第五章「休日」07


「くっ……あっ……たくや君…あっ…恥ずかしい……んっ……」
 静香さんが恥じらいながらも自分で服を肩から滑らせるように脱いで宝石のように輝くブラを脱ぎ、あたしに負けないぐらい豊満な乳房をさらけ出すと、あたしは生唾を飲み込みながらその先端を唇に加えて丹念に舐めしゃぶった。ピンク色の乳輪を舌先でなぞり、触れる前からツンッと硬くなっている乳首に唾液をまぶすと、感じているんだろうけどよほど恥ずかしいのか、下唇を噛み締めて声を飲み込むと細いアゴを突き出して体を小さく震わせる。
 なんだか……自分を愛撫しているようで不思議な気持ちだ。あたしが胸の膨らみへ唇を押し当てるたびに、まるで自分自身にそうされているみたいに感じているのが手に取るように分かってしまう。服をもっと下まで引き下ろし、乳房の下側のふもとから脇の下へと唇を滑らせるとくすぐったがり静香さんに合わせてあたしまで体を硬くして声を出しそうになってしまう。
「………たくや君……なんだか…んくっ…上手……はっ…あぁぁ……」
 静香さんに声を上げさせたい一心で丹念に乳房を揉み、舌を谷間の奥にまで這わせていると、静香さんがあたしを責めるように熱く潤んだ視線を向けてくる。
「こういうの……いや?」
 あたしが問いかけると、静香さんは少し戸惑いを見せたけれど小さく首を横に振った。
「嫌じゃ…ない…でも……たくや君、ずるい」
「ずるいって…なんで?」
「ジャスミンが言ってたの。……体で愛し合う時は、お互いの体に触れあうことから始めるって。たくや君にされるのはスゴく気持ちいいけど……」
 な…なんつー事をジャスミンさんは教えてるんだか……けど言われてみれば納得できるところもあるし、静香さんは乳房のふくらみをさらけ出しているのにあたしは一枚も服を脱いでいない。―――不公平、かな?
「んっ……じゃああたしも服を脱ぐから」
「………うん」
 体を起こし、服に手を掛けると、静香さんの視線があたしの一挙手一投足に突き刺さる。その事を強く意識してしまい、すでに感じてしまっていることへ恥じらいを覚えながらもシャツをたくし上げると、膝立ちになってズボンをするりと脱ぎ下ろしてしまう。
 やっぱり……下着の中はすでにぐっしょりと濡れていた。ジャスミンさんやミッちゃんに夜道で教えられた時の興奮の火照りが淫裂の奥からあふれ出していて、昼間よりも涼しい夜の空気が下着の上から割れ目をなぞるとブルリと大きな震えが前進に駆け巡った。
「やだ……なんか…ドキドキしてきちゃった……」
 静香さんの視線を感じるたびに乳房のふもとから乳首にまでビリビリと痺れが走る。今日は張り詰めっぱなしでいつもより一回り以上大きくなっている胸を勢いに任せて露出すると、それまで黙ってみていた静香さんがやおらあたしの方へと体を寄せてくる。
「えっ…な、なに?」
 昼間の娼館とは違い、二人で寝れば寝返りさえ打てない狭いベッドの上だ。あたしはしりもちを突いて逃げ場もなく壁へと背をつけると、静香さんは両手を伸ばしてきてあたしのバストを掴み、指に力を込め始めた。
「あ……ダメだって、んっ…ああっ……」
「大きくて……柔らかい……たくや君の…気持ちいい」
 あたしの胸を静香さんはじっくりと揉みしだいていく。パンパンに腫れあがったふくらみを左右交互に力を込めて指を押し込むと、円を描くように内側へと押し上げ、高く突き出した乳首をチロリと舌先で舐めてくる。
「んっ! はあっ!」
 指が蠢くたびに加えられる力も徐々に増して行く。――そもそも、愛撫する時の加減さえ知らないのかもしれない。まるで握り締めるように指を深いところへ押し込んだ静香さんは赤ん坊のように乳首ばかりを強く吸い上げてきて、必死にこらえるあたしのうめき声よりも大きくチュパチュパといやらしい音をほの明るい室内へ響かせる。
「ハァ……だ、ダメぇ……んくっ……」
「………だめ…なの?」
 あたしが苦悶と快楽の狭間で身をよじり静香さんの舌が触れるだけでたわわに揺れる膨らみを震わせていると、不意に静香さんが唇を話して顔を上げる。
「あっ……別に本気で嫌がっているわけじゃ……」
「………ごめんなさい。どうしていいか、よく分からないから……だから」
 体を少しだけ離した静香さんはモジモジしながら胸を突き出し、
「もう一回……たくや君に教えて欲しいの……」
 ―――その言葉にあたしも異を唱えるつもりはない。けど、あたしだって……
 力がそれほどあるわけではないだろうけれど、静香さんに握られた場所はほんのりと赤くなっている。手が離れてもそこからジィン…と広がってくる熱い痺れは愛撫することよりもされることを催促しているように感じられる。なら――
