ネギま二次創作小説 「189時間目あたり」


 ―――状況より推測。敵魔法使いの呪文により強制転移。現在地不明。あの場にいたメンバーは……
 転移ゲートでの戦闘でジャングルへと空間転移させられた茶々丸は傍らに横たわる少年を見下ろした。
 ―――ネギ先生の生存を確認。ですが……
 ネギと離れずに飛ばされたことは幸運だったけれど、石の槍で胸を貫通されたネギは苦しげに呼吸を繰り返し、額に汗をにじませていた。怪我はこのかの完全治癒で塞がっているけれど、血液も大量に失われており、体力が大幅に低下しているのは寝顔から容易に推測する事ができた。
 ―――今のネギ先生には休息が必要かと判断します。
 魔法と科学の融合で生み出された茶々丸がそっと手の平をネギの額に乗せる。真っ赤に火照った顔の熱は平熱をはるかに越えており、その場合の対処として、
 ―――急いで冷やして差し上げなければ……
 一緒に転移されてきたトランクにはタオルも入っている。これを近くの泉で濡らしてこようと次の行動を決定しかけた茶々丸だが、ボディーを改修された際に追加された新しいデータの中から別の方法が検索に引っかかる。
 ―――ネギ先生の熱は全身に及んでいます。汗を拭う事も考えると、額だけを冷やすよりも全身を冷たくして差し上げる方が効率的でしょうか……で、ですが……
 躊躇する茶々丸だが、ネギが苦しそうにあえぐ声を聞いてしまうと、その行動は素早かった。ネギが気を失っている間に服を下着にいたるまで全て丁寧に脱がせ、自分もその横で衣服を全て脱ぎ捨てる。以前に比べてより人間らしいラインとなった裸体を茶々丸は泉の水にひたすと、自分の体を冷やしてからネギの元へ戻り、年端も行かぬ担任教師の少年へ重ね合わせる。
 ―――し…失礼します、ネギ先生……
 戦闘と怪我の余韻で熱を帯びたネギの身体を心地よく冷えた身体で抱きしめ、額に浮いた汗を舌先でそっとすくい取る。
 自分の体の奥から込み上げる判断不能な機動音に不可思議な感情を感じながらも、ネギの全身から熱を吸い取るたびに茶々丸は泉の水で身体を冷やし清める。
 何度そんな行為を繰り返しただろうか……ネギの呼吸も落ち着きを取り戻したのを確かめて安堵の息をついた茶々丸は、自分の下腹部に触れる存在に気付いてハッと身体を跳ね起こす。
 まだ子供で、気も失っているというのに、身体を火照らせていたものがその一点に集まったかのようにネギの性器は大きく膨れ上がり、雄々しいまでに天を突き上げていた。
 真っ赤に腫れ上がったその存在に頬が加熱して行くのを感じながら、茶々丸はまだ冷たさの残っている指先でそっと触れてみる。
 ―――ビクンッ!
 軽く指を絡みつかせたその瞬間、ネギのペ○スが大きく震え、指先のセンサーで熱さも硬さも、そしてその力強い脈動までをも感じ取ってしまった茶々丸は反射的に手を引っ込めてしまう。
 ―――どうしたものでしょうか……ね、ネギ先生の身体はまだ体力が……
 ネギの身体から吸い上げた熱が情報検索機能にエラーを引き起こしたのか、殿方が勃起した場合の処理の仕方しか検索結果が出てこない。そして、「体の熱を奪わなくては…」と言うネギを気遣う想いと「し、鎮めて差し上げないと下半身に血が集まって貧血に…」と言う想いが混ざり合い、今にも頭から煙を吹きそうなオーバーヒート状態のまま、茶々丸はネギの股間へ自分の身体を重ね合わせた。
 ―――ふにゅん
 まるでこのために作られたのでは…そう茶々丸が邪推するほどに柔らかく、そして十分なボリュームを持つ胸の膨らみがネギのペ○スを深い谷間へ挟み込む。そのまま上半身の体重を少年教師の下腹部に預け、自分の手はより女性のものらしい形を得た双乳を左右から挟みこみ、指を食い込ませてリズミカルに圧力を加える。
 決して熱を奪うような行為ではない……そう正常に判断できているのに、茶々丸は乳房を通してネギに触れる恥ずかしさと興奮を抑えきれないでいた。自分でも知らないことなのにたわわな膨らみを幼い少年のきめの細かい肌へ擦り付けるように前後へ体を動かし、そこだけは男性である事を主張するペ○スをしごき上げる。
 ―――ネギ先生が……あれほど苦しそうにされていると言うのに、私は……壊れてしまったのでしょうか?
