弟いじり〜イズミ君の受難〜 2


 ―――ああ、神様、仏様、大黒様、恵比寿様にビリケン様。お願いですから平穏無事に暮らさせてください。お願いしますぅ……
 自室で私服に着替えて日課になった神様へのお祈りを捧げるけれど、最近は効果がないと気付いていた。だけど神頼みにすがっていなければ、とても平静でいられない生活を、この若いイズミは強いられ続けていた。
 その全ては姉の影響によるものだったのだが、その元凶はと言うと―――
『イッちゃ〜〜ん、お風呂沸いたよ〜〜〜♪』
「い…いいよ。後ではいるから」
 扉の外から聞こえてきたシズルの声に身構えながら、イズミはリュックをベッドへと投げ出すと、手際よく服や身の回りのものを詰め込んでいく。
 二階の自室から外へ逃げ出すためにロープと靴とを用意してある。家出の準備を事前にしていれば確実にシズルに見つかるので出来なかったけれど、練習はこなしてあった。
『イッちゃ〜ん、汗かいてるんじゃないの?』
「だからいいよ。い、今からいっぱい汗かくから」
 冷や汗ならだらだら流れている。時間が命のミッションに失敗すれば、あの姉と二人っきりで過ごす事に……そう考えるだけで背筋を冷たいものが流れ落ちていく。―――が、荷物を詰め終わると、何故かいきなり背後から首へと長い腕が巻きつけられた。
「汗を掻くようなことをするの?……嬉しい。イッちゃんがやっとその気になってくれた…♪」
「し、シズルお姉ちゃん!? なんで、どうしてここに!?」
 扉の向こうからは声も聞こえてきてるし、ベランダへの窓にはきちんと鍵を掛けておいたはずだ。ベランダ同志が繋がっていて、その気になれば自由に行き来できる。それを予期してきちんと自室の戸締りを心がけているのに、今まで一度として姉の侵入を防げた事は無かった。
「外の声はヴォイスレコーダー。それに今日はイッちゃんより早く帰ってきてたから……」
 そう言って、先端に輪の付いたテグスをイズミの眼前へたらす。
「窓の鍵のところ、外から開く様にいろいろ仕掛けちゃった、てへ♪」
「ひ…ひどいよ! ボクの部屋には入らないって約束、一度も守ってくれないじゃないか!」
「そんなの知らな〜〜い。悪いのはイッちゃんだもん」
 イズミよりも年上なのに、子供のように駄々をこね、背後から弟のうなじへ顔をうずめる。
「んっ……!」
 シズルの舌がイズミのうなじを舐めると、舐められたイズミに、そして舐めているシズルの方にもゾクゾクとした快感が込み上げる。
 初めての時から何度も繰り返してきた唇による愛撫。愛する弟のきめ細かい肌へゆっくりと唇を滑らせ、唾液の跡をつけていく。愛おしい弟への暴走した愛情に身を任せ、他の誰にも触らせず今だけは自分が独り占めしている事で昂ぶる興奮が執拗に舌と唇をうなじへ絡みつかせ、イズミの存在を味わう事で確かめる。自分よりも小柄な弟の体へ両腕を回し、他の人よりずっと大きくて魅力的だと自負している存在感のある膨らみをギュッと押し付けると、そこから蕩けて一つになれていくような錯覚に陥るほどにシズルは実の弟を愛し、欲してしまっていた。
 そしてそれはイズミの方にも言えた。どんなに拒み、抵抗しても、他の女性に興味をもてなくなるほど綺麗な姉に首筋を舐められ、平静でいられるほど経験しているわけではない。
 今まで親の目を盗み、幾度も押し倒されていたけれど、イズミの体は姉のシズルがそばに寄るだけで心臓を高鳴らせ、健全な青少年の証拠を示すように股間を充血させてしまうほど、シズル無しではまともでいられなくなっている。
 そんな自分の反応を知られたくない。血の繋がった姉と弟でこんな関係を続けるのは間違ってる……当然といえば当然の、まだ幼くて意地を張ることで自分を守ろうとする精神とは裏腹に、ズボンの股間はテントを張るぐらいに突っ張っている。まるで全身がポンプになったように血液が股間へと集まり、他の人よりも少し大きめのペ○スが脈動のたびに亀頭をパンツの裏地に擦り付けてしまう。
「ねぇ……今のお姉ちゃん、どんな格好してるかわかる?」
 そういわれ、イズミは荒く浅い呼吸を繰り返しながら視線を落とし、体に巻きつくシズルの腕を見る。
 ―――なにも着ていない。服の上からイズミの胸を撫で回す手指も、腕も、肘も、どこにも布地が見つけられない。迎えに来てくれたとき、デニムの下には長袖のシャツを来ていた事を考えると、ノースリーブだとも思えない。
「ヒントを上げるね……今の私、イズミが物凄く好きな格好をしてるのよ……正解したら、隅々まで見ていいからね…♪」
「――――――!!!」
 ―――お、お姉ちゃん…もしかして……裸………!?