「じゃあ…さ」
 肩に手を置き、二人してゆっくりとベッドに身を沈める。そしてベッドと壁の隙間に入り込むように体を端へと押し込んだあたしは静香さんを抱き寄せて乳房の先端同士を触れさせ、圧力に屈した四つの膨らみをひしゃげさせながら唇を寄せ合い、ピチャリと小さな音を響かせた。
「ん……」
「今度は…一緒にしよう。――んっ…」
 体をほんの少し動かしただけで、相手の柔らかい乳房に押し込まれた乳首が擦れて淡い快感が全身に充満する。それはあたしもであり、静香さんにも、だ。上から覗くと綺麗に一直線になっている密着面を二人で体を動かしあって擦り合わせ、時折自分の舌先を相手の唇へ突き出しながら快感を貪りあう。
「あっ…あん……たくや君…これ……気持ち…いい……んっ……!」
 固くしこった乳首がお互いの乳房に突き刺さるように埋没し、柔肌の表面からにじみ出た汗を潤滑液にして白い丸みの上を滑るたびに静香さんの体へ緊張と弛緩とが繰り返し沸き起こっている。直接手や舌で愛撫するよりも相手の体と密着して擦りあう行為がよほどお気に召したようで、最初こそおびえてあたし任せだった動きも、次第に自分から動くようになり、速度も速めて膨らみの間で幾度も乳首を引っ掛けあう。
「は…あぅ……これ…なに? 私……体が…変に……」
 あたしにしがみつき、静香さんの唇から熱い吐息が漏れる。それをあたしは自分の唇で塞いで吸い取り、餅菓子のように乳房を横へと広げるようにつぶしあうと、指を反りかえり気味の静香さんの背中へ滑らせ、そのまま下着の中へと手を差し入れてヒップの丸みを手の平全体で撫で回した。
「はうっ……!」
 あたしがお尻をまさぐり、誰にも触れさせたことがない――お姫様だから自助か誰かにそういう事までさせていないとは言い切れないけど――下の膨らみの谷間を指でくすぐると、静香さんはビクリと体を強く震わせ、指先が窄まりに到達した途端、今までにないほど強烈な反応を見せ、あたしのすぐ目の前に白い喉元をさらけ出すほど体を伸び上がらせる。
「だめ……そこは…だめっ……!」
「本当に…ダメ? ここはこんなになってるじゃない」
 仰け反り喉を震わせる静香さんの太股を空いた手で正面から撫で上げる。そして前と後ろから快感がうねっているであろう下半身を優しく責め立てると―――あたしの恥裂にも生暖かい衝撃が駆け巡り、身悶えしている静香さんの脚に自分の脚を絡めて擦り合いながら、ヴァギナを収縮させてしまう。
―――クチュ……クチュ……
「んんんっ!」
 指先は静香さんの割れ目へたやすく到達する。そこは思った通り大洪水で、今日一日熱が引く事無く疼き続けている自分の割れ目を慰めるかのように押し込んだ中指の腹で縦の筋を上下に撫で上げる。
「静香さん…恥ずかしがらずに感じてもいいんだよ? ここにはあたししかいないんだから……あたしが全部見ててあげるから。静香さんのいやらしいところ…全部……」
「あっ…い、いや…みないで…たくや君、見ないでぇ……そこは…あっ、ひっ、ああっ!」
 ついに静香さんが鼻にかかった甘い声を迸らせた。あたしのささやきを契機にして指を挟みこむ膨らみをビクビクと何度も痙攣させ、粘膜の奥から熱い愛液をとめどなく溢れさせてくる。
「だめっ、だめっ、たくや、君に…見られてる…恥ずか…しい……なのに…どうして………!」
 ランプの明かりよりさらに赤く頬を染めた静香さんの唇を恥ずかしい喘ぎ声が何度も突き上げる。全身を擦り上げてその反応を楽しんだあたしは絶頂寸前まで追い込まれている静香さんの下着から前触れもなく両手を引き抜き、暴れるように跳ね回る体を仰向けにさせた。
「そろそろ……いくね」
「はぁぁ……なに…を?」
 何と聞かれればナニ……いやいや、そういう駄洒落はやめとこう。理解されないだろうし。
「えっと……男と女が一つになる…かな? なんていうかその……」
「………わかった。本番ね」
「なっ! 何で静香さんが……って、ジャスミンさんに教えてもらったんだよね」
「うん………ここに、男の人を迎え入れるんだって……」
 快感がほんの少し引いたのか、いつものように抑揚のない声でそういった静香さんはあたしの前で下着に手を掛け、揃えた両膝を上げるとするりと脱ぎ、足首から抜き取ってしまう。
「あと……好きな人の前では……全部…さらけ出しなさい……そう……教えてくれたから……」
 そう言うと、静香さんはあたしから顔を背けてしまう。どうして…そんな疑問が頭をよぎったけれど、立て揃えられた両膝が左右へと開いていき、あたしの目の前へキラキラ輝く蜜を溢れさせている秘所をさらけ出した。
