序章 新S&Gアドベンチャーワールド 開幕 第3話


第2関門 『水上アスレチック ジャングルステージ』 (本戦第1ステージ)
<ルール>
・水上6mに設置された、5つの難関をクリアしていく。
・ジャングルステージは、主に握力と腕力が試される関門で構成されている。
・制限時間はないが、時間が経つとドローンから水着を溶かすローションが発射される。

第1関門の水上鉄棒ぶら下がりをクリアしたが、クリアできたのはエミを含めた2人だけだった。
女子高生には鉄棒の耐久戦は想像以上に難関であり、これまでに70人のチャレンジャーがプールへと力尽き、消えていった。
スタート直後、1分も立たないうちに耐えられず転落していく少女、そしてゴール目前にして手を滑らせて、悲鳴と共にプールへと
消えてしまう少女など、次々と犠牲者が出てしまった。
その女の子たちは、プールに落ちた瞬間、水着がすべて溶けてしまい、手袋とニーソックスだけの恰好で敗者のプールへと葬られていった。

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ゼッケンNo.5エミ 17歳 高校2年生
ネイビー色ビキニ ネイビー色手袋 ニーハイソックス
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「はぁ、はぁ、なんとかクリアできたけど・・・生き残れるかしら?・・・」

ネイビーの水着に身を包んだエミは、肩で息をしながら次の難関を見つめている。
次の難関はいよいよ本戦のアスレチック。
難関はすべて水上に設置されており、予選と同じくプールへ転落した時点で失格。
制限時間はないが、ドローンが追いかけてきて、水着を溶かすローションを発射して妨害してくる。

1 モンキーバー
 水上6mに設置された「うんてい」からスタート。ぶら下がりで握力が尽きている状態で、いきなりの難関。
 手袋をしているため、滑りやすい。長さは5m。

 頭脳も要求されるステージ。、 

2 スネーククライム
 長さ3mのロープを登っていく。登りやすくするためコブがついているので転落することは少ないが、
じわじわと腕力を奪われていく難関。

3 コアラジャンプ
 水上につるされた、5本の直径50cmの円柱にしがみつきながら、次々と飛び移っていく。
 距離が足りなかったり、抱きつき損ねてしまうと、円柱に体をはじかれて、6m下のプールへとドボン。 

4 頭脳鉄棒
 鉄棒にぶら下がった瞬間、画面に計算問題が出題される。正答で次への道が現れる。
 間違えると、鉄棒が中央で折れてしまい、7m下のプールへドボン。

5 スパイダークライム 
 最後に控えるのがこの関門。幅1mの透明な壁に両手両足をつっぱり、5m上のゴールを目指す。
 時間が経つと、ドローンからローションが発射される。

トップバッターは私。会場にアナウンスされる。
「さあ、第2関門のジャングルステージがスタートします!最初はゼッケン5番のエミちゃん、高校2年生です。」
スタート地点に立ち、深呼吸をする私。目の先の上方には、高くそびえるスパイダークライム、そしてゴールのボタンが見える。
その前には、怪しくつるされている5本のコアラジャンプが見える。目に入った瞬間、嫌な予感が頭をよぎった。
「エミちゃん、がんばってね、絶対にクリアしてね!私も追いつくからね!」
その不安を払拭してくれるかのように、後ろから女の子が声をかけてくれた。
第1関門を一緒に生き残った、16歳のしずくだった。
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ゼッケンNo.8 しずく 16歳 高校2年生
ピンク色ビキニ ピンク色手袋 黒ニーハイソックス
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下に目をやると、6m下にただ怪しくきらめく透明なプールが広がっている。
「それでは、エミちゃん、スタートです!」
号砲とともに、私はモンキーバーにぶら下がり、必死に渡り始めた。たった5mではあるけれど、不安定に
揺れるため、体力が奪われていく。
「エミちゃん、いいペースで進んでいきます。両足をバタバタさせながら必死な表情で進んでいきます!」
滑りやすい手袋に苦戦しながらも、何とかモンキーバーをクリアした。
そして、次のスネーククライムのロープを握り締める。
「スネーククライムは、とにかく登ってくださいね、早くしないと、ドローンが追いかけて、はずかしい液体をかけてきますよ!」
司会者が焦らせながら、アナウンスを続ける。私もついその焦りに乗ってしまい、自分のペースから外れてしまい、
腕に大きな負担をかけてしまっている。
これが私にとって、後の命取りとなる。

