stage1「フジエーダ攻防戦」18


「んっ……あむっ……んふぅ…んんっ……」
 膝立ちになったあたしは、突き出された肉棒を唇から口内の奥へと頬張り、鼻を鳴らしながら舌を絡ませる。
 跪き、苦しげに酸素を取り込みながらあたしは唇をすぼめると、張り詰めた亀頭をなぞるように舌で舐め上げる。そして肉茎の根元へ細指を回し、あたしの口の中から響く唾液のはぜる音にあわせて扱く。
「くあっ……まるで娼婦に相手してもらってるようだ…うあっ、こ、これ…それよりいいかも……うおぁぁぁ!!」
「んっ―――――!!」
 あたしの指と唇に扱かれる肉棒が大きく膨れ上がる。射精が近い――そう悟ったあたしは、しゃぶっている間に唾液が溜まった口の奥深い場所にまで肉棒をくわえ込むと、大きなグラインドで首を振る。
「んぶっ、んっ、んっんんっ」
 ………こんな汚らわしい事……したくないって、思ってるはずなのに……
 間近で肉棒を目にし、その臭いに顔をしかめながら頬張る行為には、嫌悪感が付きまとう。次の瞬間には射精しているのかもしれないと思うと、すぐにでも顔を背けてしまいたくなるけれど、この人たちの命が掛かっていて、あたし自身も大見得を切った以上……ここで逃げ出すわけにはいかなかった。
「そんなに…熱心に吸われたら……ああ…ああっ……!」
 男は手を背中側で縛られているので、あたしに何も手を出す事は出来ない。もし両手が自由なら、どんな風にあたしの唇は犯されているだろうかと、そんな事を考えながら脈打つ熱い肉棒を頬張り、固く張り詰めさせる事で射精へと追い込んでいく。
「あおうっ! あおうっ! た、たくやちゃん……出るぅ!!!」
「んっ―――」
 男の腰が震えると、あたしは両腕を男の腰へと巻きつかせ、音を立てて根元から吸い上げ、最後の快感を相手に感じさせる。
 表情が崩れる。―――口の中で限界まで張り詰めた肉棒を舐めながら上を見上げると、必死に射精感と抗っていた男は最後の言葉を大きく叫ぶ。
「く、口の中に、このまま!」
 また……あたしの口の中に……
 これで五人全員が口内射精を希望した事になる。まだ前の男たちの放った精液の感触と臭いが残滓となって口と鼻の奥に残っているのに……あたしは腰をもぞつかせると、片手を男の睾丸へと滑らせる。
「ああっ、出る、も…もう止まらない!」
「んんっ………!!!」
 また……あたしの口が汚されちゃった………口の中に…精液が……
 口の中に熱く、ドロッとしたものが放たれる。先端を何度も跳ね上げながら口の内側に迸り、それを男の望んだとおりに、一滴もこぼす事無く飲み干していく。
 これでようやく五回目……ざっと計算して、まだ後百回以上こうして口で奉仕しなければならない。
「んっ……我慢しちゃ…やだって言ったのに……」
 あたしの口による奉仕がそんなに気持ち良かったのか、あたしが口を離すと男はふらりふらりとよろめき、そのまま尻餅をつく。まだ口内に残っている精液の臭いが漏れないようにと口元を抑えながら睨みつけると、男は悪戯を見つかったような顔をして、
「だ、だってさ、やっぱりこういうのは一秒でも長く味わいたいじゃん。最近ご無沙汰だったし……みんなもそう思うだろ?」
 同意を得るように周囲の仲間を見渡す男。すると、順番待ちの男も、既に一度目の順番が終わった男も、うんうんと頷いた。
「でも……我慢されると、それだけ最後の人に回る時間も遅くなるし、今日中に終わるのかもわかんなくなるし……それに、あたしだってこんなこと……ううっ……」
 つと、あたしが視線をそらし悲しげな表情をすると、それまで「しかたないよな」「たくやちゃんが可愛いのがいけないんだ」「お、俺は最長時間を記録するぞ!」と口々に言っていた男たちが静かになる。
「みんなのためを思ってこんなハズかしい事…頑張ってるのに……ひどいよみんな……くすん……」
 そのままちょっとした泣きまねをしてみせる。あえて男たちのほうを見ずに俯き、脚を崩してよよよ…と泣き崩れると、男たちの動揺は一気に大きくなっていく。
「あたしもう……こんな事をさせられて、どうやって生きていけば……お父さん、お母さん、お姉ちゃん、たくやは穢れてしまいました。でもいいんです。これが人助けになるのなら、あたしは最後まで……うううっ……ゆるして、ゆるしてください……」
 まあ……あたしは演技が上手な方じゃないけれど、それでも男たちは反省した様子を見せているようだし……よし、休憩終わりっと。