「……いいの、あたしで?」
 こんな光景を見せられて……平成でいられるはずがない。それでも静香さんを傷つけることはできないと、残っている最後の理性を振り絞って問いかける。
「〜〜〜〜〜〜……っ!」
 答えは無言の頷きだった。
「うん……じゃあ……」
「えっ……やっ、そんなところに顔を……ダメぇ!」
 膝に手を掛けたあたしは濡れ光る静香さんの秘所に唇を寄せる。そしてか弱い静香さんの抵抗を一切無視すると、ルビー色に輝く愛液を滴らせている秘所の中心に唇を押し付け、チュッ…と音を立てて吸い付いた。
「ダメ、ダメ、ダメッ……吸わないで…は、恥ずかし……あんっ! たくや…君…そこ…汚いから…ふぁあっ!」
 お尻の穴にまでたれ落ちるほど唾液を塗りつけ、その代わりにあふれ出る愛液をすすったあたしは舌先を膣口に押し込み、奥から流れ出てくるものも吸おうと貪欲に唇を動かした。
「お…お願い……たくや君…やめて……汚いの…そこ、汚いの……」
「静香さんのだから…ぜんぜん汚くないよ。ほら……ここだって。それに――」
―――クチュ
「ひやぁん!」
「ここ……静香さんの味がする」
「そんなの……んっ!」
 瞳をキツく閉じてかぶりを振る静香さんが少しかわいそうではあるけれど、あたしはさらに舐めたてる。股間の左右から伸びる太股へも頬を摺り寄せ、覆うものもなくなったアナルへも指を這わせて腰が奮えたのを見計らうと愛液と唾液で蕩けきった秘裂を指で広げ、普通では見る事もできない奥の粘膜を舌の腹で一気に舐め上げる。
「ひあっ、あっ…あんんっ! はっ…なにこれ…くっ! たくや君…わたし…すごくて……んっ!」
 ――そろそろ…いいかな。
 静香さんの喘ぎ声を耳にし、いつしか一方的に責め立てながら腰をぶるっと振るわせた。自分自身へ愛撫しているような錯覚はまだ残っているけれど、それ以上に静香さんの悩ましい姿と声とにあたしの興奮も抑えきれないところまで来てしまっていて、静香さんが反応するたびに収縮した割れ目の奥から負けないぐらいに熱い汁を溢れさせ、太股の内側をびっしょりと濡らしていた。
「もう…いいよね。もう…我慢できなくなっちゃった…ははは……」
 十分に濡れほぐれた静香さんの秘所を舌でほじりながら、あたしは脚を動かして「アレ」を探していた。ミッちゃんから渡された男の子の快感が味わえるあの不思議な「バイブ」だ。
 それはベッドの端のほうに転がっていた。それをクンニで静香さんを悶えさせながら引き寄せると、背が反り返ったままビクビクと体を痙攣させている静香さんの秘所から口を離して膝立ちになり、下着を脱ぎ捨てると帰り際に説明されたように自分へ挿入する方を間違える事無く自分の淫裂へと差し入れた。
「あっ…あああああっ!!」
 これ…やっぱりスゴい。少しでも早く静香さんと結ばれたいがために一気に差し入れたことで、快感が一気に膨れ上がった。充血し、熱を持った肉ヒダが張り出したカリに擦りあげられると、赤く焼けた鉄棒を突き入れられたような感覚が脳天にまで突き上がる。――せめて、バイブをもう少し濡らしてから入れるべきだった。あまりのバイブと粘膜との擦れ合いにたまらず太股を閉じたけれど、それでも両手でしっかりと擬似男根を握り締めたあたしは丸く押し広げられたヴァギナの奥へ異物を押し込み子宮口へと押し当てる。
「くあ……ッ!!」
 そのままバイブの先が前へ向くように膣内で回転させると背筋にゾクリとする震えが走る。そのまま二度三度と先端で自分の膣内をかき回すとボトボトと濃厚な愛液が流れ出てきて、同時に手の平で包んだバイブへと神経が繋がり、いつしかバイブは本物のペ○スと変わらない感触をあたしへ伝えてきていた。
 けれどそれはあくまで男の方だけの感触だ。奥深く差し入れた状態で男根に指を滑らせて扱いてみると一回り二回りも膨張したモノの先端から透明な液体が飛沫のように放出される。それが女の体と同様にあふれ出る男の蜜であることは知っている。それ以上に濡れているのはあたしの女性自身……異物であるバイブと感覚がつながっているといっても、その刺激を一時的にでも受け取る淫裂には火花のように快感がはじけていて、太いものを飲み込んだ花弁はだらだらと涎をたらしている。
「たくや君……それ……」
「あっ……」
 思いのほか時間がかかりすぎた。――あたしがいつまで立っても次の行動にかからないことを不振に思った静香さんが体を起こして、おチ○チンを握り締めているあたしの姿をまじまじと見つめていた。
「っ……くっ!」
 静香さんに見られただけで……やばい。出る、出ちゃう……んっ!