そして、運命の「コアラジャンプ」にたどり着く。この時、すでに私の腕力は限界に達していた。
もしかしたら、私はこの難関で終わってしまうかもしれない、そんな予感をしながら、一本目の円柱に抱き着いた。
円柱はウレタンで加工してあり、抱きつきやすくなっているが、しっかり抱きつかないと滑りやすいものになっている。
「さあ、エミちゃんの体が、完全に水上6mの円柱に預けられました。ここから飛び移って進んでいきます!」
まずは1本目!目標の円柱めがけて、思い切って飛び移った。
「バシッ!」必死に抱きつく私。
「やった!まずは一本目クリアです。」
しかし、私の腕力はもうゼロに近い。すると、怪しい羽音が聞こえてくる。ドローンだ。
「さあ、次に移らないと、ドローンが迫ってきます。エミちゃん、がんばれ!」
つぎの円柱は少し上にあるため、少し登ってから移ることになる。
「ガシッ!」ううっ、キツい・・・でも負けない!思わず円柱からズズっと下へと滑ってしまう。
「あぶない!エミちゃん、何とか耐えた!さあ、4本目!4本目はさらに高所にあり、ロープだけで固定されている難関です!」
サンドバッグのようにゆっくりとゆれている円柱を前に、私は躊躇した。タイミングを外すと、間違いなく私は落ちてしまう。
すると、ついにドローンが追い付いてしまった1
「ピューッ!」ビチャ!
しまった!私のビキニの紐に、水溶性のローションがついにかかってしまう。
胸のビキニがほどけ始めているのが分かる。
必死に3本目の丸太に抱き着いている間に、胸のビキニがとれてしまう!でも飛び移らないと・・・

私は覚悟を決めて、4本目の円柱に飛び移った!
「ハラリ・・・」
「あーっと!エミちゃん、ブラが外れているぞ!方乳がポロリだー!」
私は円柱に抱き着き、左右に揺れながら焦っていた。私の左胸がすでに露出してしまっている。
恥ずかしさのあまり、丸太に必死に抱きつき、じっと耐えている。
しかし、ドローンの攻撃はさらに激しさを増してくる。
ピチャ!ピチャ!
「・・・いやぁ・・・やめて・・・すべるよぉ・・・」
じわじわとしみ込んでくるローションに、私の体も頭もおかしくなりそう。水着はすでに溶け、ローション
まみれになりながら円柱に抱き着いている私がいた。
「さあ、エミちゃんピンチ!このままだとローションで滑って落ちてしまうぞ!」
しかし、私はこのまま耐えるしかなかった・・・

5分経過、必死に抱きついていた私も、体力の限界だった。
その時だった。
ズルズルッ!
「ああっ!いやああっ!」
胸とあそこが円柱に擦れて、思わず声が出てしまう。私は円柱の末端で耐えていた。
「ああっと、エミちゃん、円柱のギリギリで耐えている格好になってしまった!これは万事休すか?ニーハイと
手袋だけで耐えています。」
も、もうダメ・・・
そのとき、遠くに一緒に第一関門の鉄棒ぶら下がりを生き残った、ゼッケンNo8のしずくちゃんの姿が映った。
しずくちゃんは両手を祈るように握り締め、私を応援していた。
「エミちゃん、がんばって!あきらめちゃダメ!」
なんとかしがみつく私、でもその力はもう残っていなかった。
しずくちゃん、ゴメンね、私、もうダメ、あとはお願い、私の分まで戦って・・・

ズルズルッ!
ローションに負け、身体が円柱から離れていく私。
「あああああっ!キャアアアアアアッ!」

「エミちゃーーん!」
しずくちゃんの声が聞こえたと思った瞬間、私はプールへと消えていった。
ドッボオオオオーーーーーン!

「あーっと!最初の犠牲者が出てしまいました!検討虚しく、ついにコアラジャンプの餌食に!エミちゃん、
ここで失格、リタイアです!」
「いやあああああっ!」
泣き崩れるしずく。

私の挑戦は、あっけなく、この第2関門で幕を閉じた。
水面には、私のビキニの切れ端が、無残にも浮かび、そして静かに漂っていた。

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ゼッケンNo.5エミ 17歳 高校2年生
ネイビー色ビキニ ネイビー色手袋 ニーハイソックス
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第2関門 『水上アスレチック ジャングルステージ』
コアラジャンプの4本目でドローンのローション攻撃を受け、ローションまみれに。
なんとか耐えるがついに力尽き、ニーハイと手袋だけの姿でプールへ転落、失格。
GAME OVER

(続く)