その12


  女剣士リアンが絶頂とともに迸らせた失禁の熱いシャワーを浴びた瞬間、アタシも生まれて始めての  エクスタシーへと舞い上がっていた。  身体から魂が無理やり引き抜かれて、空の彼方へと放り投げられているような気がする。耳がキーンと  鳴っていて、目の前が真っ白だった。そして、何よりも強烈に開放的な快感があった。  この瞬間、アタシは確かにバカになっていた。何も考えられず、何も気にならなかった。目の前でハァ  ハァしながらアタシが果ててるのを見ているであろうキノコ仙人のことも、一国の姫の身でありながら  はしたなくも自慰で果てる所を家臣に見られて締まった恥ずかしさも、もうどうでも良くなっていた。  ひたすらに気持ちいい真っ白な世界を漂っていた。果てることをよく、「昇天」とか表現している下世  話な読み物があるが、確かにそんな感じである。  飛び出していた魂が戻ってくると同時に、身体から力が抜け、五感が復活した。口の中が甘い涎でぬめ  っている。そのくせ喉はカラカラだった。身体からはリアンにかけられた甘ったるいオシッコの匂いが  する。かすかに甘酸っぱい香りが混じっているのは、アタシの恥ずかしいお汁の匂いだろうか……。 「ううむ。さすがはわが一族の血を引く者よ。見事な果てっぷりだったぞ! 普段は凛々しいほどの表情  がこう、トロ〜っと甘く融け崩れて、口の端から涎まで垂らして、耳まで朱に染めてのけぞってフル  フルと絶頂感に震えるその姿の愛らしさよ、ハァハァハァ……」  キノコ仙人が荒い鼻息混じりに話し掛けてきた。  何だか物凄く恥ずかしいことを指摘されてるらしいのだが、まだ脳がお馬鹿さんモードになっていて、  言葉の意味が今一理解できなかった。まあ、その方がかなり幸せなのだろうけど……。 「さあ、姫も見事に果てたことだし、リアン、おぬしも見事にキノコを呑み込んで見せい」  キノコ仙人は今度はリアンに声をかけていた。 「んぁ……はい……あの……わたしもやり方がわからないのですが…・・・」  少し困った表情でリアンは言った。まだ絶頂の余韻で赤味の残るその頬と、額を濡らす汗で張り付いた  数本の黒髪が妙にエロチックに見える。  さっきちょっとだけ舐めてしまったキノコの汁の媚薬効果が次第に強まっているらしい。「わたくしが  してあげますぅ♪」  能天気な声を上げて、岩陰からよろよろとした足取りでシェリナが現れた。いわゆる、「出来上がって  る」状態である。  胎内に呑み込んだ魔法のキノコの副作用でイきまくった結果、お馬鹿さんモードが抜けきってないみたいだ。 「む。そいつは萌えかもしれぬ。よぉ〜〜〜〜し、シェリナ、見事にリアンの処女を奪って見せい!   いや、いきなり突っ込むのは芸がない。二人で色っぽく絡んで見せるのじゃ!そしてヌルヌルグチョグチョ  の女同士の交わりで蕩けきった処女花にぶっといキノコを突き立ててやるのじゃぁ! ハァハァハァハァ……」  一気に言い切ったキノコ仙人は、ちょっと苦しそうにも聞こえる喘ぎ声をあげて物凄く興奮しているらしい。  何だか淫らなことが始まるみたいである。 「はぁい♪ リアン、女同士でいやらしいことしましょ♪」  シェリナはそう言いながら、身にまとっていた衣服を次々と脱ぎ捨て、魔道士の紋章が入ったネックレス  と、膝まである白いソックスのみという物凄く倒錯的な恰好になってリアンににじり寄った。  下着で矯正しなくてもツンと上を向いた見事なバストがプルンと揺れる。 「えっ! ちょっと待てっ! シェリナのことは嫌いじゃないし、魔道士として尊敬もしている。しっ、  しかし……  淫らな行為は……あああんっ!」  さすがにいきなり女の子と絡むのは恥ずかしいのか、リアンはまだ残っていた理性を総動員してシェリナ  を説得しようとしたが、今のシェリナにそんな言葉が通じるわけもなく、あっさりと組み伏せられてしまう。  体術に優れたリアンだが、度重なる絶頂で腰が抜けていたらしく、異様にあっさりと仰向けに押さえ込まれ  ていた。 「うふっ、おびえなくてもいいですよぉ♪ 凄く気持ち良くしてあげますぅ♪ さあ、リアンさんも脱いじゃ  いましょうねぇ」  シェリナはそう言うと、リアンが身にまとっていた軽量の革鎧を脱がせ始めた。  胸と肩、そして首筋を覆っているだけの軽量鎧は、あっさりと脱がされ、少女魔道士の指はその下にまとった  黒いシャツのボタンもさっさと外して胸当てに包まれた小振りだが形のいいバストを露出させてしまう。 「これも取っちゃいますぅ!」  胸当てが取り去られ、健康的な小麦色のおっぱいがあらわになった。 「まずはキスしましょうねぇ……んちゅっ」  シェリナはされるがままになっているリアンにキスを仕掛けていた。二人のおっぱいが自然に重なり合い、  ムニュッ、という感じで量感に勝るシェリナのおっぱいがリアンの胸を包み込む。 「んふうぅぅぅっ!」  キスで塞がれた唇の奥から、リアンは快感のうめきらしい声を上げていた。もしかしたら抵抗らしい抵抗  をしなかったのは、絶頂の余韻とかじゃなくて、淫らな行為への期待のせいだったのかもしれない。 「んっ、チュッ、チュプッ……口開けてくださいな。舌を吸い合いましょ。とぉ〜〜っても気持ちいいん  ですよぉ♪」  リアンの唇を何度かついばみ、舐め回したシェリナは淫らな誘いをかけていた。アタシは食い入るよう  にその様子を見つめている。いつの間にか再び自分の股間を弄り始めていたのに気付いたのだが、指の  動きはそのままに、二人の家臣同士の絡みに魅入られている。  隣で聞こえるジジイのハァハァハァという息の音が耳障りだった。 「んぁ……あん……んむっ……チュプッ……んんんっ! ピチャピチャピチャ……」  シェリナに促がされるがままに口を開けて舌を受け入れたリアンは、その快感に泣くような声を出して  彼女の身体に抱きつき、本格的に舌を絡ませ合い始めた。  二人の唇の間で二枚の舌が唾液にぬめ光って絡み合うのが見える。  その光景にアタシのお腹の奥がキュン! と強く疼いてしまう。  女同士で舌を絡め合うピチャピチャという音に、二人が時折漏らす高い泣き声と、甘い吐息の音が入り  混じって洞窟内に響く。  何度も言うようだがジジイのハァハァハァが物凄く耳障りだった。 「んふぁ……チュバチュバチュバ……チュポン! はあ、リアンさんの舌、凄く美味しい……身体中舐めて  あげますぅ♪」  長々と続くキスを中断したシェリナは、そう言うと彼女の身体にキスの雨を降らせ始めた。  続く


その13へ