 割れ目を覗き込まれ、さらに愛液をすすり上げるほど強く嘗め回された静香さんの恥らう気持ちはこんな感じだったのだろうか、股間に生えたペ○スを見つめられたあたしは今すぐにでも股間を手で覆いたくなる羞恥心に侵され、それでも静香さんにもっとよく見てもらいたくて腰を突き出し――
「いやぁぁぁ!! 出ちゃう、体が、熱くて、変にぃ〜〜〜!!」
 あたしの背筋を熱気と寒気が混ざり合った絶頂感が駆け上って行く。まずは肉棒の先端からではなく内側に向かって快感が螺旋を描いて抉るように突き刺さり、胎内の子宮壁を狂ったように痙攣させると必死に双頭擬似男根をくわえている淫裂から小水のように愛液を拭き出す。――けれど快感はまだこれからだ。
―――ビュルルルルッ!!
「はうっ! 静香さん、ごめん、あたし、あたしもう…はうぅぅぅ!!」
 逞しいまでに反り返った男根から真っ白い精液が一気に噴き上がる。何とかこらえようと根元を指で締め付けても塊のような圧迫感の精液はそれすら押しのけて男根を膨張させながら射精口へと駆け上り、傘の部分をブワッと開くほど腫れあがった亀頭が向いている先――脚を開いてじっとあたしを見つめている静香さんの裸体に汚らしい液体をビチャビチャと降り注いでしまった。
「ひグッ……し…静香さん…ごめん……」
「……………」
 謝罪の言葉を口にするけれど、あたしはこみ上げる射精衝動をこらえることができなかった。体を前に倒し、片手をついてペ○スの先端を静香さんの白いお腹へと近づけると、根元を握り締めていた手をそのままスライドさせ、尿道を押し広げて出口へと殺到する濃厚な精液を、先に射精した分の上へ積み上げるように解き放ってしまう。
「あっ……」
 小指から人差し指までの四本の指全てを使って射精こうすぐ舌の裏筋からドクドクと脈打つ血管ででこぼこした凶悪な肉茎を扱き下ろし、腰をヒクッと震わせると白い線が延びて静香さんのヘソを中心に肌を精液が叩く。いくら出しても収まろうとしないペ○スからは、綺麗な形をしたヘソのくぼみから仰向けに寝ても形が崩れない豊満なバストの下の曲線にまで精液が迸り、ウエストラインを伝い落ちてベッドのシーツに滴り落ちる淫猥な白い川の流れができるに至っていた。
「………たくや君の……おチ○チン……」
 お尻の穴まで震わせて、オスの絶頂感にはまり込んでいたあたしのペ○スを、射精の様子を不思議そうに見つめていた静香さんの手が握り締める。
「あうっ!」
 こんなに射精してもまだまだビンビンに反り返っているモノの先端を、白い五本の指が優しく包む。すると、その包囲から抜け出すほど大きく跳ね上がった先端からはこれで最後だと言わんばかりに勢いよく精液が撃ちだされ、ビチャリと、静香さんの胸元に落下した。
「………変な…におい。これが……んっ」
 静香さんがゆっくりと息を吸い込む。周囲に充満するほど放たれているあたしの精液の臭いを胸を膨らませるほど胸の奥に吸うと、ドキリと胸が高鳴るほどいやらしい表情を浮かべて息を吐き出した。
「たくや君の……におい……♪」
 だ…ダメだ。そんな顔をされたらあたしの「オス」が……あああああ、もうこんなに……って、ぜんぜん収まってないし……
 あたしも、好きな人の精液ならあんな顔をするのかもしれない……きっと、娼館で男の子たちの相手をしていた時も悦びの表情をあんな感じに浮かべていたことだろう。何度も息を吸い、恍惚とした顔を見せる静香さんを見ているとその魅力に完全に引き込まれていて、興奮に反応して固く勃起する擬似男根はへそに当たりそうなぐらいにまで反り返り、その身に新しい精液をタップリと蓄え始めていた。
「……静香さん、あたし…そろそろ…その……」
 我慢できないから入れさせて……そういうのはちょっと、自分本位すぎて口に出すのをはばかられてしまう。けれど静香さんはしっとりと潤った唇に笑みを浮かべると、手にしたあたしのおチ○チンを自分の秘所へとあてがってくれた。
「……いいんだね?」
「……………」
