最終話「羞恥と恥辱の一騎打ち!」


 「それで、今まで捕獲した地球人を全て奪われたというのだな?」  豪華な衣装を身にまとった、地球方面ペット捕獲部隊の最高司令官。プリンセス=ハイテルは優雅な  物腰を崩す事無く、足元にひれ伏している戦闘隊長、ルイ=ジャビットを見下ろしながら言った。 「はっ、かくなる上は、いかようにも罰をお与え下さいませ。水責め、ろうそく責め・・・いや、針を刺され、  電流を流されても構いませぬ!」  分厚い筋肉に覆われた巨体を、床に擦り付けるようにしながら、ウサ耳の大男、ジャビットは悲痛な声を出す。 「ジャビット、面をあげい。此度の失態は、元はといえばこの私が地球人どもの戦力を甘く見たのが原因だ。  私自身の手で、モロダスとかいう破廉恥な戦闘メカを撃破してくれよう・・・守護神ヌイデルを使う!」 「!?そ、それは!・・・」  ハイテルの言葉に、ジャビットは絶句していた。  母星を出るときに、皇帝より直々に賜った最強のメカ兵士、守護神ヌイデルは、その超絶の戦闘能力と、  動力系統の特殊性で、最終兵器として恐れられていた。 「下等な地球人どもを成敗するのに、守護神を使うのですか?しかも、あの戦闘メカの動力は・・・」 「そう、屈辱感を力に変える超恥辱反応炉。よほどの覚悟が無ければ起動すら出来ぬ代物だ。しかし、それ故に  その力は一騎当千!必ずやモロダスを打ち砕いて見せようぞ!・・・ジャビット、早速起動の儀式を行なう、  恥辱の間へ参るぞ!」 その頃、日本中が歓喜に沸き返っていた。モロダスが見事に囚われの人々を救出し、帰還したのである。  お祭り騒ぎの只中にあって、ブルーになっているのが五人。そう、モロダスのパイロット達である。立て続けの  羞恥攻めにあって、精神崩壊寸前だった。 「こういうのって、自己犠牲って言ってしまっていいのかな?」  美雪がぼそっ、とつぶやく。 「いいんだよ、あたしは、そう思って割り切る事にしている」  相変わらず、幅五センチ足らずの窓枠に器用に腰掛けた早紀が、髪をかきあげながら言った。標準語をしゃべって  いるという事は、精神的には落ち着いているのだろう。 「OH,テスタメント、ですネ、うーむ、スケープゴートの方かもネ・・・」  ジェニファーは、アメリカで精神病の治療によく使われる箱庭を作りながら言う。 「・・・忍びは影、儚き者・・・」  宇宙から帰って以来、例の丸太の格好になったままで、静香はポツリとつぶやいた。  そして、恵美は・・・。 「ああ、ウサギのおじさま、今ごろどうしてるのかなぁ・・・」  そうつぶやきながら、遠い空を眺めたりしている。  そう。彼女は、ジャビットに恋していた。 「き、君達!大変だ、敵の総大将が、モロダスに挑戦状を叩きつけて来たぞ!」  荒縄がそう言いながら、室内に走り込んで来た。 「挑戦状!?」 「そうだ。今、テレビでやっている」 「・・・と、言う訳で、この私、地球方面愛玩動物捕獲部隊の総司令であるプリンセス=ハイテル自らが、  モロダスに一騎打ちを申し込む!この戦い、双方の未来を賭けた最終決戦と知れ!地球人どもよ、私の覚悟を  今から見せてやる!」  そう言うと、金髪碧眼、猫耳に狐の尻尾を持った超美形、プリンセス=ハイテルは、着ていた物を、一枚一枚  脱ぎ始めた。 「おおおっ!録画、録画、録画ああああっ!」  荒縄は数台のビデオデッキに片っ端からテープを突っ込み、録画を開始していた。  秀麗な顔を羞恥で桜色に染め、ハイテルは豪華な衣装を一枚一枚、焦らすように脱いでいく。十数枚の衣服を  脱いで、ようやく下着が現れた。  その色は鮮やかな真紅。真っ白な肌とのコントラストが鮮烈だった。  誰も声を上げない。敵の総大将が黙々と演じるストリップを、黙って見つめていた。  