 佐野の命令に抗い、自発的に一人三発射精させる事になって二十分。まだ五人しか終わっていないというのに、この分だと一周するだけでも大変だし、いい加減アゴも疲れてきた。こう言う時に限って娼館で仕込まれたフェラテクが活きてくるって言うのは悲しいけど……急いで残り百発………以上…か………
「―――泣いてたって仕方が無いよね。次の人……二人、ううん、三人一緒に来て」
「「「さ、三人ですか!?」」」
 そんな…みんなして驚かなくたって……口にしたあたしが余計にハズかしくなるじゃない……
 少しでも早く終わらせるためにと思いつきで言ってしまった言葉は、衝撃と共に男たちの間を駆け巡ったようだ。一対一ならともかく、世間一般的には他の男と一緒にエッチする機会なんてめったに無いんだから三人相手となると既にアブノーマルの領域だ。
「あ…あの……」
 前言撤回。やっぱりやめて、一人ずつ順番に抜いてあげれば……
「や、やめます。さっき言った事は忘れて…って、や、なに三人で腰突き出してるんですか!」
「俺たちも早く終わらせるために協力しなきゃと思って…なあ?」
「いいアイデアだ。時間短縮のためだもんな。さあ、思いっきり吸ってくれ!」
「たくやちゃんが言い出したことなんだから、お、俺、順番回ってくるまで持たないかと思ってたし」
 ………ううう…墓穴掘った……
 あたしの前に一列に並んだ男たちは、もはやあたしが何を言っても聞いてくれそうに無い。観念したあたしは、まだ言い足りない言葉をぐっと飲み込み、両手を左右の男へ、そして鼻先を真ん中にいる男の股間へとすり寄せた。
「あ…ん……みんなスゴく固くなってる……それに…ズボン越しなのにスゴい臭い……」
 この数日、防衛線の準備で風呂に入る余裕もなかった男たちの股間は、汗と尿の交じり合った濃厚な香りを放っていた。
「あ……なんか…しょっぱいかも……」
 頭の奥にまで広がっていく男たちのチ○ポの臭いを吸い込んでいると、靄がかかるかのように、何も考えられなくなっていく。ただ、気持ちよくさせてあげなくちゃ…と言う思いだけで動き始めたあたしは目元から鼻のラインでズボンの向こうで脈打っている肉棒に頬擦りしながら、両手の中にある二本の肉棒を先端から袋までを形を確かめるように揉み扱く。そして片手で左右の男の腰からベルトをはずすと、するりとパンツの中にまで滑り込んだ指が勃起したものを包み込むように握り締める。
「うおっ……!」
 うめき声を上げたのが誰かを確認する事もせず、あたしは二本のペ○スを窮屈な下着の中から引っ張り出すと、頬擦りしているものの先端に唇を寄せながら前後に扱き、アゴの先端から雫になって滴るほど唇からあふれ出た唾液をすくい取った親指で裏筋から射精口の敏感なラインを何度もなぞり上げる。
「ああ…すごい……三人とも…こんなにして……はむ…んっ……んんっ……」
 それぞれの手の平に肉棒の脈動を感じ取る。左右の二人が手だけで十分感じてくれているのを確かめながら、あたしはズボンも降ろさず吸い付いたペ○スに唾液をタップリと乗せた舌を繰り返し絡みつかせ、布地に染み込んだ男の塩味を吸い上げる。
「おお…おおお……!!」
 まだ性欲の盛んな年頃の男たちは、あたしの与える刺激に反応してますますペ○スを反り返らせていく。しゃぶればしゃぶるほど、扱けば扱くほど、男たちの亀頭冠は脈動と共に大きく膨らんでいき、いつしかあたしの手指全体に絡みつくほどの先走りを溢れさせていた。
 ―――もし三本同時に射精されたら……あたしの手の中や、ズボンの中で射精したら……
 あたしの周囲の臭いがむせ返りそうなほど濃く、刺激的なものへと変わっていく。口の中のものを吐き出し、顔を背けたくなるのをこらえてズボンの上からペロペロと舐めていると、お漏らしをしたようにぐっしょり濡れたズボンの下で、弾力のある男根が布地を突き破りそうな勢いで痙攣を繰り返す。
「すご…い……こんなになって……あ…んんっ……そんなに…射精したい?」
 あたしが視線を上へ向けると、アゴを突き上げて悶えていた男がガクガクと頭を縦に揺する。
「ちょっと…待ってね。今すぐ楽にしてあげるから……」
 白く泡立った先走りで彩られた指を左右のペ○スから離すと、あたしは逞しく膨れ上がった形をくっきり浮かび上がらせている正面にあるペ○スをズボンの中から引っ張り出し、唾液が染み込んでいやらしく輝いているそれを下側から掬い上げるように舌で舐め上げた。
「くうっ……」
 男の体に震えが走る。あたしもつい興奮し、両手を肉茎と玉袋へと添えると、今にも精液を噴出しそうな射精口を下で、大きく傘を開いた亀頭冠を唇で責めたてる。
「っ……あっ…おう、おうっ!!」
