Xchanger-F 世界設定 ver1.11


・XC-F用語


遺産:
  強力な古代マジックアイテムの呼び名に使われる総称の一つ。「遺産」クラス。
  ランク的には上から二番目であり、強大な力を秘めていながらも制御可能なアイテム、もしくは持ち運び
 不可能なほど巨大な魔導装置を指す。
  なお、人の手に負えないほど強力なアイテムに関しては、もっともランクが高い「神器」クラスと言う名称
 で呼ばれる。このクラスになると全世界で未だに十器も発見されていない。
  本来はその機能や効力によって何段階かに分類されて各段階にそれぞれ名称がつけられているのだが浸
 透しておらず、研究者ぐらいしか使用していない。実際に使われている名称は「遺産」「神器」の二つぐらいで
 ある。


エクスチェンジャー(Xchanger):
  神代の頃より存在するといわれる雌雄一対の双剣。
  また、その剣によって性別を転換させられた人間の事。


エクスチェンジャー(剣):
  雄剣『メールフィアス』と雌剣『フィメリオン』。所有者ではなく斬った人物の性別を入れ替える双神剣。
  元は「死の運命から蘇らせ、新たなる人生を歩ませる」転生のための儀式剣であり、神の所有物であった。
  いつしか双剣は神の手から人の手へと委ねられ、人は神剣とともに死を克服する術を手に入れる。
  しかし神剣が運命を終えようとしていない人間に使われた時、それは運命を故意に歪める存在になった。
  現在ではメールフィアスは行方不明となり、その名すら伝承の中に埋没している。名を知る賢人はおそら
 く大陸に三人といないだろう。一方、フィメリオンは魔王戦争時に勇者が使ったとされ、アイハラン村で宝
 剣として奉られていたが、魔王パンデモニウム復活の際に湖の底へと沈んでしまい、回収不能となっている。
  なお、メールフィアスは女性を男性に、フィメリオンは男性を女性へと性転換させるが、現在では剣に宿
 る神力も衰えており、膨大な魔力が必要である事、死に瀕している事、波長が合う事など、様々な条件を満
 たさなければ効果が発動する事は無い。


エクスチェンジャー(人物):
  神剣エクスチェンジャーにより性別が反転した性転換者。
  本来は死の運命を斬り替える剣だったエクスチェンジャーだが、運命を終えていない者へ使用すると正常
 な運命の流れを狂わせる効果を発揮してしまう。それゆえ、エクスチェンジャーとなった者には未来予知能
 力の一種が備わるとされる。また、男女の性別を兼ね備える事は神と同様の完全な肉体を得ることにも繋が
 り、場合によっては強力な神性を得ることもある。
  その能力ゆえか、エクスチェンジャーの数少ない伝承には「運命」と言う言葉がついて回る。「欠片を補い
 し者」「完全者」「「運命から外れたがゆえに運命を助ける者」などなど。身体的変化や予知能力などを指しての
 呼び名ではあろうが、どれも抽象的過ぎる為におとぎ話の域を出ていない。
  ただ、エクスチェンジャーになったからといって力も魔力も強くなるわけではない。予知能力を除けば、
 その戦闘力は性転換前のそれとなんら変わらない。むしろ、男から女へ変化した時は弱くなるので注意。


貨幣:
  XC-Fの世界の通貨単位はゴールド(G)。ゴールドと言ってるけど金じゃない普通の硬貨。
  1Gは約100円。これがプチゴールド(PG)になると1PG=約1円。
  これらの他にも本物の金貨や宝石(ジュエル)が流通している。


金貨:
  集めても願いがかないません(バンカー?)
  硬貨を大量に持って歩くのは冒険者にとって邪魔なので、価値の高い金貨が財布の中身に一般的。
  金貨一枚の価値はその純度や作られた年代、芸術性、歴史的価値や相場で判断されるので一律ではない。
  一枚で1ゴールドの価値もない金貨もあれば1万ゴールドを超える価値のものも存在している。
  一番一般的なものは冒険者ギルド発行の金貨で、一枚辺り100G(約1万円)。


契約:
  魔王がモンスターを自分の僕とする事。普通の契約とはまた違う意味。
  力で屈服させるか、相手の望みをかなえることで主従関係を結び、魔封玉と呼ばれる物の中に封じ込める。


クラウド大陸:
  物語の舞台。
  過去の魔王戦争において魔法文明はほぼ失われるが、独自の文化を築いていた東部諸島の人間と交わる事
 で徐々に人口も増加し、二千年以上経った現在では過去ほどではないが各地に城、街、村が建設され、平和
 な世界が作り上げられている。


