ルート2−3


「それじゃ明日香、かんぱ〜い♪」 「かんぱ〜い♪」  持ち上げられた二つのお湯のみがカチンと音を立てると、中に入っていた透明の液体がチャプンと小さく波打 った。  跳ね上がる飛沫がこぼれたらもったいない。あたしと明日香は慌ててお湯のみを桃色に染まった顔に近づける と、コクコクと喉を鳴らして「自称」甘酒を流し込んでいく。  これで何杯目かも覚えていない。差し出されるままに杯を重ねるうちに、あたしは「甘酒」で酔っ払っちゃった らしく、同じく酔っ払っちゃった明日香と一緒に酒盛りの真っ最中♪ 甘酒も作ってもらうのが面倒だから、冷 たいけどビンのまま持ってきてもらって、空になったのが……あ〜ん、目がぼやけて数えられないかも〜〜。  勉強? え〜っと…なんだったか思い出せなぁ〜い♪ でもいいの。今のあたし…すっごく幸せなんだからぁ ♪ 先生のお母さんが作ってくれたって言うおせちはおいしいし、気分はふわふわだし、天国にでもきた気分♪ 「んっ…んっ…んっ……ぷはぁ、おいし〜〜♪ この甘酒だといくらでも飲めちゃうのよねぇ♪」 「すごぉい。たくや、一気飲み?」 「だってぇ、明日香みたいにちびちび飲んでもおいしくないんだもん。ね〜、セ・ン・セ♪」  コタツを囲んで右隣には宮村先生が座っていた。最初は甘酒をついでくれたり、おせちを持ってきてくれたり と明るかった先生なのに、今は俯き加減で黙々と食べているだけ。  そんなのあたしが許しません! それに一気飲みの方がおいしいもん! だから先生の肩に色っぽくしなだれ かかる♪ 「!? あ…相原……その、なんだ…む、胸があたってるから…は…離れてくれないか……」 「先生もぉ、一気に飲んじゃう方が好きですよね〜〜♪」  酔った勢いも手伝っている。普段はめったに出さない猫なで声で耳元に囁くと、あたしは乳房の膨らみを甘え るように先生の体に押し付けた。  甘酒を飲んでいるうちに体がエッチのときみたいに火照ってきて、肌を冷まそうと着物の襟を何度も開いてい るうちに着乱れてしまい、あたしのおっぱいは半分以上こぼれ出している。 「わかった。好きだ、好きでいいから離れてくれ!」 「やだもう、先生ったらあたしの事を好きだなんて……もう恥ずかしいの♪」  ぎゅ〜〜っと抱きつくと、うっすらと朱の入った乳房が先生の腕を挟みこんでしまう。そのまま上下に体をゆ すると、弾力のある胸元は吸い付いたかのように先生の体を離さぬまま揺れ動いている。 「ハァ……先生、あたしすごく恥ずかしい……」 「相原……お…俺は……」 「あたしのおっぱい、もうほとんど見えちゃってるの。それを先生に押し付けてるのよ?…ああぁん…おっぱい が…疼いてきちゃうぅ……♪」  先生は体を固くし、あたしのいる左側に目を向けようとはしない。だけどあたしの胸は先生に触れているとこ ろからジンジンと疼き始めている。  あたしはさらに密着しようと上半身を反らせ、半裸の乳房を突き出した。だけどすごく恥ずかしい。自分が淫 らな姿で先生に迫るたびにあたしはどうしようもないほど羞恥心をかきたてられ、着物に豊満なヒップラインの 浮き上がった腰を左右にくねらせてしまう。 「はぁぁぁ……先生……んっ…!」  あたしの頭の中はすっかり蕩けきってしまっていた。形の良い乳房が先生の腕に押しつぶされるたびに意識は ドロドロに溶けていき、堪えきれない喘ぎを漏らしながら赤い着物に包まれた豊満な体をよじってしまう。 「たくや…なんだかイヤらしいわよ、その格好」 「そう…かなぁ……あたしも恥ずかしいけど……気持ちよくってやめられないの……あんっ♪」  明日香の声を聞いてもあたしは先生にしがみついたままだった。それどころか、閉じ合わせた脚の間にジワッ とした感触が沸きあがるのを感じてしまい、アソコがキュンッと収縮してしまう。  そんな自分の体の変化に戸惑いつつも、あたしは先生の肩から離れる事ができないでいた。まるで猫が主人に 体を擦りつけるように、先生の腕にしがみつくとぷにぷにのほっぺたを擦りつけて体を摺り寄せていく。 「だ、だからだな相原、俺とお前は教師と生徒で、そりゃ確かにお前に酒を飲ませたのは俺だが、こういうのは 決して望んでいたわけじゃなく――」 「あれ、明日香どうしたの?」  ふと視界に入った明日香が背を丸めて俯いているのを知ると、あたしはなにかしどろもどろに喋っている先生 を放って立ちあがった。 