第3話 手と手


「残るカップルは22組じゃ。よくがんばった。次のステージは、二人の気持ちの強さを試すぞ」  私の名前は悠美。彼は同じテニス部の豊センパイ。部活で知り合って、付き合い始めてから半年になるけど、 まだ呼ぶ時は「センパイ」って呼んでる。キスは最近はじめてできたけど、それ以上はまだ。  さっきのゲームは、初めてセンパイの裸、触っちゃった。最後は危なかったけど、なんとか残れたの。 目の前には、次のステージへのカーテンが上から下りている。二人の気持ちの強さって何? 「次のステージは、これじゃ!」 カーテンが下に落ちて、目の前に次の関門が現れる。 そこには、一面に広がる青いプールと、いくつかのアスレチックのようなものが設置されていた。 「ルールは簡単じゃ。プールに落ちないように、二人で協力して渡りきるのじゃ。女の子は水に触れた時点  で失格じゃ。」 そして、説明は続く。 「彼はプールに落ちても失格にはならないが、落ちてしまったら上れるところから登ってまた戻らなければ  ならない。二人そろって同時にゴールしたらクリアじゃ。彼は彼女を守って、最後まで連れて行くのだぞ。」 最初のカップルがスタート地点に立つ。よく見て、研究しないと。 「それでは、スタート!」 最初は平均台から始まる。彼女は彼の後ろにしっかりとついて、慎重に渡っていく。 すると、目の前には、水中へと向かっていく平均台になっていた。 彼は彼女を肩車して、プールを渡っていく。彼女の恥部が彼の頭に直接接している。 後ろからは、彼女のお尻がちらちらとのぞいている。 なんとか渡りきった二人は、ウンテイにたどり着いた。 彼は彼女を抱っこする形となり、ウンテイを渡り始めた。 彼女はしっかりと彼の体にしがみつき、耐えている。 10mほどのウンテイが終わると、坂のぼりが待っていた。 二人は坂の一番下の位置からスタートし、登っていくのであるが、時間が経つにつれて坂が急になってくるという 物だった。二人は一緒に登り始めた。まだ20度ほどの坂なので、全く平気であったが、坂の全長は25mもあり、 急いで登らないと大変な絶壁になってしまう。坂の途中には、凸凹があり、急になってもそこに手足をかけて 登っていくことはできる。 その時、「キャッ!」突然彼女が滑って転んでしまう。彼はあわてて助けに行こうとしたが、角度は40度 近くになり急な角度になっていた。彼は勢いが余って、坂から転げ落ちてプールへと転落してしまう。 「はやくぅー!落ちちゃうよ。」彼女は腕だけで凸部分に手をかけて彼の戻ってくるのを待っていた。 彼は急いでプールから上がれる場所に行き、再び坂を上り始めた。角度は60度になろうとしていた。 ようやく彼女のところにたどり着き、彼女を自分の背中に乗せる。 彼女は必死に彼の背中につかまり、じっと我慢していた。 彼は腕の力だけで坂を上っていたが、彼女の体力はもう限界だった。 「あ、あたし、もうダメ・・・」 崩れ落ちるように彼の背中から体が離れていく。 ドボオオオオオオーーーーン! ああ、落ちちゃったよ。かわいそう・・・ すると、水中にダイバーが彼女を取り囲み、プールサイドから別の場所へと連れ去っていった。 そう、転落すれば、カップルの運命はそこで永久に終わってしまうのだった。 そして、私達の番が来た。 「絶対さいごまで行こうネ。センパイ」 「よーし、がんばるぞ!」 そして、私達はスタートした。平均台をわたると、例の肩車地点がやってきた。 私のあそこが、センパイの首筋に触ってる・・・私は恥ずかしさのあまり、なにもしゃべらなくなっていた。 センパイの体、あったかい。首筋から、私の体にぬくもりが伝わってくる。 黒いオーバーニーをぬらさないように慎重に渡り、なんとかクリアした。 ウンテイにたどり着くと、私はセンパイに抱っこしてもらう格好になり、揺れながら渡っていく先輩に しっかりと抱きついていた。そして 「センパイ、好きだよ」 とささやくと、ウンテイのうえでキスをした。 このキスが私達の最後の口付けになるとも知らずに・・・ そして、さっきのカップルがここで力尽きた、坂のぼりがやってきた。 私達は、一気にダッシュして、最初の半分を上りきった。後半は、センパイの背中にしがみついて、がんばっていた。 さっきのカップルが参考になった。ようやく登りきり、いよいよ最後の関門にたどりついた。 