十字騎士(クルセイダー):
  宗教国家カータ=ギーリが選任する公認勇者。
  現在では名誉職的意味合いが強まり、紛争解決に尽力を尽くすなどカータ=ギーリの「武」の象徴として平
 和へ貢献する者へ与えられている。
  しかし最近、魔王復活が現実となったために新たなクルセイダーが任命され……


修道騎士:
  宗教国家カータ=ギーリに所属する騎士。神殿騎士とあわせてテンプルナイツと呼ばれる。
  神殿騎士とは違い、一般市民から騎士となった者を指す。だからと言って誰でもなれるものではなく、厳
 しい試験、剣技など騎士にふさわしい技量や教養を身につけた者のみに騎士の称号が与えられる。
  また、修道騎士は一代限りの称号であり、いかに功績があろうと神殿騎士へ昇格しない限り、騎士の称号
 が子へ受け継がれる事は無い。


神殿騎士:
  宗教国家カータ=ギーリに所属する騎士。修道騎士とあわせてテンプルナイツとも呼ばれる。
  修道騎士と違い、騎士の家系に生まれた者の事を指すが、単にプライドが高いだけではない。騎士の誇
 り、そして神を守る者としての誇りを生まれた時から教え込まれた騎士のサラブレッドだとも言える。
  武芸、教養、作法、信仰など、神殿騎士に必要な事全てを習得し、騎士の誇りを抱いたものだけが神殿騎
 士となれる。もし神殿騎士と名乗るのに不足があれば、家名を汚すこと、ひいては国や神の名を汚すことに
 なるため、騎士を名乗る事を親類一同が許す事は無い。修道騎士以上に国や家の名誉がその双肩にかけられ
 るのである。
  修道騎士は神殿騎士と区別されてはいるが、問題視することは無い。神殿騎士がそうであるように、修道
 騎士には修道騎士の誇りがあり、互いの誇りを侵す事無く尊重しあっているためである。だからこそ修道騎
 士は誇り高い神殿騎士となれるように切磋琢磨しているのである。


聖印:
  信心深い信者に与えられる神の祝福の印。紋章式魔法の一種と考えていい。
  肉体に刻むことも可能だけれど、ロザリオや杖など身に着けているものに刻むことが多い。
  意味合い的には属性の付加に近く、位の低い物は寄付金次第で簡単に手に入る。


属性:
  一人一人が有する魔力の個性。
  属性が使用する魔法と合っていると威力や効果範囲にボーナスがついたり、逆に合っていなければペナル
 ティーを負う事もある。
  また成長率にも影響を及ぼしたり火や冷気などへの耐性との関わりもあり、冒険者にとっては自分の将来
 や危険に直接つながる事でもある。そのため冒険者はギルドや神殿で登録する際に同時に判断してもらうの
 が通例である。


ダブル:
  二重属性保有者と言う特異体質の事。三種類や四種類でも、便宜上「ダブル」と言う
  本来、一人の人間には一つの魔力属性しかない。仮に“土”と“水”と言う二つの属性を持ったとしても、
 母親の胎内で育つ間に二つの属性は混ざり合い、“樹”や“波”など別の属性へと変化して行く。
  身につける護符などにより魔力属性のコントロールは多少なりとも可能であるが、生まれついてとなると
 話は変わってくる。一人で二種類以上の魔力を同時に生み出すことは、それこそ専門の研究を長年やりとお
 した大魔法使いぐらい出なければまず不可能である。
  だが現実的な話、二種類の力が混ざり合っていると魔法も不発が多く、属性同士の反発で身体に障害が出
 ることもある。そのため、ダブルは稀有でありながらも、あまりありがたい才能とは言いがたいのである。


並行空間:
  地図の裏にある地図……と例えるように、現実の空間と位相をずらして同時に存在する空間の事。
  並行空間を生み出す技法は失われて久しいが、最大で山を二つ三つ覆えるほどの空間を作り上げる事が可
 能だったと言われている。
  並行空間は三次元的に閉じられており、ゲートと呼ばれる場所以外から実世界と行き来する事はできない。
 空間の端から先へ進めば、反対側から出てくるだけである。
  今では新たに並行空間が作られることはまず無いが、古代魔法文明時代の並行空間がまだどこかに存在し、
 そこには失われた魔法の数々が残されているとも噂されている、ある種、ぜんぜん荒らされていない古代遺
 跡とも言える場所なのである。だが当然ながら、発見した者は一人もいない