 緊張して声を出せない代わりにペ○スを握る手を強張らせる静香さん。その手の上にあたしも手を重ねて腰を押し進めると、クチュリと小さな音を立てて逞しいものの先端が静香さんの割れ目を押し開いて熱い粘膜に包まれた。
「あっ……」
「………大丈夫。優しくするからね」
 できる限り――自分のときのことを思い出しながらも、抑えきれない興奮を胸を高鳴らせながら心の中でそう付け加えると、あたしの侵入を拒むような狭さの静香さんの「中」へとペ○スを押し込んでいく。
「ん…んっ……! たくや…君……やっ……んんっ…!」
 ペ○スを握り締めていた手を取ってベッドに押し付けると、あたしは静香さんに体を重ねて行く。
 静香さんの膣内は十分な湿り気を帯びているけれど、それでも入れるのはキツい。でも静香さんが耐えようとしている姿を無駄にするわけにもいかないし、何よりあたしの方も心のたがが外れそうになっていた。
「入って……たくや君のが…私の中に……入ってるっ…!」
 無理やり入れようとせず、浅い位置で出し入れを繰り返して挿入に慣れていない膣肉をほぐしていると、あたしの体の舌で白濁にまみれた裸身が左右にくねり、くぐもった悲鳴を漏らしていた静香さんの唇から少しずつ甘い声も聞こえ始めてきた。
「我慢…できる?」
「………んっ」
 静香さんの顔が小さいけれど確かにうなずいたのを確かめたあたしは、腰へと体重を掛け、太い肉棒で窮屈な静香さんの膣内を擦りながら進んで行く。
「ひっ…! あっ……はんんッ!」
 あ……もしかしてこれ…が?
 まだペ○スの三分の一も入っていない。そんな時、膨らみきっている亀頭の先端に何かが触れる違和感を覚えた。
 たぶん間違いない……これが静香さんの純潔の証だ。
「………………」
「ハァッ……どうした…の?」
「………行くよ」
「うん……きて」
 あたしはさえぎる物を軽く押し込んでからペ○スが抜ける寸前まで腰を引く。そこで息を吸い込むと、静香さんの股間へ自分の腰を打ちつけるように、根元まで深々と突き入れた。
「イッ、アッ―――――――ッ!!!」
 肉棒の先端で、ぷつんと、何かがはじける。それを意図的に無視してさらに奥の壁に当たるまで突き上げると、あたしは動きを止めて静香さんと体を重ねた。
「たくや…君………大丈夫、私…大丈夫……」
「そんなに強がらなくてもいいから……安心して。もう少し、こうしててあげるから……」
「んっ……………たくや君の、大きい……」
 そりゃまぁ……バイブの元々が大きいと思うし。それは男のあたしのが大きいと言うのと直結しない言葉だから……心中複雑ではある。だからこそ、こうしている間にも静香さんの痛みを和らげて、もっと気持ちよくしてあげたくなってしまう……
「ひあっ……はぁ、んあっ!」
 あたしの手が静香さんの内股を撫で上げ、体を小さくゆすって乳房をこね合う。処女を失ったばかりの静香さんにはあたしが少し体を動かしただけで淫裂に痛みを感じるだろうけれど、快感がそれを上回り、あたしが舌を伸ばしてうなじを舐め上げると収縮の激しいヴァギナをさらに締め上げながら体を震わせて大きな声を迸らせる。
「い…いじわる……たくや君の…いじわるぅ……!」
「そう? それじゃ…やめよっか? 静香さんが気持ちよくないって言うんなら」
「………ひどい。それ…もっと…いじわる……」
「ふふふ………じゃあ…動くからね」
「あ……んっ…あっ……ひやぁぁぁ!!」
 そろそろ大丈夫かと腰を引き、静香さんが初めてだった事を証明する赤い液体にまみれたペ○スをもう一度埋没させ、先端でこつんと膣の奥の壁を小突くと静香さんは腰を跳ね上げて体を強張らせ、苦痛と快感とが混ざり合った表情を浮かべてあたしの手を強く握り締めた。
「スゴく…気持ちいいよ。静香さんの中……暖かくて、あたしのを締め付けてくる……」
「んあっ、んあっ、たくやく…んっ! あ…あぁぁ……!!」