「あっ……だって…たくやったらエッチなことしてるんだもん……私も…あっ…あっ……」 「………ふぅん」  明日香の側に行こうとした。だけど、あたしと先生のじゃれあいを見て明日香が何をしていたのかを知ると歩 みを止め、瞳に妖しい光を灯らせた。 「明日香ったら…オナニーしてるんだ……ふふふ、エッチぃ」 「なっ!? お、オナニー!?」 「ええ、そうよ。片手をコタツの中に入れて自分のアソコを擦ってるの。もう…先生の前でそんなことしてぇ♪」 「や、やだ、説明なんかしないでよ!」  あたしに見下ろされ、自分ではばれていないと思っていたオナニーを先生にまでばらされて明日香の口調がキ ツいものになる。だけどいつもの凛とした鋭さは影を潜め、あたしにエッチな事を迫られたときのようなかわい い明日香がそこにいた。 「………そんなに、あたしと先生ってエッチなことしてた?」  あれ? あたし、何を言い出してるんだろ……  唇が甘酒の酔いに覆われた意思とは無関係に言葉をつむぐ。 「…………………………」  対する明日香は無言のまま。だけど小さく頭を肯かせたのをあたしは見逃さない。 「そう……じゃあ今度は明日香にエッチなことしてあげる」  白い足袋を履いたつま先がうずくまったままの明日香の側に歩み寄る。 「あっ……」  そこでようやく顔を上げた明日香に微笑みかけると、あたしは左手を明日香の股間と思しき位置におもむろに 差し込んでいく。 「た、たくやったら…だめよ…こんな場所で……」  太股の上に降り立った指先をきめの細かい肌の上を滑らせながらスカートの中へと忍び込ませていく。そこは すでにスカートがめくりあげられていて、すぐ側でパンティーの中に忍び込んでいた明日香の左手に絡みつくよ うにあたしも下着の中へ…… 「あっ…ああぁ! たくやっっ!!」  あたしの指が割れ目の膨らみを捉えると明日香の背筋が一気に反りかえる。それを後ろに倒れないように右腕 で包みながら露出した肩から首のラインに唇を吸い付かせ、ちろちろ舐めながら這い上がっていくと面白いよう に反応が返ってくる。  明日香の指はまだ陰唇の割れ目を上からなぞっていただけだった。けれどすでに蜜は染み出している。濡れた 感触を指先に感じたあたしは明日香の耳たぶを食みながら、覆い被さった明日香の指を上からグイッと陰唇に押 しこんだ。 「んああああああああっ!!」 「明日香、イくまで抜いちゃダメよ」  あの恥ずかしがり屋の明日香がたったそれだけで信じられないぐらい大きな喘ぎ声をあげる。それに気を良く したあたしはショーツの中で手の位置を変え、ビクビクと痙攣しているクリトリスに指を押し付ける。 「ああっ! たくや、そこ、そこを強く!!」  断続的に痙攣する明日香の体。膣口からはたっぷりと熱い液体をあふれさせ、まだ半分皮に包まれたままの小 粒のクリをひくつかせる。  明日香は自分の痴態を他人に見せる事にかなり抵抗を持っている。以前、佐野先生に痴漢されて脅迫されたと きに逆らえなかったのもそれが主な原因だ。 「あああんっ…!!」  そんな人一倍プライドが高い明日香が宮村先生の前で恥ずかしげも無く声をあげている。その事に驚きを覚え つつも、あたしはクリを押さえている指先を細かく震わせる。女になってから何度も明日香とSEXしているせ いか、こう言うテクニックだって…… 「んんんっ!! も…だめぇ!! ああぁん、クリがビリビリ、してるぅ!! それダメ、ダメ、ダッメぇエエ ェェェェェェェ!!!」  一番敏感な場所に流し込まれた甘美な刺激に、あたしの腕の中の明日香の体が跳ね上がる。そのまま逃げよう とする明日香をがっしり抱きしめると、あたしは指をくわえ込んで離さないおマ○コの上でさらにクリトリスを 弄ぶ。 「あっ! あっ! ひいぃぃぃぃ!!」  直接ヴァギナに触れていないあたしの手にビシャビシャと熱い粘液が噴きつけられる。腹筋に力が入り膣道が 締め付けられて中に溜まっていたお汁が勢いよく溢れ出しているのだ。 「かわいいよ、明日香…ほら、いつものようにあたしの前でイって。今日は宮村先生も見ててくれるから…」  もう止まりっこないだろう…そのタイミングを見計らってあたしは明日香の耳元に先生の存在を囁いてあげる。  効果はてきめん、絶頂に向けて興奮を募らせていた明日香はその一瞬で我に返って目を見開き、先生の姿を見 つけると胸を震わせて悲鳴を上げた。 