魔王:
  二千年以上の昔、魔の眷属を率いて西方大陸に栄えていた魔法文明を壊滅させたモノ。
  その姿は常に変化していた為に真の正体は不明だが、多種族同士で行動を共にする事がない魔族を統率し
 ていた事から「魔王」の称号を冠せられている。
  詳しくは「魔法考察」にて。


魔封玉:
  魔王と契約した存在係数が低いモンスターを封じ込める「檻」。
  ビー玉サイズから占いに使う水晶サイズまでいろいろと。たくやが望む時にどこからともなく呼び出せる。
  中に入っていれば命が失われていない限りどんな怪我も治癒してしまう。体力の回復も可能であり食事の
 必要もないが、回復スピードはたくやの体力や魔力量に比例する。
  封じられているモンスターにはたくやが知り得た外部の情報がある程度知らされていて、よほど知能が低
 くない限り、封印開放されてすぐに急な事態へ対処する事もできるようになっている。
  なお、ポ○モンボールじゃありません。似てるけど。


魔法:
 詳しくは「魔法考察」にて


魔法剣:
  魔法の力を施された武器。鎧の方もあるので、正確に言うと「魔法の武具」。
  魔法剣には一時的にしか効果の無い無形式ではなく、永続的に効果を発揮する紋章式が用いられる。だが
 剣などは表面に紋章を掘り込んでも刃を研いで表面が削れたり、一部が欠けたりする事が前提であるため、
 その効果を失うのがかなり早い。そのため、損失の可能性の低い鍔や柄に魔法を施す場合が多い。また刀身
 に魔法を負荷する場合、刃の芯に製作時点から魔法を負荷するなど、魔法剣職人に高度な腕と創意工夫が要
 求される。そうした技術の流出を防ぐために厳しい規制を化している国もあるほどである。
  だが現存する魔法の武具製作の技術は魔王戦争以後に編み出された技法であり、最も優れた魔法剣職人の
 手によって生み出された一振りでさえ、魔王戦争以前の魔法の武具、特に「遺産」「神器」レベルの武具には到
 底及びも付かない。


魔力剣:
  たくやの必殺剣。
  鍛冶師に鍛えられた金属には本来魔力が流れないのだが、たくやの膨大な魔力で力押し的強引さで魔力を
 流し込み、圧縮し、一気に解き放つことで離れた相手にもダメージを与える魔力の刃を放つ。
  全力で魔力剣を放つと、魔力に耐え切れずに刀身が粉砕してしまうので、使用時にはかなり魔力をセーブ
 しなければならないのだが、たくやの魔力コントロールの未熟さと魔力総量の膨大さの為に、セーブ時の方
 が全力時よりも魔力消費量と疲労度が大きい。
  またいくらたくやの魔力が多くても、魔法で同威力の切断の刃を生み出すのと比べると、魔力剣は月とス
 ッポンほどにも効率が悪い。疲労していない状態で二・三回放っただけで魔力は空になり、意識を失ってし
 まう。
  一方で、効果は物的にはとどまらず、結界や障壁などの魔法効果や、幽霊などの霊的な対象にまでダメー
 ジを与えられる万能必殺剣でもある。これはたくやの魔力属性「空」が空間を歪ませるためであり、その魔力
 を凝縮した刃が魔法を構築するため空間上に展開された魔導式を破壊するためである。


魔力放出:
  たくやのスキルの一つだが、魔道師であれば誰でも行える事である。
  呪文や魔方陣などで作り出した魔導式に魔力を流して魔法は発動するが、一般人と魔法使いの決定的な違
 いは魔力を意識して放出できるか否かである。
  魔力は誰もが有しているエネルギーの一種で、無意識に身にまとっては魔法抵抗力となって現われている。
 しかし魔法を使うには、その身にまとう魔力をコントロールして魔導式に流し込む作業が必要であり、その
 感覚をつかめるかどうかが魔法使いとしての才能の一種なのである。
  たくやの場合、魔力総量が平均的な魔道師とは桁二つか三つぐらい違う。そのため、体内で魔力を圧縮し
 て放出する事で、瞬間的に常人を越える動きや姿勢制御を可能としている。けれど魔力剣と同様、魔法を行
 使する際とは根本的に異なる圧縮魔力の噴出にたくやの体の方が耐え切れず、魔力放出後は多大な魔力の消
 耗と共に反動で大ダメージを負うこととなる。
  また、そのダメージは「空」属性の魔力の圧縮による空間の歪みに巻き込まれた事によるものも含まれる。