 乳房の冷たさでネギの股間を冷やすはずが、男性器はますます熱く、硬くなって年齢や外見からは想像しえない凶悪な形(茶々丸視点)の先端を張り詰めさせる一方で、茶々丸のボディーも表面に纏わり付く水滴を汗と見まがうほどに桜色の火照りを帯びていく。
 白い首筋を伸ばして細いアゴを突き出し、苦しげに吐息を漏らすネギの顔を見つめながら自身の唇からも悩ましく吐息をこぼす。困惑し、けれど興奮に満ちて自己診断さえ働くなってきた茶々丸はどういった表情を浮かべれば分からず、機械の本能とネギへの想いが命じるままに体を動かし、脈動の激しくなってきたペ○スを強く強く乳房で圧迫して包み込むように扱き上げる。―――それがどのような結果に繋がるとも気付かぬままに。
 ―――………っ!!!
 ネギの腰が、不意に電撃に打たれたかのように跳ね上がる。それを察知し、今にも泣き出しそうな顔をした茶々丸はネギが暴れて怪我をしないようにと、クッション性が高く、今はなぜか内側から張り詰めてしまっている乳房に背筋を反らせてグイッと体重を掛け、手と腕と肘と、全てを使って暴れまわるペ○スを押さえつけた。
 ―――〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!
「ぁ………」
 それまで、眠っているネギを起こさぬように一言も声を発していなかった茶々丸の口から、小さく、驚きとも取れる言葉がこぼれた。
 地面を握り締めて全身を硬直させたネギのペ○スから、熱い迸りが噴き出し、茶々丸の胸の谷間に溢れかえる。それが何であるのか、知識はあっても経験などない茶々丸にはすぐには判断ができず、けれど悶えるネギの表情を記憶に焼き付けるようにジッと見つめながら乳房の奥へ脈動が終わるまで受け止め続ける。
 長い射精を終え、ネギがグッタリと地面へ横たわる。呼吸も荒く、一度冷やしたはずの全身には玉のような汗の雫が浮いている。もしや自分のした行為に不備があったのかと茶々丸が慌てて身体を起こすが、途端に、白い乳房の谷間から白く濁った濃厚な液体がとろりと滴り始める。
 ―――もしかしてこれは…殿方の精液……ね、ネギ先生の……
 自分の胸に大量の精液が付着しているという事は、ネギが射精した……つまりネギが自分のボディーに満たされたのだと判断する。
 映像記憶を再生し、ネギが達する瞬間の喘ぐ表情をリプレイし、無編集のまま触覚記録や環境記録などありとあらゆる情報と共にお気に入りのフォルダへ入れようとして……途中で別のフォルダを作ってそこへ移動させ、ハカセでも開けられないほど厳重にプロテクトをかける。
 ―――私は……ひょっとして“ダッチワイフ”と言うものになってしまったのでしょうか?