「あっ!? やだ、先生が…いやいやいやぁ!! たくや…お願い、だ…イ…イクゥゥゥ!!」  それでもぴんっと背筋を伸ばした明日香はおぼろげな視線を先生からそらし、頭を振って長い髪を振り乱し、 着物の袖を強く握り締めながら絶頂に上り詰めてしまう。 「あっ…ああっ……あ……ん……」  激しく体を震わせるとそれほど大きくなかったオルガズムの波もすぐに収まり、割れ目から溢れ出す愛液の勢 いが弱まっていく。明日香の表情にも徐々に安らぎが戻り、セーターに包まれた形のよい胸を緩やかに上下させ ながら、あたしにしがみついてまだ興奮の余熱の混じった吐息をゆっくりと吐き出している。 「んふっ♪ 明日香ったらコタツの中でイっちゃったのね。いっつも明るい時間じゃイヤって言ってるのにぃ… …」  イってしまってからは動きを止めてしまった明日香の指をイヤらしく濡れたスリットから引く抜き、代わりに あたしの指が明日香の秘所をゆっくり揉みまわす。絶頂の後の体が空っぽになったような空しさを慰めるための 後戯だ。 「はっ…あっ…!……た、く…やぁ……ああっ…!」  ぷっくり膨らんだ恥丘と深く刻み込まれた縦筋。そこからにじみ出る愛液に三本の指をそろえて押し当てると、 陰唇全体を揉みこんでいく。  明日香にしてみれば股間を鷲づかみにされているようなものだ。達したばかりの若い肉体は再び淫らにしなり だし、あたしの指先にじっくり濡れ穴を揉み解されて目尻に涙をためてビクッビクッと少女が怯えるようにか弱 く震えている。 「ふふふ…明日香のここ…こんなにこりこりになってるよ。ねぇ…もっといじって欲しいんでしょ」 「たくや…そんな事聞かないでよ。ばか………んっ」  まだ頬を染めて恥ずかしがる明日香だけど、嫌がってるわけじゃない。その証拠にあたしのキスを進んで受け 入れ、舌を差し出してきたからだ。  あたし達の舌は親外の感じるポイントを互いにじっくりと舐めまわす。  絡み合う舌と舌。あたしとエッチするたびに上手になっていく明日香のキスは最初の頃に比べればとても情熱 的だった。あたしが上から覆い被さっているのに、明日香の舌が口腔を這い回るだけで頭が真っ白になるほど感 じてしまい、たまらず疼きはじめた股間を慰めようと着物の裾が乱れるのも気にせずにむっちりとした太股を擦 り合わせてしまう。 「んっ…んむぅ……んっハァ……ハァ……たくや…なんだかキスがヤらしい……」 「明日香だって……涎まで垂らして……」  あたしが顔を上げると唇の間に一本の透明な糸が引かれる。透き通る糸はすぐにたわむと明日香の口元へと垂 れ落ちる。 「………んクッ……はぁぁ……これってたくやの涎でしょ?」  そんな事言って、もう舐め取っちゃったくせに。それにどっちの唾液かだなんてわかるわけないのに…混ざっ ちゃったんだから……  自分の頬に垂れた涎を明日香の唇から小さな舌がチロッと出てきて、口のまわりについたクリームを舐めるよ うに拭い取る。  明日香があたしの涎を嬉しそうに飲んでいる……何故かその事に異様に興奮してしまう。キスの時にお互いの 唾液を交換する事ぐらいした事あるのに、妙に赤く見えた舌の滑らかな動きや喉を上下させて二人の唾液が混ざ り合った物を飲みこんだ後に明日香が浮かべた笑みが、あたしの目に焼き付いたように短い時間で何度も目の前 で微笑む明日香の顔に重なり合ってしまう。 「………明日香………もう一回」 「……うん」  あたしが顔を下ろすと、今度は明日香も顔を差し出してきてさっきよりも唇同士を密着させてキスをする。そ してあたしは右腕に力を込めて明日香を抱き締め、さっきの明日香の表情を見てから口の中に溢れかえっている 大量の唾液を流しこむ。 「んぐぅ!!? んっ、んんん〜〜〜!! んっ…んんーーーーー!!!」 「はぁ……ふふふ、どうだった? 今度はちゃんとあたしの唾液だったよ?」 「ハァ…ハァ……んぐ……ハァァ…………ふふふ♪」  唇のまわりは唾液まみれ。短めのキスであんなに一杯の涎を飲まされて怒るかと思いきや、明日香はますます 淫靡な笑みを浮かべ、下着の中に差しこんでいた右手をコタツの中から引っ張り出した。 「今度は……私の番よね」  一度明日香の口元に寄せられ、絡みついた愛液を伸ばした舌で綺麗に舐め取ると、身を起こしてあたしに持た れかかりながら帯の上に手を置いた。