モンスター:
  旅の途中で襲い掛かってくる人以外のもの。
  ドワーフやエルフ、リザードマン、獣人のような意思疎通できる亜人種(デミヒューマン)は基本的に除く。
  ゴブリンやオークのような、人型でも妖魔に属する物は亜人種でない限り含まれる。
  亜人種と妖魔は、生殖が遺伝子によって行われるか魔力の融合によって行われるかで区別されているが、
 あまり明確ではない。


竜人(ドラゴンニュート):
  クラウド大陸において、ほとんど存在しないドラゴン種。いたらいたで家畜を食うし畑を荒らすし火を吐
 くし……とてつもなく大迷惑な存在なのだが、そんなドラゴンが独自の魔術で人に近い姿となったのが竜人
 である。
  その存在の特異性ゆえ、亜人にもモンスターにも分類されないが、能力はすさまじい。自由にドラゴンの
 姿へ戻ることも出来る上に、強大なモンスターに対して人間が誇る強力な武器や魔法、そして技術や文化ま
 で扱われてしまう。人間の中には、そんな竜人に神性を見出して崇拝している集団まで存在する。
  この世の何処かには竜人の里があると噂されているが、発見した者はまだ誰もいない……はずである。

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・地名(物語の舞台)

アイハラン村:序章
  クラウド大陸の西部域にある豊かな自然に囲まれた村。たくやや明日香の生まれ育った村でもある。
  村は大いなる魔力の流れ、レイラインの噴き出し口にあり、ここで生活する物は日常的に自分の許容量以
 上の帯びつづける事になり、生活しているだけで自然と魔法力(MGI)、最大魔力容量(MP)が上昇する。
  そのため魔術師の修行の地としても有名だが、それ以上に魔法への適正をつけるのに重要と言われる子供、
 それ以前の胎児の時からレイラインの影響を受けて生まれるために、ほぼ全員が魔術師の才能を持つ事でも
 知られている。
  その昔、大陸で破壊の限りを尽くした魔王を倒した勇者の生誕の地という伝説があり、五年に一度、勇者
 の魂を静める祭りが各国の使者を招いて盛大に行われている。



クラウド大陸南部域:第一章〜
  第一章からの主な舞台となる地域。
  クラウド大陸を気候や風土から中央、北部域、西部域、南部域と四つに分け、南側の一年を通して気温の
 高い地域を指す。
  活火山が多く、険しい山も多い。その一方で大河を利用した水上運搬も盛んに行われており、西部域ほど
 ではないがモンスターが数多く生息する深い森も豊富に残っている。特に最南端には魔法文明以前のクラウ
 ド大陸の原住民が今なお生活しているなど、人間が足を踏み入れていない場所もまだまだ数多く存在してい
 る。



クドーの街:第二章
  フジエーダに比較的近い南部有数の大きさを誇る街。第二章の舞台は直接登場せず、その近郊である。
  領主は南部でも有名な騎士であり、すでに引退しているものの近隣のまとめ役も実質的に請け負っている。
 有事の際には国よりも先に問題解決に乗り出し、時には王へ意見できるほどの影響力を有している。
  なお、クドー家の家訓では「領主の跡を継ぐ者は冒険に出て、広い見聞と経験を積む事」とされており、そ
 の旅の途中で生涯の伴侶を見つけたと言う事も少なくない。



フジエーダの街:第三章〜stage1
  大陸の中央寄りに位置する南部の街。
  大都市とはいかないけれど、街の中央には水の運行を司る豊穣の神アリシアを奉る神殿があり、巡礼者で
 かなりの賑わいを見せている。
  元々は歴史のある街ではなく、元々はレイライン上にアリシア神を讃え奉る小さな教会がポツンとあった
 だけであった。その後、アリシアを信奉する人が周囲に住みだし、そこへ商人が集まり街となり、大河を利
 用した水上交通の要所としての有用性が認められると街の規模は一気に拡大した。
  現在の住人の祖父、曽祖父代辺りに現在の街と形となり、周辺の森に多い野良モンスターの被害から街を
 守るために高い街壁も建築された。
  急速に発展を遂げたフジエーダの街ではあるが、その弊害もある。
  その最たる物が、無秩序無計画に建てられた古い建物の街並みの一角である。最初期の建物はまともな建
 造物も少なく、区画整理も行われていないため道も狭い。崩壊する建物も少なくなく、現在では住む人もい
 なくなったため再開発指定地区として、立ち入りは基本的に禁止された。
  だがその一角にはならず者や食い扶持にあぶれた者が住む様になってしまい、半ばスラム化。早々に取り
 壊してしまいたいが、再開発の資金が不足しているなど内政面で問題を抱えているため実現していない。こ
 れは街の運営をするべき長老が私腹を肥やす事ばかりを考えており、実質的に運営を行っている神殿の神官
 長との間に軋轢が生じていることが原因の一つとなっている。
  また困った事に、争いを好まないアリシアの教義によってフジエーダの街には冒険者ギルドが存在しない。
 そのため市民の問題の多くは神殿、または衛兵詰め所へと持ち込まれ、神殿で冒険者登録をした人や街に滞
 在している冒険者へ依頼するという、代替的な業務が行われている。