荒縄の荒い鼻息だけが、妙に耳障りだった。  下着姿になったハイテルは、一瞬ためらっていたが、やがて意を決したように、ガーターベルトを外し、  ストッキングをシュルシュルと脱ぎ捨て、そこでようやく気付いたかのように、肘までの手袋を脱ぎ始めた。  次第に白い肌の露出面積が増えてゆく。形のいい下唇をきゅっ、と、噛み締めながら、ハイテルは真紅の  ビスチェを脱ぎ捨て、贅肉のまったく無い引き締まった腹部をあらわにしていた。滑らかな腹部に、縦長の  へそが可愛いくぼみを作っているのが、なんともエロチックだった。  そこで、ハイテルは脱ぐのを中断し、カメラに向かって挑むような視線を向けた。  すばらしい脚線美と、引き締まった腹部。完璧なラインを描くバストライン。  誰が見ても惚れ惚れする美女だった。  そして、その背中の後ろでふわふわ揺れる柔らかな毛並みを持った狐の尻尾と、頭部で時折、ぷるっ、と、  震える可愛い猫耳・・・。  この放送を見ていた数千万人が、その後猫耳フェチになり、全世界的に猫耳が流行することになった。が、  それはこの際関係無い。  しばらくそのままカメラをにらみつけていたハイテルは、ゆっくりとブラのホックに手をかけた。  細くしなやかな指がホックを外すと同時に、ぷるん、と音がしそうな勢いで、見事な美乳がこぼれ出していた。  まったく垂れていない完璧な釣鐘型のバスト、その頂点では薄いピンク色の乳首がつん、と尖っている。 「あ、あ、あああ・・・」  テレビ画面にしゃぶりつきそうな表情で、荒縄はうめく。  美雪達五人も圧倒されていた。 「これが、モロダスへの挑戦・・・こんな覚悟をしてる人と、こんな美人と戦わなければならないの?」  美雪は同性さえも疼かせる見事な裸身を見つめながらつぶやいた。 「・・・見事・・・」  静香も丸太の姿を脱ぎ捨て、小さな賛辞を送る。 「やらなあかんのかな・・・」  早紀も関西弁になっていた。 「OH,ビューテホー・・・」  うっとりとした表情で、ハイテルの裸身を見つめるジェニファー。意外とその気があるのかもしれない。 「ウサギのおじさん、出てこないのかな・・・」  恵美だけがいまだにジャビットの事を気にかけていた。まさに恋は盲目である。 「おおおおおおおおっ!」  荒縄が大きな声を上げていた。  ついに、最後の一枚にハイテルが手をかけていた。  くるりと後ろを向き、Oバックに開いた穴から出ている尻尾を揺らしながら、紅いパンティをずり下げてゆく。  羞恥の為か、興奮の為か、尻尾がふるふると震えた。  ついに両足の間からパンティを抜き取ったハイテルは、尻尾で巧みに尻のラインを隠しながら顔だけをカメラ  に向けた。 「うひっ!」  そのエロチックな視線に直撃された荒縄は、情けない声を上げて前のめりになり、背中を痙攣させていた。  どうやら暴発したらしい。  そばに居た五人は、その事に気付かなかった。 「・・・見よ!これが我が覚悟だっ!」  しばらく躊躇していたハイテルは、そう叫びながら正面を向いていた。  ハイテルの全てがカメラの前にさらされた。 (きれいな色・・・本当に花みたい・・・)  始めて見る同性の性器に対して、美雪は素直な感動を覚えていた。 「ひょおおおおおおおおおっ!」  その横で、荒縄は壊れた笛のような声を上げながら失神絶頂を迎えていた。 「これが、最後の戦い・・・早紀、どうしよう、勝てる気がしないよぉ!」  コクピットの中で、美雪は早紀に泣き言を漏らしていた。 「あんたがそんな弱気でどないすんねん!もっとばしーっといったらんかい!」 「そう。統領がそんなでは戦は勝てないわ」  静香の冷静で結構残酷な指摘が入る。 「わ、わかってるよぉ!