 手の自由が無い男は、腰を前へ突き出して舐めしゃぶられる事を望んでくる。それに答えるように吸引を繰り返していると、視界の左右から放ったらかしにされた二本の肉棒が、こちらもとねだる様に真っ赤に充血した姿を現した。
「ふふふ……いいわよ。みんな一緒に気持ちよくしてあげるね……」
 あたしは三本のペ○スを順番に嘗め回し始めた。右に顔を振れば左の男根を強く扱き、左の腫れ上がった亀頭を口に含めば、右手で唾液にまみれた肉茎をグチャグチャと擦りたてる。真ん中だけは口だけの奉仕だけれど、首の傾きを変えるたびにノドの奥まで頬張られ、乳房が震えるほど大きなストロークでしゃぶるたびに、イくにイけない状況で焦らされる肉棒の先端からは透明な液が止まる事無くあふれ出してくる。
「んっ…んふぅ…ん、んむぅ……はぁ…んむっ……あ、あむっ……」
 あたしが夢中になっておしゃぶりを繰り返している間に、前々へとせり出してくる肉棒同士の距離が詰まってくる。大きく口を開き、二本ずつ同時にいきり立ったものを頬張ると、争うようにあたしのノドの奥を目指して突き入ってくる。
「ああっ…も、もうお願い、イって、お願いだから…ああ…あああああっ!!」
 ノドを反り返らせて三本の肉棒から口を離したあたしは、握り締めた二本の肉棒を体を動かすたびに悶え震える豊満な乳房へ押し付け、唾液にまみれたその先端で押し上げるように自分の胸をグリグリとこね回す。
「あふっ、んんんっ、んもっ、ん、んふぅ、んんっ、ん、んんん〜〜〜〜―――――――――ッッッ!!!」
 なんか…気持ち…いい……おチ○チンをこうして弄んでると……や…あっ……
「や、やわらけぇ…俺のチ○ポが埋もれそうだよ……すべすべで…たまらねえ!」
「そんなに、舌、動かされたら…ああ、もう、もうっっっ!!」
 二人の男が自らペ○スを上下に擦りつけ、真ん中の男の独占となった唇には唾液を掻き出す様に肉棒が出入りする。そんな三人の動きにあわせて体を押し付けると、
「ちょっ…こすり……って、うおっ!!!」
 胸へペ○スの先端を押し込んでいた男の一人がアゴを跳ね上げ、胸の窪みの中で精液を弾けさせた。
「ん―――――ッ!!!」
 何度も何度も、あたしの胸に密着したまま肉棒を暴れさせ、射精を繰り返す。その振動が伝わったのか、反対側の男も、汗と先走りで濡れ輝く乳房へ精液を放ち、右と左から終わる事を知らないかのように噴き上げる白濁液があたしの乳房へ浴びせかけられる。
「んふっ、ん……んっ、あふぅ、んむぅ、んんんっ!!」
 胸を貫くような射精の勢いを感じながら、顔を左右へ振ると頬を内側から擦り上げる事になった肉棒がビクッと跳ねる。それを逃がさないように唇をすぼめると、自由になった両手で男の足をもち、吸い込むようにノドの奥へと肉棒を導きいれた。
「うあぁ…出る、出ちまう、そんなに吸われたら……我慢なんて出来るかぁぁぁ!!!」
「んむうぅぅぅ!!?」
 これで今日、何回目の口内射精だろう……そんな事を考えながら、口の中に広がる精液の味と臭いを唾液と混ぜ合わせ、ゆっくりと、細いノドを上下に動かしながら口の中を満たす男の精を飲み干していく。
「ん……ん…む…ん………」
 散々焦らされた末に射精だっただけに、大量に射精したペ○スはあたしの舌の上でゆっくりと勢いを失っていく。しばしの間、ボンヤリとその感触に酔いしれていると、ズルリと、うな垂れたおチ○チンが唇から引き抜かれた。
「ああ……最高だったよ……」
「俺、今度は口でしてもらいたいな……」
「俺も俺も。こんな形でさえなけりゃあなぁ……」
「………………」
 こんな事で褒められても……嬉しいわけ…無いじゃない………
 満足しきった三人の男たちに口々に賞賛され、顔を上げていられなくなったあたしはたまらず顔を伏せる。そして、後始末として先っぽに纏わりついている精液の残滓を舌を伸ばして舐め取ると、新しい男たちが三人、あたしの前で一列に並ぶ。
「―――――――――」
 三人とも、さっきのあたしのしていた事を見て十分に興奮してしまっている。見ただけで分かるほどに股間を膨らませていて、その割にはあたしと顔を会わせようとしてくれない。
「もう……そんなに固くならなくていいんだよ。全部……あたしに任せて。力を抜いてくれれば……ね?」
 一人…また一人とズボンを下ろしていくと、そそり立つペ○スが三本、あたしの顔の前に突き出される。
 この人たちを終わらせれば、やっと四分の一……まだまだ頑張らないといつまで経っても終わりそうに無い。
 そうして決意と諦めとを新たにしたあたしは指を眼前へと伸ばすと、脈打つペ○スにそっと唇を吸い付かせていた―――


stage1「フジエーダ攻防戦」19