 腰を前後に動かすたびに、あたしと静香さんが結ばれている場所からピチャピチャと大きさを増した水音が響いてくる。その音に静香さんを犯しているのだと言う現実を再確認させられたあたしは、クラウド王国の王女でもなく、あたしと瓜二つの女の子としてではなく、静香さんと言う女性と結ばれていることに鼓動を昂ぶらせ、徐々にストロークの大きさと速度を増してペ○スを静香さんの中へ突き入れていく。
「はあぁぁぁ!! たくや、君、はあああっ…!! んっ、んあっ、ひぁあああっ!!!」
 静香さんの声の中に苦痛の響きはなくなっていた。豊満な体を打ち震わせ、最初こそペ○スの大きさに苦しそうだったけれど今ではペ○スが奥に達するたびに乳房が跳ね上がり、とても初めてとは思えない淫蕩な表情を浮かべてあたしの動きを受け入れる。
 もう大丈夫よね……そう確信したあたしはゆっくりと腰を引き抜くと、前後の動きではなく円を描くような動きも加えて静香さんの膣肉を擦り、こね回す。
「ひあっ―――!!」
 静香さんの引き締まったウエストを掴み、肉付きのよい下半身へと腰を密着させると、あたしがされて気持ちのよい動きを静香さんの膣へと送り込む。一番深い場所に触れたペ○スをその位置でグリッと突いて子宮口をなぞり上げ、ぐるりと周囲の膣肉を抉ると大量の愛液を書き出しながら引き抜いて膣口近くの浅い位置で出し入れを繰り返す。そして静香さんの腰がもぞもぞとじれったそうに動き出すと、カリと膣肉との擦れ合いとキュッキュッとペ○スを締め付けるヴァギナの具合を楽しみながら膣道を丸く押し広げて肉棒を押し込んでいく。
「あっ…ああっ…もう…あぅんっ…! たくや…君…きもち…イイッ! あっ…ダメッ、そんなの…わたし…あっ、あっあぁん!!」
「静香さん…すごくいやらしいよ」
「だって…だって私…たくや君、だから…たくや君だからこんなに…あっ…はあぁぁぁ!!」
 あたしの一突きで静香さんは甘く蕩けた声をあげ、柔らかい体をくねらせる。そこが静香さんの弱点だと見抜くと執拗に突き上げてこね回し、いつも無表情な静香さんを乱れさせ――
「今…イかせてあげるからね」
「あっ…あああああっ!!」
 あたしの方こそ、我慢の限界だった。静香さんの膣壁に囲まれたペ○スは入れているだけでも射精してしまいそうなほど身震いを繰り返し、出し入れをすればジャスミンさんよりも強烈な締め付けにペ○スを余す事無く包み込まれ、膣壁の痙攣が肉棒を伝ってあたしの子宮にまで到達してそれだけでオルガズムにイってしまいそうになる。
 もっと繋がっていたいけれど、これ以上は……精液まみれの静香さんと対照的に胸の谷間にまで汗をびっしょりとかいたあたしは腰の動きをさらに早めると、静香さんの膣内を余す事無くかき回す。
「う…うあああっ! ひぁん、スゴい…いっ…はああああっ………あッ、ふあアッ!」
 頬を赤く染めた静香さんの唇から涎が滴り落ちていく。それを舌で舐め取ると、もう本能のままに腰を振り、ペ○スの先端で容赦なく子宮を突き上げる。それに対して静香さんも快感で瞳を熱く蕩かせ、いつしかわずかながらにではあるけれど自分で腰を振って抽送の速度を速めながらヴァギナの濡肉を締め上げ、快感を貪り始めていた。
「やっ……だぁ……また…変になっ……こ、われ、る……わ、私…っあああああ!!!」
 切れ切れのうめき声を上げ、静香さんの背中がベッドの上で跳ね上がる。もうイく……静香さんの状態が手に取るように分かってしまうあたしは背中とベッドの間に開いた空間に手を入れて、腰を持ち上げながら秘裂にペ○スを突きこみ、お腹側に並んだ肉ヒダを亀頭とカリとでめくり上げるように擦り上げた。
「はあうっっっ!! はあっ、はあっ、たくや君、いいっ、いいぃっ!!」
「静香さん、あたしも…もう…あっあああああっ!!!」
 あたしのペ○スをいっぱいに頬張った淫裂からジュブジュブといやらしい音を響かせ、静香さんは喉を震わせて精一杯の喘ぎ声を室内に響かせる。
「お願い、胸も、胸も触って。最初みたいに、たくや君、お願いぃ!!」