 機械の身である自分がネギを満足させられた事に恥ずかしがりながらもメモリーの片隅に喜びを見出してしまう茶々丸だが、ふと自分と言う存在をどう認識するべきかと言う疑問に再び答えが出せなくなり、オロオロしながら助けを求めるようにネギへ視線を戻す。
 瞬間、茶々丸のメモリー内で議論されていた事柄が全て吹っ飛び、代わりに下腹部の中心を自ら吐き出した精液で汚したまま横たわるネギの姿が膨大なメモリーを一瞬で埋め尽くす。
 ―――このまま目を覚まされては……お、お漏らしをされたと勘違いされるかもしれません。いえ、ご自身の身体が一糸まとわぬ事を疑問視されて……オロオロ……
 まだ目を冷ます様子はない……そう察した茶々丸は自分のヘソにまで伝い落ちていたネギの射精液を指で救い、口へ含む。
「んっ………」
 精液に含まれるネギの精液が全身へ広がると、ピクッと茶々丸の身体が震えた。ゼンマイを巻かれるときに注ぎ込まれるエヴァンジェリンの魔力とは違う暖かい魔力を口内に絡みつく感触と共にゆっくりと反芻し、小さくノドを鳴らして飲み込んでしばし恍惚の表情を浮かべた茶々丸は、
 ―――ふ、ふつつかものですが……清めさせていただきます……
 心の中で意識のないネギへ何度も頭を垂れながら、茶々丸は年下の教師の膝を大きく左右へ開かせた。
 ―――うあ……こ、このお姿は……非常に危険なのでは………
 まるで赤ん坊にオムツをさせるような姿……ネギの意識がないのをいい事にそんな姿を勝手に取らせている事への罪悪感や、今もし目を覚まされたら嫌われてしまうのではないかと言う緊張感に体を支配されそうになる。
 それでもある種の使命感からネギの股間へ火照った視線を向けた茶々丸は、滴る精液がネギのアナルにまで達しているのを見てしまい、一瞬全ての思考がシャットダウンするほどに人工頭脳を過熱させてしまう。
 ―――ネギ…先生……
 冷却が追いつかず身体の動作制御に障害が生じているのか、喉を鳴らして精液の残り香を飲み下した茶々丸は恐る恐る身を屈め、M字開脚させたネギの股間へそっとした先を滑らせた。
「んあ……ッ!」
 舌先がネギの股間を滑ると、小さな体に震えが走った。触覚センサーから、舌がどの箇所に触れるとネギが強く反応するのかを記憶しながら、男性へのクンニと何も変わらない舌使いで精液をすくい取り、舐め清めていく。
 ―――こちらも……も、もう一度鎮めて差し上げないといけないのでしょうか……
 アナルから舌と唇を駆使してネギの感じる部分を意図せぬままに舐め上げていた茶々丸は、小さな二つの睾丸を口に含みながら、再び雄雄しさを取り戻したネギのペ○スへ股間に顔を薄めたまま指を絡ませる。そのまま優しく刺激を与えるつもりだった茶々丸だが、まとまりついた精液が渇く暇もなく勃起させられたペ○スは過敏になりすぎていて、軽く握り締められただけで尿道に残っていた射精の残滓を真上に向けて撃ち放ち、これ以上ないと言うほどに海綿体を硬く張り詰めさせていく。
 ―――あの……そんなにスゴくされては私は困ってしまうのですが……
 眠ったまま身を悶えさせるネギの股間から顔を離し、新鮮な空気を体内に取り込んて過熱した体内を空冷し始めた茶々丸だが、手の中でビクビクと震えるペ○スをどう鎮めるかを思案し、何度脳内メモリーに検索をかけても一つしか出てこない検索結果に、空冷では追いつかないほどの興奮の火照りを帯びていく。
「ネギ先生……その……ご立派です……」
 形を、硬さを、温もりを、細分漏らさず記憶するかのように、ネギのヌルヌルになっているペ○スを両手で包み込んだ茶々丸は頭をフラフラ左右に揺らしながら十本の指を這い回らせる。特に裏筋からカリ首の複雑な形状は念入りに調べる為にセンサーの集中した指先を滑らせ、亀頭の弾力を確かめる為に親指でキュッと擦りあげ、丹念に揉みしだいた。