しかし、水面まで7m近くあるこの高さから落ちたら、いくらセンパイでも登ってくるのには時間がかかるだろう。 ここは落ちる事はできない。 そこには1本のロープが縄跳びのように回っていた。二人がちょうど入れそうなくらいの縄で、横にはカウンター がついていた。 「この縄跳びを二人で20回連続で飛べたらクリアじゃ。ただし、引っかかるとその床が開き、ひっかかってしまった 方が落ちてしまうぞ。但し、スピードが変るので、気をつけてな。」 私達は、タイミングを合わせて、一斉に縄に入る。 一回、二回、・・・ うん、いい調子。でも、だんだん早くなってきたよ・・・ 「うわっ!」 「センパイ!」 ぱかっ! ドボオオオオーーーンン!! 「あー、彼氏がおちてしまいました。さあ、急いで横の階段を登って来てくださ。その間も、彼女は飛び続けなければ  なりません。」 ハア、ハア、疲れた・・・だんだん早くなってくる縄にもやっとついていっている。 その時、緩み始めていた胸のマフラーが衝撃で取れてしまった! 「キャアアー!」 私の胸が丸見えになってしまった! 騒然となる会場。しかも、私は短いマフラーを腰に巻いていた為、飛ぶたびにあそこが見えていたのだった。 あわてて胸とあそこをを隠して飛び続ける私。しかし・・・ 「パシッ!」バターーン!しりもちをついてしまう私。 急に遅くなった縄に、ついに私は触れてしまった。 「あー!ざんねーん!ここでユミちゃん、アウトです!」 ぱかっ! ああ! 「センパーーーイ!キャアアアアアアア!!」 ドボーーーーーーーーーーーン! 私は、ついにここでプールへと転落してしまった。 すぐにダイバーによって捕まる私。 そして、いつの間にか意識を無くしてしまう・・・ ・・・気がつくと、ステージの上で、X字状の磔台に張り付けられ、15人の女の子とともに 並べられていた。私達のほかにも、ウンテイで力尽きた女の子、坂を滑り落ちてしまった女の子、 ほとんどのカップルが、この第2関門で失格となってしまっていた。 「7組のカップルのみなさん。おめでとうございます。次のステージへ進んでください。 それでは、ここで惜しくも力尽きてプールへ落ちてしまった皆さんには、ここで帰っていただきます。 いっしょに彼と帰る手段はただ一つ。今から1分間、声を一言も発しなければクリアです。」 目の前には、超小型マイクが設置してあり、声を拾うしくみになっていた。 それでは、スタート地点へ移動します。 すると、前のゲームにもあった、白い泡のプールの上へと磔台が吊るされる形となった。 目の前には、センパイが! センパイの前で・・・こんな・・・ 「それでは、スタート!」 一斉に沈黙になる会場。 すると、恥部からおかしな感覚が伝わってきた。 そう、この磔台からは少しずつローションが染み出ており、体を蝕み始めていたのだった。 「あっ・・・」どこからか吐息交じりの声が聞こえてきた。 その瞬間、その女の子は磔台ごとプールへと転落してしまった。 イヤアアアアア!ドボオオオーーーーン!例によって観客に犯され、そして記憶を失っていく彼女。 30秒経過・・・また一人、また一人と快楽に耐えられず、次々と声を発し、転落していく女の子たち・・・ 気がつくと、私一人になってしまっていた。 45秒、すると、磔台の下から振動が聞こえてくる。 少しずつバイブが私の恥部に近づいてくる。 ハイソックス以外、全裸となった私に直接バイブが接触する! 唇をかんで、必死に耐える私。 しかし・・・恥部にバイブがかすってしまう! 「はあぅぅ・・・」 その瞬間、私は 「センパーーーーイ!」と、無意識に叫んでいた。 これを最後に、私は恥辱のプールへと体を没してしまった 「ユミーーーー!!」 ドボオーーーーーンン! あれ?だんだん、頭が・・・軽くなってきちゃった・・・ 気持ちいいよぉ・・・・はあっ。はあっ。 ようやくプールサイドに上がった私。 そこには私を「ユミ、大丈夫か?」 と何度も呼びかける人がいる。私はなぜかその人に恐怖感を覚え、 「イヤっ。来ないで!」と助けの手を拒んでいた。 私はあわててその場を立ち去り、会場をあとにしていった・・・ 豊 ユミ  第2関門にて失格 (続)


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