その9


 「はあぁぁぁぁんっ! キノコがぁ! キノコがビュクビュクしてるううううっ!」  切羽詰ったようなシェリナの声が洞窟内に響く。  アタシのいる所からは見えないが、ついに魔法のキノコが引き抜かれる時が来たらしい。「おおおっ! そうじゃぁ、  キノコを岩にへばりつけている菌糸が、今度はお前さんの子宮に根をおろすのじゃぁ! そのために、菌糸は一旦  粘菌に姿を変え、男の射精さながらに子宮の中に噴出するのじゃ! はぁはぁはぁはぁ……」  激しく興奮した口調でキノコ仙人が叫ぶ。なるほど、そういう仕組みなのか…・・・なんて、他人事みたいに考えて  しまうアタシである。 「あんっ! あっ、あっ、あっ……あひいいいいいいいいいいっ!!」  洞窟の空気を震わせるような声を上げて、シェリナは絶頂を迎えていた。 「よおおおおおしっ! 抜けたぞぉ! でかしたシェリナさん! うっ……!」  どうやら絶頂を迎えたらしい奴がもう一人……。 「あああんっ! 指がぁ! 指でくにゅくにゅするのが止まらないのぉ! あひっ! ダメっ! いっ、ひっ、果てるっ!  果てちゃううううっ!」  今度はリアンだった。しかし、いつもクールでストイックなあのリアンが自分で弄って果てちゃうなんて……アタシも  自分で弄っちゃおうかな…。 「お待たせじゃぁ! って、おおおおっ! 手淫で果てるのかっ! よしよし、果てて見せいっ! 美少女剣士のオナニー  絶頂など見るのは久し振りじゃぁ!」  ダッシュで戻って来たキノコ仙人は、物凄く嬉しそうな声で言った。 「ひぁ…うぁ…いっ! いいのぉ? 果てちゃってもいいのぉ?」  蕩けた声でリアンは問う。その右手はクチュクチュといやらしい音を立てて股間で蠢いている。 「いいとも、思いっきり淫らに果てるがよい。キノコの先走り汁を飲んだ女はみんな淫らになるのじゃ」  なんだか聞き捨てならないことをジジイが言っているが、アタシの脳は既にエッチモードに支配されていた。 「ひっ! いっ、果てますっ! はあああああああああんっ!!」  膝立ちになった引き締まった肢体を弓なりにのけぞらせながら、リアンは果てていた。秘部をこね回す指の間から、  きらめく液体の迸りが溢れ出して洞窟の床を打つ。  まさか! あのリアンがお漏らし!? それは間違いなく失禁だった。帝国一の女剣士が、自らの指で秘部をこね回し、  果てると同時に失禁してしまったのである。 「やはあぁぁぁぁ! 漏れちゃうっ! 漏れちゃうううっ! 止まらないのぉ!」  押えた指の間からチョロチョロと熱い雫を迸らせながら、リアンは泣きそうな顔をしている。おしっこを必死に  我慢しようとしているために、かえって長い間漏らし続けているみたいだ。 「これはこれは、またいいものを見せてもらったわい。リアン殿、ひょっとしてお主、果てると同時に失禁するくせが  あるのではないかな?」  キノコ仙人の指摘に、リアンは一瞬、素に戻っていた。が、それもすぐに恍惚の表情に取って代わり。 「そうです……果てるときにはいつでもおしっこ漏れちゃうんです。しっかりトイレに行ってもどうしても……だから  殿方との交わりを避けて、剣一筋に……ああんっ! また、また果てるっ! また漏れちゃううううっ!」    衝撃の告白をした彼女は、自分の言葉に昂ぶり、再び果てていた。さっきあれだけ出したにもかかわらず、また一筋  の迸りがきらめきながら床を打つ。 「んはぁぁぁぁ……」  満足げなため息を漏らし、リアンはぐったりと洞窟の岩肌に横たわった。汗に濡れた肌が凄くエロチックだった。 「むう……しばらくは放心状態じゃのう。では、今度は姫様、お主の番じゃ」  いきなりキノコ仙人のターゲットがアタシに向いて来た。 「ほぇ? アタシもするの?」 「もちろんじゃ! さあ、存分に慰めるがいい!」 「みゅぅぅ……そんなこと言っても、やり方知らないし……」 「なんと! おぬしそんなことも知らんのか! むっつりスケベなわが一族の血を引いておりながらオナニーテクニック  も身につけておらぬとは、なんと嘆かわしい!」  エッチモードに突入していても、なんだかえらい言われようなのは理解できた。 「だってぇ……剣の修行とか、ジジイの覗き撃退とか、色々忙しかったんだもん!」  ちょっと舌足らずになりながら、アタシは反論した。  こうして思い返してみると、アタシってエッチなことにホントに無縁で生きてきたなぁ…あのリアンだって、一人  エッチでお漏らしなんて、凄くいやらしいことを隠していたのに、アタシは表裏がないというか、薄っぺらというか…  なんだかむかつく! 「ならば今覚えるのじゃ! リアン殿がやったのを思い出しながら、乙女の谷間をまさぐるのじゃ! ワシはそこの  岩の陰から見させてもらう。はぁはぁ……」  キノコ仙人はそう言うと、さっさと岩陰に隠れてしまった。 「んふぁ……負けるもんか!」  奇妙な対抗意識に燃えながら、アタシは股間をまさぐり始めた。  続く


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