  最近、魔道師がモンスターの大群を率いて攻め込むという大事件があったものの、これを撃退。被害がか
 なり出たものの、周辺諸国や偶然滞在中であったクラウド王国の姫君の助力により急速に復興しつつある。



クラウド王国:第四章〜
  大陸の中心に位置する大国。劇中で時々名前だけが出てくる。
  気候は一年を通して比較的温暖。農業、経済共に盛んで大陸一の繁栄を誇り、リーダー的存在として周囲
 諸国を束ねている。
  平地が多く、戦争においては攻められ易く守り難い立地だが、城の防御力を補うためもあって陸・海とも
 に軍備も整っている。特に騎士団には剣技の他にも魔法を使う、いわゆる魔法剣士の育成に力を入れている
 のも特徴である。
  現在の王は賢君。だが一人娘に溺愛しているとの噂がある。



聖央都クラウディア:第四章〜
  大陸の中心に位置するクラウド王国の首都。生活・文化水準はかなり高く、あらゆる意味で大陸の中心と
 呼ぶに相応しい都である。
  大陸の街道全てがこの街に集まり、南西の海に通じる大河にも接し、陸路海路による流通が確保されてい
 るため、クラウド大陸における商業経済の中心地として全ての財がこの国を集まるとまで言われるほどの繁
 栄を見せている。
  また、物が集まると言う事は人や情報が集まるということでもある。クラウディアには各種ギルドの本拠
 地があり、数多くの冒険者がこの街を拠点として利用している。学術都市としても有名で、クラウディア大
 学には各国から大勢の留学生が集まってきている。



カータ=ギーリ:stage1
  大陸西部にある宗教国家。Stage1の最後に少しだけ登場した。
  大陸中に存在する神殿、教会の総本山であり、世界中で信仰されている六柱の女神に加え、その上位にあ
 る男神をも奉っている。
  国土が狭く、経済面でそれほど目を引くものも無いが、軍事面においては神殿騎士、修道騎士で構成され
 る騎士団は、神の敵とみなした者は容赦なく殲滅するとして世界中に勇名が知れ渡っている。
  また、魔法使いの村として有名なアイハラン村は距離的に近く、六柱の女神に対応する六人の優れた魔道
 師を村からスカウトし、宮廷魔道師として登用している。

  この国の軍事面での特色として、十字騎士クルセイダーと言う名誉職が存在している。
  本来であれば教会公認の勇者として魔王を討つ者に与えられる称号ではあるが、魔王が存在しない昨今で
 は勇者としての意味が形骸化し、一種の平和の象徴として重要職を歴任した将軍などに与えられている。ク
 ルセイダーに任命された者は各国間の紛争の解決、平和維持など諸国の平和を守る使命を帯びるわけなのだ
 が……
  クルセイダーには宝剣「スターセイバー」が貸し与えられる。現在の技術では生成不可能といわれるオリハ
 ルコン製であり、振れば星々の煌きに似た輝きを放つと言う。現在は本来の目的で新たに任命されたクルセ
 イダーが所有している。



温泉街:第九章
  南部域は活火山が多いため、温泉も多い。多くの場所に温泉の湧き出る宿屋や娼館があり、旅をしてきた
 人の疲れを癒してくれる。
  第九章の舞台となったのもそのような温泉の出る場所のひとつで、特に湯量が豊富なことで有名。



アマノの街・コーヤの街:第十章
  険しい山をはさんで北にあるのがコーヤの街、南にあるのがアマノの街。
  二つの街は山の中を走る街道と、大型船も通れる大河を利用した水路の二つで結ばれている。南北へ旅す
 る人も多くがこの二つの街を通って行き来し、そのためスピードの速い陸路と一度に多くの荷物を運べる水
 路と特徴のある二つの輸送手段を利用した運搬業が盛ん。内陸部への輸送の基地にもなっており、経済はそ
 れなりに豊か。
  だが自警団組織は街の規模ほどにはあまり立派ではない。山中の街道には山賊が、大河を利用した水路に
 は無数の小型船を利用した機動力のある水賊が出没しているが、それらを自力で取り締まる力が無く、討伐
 には常に国から派遣される騎士団の力を借りなくてはならない状態にある。