 その言葉に従い、大きな乳房を握り締めて指の間から突出した小さな乳首に吸い付くと、静香さんの膣内の締め付けがさらに増し、膣奥から吸い込まれているかのようにあたしは腰を突き出して、肉壁を抉りながら口を開いた射精口を押し当てた。
「ふあぁあああっ!! たくや君、いい、いいのぉ…わた、わたし…いい、のぉ…きもち、いい…のぉ!! ダメ、もうダメェ! イく、イくの、たくや君、私…もう我慢、できないぃぃぃ!!」
「イって、イってぇ、静香さん、好きなだけ…イってぇぇぇ!!」
「たくや君、たくや君、一緒に…一緒にいて。ずっと、ずっと一緒にぃ!」
「あっ……静香―――!!!」
「んむっ…んっ、んんんっ――――――!!!!!」
 射精する瞬間、あたしは静香さんの唇を奪い、舌を絡め取っていた。だらだらと溢れ出る唾液が静香さんの顔を汚し、それでも拒まずジュルジュルと涎をすすって最後の突き上げを女陰の奥で受け止めてくれる。
「んんんっ、んんんっ、んはぁ、あっ…あっ…いくぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜!!!」
 腰に絡みついた静香さんの脚に引き寄せられ、互いの腰を密着させながら、あたしは静香さんの一番深い場所――今まで誰も穢したことのない胎内へと溜めに溜めた精液を一気に迸らせた。
「はあああああああああああっ!!!」
 絶頂に達し、子宮に熱いものをそそがれた静香さんのヴァギナが強烈に収縮してビクビクと脈動するあたしのペ○スを締め上げる。今にも食いちぎられそうな収縮にあたしは恍惚の表情を浮かべて射精を繰り返しながら、同時に自分のヴァギナからもねっとりとした愛液を噴出し、一本の棒を左右からくわえ込んで密着しあっている恥丘の周囲をドロドロになるまで濡らしまくった。
「あ、あぁぁぁ……たくや君の…熱い……熱いのが…いっぱい…流れ込んでくる……」
「静香さん……」
「んっ……」
 もう一度だけ、あたしたちは唇を重ねあう。相手の背に腕を回して強く抱きしめあい、横向きに倒れると相手の体を愛おしそうに撫で回す。
「ひぁ……たくや…くぅん……」
 もう…体力の方は限界だ。今日一日犯りっぱなしで、加えてこの棒を使って男性の快感を味わうと淫裂と肉棒の両方からいやらしい液を出しちゃうので疲れ方も二倍…かどうかはともかく、かなり疲れている。
 けれど静香さんの膣内からあふれ出すほど精液を放ったにもかかわらず、男根は萎える事を知らないかのように静香さんの中で逞しさを保ったままヒクヒクと震えている。
「たくや君……好き……」
「んっ……」
 ダメ……このままじゃ本当に眠っちゃいそう……静香さんと…こうして一緒なのに……
 静香さんへの射精は収まっているけれど、脈動はまだ収まる気配を見せない。そんな快感に包まれながらも全身に気だるい脱力感が広がっていき、もう眠りに落ちる寸前だ。
「静香さん……もう一回だけ…キスしてくれる?」
「えっ…………うん……」
 閉じたまぶたの向こうで静香さんがうなずく気配を感じたすぐ後に、やわらかい感触が唇に触れる。
 ……触れるだけキス。けれどそれにこもった愛情に心まで満たされながら、あたしの意識は次第に薄れていき……



 ―――ふむ……姫の初めての性交にしては上々です。




「…………んなっ!?」
 部屋の中にはあたしと静香さんしかいない……いなかったはずだ。けれど突然聴かされた第三者の声に驚き、眠気なんて一気に吹き飛んだあたしは慌てて上半身を跳ね起こした。
「あっ……ジャスミン」
「姫様……ご立派でしたよ。初めてでありながら絶頂に達するなんて……このジャスミン、感涙に耐えませんわ…よよよ……」
「…………うん。頑張ったから」
「さすがは姫様。何事にも全力を尽くすその姿は王族としてふさわしいかと」
 ちょい待ちちょい待ちちょい待ちぃ〜〜〜!! な、何で二人ともそう平然と会話が成立してるのよ! てか、王族云々より何でジャスミンさんがここにぃぃぃ〜〜〜!!?