 シズルはベランダ伝いに窓から入ってきたはずだった。いくら行動力のある姉でもそんな恥ずかしいこと、ありえない……そう思っても、「裸」と言う考えを一度でも考えてしまった頭の中には、はじけそうなほど見事な体つきをしたイズミの裸体が生々しいほど忠実に、そして魅力的に描き出されてしまう。
 もうFのブラでもキツいといっていた張りのある胸の膨らみ。いろんな武道で鍛えられた筋肉の硬さを感じさせない程度に柔らかさを帯びたウエスト。何度も顔の上に跨られて舌で割り開かされた恥丘の膨らみ……本当に自分なんかが自由にしていいのかと悩んでしまうぐらいに美しい肢体に、知らず知らずの内に喉を鳴らして唾を飲み込んでしまう。
「イッちゃん、早く答えて……そうじゃないと、私の方が我慢できなくなっちゃうもの……」
 姉の囁く声と吐息に耳の裏をくすぐられ、イズミは顔を真っ赤にして身をすくませてしまう。緊張した体は指一本さえ満足に動かせない。細くしなやかな姉の指がズボンの上から大事な場所を撫で始めても、ゾクゾクッと込み上げる快感に体を震わせるだけで手を振り払えなかった。
「お…姉、ちゃ……んんんゥ!」
「イッちゃんのおチ○チン…スゴい事になってるよ……」
 黒一色の制服のズボンから引っ張り出されたモノは、美少女顔のイズミの股間についているとは到底思えないほど逞しく、凶悪な形をしていた。パンツに何度もこすり付けられていた亀頭は真っ赤に腫れ上がって大きくエラばっている。女性の中へ入れば肉ヒダを強烈に擦り上げそうなくびれ具合を確かめるようにくすぐったシズルの手は、やや上反りの逞しい肉茎を人差し指と親指の間で軽く扱き降ろし、その熱さと硬さを感じた途端、今までこの形に何度もイかされてきたシズルのヴァギナが快感を思い返してギュッと収縮し、溜め込んでいた愛液をトロッと溢れさせてしまう。
「んッ……イッちゃん…早く答えてよォ……」
「あンゥ……し、扱かれたら……ぼく…ボク…あっ、くぅ…で、出ちゃうよぉ……出ちゃう、出ちゃうから…・・ああぁ……!」
「だって、イッちゃんのおチ○チンって思わず握りたくなっちゃうんだもん……やめて欲しかったら、ちゃ〜んと私の服装、当ててみせて」
「は、裸……お姉ちゃん、裸でボクに抱きついてるゥ!」
 快感を必死に堪えながら、キツくまぶたを閉じて叫ぶように答えるイズミ。けれどシズルは、
「ザ・ン・ネ・ン♪ もう……イッちゃんってば、すぐに騙されちゃうんだから……そう言うところがスゴくかわいいの…♪」
 答えを間違えたイズミのペ○スをしっかりと握り締め、激しいタッチで扱き始める。
「ああァ! ああッ!? あう、あアアッ、ダメ、ダメェェェ――――――ッ!!!」
 強烈過ぎる快感は痛みとなってイズミの神経を逆流し、一気に頭の中を沸騰させる。姉の腕の中で全身を大きく反り返らせ、シズルの方に頭を預け、長い長い嬌声を喉から迸らせる。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん、ぼ、ボク、こんなの、耐えられ、な…なァァァアアアッ!!!」
「うわぁ……イッちゃん、スゴく感じてるのね。ほら見て。イッちゃんの先走りのお汁がビュビュッて飛んでってるよ」
 弟のなき喘ぐ声を耳にするたびにキュンッと締め付けられるように疼く胸を、強く押し付ける。露出し、硬くしこり勃つ乳首がイズミのシャツの背中で転がるのを感じながら胸の膨らみを押しつぶすと、先走りを受け止めてヌルヌルになった右手をさらに加速させ、弟のペ○スを絶頂へと導いていく。
「出ちゃうゥ…で、出ちゃうよォォォ……おねえ…チャンんんぅ……!!!」