わかってる、けど・・・。」 「ミユキサン、きっと大丈夫ネ、モロダスは勝てマス!」 「根拠は?」 「コンキョって、何ですカ?」 「うう・・・英語で説明できない・・・」 「・・・そろそろ発進するぞ!これが本当に最終決戦だ。みんな、悔いが残らないように、思いっきり恥ずかし  がってくれ!」 「余計悔いが残るやないかっ!!」  早紀の絶叫と同時に、モロダスは発進していた。  ちなみに今回のモロダスは、白いレースの下着スタイルだった。当然、パイロットも同じ姿である。  このスタイルで出撃する事を告げられた時点で、既に発進に十分な量の羞恥エネルギーが発生していた。  今までの水着や体操服と違い、普通は下着姿で人前に出た事のない彼女らにとっては、それだけで十分に羞恥だった。  しかも、例の全国ネット中継付きである。 幼さと、女性のまろやかさの境界線にある若い身体が、純白の下着に  包まれて恥ずかしさに震える姿は、全世界に中継されていた。 「敵の指定してきた無人島は、間もなく見えて来る筈だ」  荒縄の声も、次第に緊張してきた。 「あっ、いたっ!」  直径二キロほどの平坦な無人島の中央部に、敵のメカ兵士の姿があった。 「あれが、守護神ヌイデル・・・確かに全裸だわ」  その姿は、全裸になったプリンセス=ハイテルと同じだった。  操縦者の肉体と一体化し、凄まじい運動性と、超絶の戦闘能力、さらに自己再生能力を持った最強のメカ兵士で  あると、ハイテルは自身たっぷりに言っていた。 「いきなり大技連射で行くぞ!○○さん、お願いしますっ!」  モロダスの声は、通常はサンプリング音声なのだが、今回は決戦という事で、生ボイスだった。 「はいっ!天が呼ぶ!地が呼ぶ!人が呼ぶ!悪の野望を打ち砕く為、恥辱の天使、ここに降臨!超羞恥ロボ、」  ここで一旦大きく息継ぎし。 「モロダスファアアアアアアアアアアアアアアアアアアイブッ!!」  思いっきり力を入れて決めてくれた。 「いやあああああああああああああっ!!」  シルクのパンティーを思いっきり食い込まされた少女たちの絶叫が世界に響く。 「いくぞおっ!超羞恥ゴマ三点回しいいいいいいいいっ!!」 「それは止めてえええええええええっ!」  早紀達三人にとっては二度目の、美雪と恵美にとっては始めての三点回しだった。 「いつもより長く回しますっ!」  少女達の羞恥を知ってか知らずか、○○さんはそんな事を言っている。 「あひいいいいいっ!な、何よぉ、これわぁ!」  股間の一点で回るコマのもたらすたまらない刺激に身もだえしながら美雪は叫ぶ。  脳裏を、あの宇宙船の中で、縄攻めで生まれて初めての絶頂を迎えたときの記憶がよぎる。 (こ、ここを責められたら、イっちゃうかもしれない)  その思いが激しい羞恥心を生み、コマの威力が大きく跳ね上がる。 「発射ぁ!」  三個のコマは絶妙の時間差を置いて守護神ヌイデルに襲い掛かった。 「むんっ!」  ヌイデルは右手に持った剣で無造作に二個のコマを切り払い、三個目も軽く首を傾げただけでかわしていた。 「このような小細工など、守護神ヌイデルには通用せぬ!くらえっ、エロティックファイアー!」  ヌイデルの乳首と股間に発生した青白い炎がへそで合体し、凄まじい火炎放射となってモロダスを襲う。 「パラソルシールド!」  一瞬でレースクイーンのバトルドレスを装着したモロダスは、派手なパラソルで炎を防いだ。 「ほお、やるなっ!では、これでどうだっ!」  一気に間合いを詰めたヌイデルが剣で切りつけてくる。 「バイブレード!」  柄の端が触手のようになった剣を取り出したモロダスは、ヌイデルの剣を受け止めていた。 「な、何だかじりじり押されてるような・・・」  美雪が言うとおり、モロダスはじりじりと押されていた。