「あうあうあうあうあうっ〜〜〜〜〜!!!」
「たくや様、どうかなさいましたか? さぁ、私のことは気になさらず、静香様ともう一度、愛をお確かめあそばされますよう――」
「そ〜〜〜言うことじゃないでしょうがぁぁぁ!!! なんで、何でジャスミンさんがここにいるのよ!? いつ、どうやって、なんだってあたしの部屋に!?」
 とりあえずシーツを引き寄せ静香さんと自分の肌を隠すとパニクった頭のまま、人差し指を突きつけようとぶんぶん振り回す。
「どうしてと言われましても…姫様の姿が見当たらず、外へ出た形跡もないと報告を受けたので心当たりを調べに来ただけですわ。姫様はたくや様に親愛の情を抱いておいででしたから」
「うっ……」
 ちらりと静香さんに視線を送ると、「わたし、わかんない」と言った感じにキョトンとしている。この様子だと、誰かに言ってからここへ来たと言うわけではなさそうだ。――そもそも、言ってたら絶対に来させてもらえ無かっただろうし。ジャスミンさんはともかく、騎士団の人たちは堅物そうだったから。
「それよりも、私の方からたくや様にお聞きしたいことがあるのですがよろしいですか?」
「えっ………もしかして……」
 考えてみよう……静香さんのほうからあれしてこれしてって言う展開だったとはいえ、一国の、しかもクラウド王国の王女様といたしてしまったんだから―――
「………ああ…短い人生だった。せめて死ぬなら男に戻ってから…とほほ……」
「なにを想像なさっているかよく分かりますが、姫様が望まれた以上、そのことで罪を問うたりしないのでご安心を。問題は、それが姫様の本心ではなく、歪められた感情ではなかったか…と言うことです」
「ほえ?」
 言葉の意味が分からないあたしを置き去りにするようにジャスミンさんは背筋を伸ばして凛々しくテーブルへ歩み寄ると、上に積まれた箱の中に一本だけ置かれていたビンを持ち上げ、その口に鼻を寄せた。
「………やはりそうですか。これは南部の呪い師が暗示を掛ける際に用いる薬……ありていに言えば惚れ薬ですね」
「惚れ薬……」
「これは視覚、聴覚、触覚など、相手から五感の刺激を受けるごとにその相手を意識してしまうタイプです。これを飲ませた後、自分を意識させるような行動をとれば徐々に精神的な刷り込みが行われてしまう……わざわざ古代魔法言語で説明までつけているところを見ると、女性をだまして飲ませようと言う魂胆でしょうね」
 そういって、ジャスミンさんが冷たい視線であたしのことを見つめてきた。
「あの…もしかして、あたしのこと疑ってます?」
「当然でしょう? 経緯はどうかは知りませんが、姫様にそれを飲ませて益を得たのは間違いなくたくや様なのですから」
「それは誤解です!」
 ジャスミンさんからの疑いを晴らすべく勢いよく立ち上がろうとする――けれど、なぜか腰に静香さんがしがみついているので断念。
「そんなに興奮なさらなくても。殿方なら惚れ薬と聞いて興味を持たないはずありませんもの。そのお気持ち、十分に察しておりますわ」
「だからチ〜ガ〜う〜〜〜!! あたしは無実だ濡れ衣だぁぁぁ!!」
「まぁまぁ、それもよく存じています。一度は肌を合わせた仲ではございませんか。―――ポッ♪」
 ジャスミンさんは頬を染めると、頭を抱えて苦悩し悶絶するあたしに笑みを投げかけて、何事もなかったかのように扉から廊下へと出て行ってしまう。
「とりあえず薬は一過性ですので心配は要りませんわ。私はこれから事の現況の方を取り調べに参りますので。――あ、そうそう。姫様、クラウド王国の王族として殿方を満足させる術を身につけるよい機会です。正上位は構いませんから、あとは口淫、後背位、騎乗位、座位、立位と一通り体験して置いてください」
 ………は? えっと……どこかで聴いた事のある単語の羅列だったような……
「後で様子を見に来ますけれど、女性から積極的に愛を確かめ合うことは良いことです。口や手だけでなく、胸や足を使う練習もなさっておいてください。それでは姫様、ファイトですよ」
「………うん。頑張る」
 ちょ…ちょっと、ジャスミンさん? あなた、静香さんの教育係でしょ? なのになんで、どうして、そういうこと言って出て行っちゃうんですかぁ!?
 ジャスミンさんの言っていることへの反論を考えている間に当の美女は姿を消し、今度こそ本当にあたしと静香さんだけになり、なんとも言えない奇妙な静寂は部屋を支配してしまっていた。
「え……えっと………」
「不束者ですが――」
 言葉を選んでいる間にシーツで体の汚れを拭い、ベッドの上で居住まいを正して三つ指をついた静香さんがあたしへ向けて頭を下げる。
「………よろしくお願いいたします」
 あ…頭が痛い……クラウド王国って一体どういう教育してるんだか……
 このまま枕に突っ伏して何もかも忘れて眠りに落ちたい衝動に駆られてしまう。きっと、明日の朝になれば全て夢だったと笑ってジョークも飛ばせるはずだ。
 ―――だと言うのにあたしは……
「あっ、やん…静香さん、そんなに吸ったら…あっ、あっ…だめ、そこは感じるから…あ、アアアアア―――――ッ!!!」
 ああ……自分の若さが恨めしい…とほほ……



 ちなみに事の発端となった張本人の女僧侶からは「あたしに飲ませて弄ぼうと思っていた」と言う証言が取れたそうな………


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