  もっとも最近、尻尾をつかませない事で自警団や騎士団をてこずらせていた山賊と水賊の両方が一度に討
 伐された。街ではたった一人の美人冒険者に退治されたとの噂も広まっているが、公式の記録にその女性の
 存在は書かれていない。



名も無き漁村→アーマキヤ村:第十一章
  南部域の海岸線にある小さな漁村。地図にも名前が載っていないほど人の行き来がなく、交通の弁も不便。
  しかしながら村はレイラインの傍にあり、アイハラン村ほどではないが魔力の噴き出し口も“聖域”とし
 て存在する。
  高台には見晴らしのよい露天風呂があり、魚も美味い。実を言うと知る人ぞ知る隠れた穴場だったりする
 のだが、マーメイドの拉致・売買未遂事件を機に、新たに高級娼館が建設され、それに合わせたかのように
 街道工事も完了し、一気に知名度がアップする。
  そうなると名無しの村では都合が悪いため、かつて海に身を投げた女性の家名を戴いて「アーマキヤ」村と
 なった。
  件の高級娼館では、人間の姿に変じたマーメイドたちが出迎える。まだまだ新人たちばかりだが、目を見
 張るほどの彼女たちの美貌と、マーメイドたち以上に美しい臨時の館長を目当てに続々と客が集まり、村の
 近隣に貴族・資産家向けの一大別荘地が急ピッチで建設されつつある。
  また海龍王の加護やマーマンの協力もあり、漁業も安定。観光業にも力をいれる一方、「モンスターと共
 存する村」として各国からも援助を受け、急速に発展している。


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・施設関連

王城:
  いわゆる王様のいる城。復活の呪文も冒険の書も無いので一般人はめったに足を踏み入れる事は無い。


街道:
  街と街をつなぐ道。
  別に通らなくてもよいのだが、道軒には茶屋や宿屋もあるし整備されているので通った方が何かと便利。
  他国の侵略を警戒するため、途中にはきちんと関所あり。


拠点:
  家です。長くその街に居続ける場合は宿屋よりもこちらの方がお徳です。
  最初はぼろでも徐々にランクアップ!家財も少しずつ買い増やして……まずはベッドですか?


銀行:
  冒険者ギルドが営む金融機関。
  支店があれば大陸のどこででも引き出し預け入れが可能で、わずかばかりに利息が付く。
  通帳代わりが冒険者カードで、本人以外に扱うことができないので安心。


宿場町:
  街道のところどころにある町。大きさ的に「村」と大差ないところも。
  それほど大きくは無いけれど、宿屋や食事どころなど一通り揃っている。


娼館:
  娼夫娼婦を紹介する場所。ストリップ劇場、ソープなどもこれに含まれる。
  XC-Fの世界では娼館は世間にある程度受け入れられていて、避妊具、魔法による避妊法などの技術も
 確立しているため、娼婦とは旅をする女性にとっては自分の身一つで安全に路銀を稼げる仕事であり、娼館
 とはその仕事を安定的に斡旋する場所とも言える。
  もし冒険者が娼館で一時的に仕事をしたい場合は、風紀の乱れを最小限で押さえるために娼婦(娼夫)とし
 ての登録を娼館ギルドで行っていなければならない。登録を行うには娼館でトライアル試験を受けた後、冒
 険者カードの裏に特殊な魔法をかけると浮かび上がる透明な特殊インクで娼婦(娼夫)活動許可と娼婦(娼夫)
 レベルが書きこまれる。
  なお旅の途中での野外プレイや宿屋など、娼館以外での娼婦(娼夫)活動は個人の合意の上で行われるもの
 で、それらのトラブルに娼館ギルド側は一切応じてくれないのでお気をつけて。
  また、娼館が立てられる際には娼館ギルドが派遣した建築士の立会いの下、建物全体に「認識阻害」の結界
 を張る事が義務付けられている。娼婦(娼夫)と言う仕事がいかに認知されていようとも、それを表に出した
 くないと考える人の方が未だ大多数を占める。余計なトラブルを事前に回避し、娼館と言う場を維持してい
 くためにも、娼館の中と外では娼婦(娼夫)を同一人物と認識できないようにしておかなければならないので
 ある。
  最初は小遣い稼ぎでも、高額な報酬、そしてレベルが上がるにつれてハードになっていくプレイの虜にな
 って娼婦を本業にする冒険者も多い。見知らぬ土地で初めての男たちと気兼ねなく楽しめるのも娼夫(娼夫)
 の魅力とも言える。