パワーはヌイデルの方が上だった。 「いかん!このままでは押し切られてしまうぞ、バイブレードを発動させるっ!」  荒縄の声と同時に、バイブレードの柄の端についていた触手が、モロダスの股間に押し当てられ、振動し始めた。 「あひゃああああっ!」  ほぼ同時に、五人の少女も悲鳴を上げていた。  彼女らの股間にも、ホログラムのバイブが押し当てられて振動していた。 「NOOOOO!」  ジェニファーの絶叫が響く。  五人の股間のバイブは、急所を探るかのように前後に動き始めていた。  ふっくらとした少女達の下腹部に押し当てられたバイブが、蜂の羽音のような作動音を立てながらシルクの  パンティの上をすりすりと擦っている。  AVでは、女の子がそういうことをされるというのは聞いていたが、実際に自分が体験するとは思わなかった  美雪はあまりものショックで、しばらく呆然と自分の股間を擦るバイブを眺めていた。 「ひっ!」  電気ショックのように身体を貫いた明らかな快感に、美雪は声を漏らし、ビクンと震えていた。 (やぁ、ダメ、そんな事されたら、感じちゃう、感じちゃうよぉ・・・恥ずかしいよぉ) 切なげに眉を寄せ、  唇を噛んで、自分の体を襲う『女』の反応に耐えている美雪の身体から、大量の羞恥エネルギーが発生し、  モロダスに力を与えていた。  美雪だけではない、早紀も、ジェニファーも、静香も、恵美も、快感と紙一重の羞恥に耐えながら、膨大な  エネルギーをモロダスに送り込んでいた。 「ぬううっ!負けぬ!負けぬぞおおおっ!」  ヌイデルもさらに力を込め、鍔迫り合いが続く。 「ふわぁ!」  静香が声を上げていた。  それまで秘裂に沿って動いていたバイブが、つぷっ!と、垂直に柔らかなふくらみに押し当てられていた。  下着の上からとはいえ、明らかな挿入の予感に静香は震える。 「うわぁ!」 「ひゃぁ!」 「NO!」 「きゃいーんっ!」  残る四人にも、同じ責めが始まっていた。  秘裂の一点に、ぐりぐりとえぐりこむようにバイブが押し当てられ、純白のパンティーのその部分に、  ぽつん、と、小さな濡れ染みが出来始めていた。  バイブがぐりぐりと圧力を高めるのにあわせて、その染みが大きくなっていく。 「もう少し、もう少しで、最大の必殺技が使える。その一撃に全てをかけるぞっ!」  荒縄の声がコクピットに響いたが、少女達はその声に耳を貸す余裕など無かった。  次第に迫ってくる未知の恥辱、快楽への屈服の予感に震えながら、ひたすら耐えていた。羞恥力エンジンの  パワー上昇も鈍り始めていた。 「ぬう、これはまずいな・・・君達、君達のパンティに出来た染みは一体何かな?」  その声に、自分の股間を見下ろした少女達は、恥ずかしい染みに気付いて羞恥心を爆発させていた。 「いやああああああああああああああああああっ!!」  凄まじい量の余剰エネルギーが発生し、守護神ヌイデルを弾き飛ばしていた。 「な、何が起こったというのだ!?」  凄まじい力で弾き飛ばされ、懸命に姿勢を制御しながらハイテルは狼狽していた。 「これが地球人の力だというのか!?」 「今だっ!今までの恥辱の限りを込めて、とどめを刺せいっ!」  荒縄の叫びに。 「もしもし、それって敵のセリフですよ」  ○○さんが冷静に突っ込む。 「いいじゃないですか、最終回なんだから、じゃあ、最後の奴、お願いします」 「はい。・・・こほん。超羞恥ボール、絶頂!マンの字斬りいいいいいいいいっ!!」  モロダスの身体から出た余剰エネルギーが、二重の円となって、その中心に守護神ヌイデルを金縛りにする。  それをモロダスの剣が十文字に切り裂いていた。  空中に巨大な、『あのマーク』が描かれる。 