プログラム19「新たなる生贄」


プログラム19 かすみ 「お嬢様」  誰か呼んでる。でも眠いから無視。 「お嬢様、かすみお嬢様」  まだ呼んでくる。でも今見てる夢が面白いから無視。 「ちっ、まったく起きねぇ。どうなってやがる」  むぅ、言葉遣いが荒いから無視。  今私は夢の中にいる。ねこむらさき(空想の生物)とねここねこ(同文)が一生懸 命蓑虫リレーをしてるの。現在ねこむらさきが若干有利で、約1mmほどリードしてい る。その差は身体ふたつ分だから、ねここねこ、結構ピンチかも。だって、ゴールは あと10?位しかないから。二人(?)は一生懸命蓑虫してる。そんな二人を私は上 からうとりしながらと眺めるの。え、どこがおもしろいって? ・・・なんでだろ?  そういえば昨日はねこまんまとねこうめが勝負してねこまんまが勝ってたような気 がする。・・・はっきり覚えてないや。だってその時もお姉ちゃんとかえでさんに○ ○○が□□□□□で、××××××と△△△△をされて起こされちゃったんだもん、 しょうがないよ。せっかく夏休みに入ったっていうのに朝から朝早くから起こすなん てひどいなり。   「おい、起きろ!!」  むぅ、せっかく深い眠りに入りかけたのにまた呼んでくる。いい加減うるさいな り。 「くそぉ、全然起きねぇ。いつもどうやって起きてやがるんだ?」  ・・・うゆ? いつもの○○○が(以下同文)の起こし方を知らない? じゃあ、 一体誰が呼んでるんだろう? 「あぁもう!! いい加減起きろよ頼むから」  ・・・やっぱり言葉遣いが悪いから無視しよう。    結局、なんだかんだいって眠気も解消されたので起きることにする。 「ふにゃあ……一番乗りはねこむらさきぃ・・・」  寝ぼけついでに結果発表する。 「な、なんだこいつ?」  あ、あきれられてしまった・・・ 「むぅ、一体誰? 私を起こすのは」  そう言って目を擦ろうとする。けど、身体が動かないことに気付く。 「あれ? ・・・なんじゃこりゃあ!?」  身の回りを確認しながら往年の名台詞(?)を言う。けど頭の中は本当にパニクッ てる。何しろ両腕が後ろ手に縛られているのだ。 「・・・相変わらずわけのわからないことを言うのが好きですねぇ、かすみお嬢様」  声がする方に目をやる。そこには・・・ 「おはようございます、かすみお嬢様。よく眠れましたか?」 「ま、まさひろ!? ちょ、これってどうなってるの? 何で縛られてるの。ねぇ、な んでなんで!?」  いつものございます口調で語りかけてきた人物。それは下萄 全弘その人だった。 因みに私とお姉ちゃんの専属執事さん。 「相変わらず呼び捨てですか? まったく、これから先が思いやられますねぇ」  そう言いながら、私の身体全体をねちっこい目で舐めまわす。 「むぅ、そんなことどうでもいいから早く解いてよ。目、擦りたいのにぃ」 「・・・随分緊迫感のないことを言いますね。一体どういう神経をしているんで す?」 「・・・さぁ?」 「・・・・まぁいいでしょう。今後はそういった態度は取らせませんから」 「どういうこと?」 「こういうことですよ」  そう言うなりまさひろは私の胸を掴んできた。 「や、だめだよ、そんな事しちゃ!! 青少年保護条例に引っかかるよ!!」 「・・・・・」  少し怒ったような顔をしたけど、何も言わずに私の胸を揉み続けるまさひろ。 「ね、ねぇ・・・なんとか答えてよ。なんでこんなことするの?」 「・・・・・」  けど無視される。・・・うぅ、自慢の胸が変な気分になってきた。 「ねぇ、黙ってないで答えて・・・むぐぅ!?」  「答えてよ」って言おうとした瞬間、なんとまさひろはキスをしてお口を塞いでき たのだ。  チュ、チュ、チュバチュバ  さらに口の中に舌を入れてのディープキスをしてくる。もちろん胸を揉むのを止め ずに。 「ん〜!! んーんー!!」  舌を強く吸われて一瞬、頭の中がショートしたみたいに真っ白になる。 「んふ、んふ、んふぅん」  段々、胸のほうから快感の波が広がってきた。それがキスと重なって焦れったい快 感へと発展してくる。 「んむ・・・んむぅん、んふ」  そうなってくると、頭がボーっとしてきたの。 「んむ、んむぅ、ふぅん・・ぷはぁ!!」  ようやくお口を開放された。けど、私の身体は、すでに快感の火に炙られ始めてい る。 「はぁはぁ……、ひどいよ、ファーストキスだったのに・・・」  さすがに半べそかいちゃう私。でも、べそかいたぐらいで治まるほど、弱い火じゃ なかったの。 「うゆぅ・・・身体が変よだぉ。こんなことしてどうするのぉ?」 「くくく、ここまでされればわかるでしょう? なんせ週に二回はオナニーをしてい るかすみお嬢様だ、そういった知識は豊富でしょう」 「うぅ、なんでそんなこと知ってるのぉ?」 「おや、ホントだったんですか? まさかかすみお嬢様がすでに性の快感に目覚めて いるとは思いませんでしたよ」 「や、恥ずかしい事言わないでよぉ」 「しかしそうなると調教もしやすいというもの。これならクライアントとの契約期間 に済ませれそうだ」 「調教? クライアント? それってどういう意味なの? まさはる」 「おぉ、そう言えば説明してませんでしたね。よろしい、教えて差し上げましょう」 「ん、はぁ。教えてくれるのはいいけど、胸揉むの止めてくんない? 感じちゃうん だけど・・・」 「それは好都合。どんどん揉ませて頂きますよ」 「やぁ、いやぁん」 「実はですね、かすみお嬢様。お嬢様のことを牝奴隷にしたい、そういうリクエスト がありましてね、その為にこうやって監禁しようということになったわけです」  そう言われて、今いる場所に改めて視線を廻らせる。なるほど、エッチな道具が所 狭しと置いてあるや。 「けど、そんなことしたらお父様が黙っていないよ?」 「くくく、大丈夫ですよ。そうならないように仕組んでありますから」 「それってどういう意味?」 「それは追々わかってきますよ。さて、そろそろいやらしい気分になってきたみたい だし、調教の方を始めさせていただきますよ」  そう言って、まさひろは私の服に手をかけてきた。そして次の瞬間・・・  ビリ ビリリリリィィィィィィ 「やぁ!! ダメだよ、破らないでぇ!!」  けれど、まさひろは黙って服を破いていくのでした・・・


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