娼館ギルド:
  大陸中の娼館が所属する事を義務付けられている匠合。所属しない娼館は違法店として処罰の対象となる
 のでご注意を。
  主な業務は娼婦の登録、各娼館の視察、格付け、娼婦のスカウト・育成、仕事の斡旋など。
  娼婦は職業として一般に受け入れられてはいるが街の風紀を乱したり犯罪の温床となる可能性が高い。そ
 うした目を娼館自体が摘んでいこうと立ち上げられたのが娼館ギルドの始まりである。
  その歴史はまだ浅く、100年に満たない。けれど、ギルド発足後は人身売買や人攫い同然に娼婦にされ
 奴隷扱いを受けると言った問題が大幅に減少し、大陸全土で営業している娼館の格付け、賃金・価格・娼婦
 レベル(PRS)の統一基準を設けて地域格差をなくすなど、娼館の社会的地位向上の為にさまざまな活動を
 行っている。
  その一方で、ギルドは娼館の質を高めるための活動も行っている。採用に関しては門戸は広く解放され、
 一定水準以上の美形(担当官の判断による)であれば最寄の娼館でトライアル(試用期間)を受ける事で比較的
 簡単に娼婦になれる。しかし、PRSがA以上の高級娼婦となるには娼婦としての経験実績はもちろんの事、
 容姿、技術、教養、所属している娼館からの推薦等を娼館ギルドの判定人によって総合的に判断され、高度
 な試験をクリアしなければならず、社会的に認められた資格と言っても過言ではない。例外的にではあるが、
 娼婦ギルドによって特別に素養を認められた娼婦には特別な指導や仕事を受けてもらい、将来的に一流の娼
 婦になれるようギルド自ら教育を行う事もある。
  また、数は少ないものの娼夫(男娼)が働く店も存在している。こちらは通常の娼館と異なり、ほとんどは
 会員制となっている。これは娼婦と比べて娼夫になろうとする者の数が全体的に少なく、厳しい訓練に耐え
 切れないものも少なくない。――が、そのような関門を越えて娼夫となったものの精はまさに甘露。店に出
 る時点で娼婦以上にあらゆる要求にこたえる少数精鋭であり、そのため値段もそれ相応。だからこその会員
 制なのである。
  年端もいかぬ美少年、逞しい青年、あらゆる技術を見につけたセクシャリストなどの奉仕を受けた女性は
 瞬く間に虜になる。貴族や商家などの裕福な美女にとっては上流階級の遊びの一種と認知され、裸の付き合
 いの出来る社交場にもなっている。


神殿:
  神を敬い、人々を助ける事を使命とする神官の集う建物。
  主な業務は怪我や毒の治療、お払い、人探し、転職、登録など。
  その数は冒険者ギルドなどよりも多く、神殿のある村々では病院としての役割もかねたり、その広大なネ
 ットワークを利用しての人探しや冒険者としての登録、冒険ギルドへの依頼受け付けなども行っている。
  XC−Fの世界は多神教であり、主に奉られているのは

  剣を持つ星々の大神・ロディ(カータ=ギーリ)
  水と慈愛の女神・アリシア(フジエーダ)
  火と生命の女神・キャロル
  海と天候の女神・マリン(アーマキヤ村)
  大地と芸術の女神・ルビー
  光と繁栄の女神・カレン(クラウド王国)
  そして雷と戦の女神……なのだが、彼女の名前は失われてしまっている。


  この七柱以外にも多くの神々が各地の神殿で崇め奉られているが、それらの上位に位置するのが六人の女
 神であり、その上には星を司る男神が存在する。
  神殿に所属する僧侶や神官、信心深い信者には信仰する神の「聖印」が与えられ、それを基点とした式を構
 築する事で神聖魔法を行使する事が出来るようになる。
  聖印は意味合い的には属性の付加に近い。例をあげれば光の神カレンの聖印ならば、光の浄化の力によっ
 て死霊に対する破邪の力が高まる、などの効力がある。
  この聖印は多額のお布施を出せば位の低いものであれば一般人にも与えられるが、罰当たりな使い方はし
 ないように。ご加護が消えてしまいます。
  なお各地に神殿はあるものの、総本山は大陸の西部に位置するカータ=ギーリ国にある大神殿。神殿、教
 会間のネットワークは冒険者ギルドのそれに匹敵すると言われている。