「ま、負けるのか、この私が、下等生物に負けるというのか・・・」  呆然としてつぶやくハイテルは、自動の脱出装置で弾き出されていた。 「か、勝った・・・」  後一歩のところで、やばい状況から開放された美雪は、羞恥と興奮で上気した頬に汗をきらめかせながら  つぶやいていた。  空中に静止したモロダスの目の前では、エッチなマーク型の爆炎が、次第に薄くなっていた。 「なにっ!それは、それは本当なのか!?」  かろうじて救出されたハイテルは、意外な報告をしたジャビットに詰め寄っていた。 「はい。本国から入った連絡によりますと、地球人は有害動物に指定され、輸入と飼育が禁止されました」 「そ、そんな・・・あの番組はどうなった?」 「はい。『肉奴隷オスカル』は、事実に反する情報を広めた罪で打ち切りとなりました」 その番組に出てくる  地球人が責められてあげる声が可愛いというので、地球人ブームの引き金になった大ヒットアニメだった。 「野生化した地球人による被害が深刻化しているため、緊急処置がとられたようです。我々にも帰還命令が下りました」  沈痛な表情でジャビットは告げた。  王族であるハイテルが恥ずかしい姿をさらして戦った結果がこれである。かける言葉が見つからなかった。 「回線を開け、地球人と和平を結び・・・謝罪する!」 「・・・了解いたしました!」  無数の花火が打ち上げられ、モロダスVの周りには数万人の人だかりが出来ていた。  和平成立から三日。いまだにお祭り騒ぎは続いている。 「・・・耳の大きさなど、関係なかったな」  貴賓席に座ったハイテルは、横にいた美雪に話し掛けた。 「はい。そうですね、こうして和平が成立するなんて、夢のようです」 「もっと、気さくに話してくれてもいいのに、私はこの星ではただの客に過ぎないのだから」  美しい顔に笑みを浮かべてハイテルは言う。  三日前、再び全世界のテレビに姿を見せたハイテルは、和平を提案し、侵略を謝罪していた。  さらに、賠償条件として、最高級セクサロイドである亀甲兵の製造技術を公開する事を約束していた。  各国首脳部にプレゼントされた亀甲兵も、和平成立に一役かっていた。  こうして、すんなりと和平は成立し、お祭り騒ぎの最中なのである。 「なあ、美雪、恵美はホンマにあれでいいんかな?」  早紀が訊いて来た。美雪の妹である恵美は、ジャビットと仲良く遊んでいる。  二人ともとても幸せそうだった。 「いいんじゃないの、幸せなら・・・」  屈託無く笑う妹を見ながら、美雪は言う。 「ところで、ハイテルさんはこれからどないすんの?」 「私は、ジェニファーと一緒に彼女の国に行こうと思う。なんでも、移民には非常に寛大な国らしいからな、  本国に帰って、下らぬ権力闘争に明け暮れるのも嫌になった。もし、許されるなら、この星に骨を埋めても  いいと思っている」 「YES!そうでーす、オネエサマは、ワタシと一緒にアメリカで暮らすのデス!」  妙に明るくなったジェニファーがハイテルにすりすりと甘えながら言う。 「お、オネ−サマあ!」  美雪は意外な展開に絶句していた。 「それもまた、運命・・・絆だから」  なぜか丸太の偽装で貴賓席にいる静香がボソッと言う。 「ところで、荒縄は?」  美雪の問いに。 「ああ、あいつなら責めプログラムをフルチャージした亀甲兵に可愛がってもらって夢心地だ」  ハイテルがさらりと言ってのけた。 「ぐえ・・・」  怖い想像をしてしまった美雪と早紀が同時に吐きそうな声を漏らす。 「まあ、とりあえず、めでたしめでたしかな?」  そういう美雪はまだ知らなかった。  『モロダスVパーフェクトコレクション』という名で、彼女達の羞恥シーン全てを収めたDVDが、  荒縄重工ソフト部門から発売される事を・・・。  


< 完 >