 目じりから溢れ出した涙を姉の舌先がすくい取る。込み上げる精液が細い尿道を通ってペ○スの中に充満し、一回り大きく膨張しながら硬く張り詰めていくのを感じながら、それでも姉のシズルの手を止めようと、イズミは自分の両手をシズルの右手へと重ねた。
「ふふふ……イッちゃんも一緒に楽しもう♪」
 イズミの左手がシズルへ取られ、一緒にペ○スを握り締めさせられる。上から包み込むようにシズルの右手を被せられてしまったので離せないし、それに……姉と手を重ねながらペ○スを扱いた瞬間、今までと異なる快感の感じ方に全身を震わせてしまう。
「一緒に扱こ♪ イッちゃんが、好きに動かしていいんだから……それおも、お姉ちゃんに動かして欲しいの?」
 姉弟二人の手で擦られたペ○スは限界が迫っていた。イズミは何度も腰を跳ね上げ、ペ○スを突き出すように身をよじる。
「出して。イッちゃんの精液、私の前で出して見せて。見てみたいの、イッちゃんが私の手でイくところ」
「ヤァ、イヤアァァァ!!! 許して、お姉ちゃん、そんなところ、見ちゃヤダァァァ〜〜〜!!!」
「まだ恥ずかしいのね……いいわ。イッちゃんのためだもん」
 恥じらいを捨てきれずに姉の言葉に抗ったイズミ。それを聞いたシズルは弟の左手と一緒に激しく右手を滑らせ、もう射精口から純白の雫を漏らし始めているペ○スへ駄目押しの快感を送り込む。
「んああああああぁぁぁあああああッ!!!」
 今までにない激しい愛撫にイズミの背筋が震えた。……それだけじゃない。自分の手と他人の手。自分の手と姉の手。その二つの感覚が混ざり合い、境界が曖昧になってくるとイズミの唇の端から涎が糸を引いて滴り落ちる。
「イッちゃん……さあ」
 姉の左手で顔を横へ向かされたイズミは、シズルに強引に唇をふさがれる。そのまま為すがままに唇を吸われてしまう。
 ―――ダメって……言わないと……こんなこと、もう絶対にしちゃダメだって……お姉ちゃんに…い、わな…いとォォォ……!!!
 イズミの左手とシズルの右手が根元までペ○スを扱く。その瞬間、濃厚な真っ白い精液が小さな射精口から一直線に放出され、ベッドの上に散乱していた夜逃げのリュックや着替えの上へ降り注いだ。
「や…ヤァァァァ!!! 見ないで、見ないで、は…恥ずかしいよォォォ!!!」
 首を振り、姉のキスから逃れたイズミは女の子のようにかわいらしい顔を絶頂に歪ませる。けれど絞り出された懇願の声よりも勢いよく噴出し続ける精液は、室内に紛れもなくオスの臭いを放ちながらベッドの上のものをミルクまみれにしていく。
「イッちゃん……おチ○チン、震えてるよ……」
 激しく扱われたペ○スは真っ赤に腫れ上がっていた。
 長く、そして濃厚な射精を終えて痙攣を繰り返しているペ○スを、シズルの右手がいたわるように撫でまわす。その動きを姉の胸にもたれて脱力していたイズミが視線だけで追いかける。……すると、急に視線が九十度上へと回転して、強制的に天井を見つめさせられてしまう。
「本当はイッちゃんの仕事だと思うよ、お姫様抱っこ。ん…しょっと」
 体力があまりなく、射精のたびに全身から力が抜け落ちるイズミを、シズルがそっと横たえる。――と言っても、先ほどの射精でベッド一面に精液が飛び散っていて、汚れていない端っこの方へと下ろしたら、膝から下がベッドからはみ出し、爪先が床を向いてしまう。
「やっぱりイッちゃんは、イった直後の顔が一番かわいいかも。表情も虚ろだけど、赤く染まった頬がとってもかわいいの…♪」
「あ………ぅん………」
 しばらく休まないと、返事すら出来ない。それでも少しずつ体力が戻り、視線に力が戻ってくると、イズミは足元側に立つ姉の姿を見て、思わず唾を飲み込んでしまう。
「ああ、これ? イッちゃん、こういうのが好きでしょう? だから今日のために用意しておいたんだ♪」
 ―――どうしてボクがそう言うの好きだって知ってるの!?
