第8話 罰ゲーム 水上マラソンゲーム −宮川 愛(みやがわ あい)−


ドボオオォォォォーーーン!! 恥ずかしさを耐え、必死にがんばってきた私だったが、ついにこの第4ステージで 敗れ去り、恥辱のプールへと転落してしまった。 ベルトコンベアから転落した女の子たちは、着かけたコスプレの格好でウォータースライダーを 滑り落ちていった。その先は、屋外の特設水槽であった。 水槽にたどり着いた周りを見ると、30人近くの女の子が水槽に浮かんでいた。 このチェックポイントで半分近くの女の子が敗退してしまったようだった。 水槽はかなり深くなっており、泳げない女の子は他の女の子に助けられ溺れそうになっていた。 「えー、敗退してしまいました皆さん。残念でした。ここで皆さんにはお帰りいただきますが、予想以上に 敗者がでてしまいましたので、敗者復活戦を行います」 一斉にどよめきが起こる。 「では皆さん、水槽から出てこちらへどうぞ。」 私たちは指示に従い、準備された場所へと移動する。 そして、私たちが目にしたのは、一面が泥の特設ステージだった。 「みなさんの目の前には、『泥ステージ』を準備しました。この幅10mの泥ステージの上で皆さんには 自転車で渡っていただきます。」 よく見ると、泥ステージの中央に幅50センチ、高さ1mほどの道が作られている。しかし、途中で高さが 変わっていたり不安定な場所が用意されていた。 「中央の泥でコーティングされた道を自転車で渡っていただきます。皆さんには、このコスプレでチャレンジ していただきます。」 すると、司会者は純白のブラジャーとパンティーを私たちに見せた。 「みなさんには、ご自分のつけてきた下着姿でチャレンジしていただきます。」 そして、更に司会者の説明は続く。 「えー、このチャレンジでバランスを崩して道から外れてしまうと、自転車ごと泥へ転落してしまいます。 それと同時に、こちらも泥の中へと転落します。」 よく見ると、チャレンジャーの女の子が着てきた服が、天井から吊るされていた。 「泥に落ちた服をその場で身に付けてお帰りいただきます。最後まで渡りきった方はそのまま復活となります。」 そんな・・・泥だらけのまま家まで帰るという恐るべき罰ゲームだった。 「えー、最後にアドバイスですが、足をついてしまった時点で失格となります。その瞬間に、必ず泥へと転落 するように出来ておりますので注意して渡ってくださいね。」 そして、恐怖のチャレンジがスタートした。 「それでは、最初のチャレンジャーは、中野真由美ちゃんです。おお、ピンクの下着がかわいらしいですね。」 彼女の下着はかわいらしく、リボンがついているレースの下着だった。 アイドルのような風貌であり、参加者の間では五本の指に入る16歳の美少女だった。 すでに透けており、周りのギャラリーからは卑猥な野次が飛ぶ。 下着と同じピンク色のオーバーニーの足をペダルに乗せ、彼女はスタート地点へとスタンバイした。 「スタート!」 彼女は慎重に自転車にのり漕ぎ出した。 少しずつ進んでいく彼女だったが、第一の難関、上り坂が迫ってきた。 「まゆみちゃん、ここは勢いをつけないと上れないぞーっ、上れるかぁ?」 司会者の言うとおり、慎重に渡り続けていた彼女には勢いがなく、坂を上る途中で車輪がスリップしてしまう。 『ああっ・・・いやああぁっ!!』 ズルッ! そして、彼女の自転車はそのまま横へ倒れてしまう。 投げ出される彼女。ピンク色の体が宙を舞う。 『アアアアアっ!』 長い髪を振り乱しながら、哀れ顔から泥へと転落してしまう。 ドボオオオオッ!! 「ああーーっと、さっそく犠牲者が出てしまいましたーーっ!真由美ちゃん、アウトです。」 必死に泥からもがき出てきた彼女だったが、ピンクのかわいらしい姿はすでになく、全身泥だらけとなった。 そして、上からは彼女の着てきた制服が泥の中へと落ちていった。 「それでは、ここで着替えてください。時間もありませんので、次のチャレンジャー、スタートです!」 彼女は、その場で半分泣きながら自分の泥だらけになった制服に着替えた。 着替え終わった彼女は全身泥だらけのまま、係員に誘導され出口から帰っていった。 そして、次々と泥へとダイブして見る影もない泥だらけの姿となっていく女の子が続いた。 勢いで下着が外れてしまう子、頭から勢いよく転落してしまう子と、壮絶な転落が続いた。 私の番までにクリアした女の子は残念ながら1人もおらず、泥ステージ半ばで力尽きてしまっていた。 そして、私の番が回ってきた。 「さあ、宮川愛ちゃんのチャレンジです。純白の下着がセクシーですね。それではスタート!」 私はさっそうと自転車を漕ぎ出した。 前の女の子たちが失敗しているのを見ていたため、コツはある程度つかんでいた。 中盤の上り坂、でこぼこ道など、難関を次々とクリアし、誰もクリアできていなかった平均台も慎重にクリアした。 「おおっと、初めてここまでたどり着きました。愛ちゃん、生還できるか?」 あと5m先にはゴールが見える。残す難関はあと一つ。不安定な5mのつり橋だけだった。 高さは3m近くになっており、恐怖と戦いながらのチャレンジとなっていた。 私は慎重につり橋を渡っていった。 あと2mのところまできた。よし、いける! そう思ったとき、突然横から突風が吹いてきた。 自転車はバランスを崩し、そして更につり橋が揺れ始める。 思わず、私は右足をついてしまったのだった。 鳴り響くホイッスルの音・・・ 「ああーーっ、ここで足をついてしまいました。あいちゃん、失格です。」 そして・・・・ ヴィイイン・・・ 『はあううぅ・・・』 特殊マイクを通じて会場に響き渡る私の喘ぎ声・・・ そう、サドルに仕掛けられたバイブが作動したのだった。 だめ・・・ここで負けたら・・・ しかし、バイブは勢いを更に増してくる。 ああ、私・・・おかしくなってきちゃった・・・ 恥部からは熱い液が溢れだしてきた。 「さあ、あいちゃん、そろそろ限界か?ここまで来たのに、残念です。」 そして、私の限界がきてしまった。 『ああああっ、い、いくゥ・・・』 グラッ・・・・ ドボオオオオオオオオオッ!! 「ああーーっと、ついに力尽き、あいちゃん頭から転落だーーっ!」 ・・・落ちちゃった、あれだけガマンしたのに。体中を泥が包む。そして、上から私の制服が落ちてきた。 すでに泥だらけになった下着の上から制服を着る。 その時! 『ひゃああん!』 思わず悲鳴を上げる私。 「そうです、言い忘れていましたが、この泥の中には特殊なドジョウを放してあります。女性の性器に反応する、 遺伝子改良したバイオドジョウです。」 私の中に入ってくる。 そして、容赦なく暴れるドジョウたち・・・ 『ハア、ハア、もう、、、ダメ・・・・』 泥の中へと崩れていく私。もう体力の限界だった。 「おやおや、こんなところでイってしまわれては困りますね。マッチョ軍団のみなさん、助けてあげてください。」 そして、私の記憶は飛んでしまった。 気がつくと、私は駅の改札の前で、足をM字にした格好で、それも泥だらけの格好で置き去りにされていた。 周りには遠巻きに見ていく通行人たち。 次の日、学校中にその姿の写真がばら撒かれていたことは言うまでもない。 宮川 愛 16歳 第4ステージ 水上マラソンゲームにて失格 THE END (続)


続く