盗賊ギルド:
  冒険者ギルドの裏の顔……と言っても、実際に盗みをしているわけではない。
  過去にはスリや盗賊の元締めとして存在していたが、冒険者ギルドの代替わりと共に行われた闘争を経て
 吸収され、今はスカウト(元のシーフ)のスキルを提供する匠合となっている。盗賊ギルドと呼ばれるのは昔
 の名残で。
  現在の盗賊ギルドの業務は秘法の探索、鍵開けスキルを持つ盗賊の紹介、情報の販売など。


武器・防具・道具屋:
  そう言ったものを売ってるお店。細かい説明はもはや不要。
  一定ランク以上の高級武具には冒険者ギルド発行の個人登録カードの提示を求められる。
  処によっては通常の半額以下で販売するディスカウントストアや違法者にも販売する裏の店もあったり。


冒険者ギルド:
  大陸中で活躍する冒険者に仕事を斡旋するのが目的の匠合。
  主な業務は冒険者酒場の運営、問題事・依頼の解決、仕事の斡旋、冒険失敗の場合の救援部隊派遣など。
  武器屋や防具屋では危険リスクの軽減のため、一定ランク以上の高級武具には冒険者ギルド発行の個人登
 録カードの提示を求められる。登録せずにそれらの武器を持つ事は固く禁じられており、また万国共通の信
 頼性の証明にもなるので旅人の多くは冒険者ギルドでの登録を行っておくのが常である。


魔王ギルド:
  現在の魔王にならんと野望を抱くものたちが集うギルド。最も正式に認可を受けたものではなく、裏世界
 でもごく限られた者しか知り得ない秘密組織である。入会するには欠員を待つしかないわけだが、その欠員
 を「作る」事ででもギルドメンバーになることはできる。
  悪をモットーとし、魔王を目指し、世界制覇を目的とするものの集まりであるだけに、蓄えられている知
 識、技術は魔法ギルド総本山にも引けを取らない。またギルドといっても相互協力の義務があるわけでもあ
 く、相手を牽制したり足を引っ張ることもしばしば。時には静観したり、自分の力の一部を貸し与えて様子
 をうかがう事も。全ては自分のためであり、自分のためならば他のメンバーがどうなろうと知ったこっちゃ
 無いと思うぐらい鬼悪魔な性格の人間の集まりが魔王ギルドとも言える。
  なお、現在欠員は2。


魔法屋:
  魔道書、スクロール(巻物)、スタッフ(杖)などを売る店。
  武器同様に購入には冒険者ギルドの登録カードが必要。
  主に攻撃呪文などを扱っているが、犯罪に使われる恐れのある呪文(オープンロック、スリープなど)は販
 売されていない。
  他には魔法に関する噂話なども聞ける。


宿屋:
  こまめに泊まって体力回復。セーブは関係無いけど、野宿するよりマシです。
  旅の娼婦にとっては、お客を取って連れ込む場所…としても使われたり。また、宿の一階は食堂兼酒場に
 なっていることが多い


錬金術師の館:
  あまりその存在は見かけられないが、魔法を否定し、「可学」と呼ばれる技術で世の中の理を説明しようと
 研究している研究者の集まる場所。別に核○を武器に変えたり、練○陣を書いたりはしない。
  元々は不老不死の薬や鉛を金に変える事を目標としていたが、その過程で生み出された多くの知識は魔法
 を使えない一般大衆にも知識と資金さえあれば扱えるものであった。そのような知識を発見し、公開する錬
 金術は公益性も比較的高い。そのため魔法よりも錬金術を奨励している国もある。
  錬金術師の館とは偉大な発明家の住居を指す意味合いもあるが、そう言った場所は賢者の庵よりも数が少
 なく、XC−Fの世界では錬金術は魔法よりもまだまだマイナーな学問であると言える。

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・移動手段

足:
  乗り物なんて無くても平気なのです。えらい人にはそれがわからんのです。
  疲れるけれどのんびり旅を楽しむにはこれがベター。お金もかからないし。
  暗い森での強姦とモンスターに注意。

馬車:
  商団や人数の多いパーティーが使うが、近隣の村や町を移動する乗り合い馬車もある
  山賊の格好の獲物だったり。
  隣の人の痴漢に注意。

飛翔機:
  現在、多くの研究者、錬金術師の間で話題になっている空飛ぶ乗り物。
  まだ開発に成功したという報告は聞かないが、魔法以外の手段で、しかも長時間空を飛ぶことはそれこそ
 夢の技術である。
  しかし各地で時々、空を飛ぶ謎の飛行物体が目撃されていたりする。

船:
  海や川を渡るための乗り物。
  大型船なら比較的安全だが、小船ならサーペントやクラーケンに襲われればひとたまりも無い。