その7


  しばらくの間、絶頂感で放心していたシェリナは、呼吸を整えながらゆっくりと立ち上がろうとした。 「抜いてはならん!!」  キノコ仙人の声が洞窟内に響き渡り、アタシとリアンは一瞬で素に戻りながら振り向いていた。そこにはロープを  易々と引きちぎり、猿ぐつわを噛み切って自由の身になったキノコ仙人が王立ちになっている。 「だあぁぁぁぁっ!! なんであの状態から脱出できたんだぁ! ……って、そうかぁ! ジジイの兄貴だということは、  あの程度の縄など…」  胸と股間を隠してしゃがみ込みながら、アタシは叫んでいた。 「そう! 茹ですぎたパスタより簡単に引きちぎれるのじゃ! それよりもシェリナさんだったな? キノコを抜いて  はならぬ! もっと腰を使って、自然に折れて胎内に留まるまで頑張るのじゃ!」 「ふぁ……まだやるんですかぁ?」  まだ先ほどまでの痴態の余韻が残った蕩けた表情でシェリナは言う。キノコ仙人の視線が汗にぬめった豊かな胸や、  ぷりっとした大きなお尻に注がれているのもさほど気になっていないらしい。 「まだまだぁ! まだキノコもワシも満足しておらん! もっと淫らに腰をローリングさせるのじゃ! もっとキノコ  を締め付けて、しとどに濡れた熱い肉ひだで扱きまくるのじゃぁ! はぁはぁ……」 「あんたが満足する必要はないっ!!」  しゃがみ込んだままアタシは叫ぶ。もう一回絞め落として、今度は穴を掘って首だけ出して埋めてやりたい所だが、  さっき全裸になってしまったので、恥ずかしくってそれも出来ない。 「おぬしはまだそんなことを言っておるのか! さあ、早くキノコをその身体に受け入れるのじゃぁ! はぁはぁ……」 「その、『はぁはぁ』が嫌ぁぁぁぁっ!! せめて向こうを向いてなさいっ!」 「仕方がない小娘じゃのう……しばらくその辺をぶらついてくるから、さっさと挿れなさい。やり方はもうわかった  じゃろう」  そう言って妙に素直に背を向けたキノコ仙人の態度に何だか釈然としないものを感じてしまう。こいつがジジイの  兄貴だとしたら、こんなに淡白な反応をするはずがない。 「キノコ仙人殿。まさかとは思うが、じかに見るよりもどこかに隠れてこっそりと覗き見る方が萌える性格なのでは?」  リアンが冷静な指摘をした。彼女も胸と股間を押えてうずくまっていたが、それでも周囲を威圧するような鋭い気を  発している。 「どきっ!」  キノコ仙人は声に出して動揺した。 「図星かいっ!」  アタシは思わず立ち上がって叫んでしまう。 「うう……わかってくれよぉ、老い先短い老人の最後の望みなんだよぉ」 「ジジイそっくりな泣き落としなど通用しませんっ! シェリナ! もう一回魔法で眠らせてっ!」 「ふぁ! あああんっ! いっ! いいのぉ! 中でぐるぐるってすると凄く気持ちいいのぉ!」  ダメだ、こりゃ……。彼女はすっかり自分の世界に入っていた。物凄く艶かしく腰をくねらせ、全身を汗まみれにして  よがりまくっている。  アタシとリアンはキノコ仙人の事も一瞬忘れてその痴態に見とれていた。 「くう……弟のやつ、泣き落としを多用しておるな、まだまだ未熟なやつめ…」 「そこで床に伏せて耳を塞いで目を閉じてなさいっ! こっちを見たら……後悔するよ」 思いっきり殺気を滲ませながら  アタシは言ってやる。 「うう・・・なんでキノコ仙人たるこのわしがこんな屈辱的な格好をせねばならんのだ」  愚痴りながらもアタシの指示どうりの姿勢をとるキノコ仙人。 「……さて、とりあえず、もう少し奥の岩陰で始めましょうか?」  アタシはリアンをともなってジジイが振り向いても見えない場所まで移動した。  背後ではいまだにシェリナの甘い声が聞こえている。あの声を聞くとなぜだか胸の奥がざわざわしてくるのだ。  対抗意識とでもいうのだろうか? 羞恥心を押しのけるようにして、エッチな気分が心の奥から沸き起こってくるのだ。  シェリナが感じている気持ち良さをアタシも味わいたい、何もかも開放して、思いっきり淫らになってみたい……  どうしてこんな気分になってしまうんだろう。 「姫様、お先に」  妙にかすれた声で言ったリアンが、手近な所にあったキノコの傍らにしゃがみ込み、先ほどと同じような指使いで  愛撫し始めた。 「ねぇ、姫様…このお汁、どんな味がするんでしょう? 今までは汚らしいと思っていたのに、何だか妙な気分に  なっちゃって…」  リアンの指使いに反応して早くもキノコの先端から滲み出し始めた透明な粘液をクチュクチュと音を立ててこね  回しながら、彼女は尋ねてきた。  その声音、表情、目つき、全てが艶かしかった。凛とした美貌の女剣士である彼女が、女の表情を浮かべていた。    あたしが止める間もなく、リアンはキノコの先端に唇を寄せ、粘液にぬめ光る先端部に吸い付いた。 「ちゅぷっ……んふぅ……ちゃぷっ・・・…あぁ…こんなにいやらしい味だったんですね。あの子たちのもこんな味  なのかな……ちゅるっ…この後に出てくる白いドロドロはもっと濃い味がするのかな……ちゅっ…ちゃぷっ」  虚ろな口調で言いながら、リアンはキノコが分泌する粘液をすすり込み、嚥下していく。 アタシはその光景に  圧倒されつつ、激しい興奮を覚えていた。リアンって、こんなに色っぽかったんだ……アタシも負けないぞぉ!  って、どうしてこんなことに対抗意識燃やしちゃうのだろう? 「ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ……姫様ぁ、姫様も早くしゃぶってくださいよぉ…このお汁舐めてるとどんどん  淫らな気分になってきますよ…」  口のまわりを粘液にぬめらせながらアタシの方を振り向いて声をかけてきたリアンに操られるかのように、アタシ  はキノコの傍らにしゃがみ込み、いやらしい形をした先端部に唇を寄せていった。  続く


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