漫画、小説等の普通の本。下萄さんは今日は休めと言ってこれらの本 を私たちに与えてくれた。 「うゆぅ、普通の本なんか読んでもなぁ・・・」 「文句言わないの。いやらしい本なんか読んだら発情しちゃうでしょ? かすみの場 合」 「お姉ちゃんもでしょ?」 「う・・・そうだけど」 「はぁ・・・かえで姉が起きたら襲っちゃおうかな?」 「かえでさんに嫌われるわよ? そんなことすると・・・」 「うゆぅ、そりは困るッス」 「ほら、大人しく本でも読んでなさい」 「トホホ・・・」  コンコン・・・ 「さやかお嬢様、かすみお嬢様。いらっしゃいますか?」 「あ、はーい」  かすみが残念そうに本を読み始めたと同時に、かえでさんがドアをノックしてき た。ようやく起きたみたい。 「おはようございます、かえでさん」 「あ、おはようございます、さやかお嬢様」 「良く寝ましたね? もう夕方ですよ?」 「そ、そんなに・・・?」 「えぇ。まぁ、明け方までしてましたからね、仕方ないでしょうけど」 「ところで・・・今日は無いんですか? お二人共随分ゆったりされてますけど」 「え? あぁ、今日はお休みだそうです。かえでさんを明け方まで責めてたのを下萄 さん、知ってたみたいで・・・寝不足は美容に悪いということで、今日はお休みにな りました」 「そうなんですか? ・・・それならもうちょっとお風呂に入ってれば良かった」 「あ、お風呂に入ってたんですか?」 「はぁ・・・まぁ・・・」 「だから遅かったんですね? なかなか起きないから心配したんですよ?」 「そうなんですか?」 「まぁ、そんなことはいいんですけどね。それよりお腹空いてません?」 「あ・・・まぁ・・・それは・・・」 「ふふふ、じゃあ、夕飯の準備にかかりますね」 「え?」 「じゃあ、ココでゆっくり寛いでてくださいね? 一応かえでさん希望の普通の本が ありますから」 「はぁ・・・」 「それじゃあ」  そうして私は部屋を出た。 「さぁ、今日はゆっくり休めるし。たまには豪華にいこうかな?」  腕によりをかけて作ってあげないとね? こんな日はまず無いんだから・・・


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