第2話


「下も脱ぐんだよ」 男は言いました。 私はカレの方を見ました。 すると彼も横を向きながらうつむいています。 私は仕方なく湯船に深く沈み、中で脱ごうとしました。 男性たちの視線は、私のお尻に集中しています。 しかし、片手で胸を隠しているため、もう片方の手だけではとても脱ぎにくい 状態でした。 苦しんでいると、兄貴分的な男性が言いました。 「手伝ってやれや」 すると女性たちがうなずきながら、バスタオルを持ってきました。 「あなたたちも手伝ってくれる?」 するといつのまにか、全部で3人のタオル巻きの女性が私の周りを囲みました。 3人とも、背中や腕にバラや竜のイレズミがあり、妙な迫力がありました。 「囲んであげるよ」 すると3人は自分のとはべつのタオルを捧げ持ち、私の周りを三角形の形に囲 んでくれました。 一瞬、とても親切な人たちだと思いました。 「ほら、これならいいでしょ?」 「は…はい…」 「せまいから、立ちなよ」 「は?」 そういわれては、立つしかありません。 私が立ち上がると、三角形に張られたタオルとちょうど同じ広さになりました。 「さ、囲んであげるから脱ぎなよ」 ニヤリと笑う女性。 もう、言うとおりにするしかありません。 「ぬぎぬぎターイム!」 周囲の男性たちがはやしたてました。 私はしかたなく下に手をかけます。 周囲の女性のバスタオルは、私のことを囲んでくれています。もう、信用する しかありません。 「へぇ、ほんと胸、でかいわね」 「ウェスト細いなぁ、ムカつく」 女性たちは、私のことを囲みながら好き勝手なこと言いました。 私はとにかく下着をお尻のすぐ下までおろしました。 「サービスしてあげようか?」 女性のひとりが、周囲の男性に言いました。 「えっ!?」 私はあわてます。 「オーーー!」 男性は大喜びです。すると女性は、「はいっ♪」との声と同時に、私のうしろ のタオルを持ち上げました。 私のお尻が、男性たちの前にさらされました。 目の前にいた男性は拍手喝采です。 前屈みになっていたぶん、お尻を後ろに突き出すカッコになっていました。 「や、やだっ!」 私はあわてて両手でお尻を隠します。 「バー!」 すると今度は、前のタオルを持っていた二人が、私の前を開きました。 もちろんオッパイが丸見えです。 「おおっ! 今度は俺も見た! 胸でけー!」 「ピンクの乳首サイコー!」 男性たちは大喜びです。私はすぐに胸を隠しました。 「キャーー!」 「冗談よ、冗談」 そして女性たちは、また私の周りを囲みました。 「早く脱いだら?」 私は仕方なく、下着を膝までおろしました。 その間も、女性たちは「サービス」と称して、私の周りのタオルをヒラヒラと 上げ下げしました。 そのたびに男性たちの歓声が響きました。 私は屈辱に必死に耐えながら、下着を足首までおろしました。 すると女性たちは示し合わせたかのように、3人で動き、タオルをコの字に変 えました。 もちろん、一方からは丸見えです。 その方向には、指示をしていた兄貴分がいました。 「や、やだっ! 隠してください!」 私はあわてて言いました。するとその男性は言います。 「あ、ワシのことは気にするな、姉ちゃん。ちゃんと脱いでるかどうかの判定 だからな」 私は逆らうことはできませんでした。 私はその男性の目の前で、下着を足首から外すと、なるべく見えないように後 ろを向きながら、足首を持ち上げて下着を取り外しました。 「いいケツだなぁ」 その男性はニヤニヤと言います。 死んでも、あそこだけは見せないようにしながら、私は男性から背を向けて立っ ていました。 「お願いです………。タオルで、囲んでください………」 私は涙声になりながら、女性たちに言いました。 「パンツ渡したら、囲んでやるよ」 仕方ありません。 私は片手であそこを隠しながら、下着を女性に渡しました。 「よーし」 すると女性はニヤニヤしながら、いっせいにタオルを落としました。 「あ、手が滑ったー!」 その瞬間、全裸の私が周囲にさらされます。 「キャーーー!」 「おーーーーー!」 ただでさえ注目していたヤクザの男性7人、そして周りの野次馬の男性全員が、 私の方に向き直ります。 カシャ、カシャという音もしました。 おそらく私の方を見ながら、シャッターチャンスを狙っていたんだと思います。 私は必死で湯船に座り込みました。 彼は呆然とした顔で私の方を見ていました。 「なんで…? なんで助けてくれないの…?」 私がいうと、彼は言いました。 「いや…。だって…」 すると兄貴分の男性が言いました。 「今までいじめて悪かったな。しかしお前らも悪いのは分かってるな? 水着 きて風呂入ったら、こういうことになるんじゃ。分かったか?」 「は、はい、すみませんでした!」 彼は頭を下げながら言いました。 「それで謝ってるのか?」 「土下座しろや、土下座!」 …そのとき、私はまだ気がつきませんでした。 そのあと、あんなにとんでもないことをさせられるなんて…。 (つづく)


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