プログラム1「そして恥獄は始まった。」


プログラム1 恥獄の始まり いつもと変わらない朝。いつもと変わらない景色。朝起きるとぽえぽえっとした表 情のかすみを見る。私達姉妹は、同じ部屋に住んでいる仲良し姉妹。 「おはよう、かすみ」 「ほえ?」 「まだ寝ぼけてるの?」 「ほえ?」  はぁ、まったくこの娘は……。 「ほら、早く起きないとかえでさんに怒られるよ」 「むぅ〜、一番乗りはねこまんま〜」  また訳のわからないことを。 「おはようございます、さやか様、かすみ様……、かすみ様?」  あーあ、来ちゃった。私知ーらないっと。 「おはよう、かえでさん」 「おはようございます、さやか様。ところでまたですか? かすみ様は」 「そうみたい」 「では、叩き起こしますのでさやか様も手伝ってください」 「はーい」  そしていつものかすみの悲鳴が部屋に轟くのでした。 「おはようございます、さやかお嬢様」  あのあと、かすみの意味不明な悲鳴で耳が痛くなったものの、食卓について二人で 朝食を食べた。 「おはようございます、下萄さん」  朝食が済んで、食後のシナモンティーを飲んでいた私に、執事の下萄さんが挨拶を してきた。けど私はこの人が大嫌い。私やかすみ、さらにかえでさんに対していつも いやらしい視線で見つめてくるの。それに、過去に悪いことをしてそうな、陰のある 顔つき。 「お嬢様。今日の予定ですが、いかがいたしましょう?」 「特にないけど……なにか?」 「いえ、別になんでもございません。そろそろ旦那様からの連絡がありますのでこれ で」  そういって下萄さんは出て行った。 「ねぇ、お姉ちゃん。何もないなら今日付き合ってくれない?」 「? どうしたの?」  昨日から夏休みに入ったため、遊ぶ時間は山ほどある。 「あのね、たまには一緒に買い物したいなぁ、なんて思ったりして……ダメ?」 「別にいいけど、今日ははぐれないでよ、お願いだから」 かすみは人をつき合わせておきながら、いつもはぐれてしまって最後には私が探し 回らないといけないくらいそそっかしい。 「だいじょうぶ!! 今日は絶対はぐれないから!!」 「はぁ……。それ言うの何十回目かしら?」 「んとね、76回。あ、次にはぐれたらぞろ目だ、縁起がいいなぁ」 「よくないでしょう!!」 「あははは……。そ、それじゃ準備しましょ、お姉ちゃん」 「え、もう行くの?」 「だって、またはぐれたらじかんがかかるでしょ?」 「あなた、さっき絶対はぐれないって」 「まぁ、念を押してということで」 はぁ、この子は…… 街についた私は、かすみがはぐれないように監視しながら歩いていた。 「ねぇ、かすみ。欲しいものって一体何なの?」 「えっとね、秘密」 「……はぁ。で、どこまで行くの? もう1時間は歩いてるけど……」 「う〜ん、もうちょっと……、あ、あったあった、あそこ!!」 「ち、ちょっとかすみ、急に走ったらまたはぐれるわよ」 「お姉ちゃん、早く早く!!」  そう言ってかすみは人ゴミの中を進んでいく。 「ちょっと、かすみ!!」  ドン!!  急いで追いかけようとした私は、人ゴミの中をうまく避けきれず正面から来た人と ぶつかってしまった。 「ごめんなさい、急いでいたもので……あれ、下萄さん?」  いつものように卑下た視線を送りながら下萄さんが私を見ながら 「これはこれはさやかお嬢様。このような場所で一体なにを?」 「別に、かすみと買い物に来ただけですけど……」 「ほう、かすみお嬢様もご一緒ですか。して、かすみお嬢様の方は?」 「かすみなら、あれ? どこいったんだろう?」  かすみが走っていった方を見たのだけれど、すでにかすみは人ゴミに同化してし まっていた。 「本当にご一緒だったんですか?」  本当よ、そう言おうと思って下萄さんの方に向こうとしたその瞬間……  ぷしゅ!!  その音と共に私の意識は遠退いていった。 「くくく、まずは捕獲成功だ」  下萄さんのその一言を最後に…… 「う、う〜ん」  目が覚めると、そこは何もない倉庫のような場所。 「ここは…… イタ!!」  そう言って動こうとすると両肩に痛みが走った。よく見ると両腕は天井から吊り下 げられたロープに括りつけられて身動きが取れないようになっていた。  両足もそう、肩幅まで開いた状態から動かないよう左右の壁にこっちは鎖で繋がれ ていた。 「これって一体?」  あまりのことに思考回路がうまく働かない状態でどうしてこうなったか考えている と声を掛けられた。 「ようやくお目覚めですか? お嬢様」 「あなたは……、下萄さん!?」  そう、今、私の目の前に現れたのは、執事の下萄さんだった。 「これは、一体どういうことなんです? 私、どうしてこんな格好を……」 「くくく、相変わらずお元気ですなぁ。いや、なにね、ある方からの依頼でね、あな たを性の奴隷に仕立てあげて欲しいと言われてね。それで暴れないよう拘束したんで すよ」  さもおもしろおかしく笑いながらそういう彼に、私は今まで感じたことのない恐怖 に襲われた。 「依頼されたってどういうこと? どうして私がそんな物にならなきゃいけないの ?!」 「まぁ、一言で言うならばその美貌といやらしい肉体が気に入られた。ということで しょうね?」 「こんなことして、ただで済むと思っているの!?」  そうだ、私にこんなことをすればお父様が全力を挙げて私の捜索にでるはず。 「えぇ、思ってますよ」 「なっ!?」  彼の意外な言葉に一瞬言葉を失ってしまった。 「一体、どういうことなの?」 「まぁ、いいじゃないですか。それよりも依頼された期間もあまり長くありませんの でねぇ。さっそく調教にはいりますよ。くくく」  そういって彼はチューブのような物を取り出した。 「な、なによそれ……」  恐怖に声が震えてしまう……。 「あぁ、これですか。これは芋茎(ずいき)と言いましてね、お嬢様のいやらしいあ そこに塗るととても気持ちよくなる薬ですよ」 「いや、触らないで!!」  彼の手がスカートに触れる。そして私の下半身を露にする。 「いやあ、さすがに純情を絵に描いたような性格のさやかお嬢様だ。純白のパンティ とは。くくく」  そう言って彼はさらに私の下履きにまで手を伸ばしてきた。 「やめて、お願い!! うぐぅ!!」  そう言って暴れようとすると、再び両肩に激痛が走る。 「あぁ、そうそう。あまり暴れると肩が外れますよ」  そのまま、彼の手が私の下履きをおろしていった。 「いやぁ、見ないでぇ……」  あまりの恥ずかしさに顔をそらす。 「ほほぅ。思ったより毛が薄いですなぁ、体の方はこんなに立派なのに」 「ヒィ、いやぁ!!」  彼の指を私の大事な場所に感じた。ざらついた感触に想像もつかないくやしさと涙 がこみ上げてきた。 「さて、それではたっぷりと塗って差し上げましょう」  そして、彼の指は汚れを知らない私のあそこを掻き回し始めた……。


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