「……ッ………ァ………ッ………!」
 眠っているのか、それとも目を覚ましていても何が起きているのか分かっていないのか、うっすらと瞳を開いたネギが唇を浅く開いて短く小さな叫びを迸らせる。茶々丸の指の動きにあわせて全身を戦慄かせ、無意識ゆえに抑えきれない射精衝動に腰を震わせる。
 ―――このまま……ネギ先生が射精されると、溢れた精液でまた汚れて……
 今にも破裂しそうなペ○スに射精させないギリギリの刺激を送り続けながら、茶々丸は次のフェイズへと移行できないでいた。けれど結果的に焦らすかのような指使いで股間を弄ばれ続けるネギは開いていた膝で茶々丸の裸体をはさみ、浅くテンポの早い呼吸を繰り返しながらポロポロと涙を溢れさせ始めた。
「あ…あああ……い、いけませんいけません、ネギ先生、ちゅ、躊躇して申し訳ありませんでした。苦しんでおられるのは先生なのに私は……」
 ロボット三原則が茶々丸に適用されているかは不明だが、自分の恥じらいよりもネギを苦しみから解放する事を選択した茶々丸は、立ち上がってネギの下半身へ跨ると、充血しきったネギのペ○スを手で支えてまだ使用した事のない自分の秘所へとあてがった。
「ん……んうぅぅぅ……!」
 プルッと、機械の身では感じるはずのない感覚に、茶々丸は身体を震わせ、そして大きく張りのある乳房を弾ませる。さすがに処女膜までは実装されていないけれど、戦闘用アンドロイドには不必要なほど精巧な陰唇をネギのペ○スに割り開かれると、腰から込み上げる震えに下半身に力が入らなくなってしまい、“自動的に”潤滑液を分泌していたヴァギナへと飲み込むように腰を落としてしまう。
「だ…ダメです、ネギ先生……私…こんな事を…教えて…いた…いただいたら……ッ…ど、どうしてこんな場所に……こんなにセンサーが……ああァ!」
 ネギの胸に手を置き、ガックリとうな垂れた茶々丸が腰を蠢かせると、ブシャッと音を立てて股間から潤滑液が噴き出し、長い髪を跳ね上げるように頭が大きく仰け反る。あまりに膨大すぎる膣内センサーからの情報に思考が停止しかかるのを感じながら、茶々丸はボリュームのある乳房を重たげに震わせるように膝を使ってネギの上で腰を上下に振りたくる。
「わかりません……理解不能です……どうして私は…あッ、ね…ネギ先生……奥は、一番奥は、感じて…敏感すぎて……はぁあぁぁぁ!!!」
 ネギの眠りを妨げないようにとずっと抑えていた声が、ネギと繋がった時から抑えられない。ジャングルの中、ネギと二人きりのこの場所で空へ向けてノドを震わせ、センサーを焼き尽くすようなスパークの連続に制御が効かなくなって女性器と潤滑液とがさらに過熱し、ネギのペ○スを締め付ける。
 ―――どうして……これほど身体が暴走しているのに……私は、こんなに気持ちよく感じて……お許しください、ネギ先生…わ…私は……壊れて……だから、もうこのまま……あ…あッ――――――!!!
 まるでお漏らしのように結合部から透明な液体を噴出しながら、困惑の表情を浮かべて瞳からレンズの洗浄液をポロポロと溢れさせる。柔らかい恥丘を少年の腰へ密着させ、シロップのように濃厚な液体をクチュクチュとはしたなく鳴らす様にネギのペ○スを膣壁へこすり付け、しごき上げる。
「私の……中に……」
「ァ……ァァ………!」
「ネギ先生……私の中で…満足してください……私でよければ何度でも……し、使用されて、構いませんから………!」
「あっ……あ、あッ…あァァァ………!」
 幾度と無く、もうそこしか機能していない膣奥のもっとも感じる場所を突き上げられ、その処理の為に熱暴走した茶々丸が、ネギのペ○スの力強い脈動を感知する。それが射精の前兆だと推測した茶々丸は少しでも深くネギのペ○スを飲み込む為に股間をネギの下腹へ擦り付け、膣奥のセンサーをコリッコリッと擦り付けた。
 ―――ネギ先生………!