そしてそこから左脇を撫でる様に這いあがってくると、着物に包まれたあ たしの乳房を撫でる様に横からスッ…と指を滑らせる。 「…………羨ましいな。こんなに胸が大きくって……たくやは男なのに、本当にひどいよ」 「や、やだ…明日香……」  あっという間に立場は逆転。目の前に正座をして姿勢を正した明日香はあたしの着ている着物の胸元を下に着 ている白い襦袢ごと引っ張るとあたしの胸元を大きく露出させた。そして明日香は着物に押し込められてしっと り汗が滲むほどムッチリしている谷間に顔を埋めると、秘唇を愛撫する様に舌を差し入れ、内側から舐めまわし 始めた。 「はああぁ…明日香……気持ちいい……んっ……」  密着した乳房が作り出す深い縦筋に沿って何度も暖かい舌を這わされ、さっきあたしがした様に流しこまれた 唾液がふくよかな谷間を通って流れ落ちていく感触にあたしは体を細かく震わせながら小さく喘いでしまう。  剥き出しになった柔肌をぺろぺろと舐めまわすと、今度は両方一度に揉み上げて明日香は自分の顔を挟み、さ らに奥へと舌を伸ばしていく。 「ああ……す、素敵……いいよ、明日香…それ……」  一度舐められるだけでたわわに実った二つの膨らみに震えが走り、着物に包まれたまま舌と指を押し返してい るうちにみるみる張りが増していく。 「はぁぁ…たくやのオッパイってやわらかぁい……それに肌がすべすべだから挟まれてるとスゴく気持ちいいの ……」 「んんっ!! やっ…手に力が入ってる………んっ!!」  執拗に乳房に舌を這わせていた明日香がいきなり指先に力を込め、乳房の下側に細い指先を食いこませてくる。  けれどその痛みが今のあたしには気持ちいい。握り締められたところの痛みは熱さに変わり、襦袢に押しつぶ されながらも固くなっていく乳首がさらにビンビンに勃起させ、布地と押し上げ擦れる感触にでさえビクンビク ンと痙攣してしまう。  明日香は顔を上げたときにそれに気づいたのだろう。押しに負けて後ろに両手をつき、エッチの時は受身な明 日香にしては珍しい強気な責めに為すがままにされていると、なにか思惑ありげに微笑みながら乳房を握りつぶ し、搾り出された先端部分に人差し指を乗せて上下左右に擦りたててきた。 「ああああああっ!! 明日香、それ、それいいぃぃ〜〜〜〜!!」  すぐ側に宮村先生がいるのに恥ずかしげもなく長く尾を引く喘ぎ声を迸らせ、あたしは畳に倒れこんだ。  そのままあたしに重なる様にうつ伏せになっても明日香はまだ責め手を緩めない。感じやすい乳房を唾液まみ れにされ、コリコリになった乳首をグリグリ弄られ、あたしも興奮もますます高まってしまう。 「胸が、胸がスゴいのぉ! んっ…ああああっ!! 痺れちゃう、んんっ!!」 「んっ…んっ……やっぱりたくやの方がエッチじゃない。こ〜んなにエッチな声上げちゃって」  少しずつ乳房を餅の様にこねる手つきへと愛撫を変えながら、明日香が勝ち誇った表情であたしの顔を覗きこ んでくる。  こんな状態じゃ何も言い返せないよぉ……明日香ったら結構根に持つんだから……  いつもエッチの時にあたしがリードしている明日香にこうも弄ばれると、悔しく、そしてそれ以上に恥ずかし い。だけど、長い髪を露出した肩口からあたしの方へと流し落とし、あたしを見下ろす明日香に思わず見惚れて しまったあたしは散々弄られた胸を高鳴らせてしまう。 「あ…明日…香……」  うっ……なんで明日香の顔を見てるだけでこんなに恥ずかしいんだろ? あたしが明日香を好きだって言うの は変わらないはずなのに……興奮…してるんだろ…… 「うふふ…こうやって見ると…たくやって本当に可愛いわよね……」 「あっ……へんなとこ…撫でないで……」  唾液に覆われた舌先に比べれば冷たさを感じる指先があたしの首筋を縦になぞっていく。それをまるで氷でも 押しつけられたかのように敏感に感じてしまったあたしの肌はさらに火照り、腰が震えそうな快感となって着物 に包まれた豊満な肉体を身震いさせてしまう。  その時だ。  あたしの反応の一つ一つを楽しむ様に見つめる明日香の視線に耐えきれず、耳まで熱くなった顔を左に背けた。 よく考えればそっちには宮村先生がいる――はずなのに、先生が座っていた場所には座布団があるだけで、塔の 先生はというと―― 「あれ? 宮村先生、いっちゃうの?」


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