 確かにシズルは全裸ではなかった。ただ、男の目から見れば蠱惑的で、ある意味全裸よりもイヤらしいランジェリー姿でイズミの目の前に立っていた。
 上から下まで黒一色。乳首が見え、乳房が半分以上露出したハーフカップブラに、サイドがほとんど紐で股間の布地もかなり小さい極ミニのショーツにはガーターベルトが組み合わせてあり、当然爪先から太股までは黒地のストッキングに覆われてガーターベルトと繋がっている。
 肌の白さが際立つ品のよい黒は本来ならば隠し守るはずの女性の大切な場所が透けて見えている。薄い黒に肌の白が混ざり合い、色の濃淡で細やかなデザインを描き出している下着は、今までスポーツブラが愛用品だったシズルの肌により一層の彩りを与えている。
 これまで家の外では武道一筋で、自分の美容の事は見苦しくない程度にしか気を使ってこなかった姉のシズルが大人の魅力をかもし出す黒のランジェリーに身を包んだ姿はイズミにとってスゴく新鮮だった。今にも胸や恥丘の膨らみが下着から零れ落ちるんじゃないかと、そう言うところにばかり自然と目が行ってしまい、Gカップの巨乳と太股の付け根が脳裏に忘れられないぐらいにくっきりと焼き付けられてしまう。
 普段着た事のない下着姿で弟の前に立つのは、シズルにとっても恥じらいだった。少しうつむき気味に上目で恥じらいの色を帯びた視線を向けられたイズミは、相手が姉である事を強く意識しながらも高鳴る胸の鼓動を抑えられないでいた。
「イッちゃん……気に入ってくれた?」
 ―――聞かなくたって……わかってるくせに。
 想像以上に不意を突く姉のプレゼントに、困惑しそうなぐらい嬉しさを覚えるイズミ。だが―――
「よかった、イッちゃんが気に入ってくれて♪ でも安心してね。ちゃ〜んとイッちゃんの分も用意してあるから♪」
 さらに想像の斜め上を言ったプレゼントは、どこからともなく取り出した白のランジェリーセット。
 ブラ。
 ショーツ。
 ガーターベルトにストッキングまで。
 いくらイズミの外見が完璧美少女であっても、女性用の下着をつけた事はないし、「ランジェリーが好き」なのは着ている女性が魅力的に見えるからと言う事で、自分で着たいわけじゃない。
 イズミの中身はいたってノーマルである!
「ふふふ、姉弟でペアルックって、ちょっとワクワクするね。今から着せてあげるから動いちゃダメだよ?」
「お姉ちゃん、違う、あのね、なんか物凄く誤解してるよ?」
「私の前だからって無理して隠さなくてもいいのよ? お姉ちゃん、愛しのイッちゃんの事はな〜んでも知ってるんだから♪」
 ああもう、この姉の性格をどう説明すればいいのかわからない。
 イズミが頭を抱えている間にもシズルの手は弟の腰のベルトをよどみなくハズし、学生ズボンをズリ下ろす。
「全部任せて……イッちゃん、大好き…ふふふ……♪」
 その笑みにイズミの胸は不覚にも高鳴ってしまう。
 だが……ブリーフまであっという間に脱がされて、足首にシルクの滑らかな質感が触れた瞬間、イズミは姉のみがいるこの家から逃げられなかった事を、心の底から悔やみ、後悔した。
「ううう……こういうのも初体験って言うのかなぁ……」


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