 一瞬、ネギの笑顔の光景をわずかに残ったメモリーに呼び出した茶々丸は、軋みを上げる亀頭や肉茎を絞りたてながら乳房を突き出すように全身を反り返らせる。爆ぜる音を響かせて淫液と言う名の潤滑液を撒き散らし、直後に下腹の一番深い場所へ精液を注ぎこまれると、膣内を波打たせるように痙攣させる。
 ―――マスター…超……私は今……とても幸せです……ネギ先生をこんなに感じられて……
 力強く脈動しながら精液を噴き上げていたペ○スが次第に硬さを失い小さくなっていくのを感じながら、ゆっくりと息を吐いて茶々丸が身を折り曲げていく。
「ん…ぁ………」
「え……ね、ネギ先生、いけません。ダメです。お…おやめくださ…ああぁ……!」
 海への旅行で発覚したネギの抱きつき癖については茶々丸も聞き及んでいる。けれど今、火照った茶々丸に抱きついたネギは下を向いた茶々丸の乳房の先端に吸い付き、背中に腕を回しながらチュウチュウと吸い上げてきた。
「ネギ…先生………はあぁ…ん………」
 熱い精液を膣奥に受け止めてしまった戸惑いと悦びに思考を支配されてしまった茶々丸は、ネギの乳首を吸われる心地よさに抗いきれなかった。柔らかい髪をそっと撫で、ネギの身体から立ち上る濃厚な汗のにおいを感じ取りながらそっと目を伏せ……
「んッ……!」
 ようやく鎮まったはずなのに……そんな茶々丸を良くも悪くも裏切るように、乳房の柔らかさに興奮したのかネギのペ○スはムクムクと大きさを増していく。
 ―――こ、こここ、困ります……せめて、泉で身体をもう一度冷ましてから……続けてされてしまうと、私は本当に壊れてしまうかもしれません。ダメです、ダメなんです……!
 赤らめた表情で自分の指を噛み、もれそうになる声を必死に堪えるけれど、ネギのペ○スが大きくなった分だけ茶々丸のヴァギナを埋め尽くしていた精液が押し出される。ペ○スが脈打ちながら逞しさを取り戻して膣内を圧迫していくにつれて、茶々丸の中で恍惚としたものが溢れかえる。
「ううぅん……ネギ先生……わ、私はかまいませんので……このまま…このままどうぞお使いください……」
 それが自分自身へのいい訳だと気づくこともないまま、茶々丸は悩ましい声を上げて腰をグラインドさせる。
 負荷に耐え切れなくなったシステムが一度シャットダウンして再起動するのはいつになるかわからない。茶々丸はそれまでの時間、今まで満たされる事の無かった快楽を貪るように、ネギのペ○スを狭くドロドロの蜜壷で絞りたて続けた―――



 ―――転移から11時間50分経過……ネギ先生は未だに目覚められません。
 近くの泉で汚れていた身体を洗い清めながら、茶々丸は現状を確認する。
 転移ゲートでの戦闘で敵魔法使いの呪文により強制転移させられたところまではデータは残っているけれど、再起動するまでの間に収集したはずの多くの情報が記録から削除されている。
 ―――戦闘は無かったと推測。ですが何らかの事態が起こったとは考えられます。
 着ていた服に破損は無く、気を失っていたネギもシートの上に横たえられて額にタオルが乗せられていた。周囲の足跡を創作したものの第三者のものはなく、おそらく茶々丸自身がそうしたのであろうけれど、再起動前の記録の欠如の為に確信が持つことができない。
「………では、私自身が記憶を封印した上で再起動を実行したのでしょうか?」
 何故そのような事をしたのか理解できない。……けれどその思考は、背後から聞こえた物音に中断される事になる。
 メモリーの奥に残された大切な記憶だけはそのままに……


<完>